ChatGPTとは、OpenAI社によって2022年11月に公開された生成AIチャットボットのことです。AIによる自然言語処理技術によって、人間が受け答えしているような会話が可能で、「回答の精度が高い」と注目を集めています。
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ChatGPTは基本的に日本語で利用できますが、日本語版が整備されたのが比較的最近だということもあり、アカウント作成まで少し癖があります。
本記事では、ChatGPTを日本語で始める方法や日本語での使い方のコツについてご紹介しているので、ぜひご覧ください。
ChatGPTの日本語版はある?
ChatGPTはリリースから長らく英語版のみの提供で、日本語版は存在しませんでした。しかし2024年8月現在、ChatGPTのサービスは日本語に対応し、英語がわからなくても画面の内容がわかるようになっています。
もちろん、ChatGPTへメッセージを送る際の「プロンプト」は日本語で記述でき、回答も日本語で返ってきます。
ChatGPTの日本語対応の状況を、もう少し詳しく見ていきましょう。
会話は日本語入力に対応している
ChatGPTは、日本語で質問をすると回答も日本語で行われます。言語設定などを変更する必要はなく、日本語を入力するだけで日本語の会話が自然と始まります。
英語や日本語以外にも、スペイン語、中国語など多数の言語でのチャットに対応しており、文章の翻訳も可能です。
既出のとおり、長らくページ上の案内などは英語のみでしたが、現在は日本語に対応し利用しやすくなっています。
スマホアプリも日本語に対応
ChatGPTはスマホアプリ版もリリースされており、こちらも当初は日本語に対応していませんでしたが、現在は日本語で利用できるようになっています。アカウント新規登録やログインの画面も日本語になっており、迷うことは少ないでしょう。
なお、OpenAIの公式Webサイトは英語のみとなっており、使い方やAPI料金を調べる際は英語のまま読むか、ブラウザの翻訳機能を使用して読むなどしなければなりません。
ChatGPTの日本語での始め方・使い方
ChatGPTを始める際にも日本語での案内があるため、特に迷うことはありませんが、元が英語のため少し癖があるかもしれません。
ここでは、一連の流れを画像付きで紹介しますので、実際にアカウントを作成してみてください。
1. アカウントを作成する
ChatGPTを日本語で始めるには、 OpenAI社の公式サイトからChatGPTにサインアップ(登録)をする必要があります。
- 公式サイトのサインアップページにアクセス
- メールアドレスとパスワードを入力してサインアップ(または外部アカウントと連携)
- 届いたメールアドレスの認証
- 名前と生年月日を入力
2. ChatGPTにログインする
アカウントを作成したら基本的にはログインした状態が維持されますが、なんらかの理由でログアウトしている場合は以下の手順でログインします。
- ChatGPTの公式サイトにアクセスし「ログイン」をクリック
- 登録したメールアドレスを入力し「続ける」をクリック
- パスワードを入力し「続ける」をクリック
これでログインが完了します。
3. 日本語で質問を入力する
ChatGPTは、日本語で質問を入力すると、日本語で回答してくれます。具体的な手順を見ていきましょう。
ChatGPTにアクセスすると、新しいチャットが始まります。サイドバーには過去のチャットが保存されているので、それを呼び出して会話の続きをすることもできます。
新しいチャットを始めたいときは、サイドバー上部の「新しいチャット」ボタンをクリックします。
入力欄にChatGPTへ送信するための指示文「プロンプト」を入力し、送信します。
ChatGPTが日本語で回答します。
ChatGPTは、会話形式でやり取りを続けられるのが特徴です。質問しているテーマについて、さらに詳しいことが知りたい場合や、違うことを話したい場合は、画面を切り替えることなくそのまま日本語で質問しましょう。
アプリ版の場合も、使い方は基本的にWeb版と同じです。Apple StoreやGoogle PlayからChatGPTのアプリをダウンロードします。その後、Web版で作成したアカウントでログインして使用してください。
アプリ版のChatGPTでは、スマホの機能を活用した音声入力機能が利用できます。また、ほかのデバイスで行った回答履歴との同期機能などが搭載されているのもアプリ版の特徴です。
ChatGPTを日本語で使用する際の注意点
ChatGPTは日本語入力は対応しているものの、英語圏のサービスであるため、日本語での利用には注意点があります。
- 自動翻訳を使うとバグが生じやすい
- 日本語で質問をすると表示されないことがある
- 正しい情報が得られないことがある
- APIの活用コストが高い
それぞれの注意点について詳しく解説します。
日本語で質問をすると表示されないことがある
ChatGPTは、複数のコーパス(インターネットのアーカイブや書籍のデータをまとめたテキストデータ)から大量のデータを学習し、人間のように自然な言葉で文章を作成します。しかし、学習データは英語がメインで、日本語の学習データは英語に比べて少ない状況です。
そのため、日本語で質問をすると、内容によっては回答がなかなか表示されないことがあります。
ピークタイムで回答が遅れている場合もあるため、リロードするか、新たにチャットを作成して質問し直すかで回答されることがあります。
それでも回答の表示がない場合は、翻訳サイトでプロンプトを英語にしてから送信することで解決できる可能性があります。
その場合は回答も英語になりますが、続いて「日本語に直して」と送信することで内容を日本語で得られます。
正しい情報が得られないことがある
ChatGPTの学習データは、英語で書かれた海外の情報が多く、質問した内容に対する日本の情報が少ない場合は、海外の情報をもとに回答されることがあります。このような事情から、正しい情報が得られない可能性がある点に注意しましょう。
質問時に「日本の事例・情報」を回答するよう指定すると、回答の精度が上がることがあります。また、出力された回答が本当に正しい情報なのかを、自身で調べるなどの対応も必要です。
ChatGPTの2024年最新モデルであるGPT-4oは2023年10月までの情報で学習が完了しているため、古い情報をもとに回答されることがあります。GPT-4oはブラウジングによりインターネットから最新情報を拾ってきて回答してくれますが、その精度と本当に最新かどうかについてはやはり調べ直しが必要です。
APIの活用コストが高い
2023年3月から、ChatGPTのAPI(Application Programming Interface)の提供が開始されており、独自に開発したプログラム経由でChatGPTを使ったり、アプリにChatGPTを組み込んだりすることが可能です。
ただし、APIの利用は有料で、データの量を「トークン」と呼ばれる単位で計算し従量課金が行われる仕組みです。
日本語の場合は、ひらがな1文字で1トークン、漢字で2~3トークンを消費するため、英語などに比べると消費するトークンが多くなる傾向があります。APIを導入する際は、どの程度の費用がかかるのか事前に十分な検証を行いましょう。
ChatGPTを日本語で使用する際のプロンプトのコツ
ChatGPTは英語をベースに学習されているとはいえ、日本語でも十分に活用可能です。日常生活や業務に活かすためには、送信するプロンプトにコツが必要です。
プロンプトを工夫する
具体的に指示する
例えば「ChatGPTについて教えて」と聞くと、ふわっと概要を教えてくれますが、求めていた回答が得られるかはわかりません。
「ChatGPTでは何ができるのか教えて」「ChatGPTはどんな仕組みで動いているのか教えて」など、何を知りたいかを明確に指示することで期待する回答が得られます。
回答形式を細かく指定する
普通に質問をすると、ChatGPTがわかりやすく回答をまとめてくれますが、プロンプトで形式を指定することで求めている内容に近づけることができます。
例えば「表形式で」と入れれば表に、「リスト化して」と入れればリストにしてくれますし、「ビジネス向けに」「カジュアルに」と指定することで文章のテイストを変えることもできます。文字数も指定できますが、これに関しては指定通りにならないこともあります。
回答の内容が長くわかりづらいと感じる場合は、「マークダウン形式で」と入れるのがおすすめです。こうすると見出しが入り、読みやすくなります。
事前にデータを学習させる
最新の情報や特定のジャンルの情報をもとに回答がほしい場合は、事前にデータを学習させます。
簡単にできるのは、プロンプトに情報を入れ込む方法です。例えば、プレゼンやセミナーの企画や台本を作ってもらいたいとき、自社商品・サービスの内容や事前に把握しておきたい内容をプロンプトに入れます。
また、有料サブスクリプションプランであるChatGPT Plusに加入すると、プラグインを使用できるようになります。プラグインでは、指定したWebページや読み込ませたPDFファイルを元に回答を得られるようになります。
何度も質問して掘り下げる
ChatGPTで期待した回答を得るためには、繰り返し質問することが重要です。
1回で完璧な回答が返ってくることは難しく、回答をもとに「この部分について詳しく」「もっと簡潔に」「このようなテイストで再度」といったように会話を続けていきます。そうすることで、期待した回答に近づいていくでしょう。
ChatGPTに逆質問をさせる
どう質問したらいいのか迷ったときは、ChatGPTに逆質問するという手段もあります。例えば、「よりよい回答のためにはどんな情報が必要なのか、私に逆に質問して」とプロンプトに付け加えます。
こうすることで、何を質問すれば回答を掘り下げられるのかのヒントを得られます。
情報の正否は必ず確認する
ChatGPTでは必ず正しい情報が返ってくるとは限らず、特に時事ニュースや正解・不正解がはっきりしていないトピックに関しては間違った内容を返すこともあります。
例えば、2024年8月現在、2024年11月に向けたアメリカ大統領選挙が展開されていますが、アメリカ大統領選挙に関する質問をすると間違った情報や古い情報を織り交ぜることがあります。
ChatGPTは日本語で問題なく利用できる
ChatGPTの公式サイトやアプリに日本語版はありませんが、チャットでの会話は日本語で行うことができます。
日本語でChatGPTを使い始めるには、本記事を参考にして英語版の公式サイトでアカウントを作成してください。また、利用時には、正しい情報が得られないことがあるなどの注意点も覚えておきましょう。
ChatGPTは、今後もサービスの改善が続いていくことが予想されるため、常に最新の情報を収集しながら利用することが大切です。