この記事では、コンバージョン計測のメリットやタグの種類・設定方法について解説します。
また計測の際に管理画面上のコンバージョン数と実際のコンバージョン数が合わなくなるケースについても紹介するので、タグの仕組みを理解していきましょう。
コンバージョンを的確に計測・分析すれば、マーケティングで成果を出す戦略が導き出せます。
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コンバージョンの計測(トラッキング)とは?
コンバージョントラッキングとは、ユーザーが自社の広告をクリックした後、どのような経路を辿ってコンバージョンに至ったのかを計測するツールです。
コンバージョン計測はコンバージョン率改善のために実施
Web広告を運用する上で最も気になるのはコンバージョン率です。しかし、単にコンバージョン率だけを見て一喜一憂するだけでは成果の改善は難しいかもしれません。
たとえば、あなたが実店舗を経営していると仮定します。来店客のほとんどが何1つ購入せずに店を出ていく様を目の当たりにした場合、まず何をするでしょうか。
おそらく、店舗内のユーザーの行動を確認した上で、商品の並べ方を変えたり、ポップ広告をつくったり、チラシやクーポン券を配布したりするはずです。
Webサイトの改善も同じです。結果だけを見るのではなく、ユーザーの行動を確認した上で改善策を考えるのが定石です。Webサイトにたどりついたユーザーがどのようなページをどれだけ見たのか、最終的にコンバージョンしたのか、どこかで離脱したのかを知るために必要なのが、コンバージョン計測の設定です。
ポイントは、コンバージョンしたユーザーだけでなく、コンバージョンに至らなかったユーザー行動も追うべきだということです。なぜコンバージョンしなかったのかを考察することで、課題が明確になります。
コンバージョン計測は、Google 広告を導入していれば無料で利用できます。ツールの利用開始と同時にコンバージョンが計測できるわけではないため、自分で設定する必要があります。
Disruptive Adnertising(アメリカに拠点を置くデジタルマーケティング企業)が行った調査によると、Google Adwords(現在のGoogle 広告)を導入した2,000件のアカウントのうち、42%の広告主がコンバージョン計測を設定していなかったようです。
しかも、導入している58%の企業のうち、実際に適切なコンバージョン計測を行えているのはそのうちの半分に過ぎませんでした。
意外と多くの企業がコンバージョン計測を設定していませんでした。「自社も設定していないかもしれない・・・」と不安に思った方は一度確認してみた方がいいかもしれません。
コンバージョンが計測される仕組み
コンバージョントラッキングは、なぜ「コンバージョンした」と分かるのでしょうか?コンバージョントラッキングの仕組みを簡単に説明します。
①コンバージョントラッキングコードスニペット(タグ)をWebページに埋め込む
例えば「コンバージョンしたかどうかを、記入した入力フォームを送信してサンキューページを表示すること」と定義したとします。その場合、サンキューページにコンバージョントラッキングスニペットを埋め込みます。
②ユーザーがディスプレイ広告や検索連動広告をクリックすると、PCに一時的にcookieが保存される
cookieとは、ユーザーがWebサイトを訪問したり、広告をクリックしたときに、ユーザー側のブラウザやハードディスクに訪問履歴やクリックの履歴を残すデータです。Cookieを利用することで、Webサイト側はユーザーの識別が可能になります。
③ユーザーが定義された行動を取るとコンバージョンがカウントされる
ユーザーが入力フォームを記入後に送信するとサンキューページが表示されました。そこで、システムはコードスニペットを通じてcookieを認識します。そこでコンバージョンが「1」と記録します。
コンバージョントラッキングは、このような仕組みでユーザーを特定し、追跡をおこなっています。また、広告をクリックしたときと別の端末、ブラウザでコンバージョンしても1人のユーザーとして計測できるようになっているため、ユーザーの行動を正確に把握できます。
コンバージョンを計測(トラッキング)するメリット
コンバージョントラッキングが重要だということは理解いただけたでしょうか。ここから、設定するとどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
コンバージョントラッキングのメリットは大きく分けて2つです。
- 費用対効果の高い広告やキーワードを選べる
- ユーザーエクスペリエンス(UX)を改善できる
メリット①コンバージョントラッキングで費用対効果の高い広告やキーワードを選べる
広告のクリック数やコンバージョン数を比較するだけでは正確な効果はわかりません。ここでは検索連動広告とディスプレイ広告で、コンバージョントラッキングが果たす役割を説明します。
たとえば、「MA BtoB」「MAツール 無料」の2つで広告を配信し、以下の結果になったとします。
キーワード |
A「MA BtoB」 |
B「MAツール 無料」 |
---|---|---|
総コスト(円/月) |
300,000 |
100,000 |
クリック数 |
1,500 |
2,700 |
コンバージョン数 |
60 |
45 |
コンバージョン率(%) |
4 |
1.7 |
CPA(円) |
5,000 |
2,222 |
クリック数はキーワードBの方が多いですが、コンバージョン数を見ればキーワードAの方が多くなっています。コンバージョン率は、キーワードAが4%なのに対してキーワードBは1.7%です。
キーワードAとBのどちらが広告効果が上がっていると考えられるでしょうか?
ここで見るべきは、最下段のCPAです。CPAとは1コンバージョン当たりにかかるコストのことで、広告の費用対効果を測る指標です。以下の数式で求めることができます。
CPA=コスト÷コンバージョン数
BtoBビジネスのように、「コンバージョン」が売上金額として測定できない際に、この指標を用います。
この例で比較すると、1コンバージョンあたり5,000円かかるキーワードAよりも、2,222円のキーワードBの方が費用対効果が高いことがわかります。
キーワードごとに追跡できるコンバージョントラッキングを利用すれば、どんなキーワードが高い費用対効果を上げているかを明らかにすることができます。注力すべきキーワード、広告費をかける価値の低いキーワードを判別できるのです。
費用対効果の高い出稿先もわかる
ディスプレイ広告でも同様にCPAを比較すれば、効果的な広告を把握できます。
ここでは仮に、サイトAとサイトBに同一のディスプレイ広告を出稿しているとします。
広告の表示場所 |
サイトA |
サイトB |
---|---|---|
総コスト(円/月) |
50,000 |
20,000 |
クリック数 |
3,700 |
1,400 |
コンバージョン数 |
18 |
12 |
コンバージョン率(%) |
0.5 |
0.8 |
CPA(円) |
2,778 |
1,667 |
単純に2つの広告のクリック数を比較し、サイトBの方が効果がなかったと考えて広告の出稿を取りやめたらどうなるでしょうか。費用対効果の低いサイトAに広告を出稿し続けることになります。
コンバージョントラッキングを利用すれば、広告費の採算が合わないサイトに出稿を停止するなどの施策を打てるでしょう。
メリット②ユーザーエクスペリエンス(UX)を改善できる
コンバージョントラッキングを使うと、どの広告や検索キーワードからWebサイトに流入してコンバージョンに至ったか、それとも途中で離脱したかを分析できます。
コンバージョントラッキングのデータは、ユーザーが離脱した場所を示します。本来は次のページに移動してもらいたいにも関わらず離脱率が高いページは何かしらの問題がある可能性が高いでしょう。
例えば、以下のような原因が考えられます。
離脱したページ |
考えられる離脱原因 |
---|---|
ランディングページ |
・広告とランディングページの内容がずれている |
入力フォーム |
・入力項目が多すぎる |
ブログ |
・CTA(行動喚起)がない |
事例紹介ページ |
・体験価値が伝えられていない |
入力フォームにアクセスするユーザーは意欲の高いユーザーだと考えられます。にも関わらず離脱してしまうということはユーザビリティの面で問題がある可能性が高いでしょう。
どのポイントがユーザビリティを低下させているのか、行動データを見ながら仮説を立てて検証してみましょう。
コンバージョンとして計測するべき5つの行動と計測時のポイント
ユーザーのどのような行動をコンバージョンとして計測するべきなのでしょうか。大きくは以下の5つが挙げられます。
- 商品やサービスの購入
- イベントやセミナーの申し込み
- カタログなどの資料請求
- 企業へのお問い合わせ
- メルマガやLINE友達への登録
それぞれの行動の概要と、コンバージョンを計測する上での特徴を解説していきます。
1.商品やサービスの「購入」
まず、優先して計測するべきは商品やサービスの「購入」です。ECサイトや商品LP(ランディングページ)を運営する際、実際に購入した数は重要な指標となります。
購入の手続きが完了したときにのみ表示されるサンクスページをコンバージョン設定すれば、正確に計測できます。
2.イベントやセミナーの「申し込み」「予約」
イベントやセミナーを提供する企業であれば、「申し込み」や「予約」にコンバージョンを設定する方法もあります。主に使用できるケースは次のとおりです。
- セミナーの予約
- イベントの参加
- 個人面談の申し込み など
事前に日時の確認と設定が必要となるため、日時設定や個人情報の入力はスムーズに行えるようにUIUXを整えておくようにしましょう。LINEの友だち追加を促し、ユーザーが連絡を取りやすい媒体でやりとりできるようにするのもおすすめです。
またコンバージョン後、セミナー参加の離脱を防ぐため、リマインドメールを前日に送るようにしましょう。
3.カタログなどの「資料請求」
Webサイトによっては、「資料請求」をコンバージョンとして設定するケースもあります。BtoB企業の場合、広告LPやオウンドメディアのコンバージョンポイントとして無料の資料請求を設定するのが一般的になってきています。
無料で資料をダウンロードするためには、ユーザーのメールアドレスや所属企業、役職などの個人情報をフォームで送信する必要があるケースがほとんどです。
詳細なユーザー情報を得ようとするあまり、フォームの項目数を増やしすぎたり記入が面倒な箇所を設置したりすると離脱率が高くなってしまいます。ユーザーがストレス無く送信できるフォームの形式を考えましょう。
4.企業への「問い合わせ」
ユーザーから企業への「問い合わせ」もコンバージョンポイントとなりえます。
特に高額商品や企業間の取引(BtoB)では、いきなり購入につながるケースは少なく、殆どの場合営業担当者を介して成約します。
まずは営業担当者やサポートへの問い合わせ数を重視し、そこから成約率を高めていくために営業部門と連携しながら問い合わせの質を高めるための施策を考えていきましょう。
5.メルマガやLINE友達への「登録」
メルマガやLINE友達への「登録」も、コンバージョンとして設定できます。有効な導入例として、求人サイトがあります。求人サイトは就職先やバイト先などを探している人がアクセスするものの、すぐにサービスを使うとは限りません。
興味を持ってからサービスを利用するまでにタイムラグがある場合がほとんどです。メルマガやLINE友達に登録してもらえれば、求職者側も新たな情報を入手できるようになります。
「興味はあるものの参加が面倒」と感じるユーザーを引きつける上でおすすめです。
「登録」はリピート率向上を重視する企業のサイトにも多く設定されます。具体的には次のようなサービスを展開する企業で使用されることが多いです。
- エステ
- パーソナルジム
- 習い事 など
求人情報と同じく、継続的に情報を発信したい場合におすすめします。
コンバージョンを計測できるタグの種類と特徴
Google 広告でコンバージョンを計測する際には、以下の2種類のタグが必要です。
- Google タグ
- イベントスニペット
各タグの特徴とメリットを紹介しつつ、なぜコンバージョンの計測に必要なのかを解説します。
Google タグ|全ページに設置する
出典:Google 広告ヘルプ
Google タグとは、コンバージョンを計測する全てのページに設置するタグです。コンバージョンタグとリマーケティングタグの両方の機能を持っています。
コンバージョンタグとは、配信した広告がどの程度成果につながったかを測るタグで、リマーケティングタグとは、Webサイトを訪問したユーザー個人へcookieを発行するタグです。
cookieにより、訪問したユーザーの情報やクリックされた広告の情報を保存できます。全ページに設置してあるかをしっかりと確認しましょう。
イベントスニペット|CV完了ページで発火
イベントスニペットは、Google タグと併せてコンバージョンの計測に用いるタグです。グローバルサイトと連携するタグであり、ソースコードではグローバルサイトタグの下に設置します。
出典:Google 広告ヘルプ
どの広告を経由してコンバージョンしたかを計測できる点が特徴です。また、ユーザーの属性や顧客が見た商品およびサービスをチェックできます。
なおイベントスニペットは、CV(コンバージョン)完了ページのみに設定します。その他のページに設定すると、関係ないデータまで計測されます。Google タグとは扱い方が異なる点に注意しましょう。
コンバージョンを計測(トラッキング)するための設定方法
ここからGoogle 広告でコンバージョントラッキングを設定する手順を説明します。
コンバージョン設定
①Google 広告にログインし、ツールと設定をクリックします。
次に「測定」の「コンバージョン」を選んでクリックします。
②コンバージョンアクションを設定します。
最初に「コンバージョンアクション」のページから、左上の青い+ボタンをクリックします。
③トラッキングする対象を選びます。
ここでは「ウェブサイト」をクリックしています。
④Webサイトのコンバージョンアクションを作成します。
トラッキングするコンバージョンを決めたら「アクション名」のところに記入します。「無料トライアルの申込」「ホワイトペーパーのダウンロード」などが設定できます。
⑤何を測定するかを決定します。
「選択」をプルダウンして、適当なカテゴリを選びます。画像はプルダウンした状態です。
⑥つぎに「値」を設定します。この「値」とは、いくつか設定したコンバージョンの価値をどのように設定するかを示しています。
例えば「ニュースレターの登録」「ホワイトペーパーのダウンロード」「資料請求」という3つのコンバージョンを設定したとします。
この3つの価値を「1:1:1」とするか、それとも3つのコンバージョンの価値を、「1:2:3」というように傾斜をつけて設定するかを決めます。コンバージョンの数だけをカウントしたければ、「使用しない」にチェックを入れます。
⑦クリックのカウント方法を決めます。
クリックをした場合、「初回のみ」コンバージョンしたとカウントするのか、クリックするたびにカウントするのかを示します。
コンバージョンが1回達成されれば良いようなアクションのとき、会員登録やニュースレター登録などのようなアクションであれば、「初回のみ」を選択します。「購入」や「ダウンロード」のように何度も繰り返されるコンバージョンの場合は「全件」にチェックを入れましょう。
⑧計測期間を選ぶ
最初の「計測期間」は、ユーザーが広告をクリックした時点から何日間計測するかを示します。デフォルトは30日間ですが、1日~90日間まで選ぶことができます。
2番目の「ビュースルーコンバージョンの計測期間」とは、ユーザーが最初に見たディスプレイ広告は、どのくらいの期間コンバージョンに影響を与えていると考えるかということです。
ここを「1日」としておくと、ディスプレイ広告を見たけれど広告をクリックしなかったユーザーが、1日以内に別の経路でコンバージョンした」場合のデータを得ることができます。これも1日~30日間の範囲で設定できます。
「コンバージョン列に含める」というのは、計測結果のレポートに表示する「コンバージョン列」の内容をどうするかということです。含めなくても計測されないわけではないのですが、スマート自動入札の際には除外したデータは除いて決定されます。
「アトリビューションモデル」とは、ユーザーがコンバージョンに至るのに何が貢献したかを判断するものです。デフォルトの「ラストクリック」は、コンバージョン直前のクリックの貢献を重視します。
その他に、コンバージョンに至るまでのアクションのうち、最初のきっかけの貢献を重視するのが「ファーストクリック」、コンバージョンに至るまで全ての接点が均等に貢献したと考える「線形モデル」など、5つのアトリビューションモデルの中から選択できます。
これを選んでから、最下段の「完了」ボタンをクリックします。
トラッキングコードの発行
つぎにWebサイトに張るトラッキングコードを発行します。
①タグをどうやって追加するかを選びます。
自分でタグを追加する場合には、
- 自分でタグをダウンロードする
- Google タグマネージャーをダウンロードする
の2種類の方法がありますが、ここでは「自分でタグをダウンロードする」やり方について説明します。
①Google タグを設置する
どちらかを選んでグローバルサイトタグを発行し、Webサイトのすべてのページの<head></head>タグ内に、タグを張りつけます。
②イベントスニペットタグを設置する
設定したコンバージョンが「ページの読み込み」の場合は、トラッキングするページにイベントスニペットを設置します。
設定したコンバージョンが「クリック」の場合は、クリックによってリンクされたページ(ダウンロードなどのサンクスページ)にイベントスニペットのタグを設置します。
Webサイトにタグを設定したら、これで準備は完了です。
コンバージョン関連指標の確認方法
コンバージョントラッキングの結果を見るためには、最上段のバーからレポートを選びます。
そこからレポートを選んで表示します。
コンバージョントラッキングの成果として重要なのは、表の右側の部分です。
- コンバージョン:広告経由で何件コンバージョンされたか
- ビュースルーコンバージョン:ディスプレイ広告を見たがクリックしなかったユーザーが、30日以内にコンバージョンに至った数
- コンバージョン単価:このキャンペーンにかかった総費用を総コンバージョン数で割った数値(費用対効果が分かる)
- コンバージョン率:コンバージョンにつながったクリックの割合。割合が高いほど、広告・キーワードのパフォーマンスが高い
慣れないうちはこの4点を見るだけで、改善の手掛かりが得られるはずです。
コンバージョンを計測する際に注意すべきポイント
コンバージョンを計測する際には、次のポイントに注意しなければなりません。
- 「戻りコンバージョン」の可能性
- 「重複コンバージョン」による数字の乖離
以上のケースへの対策も踏まえ、具体的に説明しましょう。
戻りコンバージョンが起こることを理解しておく
データを計測すると、実際のコンバージョン数と管理画面上のコンバージョン数が合わない現象も発生します。このような状況が起こった際には、「戻りコンバージョン」を疑いましょう。戻りコンバージョンとは、実際にコンバージョンがあった日と広告アカウント上でコンバージョンが計測される日が異なることです。
例えば、12月22日にユーザーが自社の広告をクリックした上で、実際に商品を買ったタイミングは1月10日だったとします。この場合、広告をクリックした「12月」のコンバージョンとして計測されます。
コンバージョンは、(デフォルトでは)30日経過するまでは最初に広告をクリックした日に戻ってカウントされるためです。1月10日に確認した12月分の成果数が、1月1日時点で計測した同データから増えていても計測ミスではありません。この現象が起きたら、戻りコンバージョンの可能性を視野に入れましょう。
重複コンバージョンで数字が乖離することがある
「重複コンバージョン」によって数字が合わなくなるケースもあります。重複コンバージョンとは、商品の購入数や資料請求した数を1人あたり複数回カウントすることです。具体例を挙げて解説しましょう。
例えば、1人のユーザーが自社の提供する1つの商品を購入したとします。その際に、自社が出稿している2つの広告(Google 広告→Facebook広告)をクリックしました。このようなルートをたどって購入に至ると、レポート上のコンバージョン数は「2回」と数えられます。
ただし、実際に商品が購入された回数は1回です。正確なデータを知るには、以下の手段を試してください。
- Google アナリティクスによりラストクリックがどこでされたかを調べる
- アトリビューション計測ツールも併せて用いる
わずかな誤差でも、原因をしっかりと突き止めておくことが大切です。
コンバージョントラッキングで広告とWebサイトの問題を洗い出そう
ユーザーのクリック数は多いのにコンバージョンが少ないという場合、改善方法を探すのにコンバージョン計測が役に立ちます。
コンバージョン計測で取れるデータで
- ユーザーのサイト内の動きを把握
- Web広告の表示先が適切かどうか
- ランディングページからの直帰率
- コンテンツ閲覧ユーザーのコンバージョン率
などが把握できます。
データを取得することでユーザーのニーズを理解し、カスタマージャーニーの流れに合わせてより適切な施策を打てるのです。
コンバージョンに至るまでのユーザーのWebサイトの行動を追えるコンバージョン計測は、同時に、LTVの高い重要な見込み客を見つけ出すチャンスでもあります。
限られたマーケティングリソースを十分に活かすためにも、コンバージョン計測の導入を検討してください。