【HubSpot導入事例】プッシュ型営業がほぼゼロ。新規顧客単価が2倍へ〜ソウルドアウト株式会社〜

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戸栗 頌平(とぐり しょうへい)
戸栗 頌平(とぐり しょうへい)

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2009年の創業以来、ソウルドアウト株式会社は全国の中小・ベンチャー企業に対してWebマーケティング支援を行ってきました。しかし、旧来型の”プッシュ型”の営業による顧客開拓を続けることが、徐々に社員の負担の増加と効率の低下を招き始めていました。

そのサイクルを断つために2013年末からHubSpotの正規販売代理店である株式会社24-7と共にHubSpotの導入とインバウンド型のマーケティングへと舵を切り、 その結果として現在では顧客単価2倍、月間の見込み客獲得数が50倍まで増加しました。

(英語版はこちら:”Japanese Company SoldOut levarages Inbound Marketing to Deliver Efficiencies and Business Growth ”)

インバウンドマーケティングにヒントを得るまで

"HubSpotを導入する前は、プッシュ型営業に頼って
顧客を開拓していました"

2009年の創業以来、旧来のプッシュ型の営業方法に注力し、事業を展開してきたソウルドアウト株式会社(以下、ソウルドアウト)。2013年10月にWebマーケティングの会社として、自社のマーケティングをインバウンド型へ方針変更を行いました。執行役員CMOの長谷川智史氏(以下、長谷川氏)は、その経緯を以下の様に説明します。

「2013年以前は、電話をして訪問のお約束を頂戴するという“プッシュ型”のスタイルで営業活動していました。自社がWebマーケティング支援サービスを提供しているにも関わらず、自社のマーケティングのためにネット広告も行わず、お問い合わせボタンをクリックするとメーラーが立ち上がる、という状態でした。」

その際に、長谷川氏が問題として感じていたことが、旧来型のプッシュ型の営業にかかる人件費と精神的な負担の大きさ、そして業務の成果が大きく個人に依存する点などでした。長谷川氏は、当時の営業担当者たちの状況を次のように語ります。

「当時、営業マンは他の仕事を兼務しながら、自分で営業活動をしていました。合わせると、新規顧客獲得のために、1ヶ月に一人あたり20時間はかけていたと思います。そんな営業マンが50人いるという状態でした。」

さらに、顧客に受注をしてもらいやすくするために自社サービスの値引きや、交渉、フォローアップの電話をかけるための工数でも、営業担当者は疲弊。プッシュ型の営業活動からの脱却は、組織的に解決しなくてはいけない課題でした。

「人海戦術に頼ったプッシュ型の営業方法では、成長に限界があります。そこで、2013年に経営判断として『いかに新規顧客獲得活動を効率化するか』という観点で、”プル型”のマーケティングへの方針転換を決定しました。」

インバウンドでリード獲得の準備を始める

"HubSpotの導入と自社内のメンバーが努力を積み重ねたことにより、
旧来型のプッシュ型営業から
時代に合ったプル型営業への移行スピードが格段に向上しました" 

2013年の10月にソウルドアウトは、HubSpotの導入を決めました。導入にあたり、当時日本で発売され始めたインバウンドマーケティングやHubSpotに関連する書籍、ネットでの情報を調べ上げます。そこで、長谷川氏がHubSpotに感じた魅力は、”プル型”に基づいた設計思想で作られているツールであること。

「2013年の始めの頃から、自社でのフォーム作成やネット広告は行っていたものの、それ以外は何もやっておらず、特定のツールは使用していませんでした。当時も、マーケティングオートメーションなどのツールはあったものの、それらはインバウンドマーケティングができるツールではなく、さらにHubSpotがインバウンドマーケティングのできるオンリーワンのツールだと信じていたので、どうしても使ってみたいと思っていました。」

また当時のソウルドアウトは、問い合わせ用のメーラーに入れるフォーム作成も外部の制作会社に依頼していました。そのように自社のマーケティングがまっさらな状態だったため、ソーシャル管理なども全部一つに統一されているHubSpotは、理想的だった、と長谷川氏は付け加えます。

HubSpotの導入後、長谷川氏たちが最初に取り組んだのは、リードを獲得する仕組みをWebサイトに設置することでした。それまでソウルドアウトは、外部の企業にランディングページやフォームの制作の依頼し、約10万円を費やしていました。しかし、HubSpot導入後は、5、6個のサービス紹介の資料のダウンロードできるランディングページをソウルドアウト内部のリソースで制作し、リードを獲得する流れを構築しました。

「その後は、本格的にリードジェネレーションを行うためのブログを3つ立ち上げて、3つ目が成功しました。そして、半年くらいチームメンバーでコミットすると決めて、毎日記事を書き続けました。ブログの開始が2013年の11月。結果が現れたのが2014年の6月です。10月には渾身のダウンロードコンテンツを作成し、2015年になって本格的にメールアドレスやお名前を頂けるようになってきました。」

また長谷川氏は、ただメールアドレスの登録だけをしてくれる人は少ないため、まずは良いコンテンツを提供してからメールアドレスの登録をしてもらい、その後にメール限定で最新の情報やコンテンツを届ける工夫をしていると話します。

プッシュ型の営業活動がほぼゼロへ

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インバウンドマーケティングを導入後の現在、ソウルドアウトでは面識のない人たちに対するプッシュ型の営業活動をすることは、ほぼゼロになったといいます。

「以前は、営業マンが自分でリストを作り、プッシュ型の営業活動をしていました。しかし現在は、営業担当者はもともとリードの状態の見込み客と接するため、負担は減少。さらに、ビジネス全体の人的工数の点でも改善ができました。元々はプッシュ型の営業活動に人的工数を大きくかけていましたが、今ではその人と時間を既存のお客様への対応へ掛けることが可能になりました。さらに、弊社に製品サービスに対してすでに興味を持っている人たちへサービスを提供できるようになったため、結果として、新規の取引開始時の顧客単価が約2倍まで増加し、何よりお客様に感謝されやすくなりました。」

2014年の1月時点で、訪問可能なリードの獲得数は3件。しかし、2015年8月段階では月間152リードを獲得しています。さらに、Webサイトの訪問者数も2013年10月のブログ開始時点では約5,000だったのに対し、ブログを書き続け、様々なグロースハックなどの努力を行った結果、2015年7月で約40万PVに到達し、2年経たないうちに80倍の訪問数を記録しています。

また、インバウンド型のマーケティングによって潤沢な質の高いリードが得られたため、ソウルドアウトにとっての理想的な顧客像に優先的にアプローチできるようになったと言います。その結果、プッシュ型の営業に用いていた人的なコストをブログなどのコンテンツへ向けることができ、さらなるインバウンドを行うことが可能になってきているとのことです。

ソウルドアウトのこれからとインバウンド

"もっともっと多くの中小企業様の支援ができるよう、
今後もHubSpotを十二分に活用していきたい"

ここまでブログを立ち上げて、リードジェネレーションをできる体制を構築してきたソウルドアウト。今後も、さらなる発展と拡大を計画しています。今後の展望に関して、長谷川氏は次のように語ります。

「今後は、このようなペースで規模を拡大していき、今の10倍、20倍というリードを獲得していきたいと思っています。市場がまだたくさんありますし、そこにチャレンジしていきたい。また、今後は、内勤のセールスチームと連携を深め、HubSpotのスコアリングや顧客ステージの機能を利用し、ナーチャリングのプロセスをしっかりと作っていきたいと思っています。」

ソウルドアウト株式会社について
ソウルドアウト株式会社は、全国の中小・ベンチャー企業の利益創出を支援する東京に本社を置く企業です。特定の商材に偏らず、お客様に最適なサービスの提案を広告やサイト制作も含め、一気通貫したWebマーケティングの支援を行っています。

代理店が最強の導入事例を作成する方法

(本導入事例のインタビューは2015年9月に行われました)

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