チャットボットとFAQシステムの違いとは?特長を活かした使い分け方を解説

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長島 茜(ながしま あかね)
長島 茜(ながしま あかね)

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チャットボットとFAQシステムは、問い合わせ対応の自動化・効率化に活用される点は共通しています。両者にどのような違いがあるのか、どちらを導入すべきか迷っている事業者の方も多いのではないでしょうか。

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    今回は、チャットボットとFAQシステムの違いや、それぞれの特長を活かした使い分け方についてわかりやすく解説します。

    チャットボットとFAQシステム

    チャットボットとFAQシステムは、どちらも問い合わせ対応の効率化や顧客満足度の向上を目的として導入される点は共通しています。はじめに、両者の主な特長を押さえておきましょう。
     

    チャットボットとは

    チャットボットは「チャット(chat)」と「ボット(bot)」を組み合わせて作られた言葉です。定型的な処理を自動化するための仕組みがボットであることから、チャットボットは質問に対して会話形式で回答を提示するシステムのことを表しています。

    チャットボットには「シナリオ型」と「AI型」の2種類があります。シナリオ型とは、あらかじめ登録されたQ&Aの組み合わせに即して回答を表示するチャットボットのことです。事前に設定された選択肢をユーザーへ提示し、ユーザーが選択肢を選んでいくことによって目的とする回答へと導きます。

    一方、AI型は学習データにもとづいてユーザーの質問を分析し、適切と判断した回答を表示するチャットボットです。事前に登録されていない質問についても対応できるため、シナリオ型と比べて幅広い質問に対して柔軟に回答できるという特長があります。
     

    FAQシステムとは

    FAQシステムとは、FAQサイトを構築・運用するためのシステムのことです。質問一覧が提示され、ユーザーは知りたい質問を選ぶことで回答を得られます。また、FAQサイトに設置した質問の検索結果や解決に役立ったQ&Aのデータを収集することにより、ユーザーニーズに即したFAQサイトへと改善していくことも可能です。

    FAQシステムは顧客向けFAQのほか、社内向けFAQなどの構築にも活用されています。よくある質問をFAQサイトにまとめておくことにより、ユーザーがわざわざ問い合わせなくても自己解決できる幅が広がる点が大きなメリットです。
     

    チャットボットとFAQシステムの違い

    チャットボットとFAQシステムの果たす役割には共通点がある一方で、異なる点もいくつかあります。両者の主な違いは下記の4点です。
     

    回答に到達するまでの時間

    ユーザーが求める回答に到達するまでの時間は、FAQサイトよりもチャットボットのほうが短い傾向があります。チャットボットは会話形式でユーザーの質問内容を絞り込んでいくため、目的とする回答へと導きやすいからです。

    FAQサイトの場合、ユーザー自身が質問したい内容に合ったQ&Aを探さなくてはなりません。質問内容に応じて適切なキーワードを入力したり、質問のカテゴリを見極めたりすることが求められることから、ユーザー自身が質問したい内容を絞り込めていないようなケースでは適切な回答に到達できない可能性があります。
     

    適切なQ&A数

    事前に用意するQ&A数の適切な件数にも違いがあります。チャットボットの場合、Q&A数が多くなりすぎるとユーザーが目的とする回答に到達するまでの質問数が多くなりがちです。使い勝手を考慮すると、用意する質問/回答の組み合わせは300件程度が限界でしょう。

    300件を超える質問/回答を登録するのであれば、FAQシステムを活用するほうが適切です。FAQサイトであれば、質問のカテゴリ選択やキーワード検索によって目的とする質問へと到達しやすくなります。回答に到達するまでの時間を短縮できるチャットボットのメリットを活かすためにも、想定されるQ&A数が多すぎないかどうかが重要なポイントです。
     

    回答の提示方法

    チャットボットは会話形式で表示されるため、回答についても基本的に短文で示されます。チャットボットのUI(ユーザーインターフェース)で長文の回答を提示してしまうと、ユーザーにとって読みにくくなりかねません。

    一方、FAQサイトは1ページあたりに掲載できる情報量が多いことから、長文のほか図版や画像なども提示しやすい傾向があります。複雑な回答を提示する必要がある場合には、FAQサイトのほうが適しているケースが少なくありません

    ただし、チャットボットでも回答中にURLリンクを示すといった方法により、詳細な情報を提供できます。詳細な回答が必要な質問が限られているようなら、URLリンクを活用するのも1つの方法です。
     

    取得可能なユーザー情報

    ユーザーの利用状況など、取得可能な情報の種類や量にも違いがあります。チャットボットはユーザーが入力した質問文ごとに情報を収集可能です。詳細なデータを収集できるため、ユーザービリティを高めるための調整や改善がしやすいという特長があります。

    FAQサイトでもユーザー情報は収集できるものの、取得できるのはユーザーが選択したキーワードなど断片的な情報に限られます。より詳細なデータを収集・活用したい場合には、チャットボットのほうが適しているでしょう。
     

    チャットボットとFAQシステムの使い分け方

    チャットボットとFAQシステムの違いを踏まえると、どのような使い分けをしていくのが望ましいのでしょうか。チャットボットが適しているケース、FAQシステムが適しているケースをそれぞれ紹介します。
     

    チャットボットが適しているケース

    ユーザーが求める回答に到達するまでの時間をできるだけ短くし、離脱を防ぎたい場合にはチャットボットの活用が適しています。会話形式で質問できるため、ユーザー側の負担感を軽減できることがチャットボットの大きなメリットです。

    また、質問内容をユーザー自身が明確に把握していない可能性があるようなら、チャットボットのほうが使い勝手が良い可能性が高いでしょう。選択肢を示して質問内容を絞り込んでいくため、知りたい事項が曖昧であっても対応できるケースが多いからです。

    さらに、多言語対応が求められる場合や、有人対応とのシームレスな連携を実現したい場合も、チャットボットの機能が活用できます。こうした用途を想定している場合には、チャットボットの導入がおすすめです。
     

    FAQシステムが適しているケース

    長文による回答が必要なテーマの場合には、FAQサイトを構築したほうがよいでしょう。FAQサイトであれば図表や画像を回答に掲載できるため、文字だけでは表現しにくい内容もわかりやすく提示できます。

    また、質問内容が明確で、回答のパターンが限られているようなケースもFAQサイト向きです。FAQサイトで完結できる可能性が高く、有人対応がほぼ不要と想定されるようなら、FAQサイト内にQ&Aを集約してしまったほうがよいでしょう。
     

    チャットボットとFAQシステムの特長を踏まえて適切に使い分けよう

    チャットボットとFAQシステムにはそれぞれ強みがあるため、両者の特長を踏まえて適切に使い分けていくことが大切です。ユーザーの負担や想定される質問内容を踏まえて、どちらのシステムを導入すべきか検討しましょう。

    チャットボットは既存のFAQを活用して構築することも可能です。また、将来的に質問・回答を追加する可能性があるようなら、調整が容易なチャットボットの活用をおすすめします。

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    チャットボットによる対応後は、確度判定やミーティング予約、Eメールキャンペーンの自動実行といった機能も活用できます。Webサイト訪問者へのサポートやコミュニケーションを強化したい事業者様は、ぜひService Hubの導入をご検討ください。

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