ChatGPTとは、OpenAI社によって2022年11月に公開されたチャットボットのことです。AIによる自然言語処理技術によって、人間が受け答えしているような会話が可能で、「回答の精度が高い」と注目を集めています。
ChatGPTを使用するには、まず英語版の公式サイトからアカウントの開設を行う必要があります。アカウントを開設すると、言語の設定を行わなくてもChatGPTを日本語で使用することが可能です。
本記事では、ChatGPTを日本語で始める方法を画像付きで紹介しますので、まずはアカウントを開設してみてください。
ChatGPTの日本語版はある?
ChatGPTの正式な日本語版は存在せず、公式Webサイトも英語版のみです。ただし、チャットは多言語に対応しており、日本語で会話ができます。
ChatGPTの日本語対応の状況を、もう少し詳しく見ていきましょう。
会話は日本語入力に対応している
ChatGPTは、日本語で質問をすると回答も日本語で行われます。言語設定などを変更する必要はなく、日本語を入力するだけで日本語の会話が自然と始まります。
英語や日本語以外にも、スペイン語、中国語など多数の言語でのチャットに対応しており、文章の翻訳も可能です。
ChatGPTの公式サイトは英語表記であり、言語設定もWebのアルファ版でしかできないため、日本語では使えないと誤解される場合もあるようです。しかし実際は、日本語で質問をしてもしっかりとした回答が返ってきます。
公式サイトもアプリも日本語には未対応
ChatGPTや運営元であるOpenAIの公式Webサイトは、2023年9月時点で日本語表示に対応しておらず、英語による表示のみです。
ユーザー登録やログインを行う画面も英語表記で、ChatGPTのヘルプからリンクされているOpenAI公式サイトのヘルプセンターも、同じく英語で表記されています。
ChatGPTの使用方法を日本語で表記したサイトは、2023年9月時点で、OpenAI以外の企業や個人が運営する非公式のWebサイトしかありません。
スマホアプリについても、iOS版・Android版ともに日本語には対応しておらず、英語表記のみという状況です。
アルファ版なら日本語設定が可能
2023年9月から、多言語表示に対応したChatGPTの「アルファ版」の利用が開始されました。「アルファに参加する」というメッセージをクリックすると、設定画面などの表記が日本語になります。アルファ版は、Web版のみの提供となっています。
ただし、アルファ版はリリースから間もない状況であるため、バグの発生やユーザビリティーの低さといった問題が起こる可能性があります。更新が頻繁に行われることも考えられるため、使用する場合は状況を理解したうえで参加しましょう。
ChatGPTの日本語での始め方・使い方
ChatGPTを始めるには、英語版の公式サイトで登録が必要です。アカウントの開設後は、日本語を入力するだけで、自然と日本語による会話が始まります。
ここでは、一連の流れを画像付きで紹介しますので、実際にアカウントを作成してみてください。
1. アカウントを作成する
ChatGPTを日本語で始めるには、 OpenAI社の公式サイトからChatGPTにサインアップ(登録)をする必要があります。
日本語のサイトがないため、英語版の公式サイトで登録を行います。具体的な手順は次の通りです。
- 公式サイトのサインアップページにアクセス
- メールアドレスとパスワードを入力してサインアップ
- 届いたメールアドレスの認証
- 名前と生年月日を入力
- 電話番号を登録
- 電話番号にSMSで届いたコードの認証
2. ChatGPTにログインする
アカウントを作成したら、次の手順でログインを行います。
これでログインが完了します。
- ChatGPTの公式サイトにアクセスし「Log in」をクリック
- 登録したメールアドレスを入力し「Continue」をクリック
- パスワードを入力し「Continue」をクリック
これでログインが完了します。
3. 日本語で質問を入力する
ChatGPTは、日本語で質問を入力すると、日本語で回答してくれます。具体的な手順を見ていきましょう。
- サイドメニュー上部の「New Chat」をクリックする
- 「send a message」と表示されているメッセージ欄に日本語でメッセージを入力する
- ChatGPTが日本語で回答する
ChatGPTは、会話形式でやり取りを続けられるのが特徴です。質問しているテーマについて、さらに詳しいことが知りたい場合や、違うことを話したい場合は、画面を切り替えることなくそのまま日本語で質問しましょう。
アプリ版の場合も、使い方は基本的にWeb版と同じです。Apple StoreやGoogle PlayからChatGPTのアプリをダウンロードします。その後、Web版で作成したアカウントでログインして使用してください。
アプリ版のChatGPTでは、スマホの機能を活用した音声入力機能が利用できます。また、ほかのデバイスで行った回答履歴との同期機能などが搭載されているのもアプリ版の特徴です。
ChatGPTを日本語で使用する際の注意点
ChatGPTは日本語入力は対応しているものの、英語圏のサービスであるため、日本語での利用には注意点があります。
- 自動翻訳を使うとバグが生じやすい
- 日本語で質問をすると表示されないことがある
- 正しい情報が得られないことがある
- APIの活用コストが高い
それぞれの注意点について詳しく解説します。
自動翻訳を使うとバグが生じやすい
Google Chromeなどのブラウザには、サイト全体を日本語に翻訳する機能が付帯しています。ChatGPTのWeb版も翻訳が可能ですが、ブラウザの自動翻訳を使うとバグが生じやすくなります。
質問の回答が行われず、再読み込みをしなければならない状況になることが多いため、使用は避けた方が良いでしょう。
どうしても表示を日本語にしたい場合は、アルファ版を試してみてください。
日本語で質問をすると表示されないことがある
ChatGPTは、インターネットや本から大量のデータを学習し、人間のように自然な言葉で文章を作成します。しかし、学習データは英語がメインで、日本語の学習データは英語に比べて少ない状況です。
そのため、日本語で質問をすると、回答がなかなか表示されないことがあります。
解決策として、いったん翻訳サイトで質問を日本語から英語に翻訳し、英語で質問をする方法があります。英語で質問すると英語で回答されるので、それを再び翻訳サイトに入力して日本語に直すことで回答を得ることが可能です。
正しい情報が得られないことがある
ChatGPTの学習データは、英語で書かれた海外の情報が多く、質問した内容に対する日本の情報が少ない場合は、海外の情報をもとに回答されることがあります。このような事情から、正しい情報が得られない可能性がある点に注意しましょう。
質問時に「日本の事例・情報」を回答するよう指定すると、回答の精度が上がることがあります。また、出力された回答が本当に正しい情報なのかを、自身で調べるなどの対応も必要です。
ChatGPTは、「ChatGPT3.5」の場合2022年1月まで、「ChatGPT4.0」の場合2023年4月までのデータをもとに回答を生成しているため、古い情報をもとにした回答が出力されることもあります(2024年3月時点)。
APIの活用コストが高い
2023年3月から、ChatGPTのAPI(Application Programming Interface)の提供が開始されており、独自に開発したプログラム経由でChatGPTを使ったり、アプリにChatGPTを組み込んだりすることが可能です。
ただし、APIの利用は有料で、データの量を「トークン」と呼ばれる単位で計算し従量課金が行われる仕組みです。
日本語の場合は、ひらがな1文字で1トークン、漢字で2~3トークンを消費するため、英語などに比べると消費するトークンが多くなる傾向があります。APIを導入する際は、どの程度の費用がかかるのか事前に十分な検証を行いましょう。
ChatGPTは日本語で問題なく利用できる
ChatGPTの公式サイトやアプリに日本語版はありませんが、チャットでの会話は日本語で行うことができます。
日本語でChatGPTを使い始めるには、本記事を参考にして英語版の公式サイトでアカウントを作成してください。また、利用時には、正しい情報が得られないことがあるなどの注意点も覚えておきましょう。
ChatGPTは、今後もサービスの改善が続いていくことが予想されるため、常に最新の情報を収集しながら利用することが大切です。