【HubSpot CRM新機能ご利用事例】 導入コストをおさえて顧客管理体制の整備に着手したチームアップ

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土井 早春 (どい さはる)
土井 早春 (どい さはる)

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「1on1ミーティング」という言葉を聞いたことはありますか?1on1(ワンオンワン)ミーティングは上司と部下、またはチームメンバー同士など、組織の構成員が1対1で定期的に行う面談のことで、グローバルIT企業が相次いでこの仕組みを取り入れて成果をあげたことから近年注目を集めています。2016年に設立されたスタートアップ、チームアップ株式会社(以下チームアップ)は、「1on1で社員の成長・定着を支援し、人が伸びる組織をつくる」をミッションとして掲げ、企業が1on1の仕組みや文化をつくるためのHRサービス「TeamUp」を開発・提供しています。Teamup_logo今回は同社にHubSpotが提供する無料の「HubSpot CRM」および、HubSpot CRM上で2019年7月17日に正式版を公開した無料のEメール配信機能のβ版を事前に利用していただき、代表取締役の中川絢太氏(以下 中川氏)に導入プロセスと感想を伺いました。

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コストを抑えながら社内の顧客管理体制を整備。Eメールマーケティングの運用を見直す機会に

チームアップは基本的に、同社ウェブサイト上での資料ダウンロードや問い合わせフォーム送信を通じて見込み客を獲得しています。そのような問い合わせからの訪問アポイントメント取得率、そして訪問後の契約率はともに非常に高い数字でした。「現時点で1on1についての興味関心が完全にゼロの企業に買ってもらおうとするのではなく、『人が伸びる文化をつくらないといけないよね』というような具体的課題意識がある企業とコミュニケーションを始めていくようにしています」と中川氏が語るように、充実した事例記事で1on1の意義や導入プロセスのイメージを伝えていくなど、同社のアプローチにはHubSpotの「インバウンド手法」と重なる部分もありました。

同社は創業からこれまでクラウド上のスプレッドシートで顧客管理を行い、メール配信には別途有料の専門ツールを利用していました。今回はこれまで蓄積してきた見込み客のフォローアップを目的として、HubSpot CRMへの顧客情報移行とCRMデータを活用したメール配信を2週間で完了させるプロジェクトを行っていただきました。

「Eメールマーケティングは企業の規模を問わず常に大事だと思っています。ただそのためにツールを導入したり、既存ツールを一元化をしたりという話になると、やはりスタートアップとしては『今ここに予算と人を投資するのが最善なのか』という問いが出てきます。そのため顧客管理やEメールマーケティングの仕組みを整えることが重要と分かりつつも、リソースを投下できずにいる企業も多いのではないでしょうか。」

中川氏はこれまでHubSpot製品に触れたことはありませんでしたが、無料のHubSpot CRMの利用によって初期コストをおさえて顧客管理とEメール配信の体制が整備できると考え、今回設定等の立ち上げ作業に時間を使うことにしたといいます。

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無料のHubSpot CRMとEメールツール利用の流れ

チームアップはまず、これまでスプレッドシートにまとまっていた顧客情報をCSVファイルでHubSpot CRMに移行しました。また、従来スプレッドシート上で意味が曖昧になっていた顧客フェーズの項目も再定義しました。初期の大枠の設定は中川氏が行いその後の設定はインターンに任せたといいます。

TeamUp_HubSpotCRM「既存のスプレッドシートとHubSpot上のプロパティの対応と入力の順番などを固めるのには結構時間がかかりましたね。どうやったらサステナブルに運用できるのかを考えて設定を進めました。その結果、これまで僕の脳みそにあったものが今70%くらい形になってきたなという感じです。」

CRMに顧客情報を移行した後、チームアップは過去に問い合わせ等で関心を持ってもらっていたものの、受注に至っていなかった見込み客向けにサービスの興味喚起を行うEメールを送信しました。

「顧客データベースとEメール配信の機能が紐付いているのは予想通り便利でした。HubSpotの中でまだ使い切れていない機能がたくさんありますが、今回やりたかったのはHubSpot CRMの『コンタクト』に全ての顧客情報を一元化して最適なメールプロモーションができるのかの検証でしたので、その点はしっかり目的達成できたかなと思っています。」

 

やりたいのは単発のメール配信ではなく、「プロダクトをつくり、売り、定着させる」こと

中川氏によると、チームアップの日々の活動は大きく「プロダクトをつくる」、「売る」、「(お客様の元で)定着させる」という3つの要素に分けられるそうです。特にSaaSモデルの事業においては『定着させる』が重要になってくるので、HubSpotのようなツールを使って定期的なアクションを取れるようにしたいと中川氏は語ります。

ただし、顧客情報の一元化やEメールマーケティングはあくまで顧客獲得と満足度向上の手段のひとつです。チームアップにおいても、今回のプロジェクトの成果はEメールを配信したことというより、属人化していた顧客コミュニケーションを社内全体で共有し、分担する仕組みを無料で立ち上げられたことのようでした。特定の社員だけが運用できても意味がないため、今後はインターンも含め顧客とのコミュニケーションに関わるメンバーが自律的に運用できるよう今回立ち上げた仕組みを使い続け、施策を回すスピードを上げていきたいと中川氏は言います。

「今(取材時)の段階では見込み客の情報のみをCRMに登録しました。ここに既存顧客の情報も入れてそれぞれに対する適切なフォローアップのEメールが打てるようになって…と考えていくと、非常に価値が高い仕組みだなと思います。『つくる』、『売る』、『定着させる』という全体像の中で必要なコミュニケーションを洗い出し、最も効果が出る形で実践する。HubSpotを使うとしたら、僕はそこまでやりたいんですよ。」

 

【編集後記】

この取材の段階ではHubSpot CRMの無料版のみをご利用いただいていたチームアップですが、記事公開までの間にMarketing Hub Starter(有料版)をご購入いただきました。「やるのであればHubSpotの機能をフル活用して成果を出したい」という中川氏とチームアップを支援すべく、HubSpotとしては今後も直感的に使えるユーザーインターフェースの開発、「インバウンド手法」に基づいたマーケティング活動の提案などを行ってまいります。2019年7月17日に発表された新機能の概要はプレスリリースもしくは機能ご紹介ページでご覧いただけます。

 

《HubSpot CRMについて》

hubspot-growth-platformHubSpot CRMは見込み客や顧客のコンタクト情報や自社ウェブサイト上での行動、所属する会社の情報や営業チームの取引(商談)情報等を無料で管理できるCRMです。このCRMにアクセスできる自社ユーザーの登録数に制限はなく、顧客も100万件まで管理することができます。

HubSpot CRMは「HubSpotの成長プラットフォーム」の中心にあり(左図)、HubSpotユーザーはこの無料CRMに上乗せする形で「Marketing Hub」、「Sales Hub」、「Service Hub」の各プランをニーズに合わせて追加購入していくことができます。価格体系およびプラン別の搭載機能について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

《HubSpot for Startupsについて》

HubSpot for StartupsのパートナーとなっているVCから出資を受けていることや資金調達額を条件に、HubSpot製品の利用料金が下記の通り割引される優待プログラム。日本では現在12社のVC・アクセラレーターにパートナーとしてご登録いただいています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

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