Google フォームをGoogle スプレッドシートと連携すると、回答がスプレッドシートへリアルタイムに反映されます。
回答数が多くフォームでの確認に手間がかかる場合や、データを分析したい場合にもスプレッドシートへの連携が役立つでしょう。連携ボタンをクリックすることで簡単に設定できます。
本記事では、Google フォームとGoogle スプレッドシートを連携する方法と注意点について解説します。
Google フォームとGoogle スプレッドシートを連携する方法
まず、Google フォームとGoogle スプレッドシートを連携する方法を画像付きで解説します。これ以降、[Google フォーム=フォーム]、[Google スプレッドシート=スプレッドシート]と表記します。
1. Google フォームを作成する
フォームの作成にはGoogle アカウントが必要です。アカウントがない場合は、作成してから設定に進んでください。
Google アカウントにログインしたら、右上のボタンをクリックし[フォーム]を選ぶとフォームの作成画面が表示されます。
スプレッドシートと連携したいフォームを作成するか、既存のフォームを開きます。連携には、フォームの編集権限が必要です。自分が所有者でないフォームとスプレッドシートを連携する場合は、編集権限を所有者に申請しておきましょう。
連携させるフォームを開いたら[回答]タブを選び、[スプレッドシートにリンク]をクリックします。
[回答]タブの横の数字は回答数です。[5件の回答]の下にある[概要]を選択すると、現在の回答結果を確認できます。円グラフは自動で作成され、結果を可視化できます。
2. Google スプレッドシートを作成する
続いて、フォームと連携するスプレッドシートを用意します。
フォームの右上にある[スプレッドシートにリンク]をクリックすると、[回答の送信先を選択]画面が表示されます。
[新しいスプレッドシートを作成]を選択した場合は、フォームに連携されたスプレッドシートが作成され、自動的に立ち上がります。
[既存のスプレッドシートを選択]を選ぶと、Google ドライブ内にあるスプレッドシートを任意で選択可能です。フォームが選んだスプレッドシートに連携されます。
今回の例では、新規のスプレッドシートを選択してみましょう。[新しいスプレッドシートを作成]を選び、右下の[作成]をクリックします。
連携は、スプレッドシートの作成と同時に完了するので、特別な操作は必要ありません。スプレッドシート作成時は[無題のスプレッドシート]というシート名になっているため、希望のシート名に変更しましょう。
なお、フォームとスプレッドシートは同じGoogle アカウントを使用します。違うアカウントでも連携可能ですが、アクセス権の付与など手間がかかるので、同じアカウントでの作成をおすすめします。
Google スプレッドシートで複数の入力フォームを管理するには
フォームを複数利用している場合、データを1つのスプレッドシートにまとめて管理できます。フォームごとにスプレッドシートを作成すると管理が煩雑になりがちですが、スプレッドシートにまとめて一元管理をすれば、効率よく管理できます。
今回は、前章で作成したスプレッドシートを使って解説します。
Google フォームの回答タブを選択し、スプレッドシートのアイコンをクリックします。さきほどは新規のスプレッドシートを作成しましたが、今回は[既存のスプレッドシートを選択]をチェックして[選択]をクリックします。
連携するスプレッドシートが一覧で出てくるので、前章で作成したスプレッドシートを選択すると、自動でスプレッドシートが開きます。対象のスプレッドシートが見つからない場合は検索窓から検索しましょう。
シートの上段にはタイムスタンプ(投稿のあった日時)とフォームで設置した項目が反映されているのがわかります。スプレッドシートにタブが増えていれば連携ができている証拠です。
Google フォームとGoogle スプレッドシートの連携を解除する方法
アンケートの回答が終了した後など、連携を解除したいときの解除方法を解説します。連携を解除せずに、回答を削除したり個別の回答のみ削除したりすることも可能です。
連携を解除したいフォームを開き、[回答]タブを選択します。[スプレッドシートで表示]の横にあるアイコン(3つの点が縦に並んでいる)をクリックします。
メニューにある[フォームのリンクを解除]をクリックしましょう。
メニューの中にある[フォームのリンクを解除]を選択すると[フォームのリンクを解除しますか?]とアラートが出るので[リンクを解除]を選択します。
リンクを解除しても連携していたシートは削除されないので、Google ドライブ上から選択していつでも再接続可能です。
回答のみを削除したい場合は[すべての回答を削除]をクリックします。[フォームの回答をすべて削除してもよろしいですか?]とアラートが出るので、[OK]を押せば削除完了です。
回答を個別に削除したい場合は、[個別]タブをクリックします。[< >]アイコンを押して回答結果を切り替え、削除したい回答を検索します。該当の回答を表示したら、ゴミ箱マークのアイコンをクリックし、[OK]を押せば完了です。
Google フォームとGoogle スプレッドシートを連携させる際の注意点
ここでは、フォームとスプレッドシートを連携させる際の注意点を解説します。
- 連携後に質問を追加すると順番が変わる
- 連携を解除すると集計がストップする
- セキュリティリスクを考慮する
連携後に質問を追加すると順番が変わる
フォームの質問を途中で変更すると、集計の順番が変わってしまうので注意しましょう。最初に設定した質問の間に新たな質問を追加した場合、加えた質問は最後尾に反映されます。
例えば、質問が5つあるフォームで、質問3と4の間に新しい質問を追加したとしましょう。追加した質問を質問4として、質問5、6と続けたいものの、実際は質問5の後ろに入ってしまいます。
正しい順番にするには、連携を一度解除して再連携が必要です。少々手間がかかりますが、再連携後は希望通りの順番となります。
連携を解除すると集計がストップする
フォームとスプレッドシートを連携した後にリンクを解除すると、回答の集計がストップしてしまいます。集計結果が正しく反映されず業務に影響をおよぼすため、注意が必要です。
グループで利用していた場合は他のメンバーへの迷惑にもなるため、誤操作による解除がないようにリンクを解除しないよう、周知しておくと良いでしょう。
セキュリティリスクを考慮する
フォームにはセキュリティ対策がされていますが、設定ミスなどで情報が漏えいする可能性があります。特に個人情報などを扱っている場合は、セキュリティリスクに注意してください。
スプレッドシートの共有設定で[ウェブ上で一般公開]や[リンクを知っている全員]しているとさらにリスクが高まります。この場合、アクセスできるユーザーを指定する方法に変更するなどの対応をおすすめします。
フォームのセキュリティについては、次の記事で解説しています。ぜひ、あわせてご覧ください。
Google フォームとGoogle スプレットシート連携の活用事例
フォームとスプレッドシートを連携した活用事例を紹介します。今回は次の3つについて解説するので、ぜひ活用してください。
- アンケート
- テスト
- キャンペーンなどの申し込み
アンケート
顧客満足度やセミナーの満足度調査のアンケートなどに利用できます。アンケートの結果をスプレッドシートで集計してグラフで可視化すれば、改善案の策定にも役立ちます。
フォームで収集したデータをスプレッドシートで集計すれば、グラフ化などの可視化も簡単に行えます。結果を分析してサービス改善・新商品の開発・問題点の改善策の策定などに役立てることが可能です。
テスト
社内研修の理解度チェックテストなどの採点や集計にも活用できます。スプレッドシートに関数を入れることで、平均点や合格点を自動で集計できるため、業務効率も図れます。
キャンペーンなどの申し込み
キャンペーンをはじめ、リード創出のための取り組みにも活用できます。イベントやセミナーの申し込みフォームの結果をスプレッドシートで一元化すれば、顧客情報管理も行えます。
同時にステータス管理を行えば、顧客に対する対応状況などもリアルタイムで共有可能です。さらに、スプレッドシートの情報をCRMへ自動連携させることもできるでしょう。
Google フォームはGoogle スプレッドシートと連携すれば作業効率が向上する
フォームとスプレッドシートを連携させれば、データがリアルタイムに反映されます。フォームのデータを確認する際、都度アクセスしてデータを確認する必要もなくなるため、作業時間の短縮も期待できるでしょう。
さらに集計も自動で行えるので、手作業によるミスも軽減し、作業効率の向上につながります。連携は簡単な操作で行えるので、フォームでアンケートなどを行う際は、ぜひ試してみてください。