Facebook広告は、広告配信がユーザーと広告主双方に最大の価値をもたらすことを基本方針としています。そのため、Facebookは配信前の審査で広告クリエイティブが同社の広告ポリシーを遵守しているか細かくチェックしています。
基礎と事例を解説!Facebook広告完全ガイド 2021年度版
このガイドではFacebook広告の目的やメリットだけではなく、広告の構造や料金体系、関連ツールなどについて詳しく解説しています。ぜひご活用ください。
- Facebook広告の目的とメリット
- 広告の種類や料金体系
- わかりやすい出稿方法
- Facebook広告の活用事例
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例えば、広告ポリシーで記載されている項目の1つに「広告画像内のテキスト」があります。画像内のテキストが多すぎるとポリシーに反していると見なされ、広告配信の頻度が下がるか、場合によってはまったく配信されないことがあります。
広告画像内にテキストを表示することを「テキストオーバーレイ」と呼びます。今回は、Facebook広告におけるテキストオーバーレイのルールについて解説します。合わせて事例や注意点も紹介しますので、広告クリエイティブ作成に携わる方はぜひ参考にしてみてください。
Facebook広告の画像量のテキスト量について【テキストオーバーレイ】
Facebook広告ではかつて、「画像内のテキスト量は20%未満にすることを推奨」というルールがありました。画像内にテキスト量の多い広告はユーザーの体験を低下させてしまうという理由から、20%を超えてテキストが入っている画像広告はオークションに通らなかったのです。
しかし2024年9月現在、その根拠とされていたMetaのページからは20%ルールに関するルールが消失しています。現在、ルールとしてはテキスト量を制限していないと考えることができます。
このルールの歴史を見てみると、当初は20%ルールを守っていないと広告審査を通ることも難しかったようです。画像が20%ルールを破っていないかを確認する公式の「テキストオーバーレイツール」が利用可能で、広告主はツールでチェックすることで制限を回避できていました。
その後、2020年ごろに制限から「推奨」に変更されます。テキスト量が画像の20%を超えても審査に落ちることは原則なくなりましたが、Facebook広告では20%未満に抑えることで広告のパフォーマンスがよくなるとし、引き続き推奨の姿勢となりました。この段階で、テキストオーバーレイツールは提供を終了しています。
そして現在は、広告のパフォーマンスに関する表記もページ上から消失し、明確な言及を避けている状態です。広告のパフォーマンスを左右する要素は他にも多くあり、テキスト量が与える影響は軽微であると判断しているのかもしれません。また、AIの進化により審査の精度が増し、テキスト量を考慮する必要がなくなったと考えることもできます。
ではどうすればよいのかというと、不安であれば以前の指標である20%未満ルールを踏襲して画像広告のクリエイティブを作成する方針で問題はないでしょう。
ただし、広告のクリエイティブは目的に合致していること、明確であること、ターゲットに有益であることが重要であり、テキスト量を気にし続けることは本質ではないのかもしれません。
クリエイティブの広告パフォーマンスについては、広告セットに複数の広告をセットしたり、A/Bテストを実施したりすることで測定が可能です。
自社が運用する広告ではどのような画像が適切なのかは、運用の中で探っていくのがよいでしょう。
現在のFacebook広告におけるテキストオーバーレイ
Facebook広告における「テキストオーバーレイ」とは、画像や動画などのクリエイティブ内に挿入されているテキストのことを指します。
かつては、上記の20%未満ルールにおける画像内のテキストのことを差していました。ただし、すでに解説したとおり、このルールは撤廃されているものと考えられます。
現在、Facebook広告のクリエイティブのテキストオーバーレイで気をつけるべきは、ストーリーズ広告やリール広告における「文字被り」です。
ストーリーズやリールはスマートフォンの画面いっぱいにコンテンツを表示できる点が魅力であり、広告のクリエイティブも同様に表示されます。すると、アカウント名や説明文、いいねボタンなどがコンテンツの前に被さってくることになるため、クリエイティブ内のテキストオーバーレイはこれらの文字やアイコンを避ける必要があります。
具体的には、上記の画像のうち黄色くなっている部分が文字やアイコンと被らないセーフゾーンです。
このセーフゾーンは、広告の設定画面で動画をアップロード後、ストーリーズ・リールの配置を編集する際に「セーフゾーンのガードレール」をオンにすることで表示されるため、テキストオーバーレイが被っていないかを確認できます。
広告審査で却下された場合は?
Facebook広告にはさまざまなルールがあり、なんらかのルールに抵触してしまった場合は広告の審査に通らないことがあります。画像内テキスト量に関しては明記がなくなったものの、テキスト量が品質を下げていると捉えられたかもしれませんし、別の原因があるかもしれません。
評価が悪い原因がわからない時は、広告ポリシーを確認することで原因を特定できるかもしれません。ポリシーを確認したうえで修正するか、新規で作成してみましょう。
誤って却下されたと考えられる場合は、再審査リクエストも可能です。
広告が却下された場合の対応方法 | Metaビジネスヘルプセンター
ルールを守りつつ、ユーザー体験を最優先に考えよう
Facebook広告のクリエイティブのテキストオーバーレイについては、かつて20%未満に抑えなければ配信されない制限があったものの、制限から推奨に変わり、現在は表記がなくなっています。
クリエイティブの品質を左右する要素はテキスト量以外にも多くあるため、テキストオーバーレイの割合については気にしすぎず、目的やターゲットにマッチした内容を作成することを心がけるのがよいでしょう。
現在はストーリーズ広告やリール広告の活用が増えているため、テキストオーバーレイが画面の各要素と被らないようにすることが求められています。これは広告マネージャの設定中にセーフゾーンで被りを確認できます。
どのような広告が高いパフォーマンスを発揮するのかは、複数広告の運用やA/Bテストを通してデータを蓄積していくのがよいでしょう。