インスタグラムの公式マークとは、そのアカウントが特定の人物、企業などの公式アカウントであることをインスタグラムが認めた証として付与されるものです。
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インスタグラムの公式マークを取得すると、アカウントの信頼性の向上やなりすまし対策ができます。それによって、ユーザーに安心してフォロー・閲覧してもらえるでしょう。
本記事では、インスタグラムの公式マーク取得方法からメリット・デメリット、注意点までを解説します。
インスタグラムの公式マーク(認証バッジ)とは
インスタグラムの公式マークとは、プロフィールや検索画面上のインスタグラムアカウント名の右隣に表示される青いチェックマークのことです。正式には認証バッチといいます。
そのアカウントが特定の著名人、ブランド、メディア、組織などの公式アカウントであることを、インスタグラムが認証したことを示します。公式マークを取得するには、認証の要件を満たしたうえでインスタグラムに申請が必要です。
インスタグラムの公式マークを取得するメリット
インスタグラムの公式マークを取得すると、次のようなメリットが得られます。
- アカウントの信頼性が高まる
- アカウントのなりすまし対策になる
- インスタグラム内検索での上位表示に間接的に寄与する可能性がある
アカウントの信頼性が高まる
公式マークの取得は、公式アカウントであるという証明になります。ユーザーは、安心感を持ってそのアカウントが発信する情報に触れることができます。結果的に商品購入やサービス利用にもつながりやすくなるでしょう。
また、アカウント自体の信頼性が高まりフォローされやすくなります。公式マークがついているかどうかで、フォローするかどうかを決めるユーザーも一定数います。公式マークは世界共通のため、海外ユーザーに対しても信頼性をアピールできるでしょう。
アカウントのなりすまし対策になる
本人や企業に似せたアカウントを作成して、情報を発信することを「なりすまし」といいます。
インスタグラムに限らず、SNSではなりすまし問題が後をたちません。一般的には、フォロワーが伸びているアカウントほどなりすましが増える傾向にあります。悪質ななりすましによって、本物のアカウントの信頼性が損なわれることもあります。
最近では、インスタグラムキャンペーンにおけるなりすましも急増しています。キャンペーンで、ユーザーに被害が及んでしまう事態は避けなければなりません。なりすましは、その言葉通り公式アカウントそっくりに作られますが、公式マークを取得していれば、ユーザーもどちらが本物のアカウントか一目で区別しやすくなるでしょう。
インスタグラム内検索での上位表示に間接的に寄与する可能性がある
公式マークを取得していると、フォロワー数が増えたり、関心が集まりやすくなったり、高いエンゲージメントを得やすくなります。
インスタグラムの検索結果は、ユーザーの関心や傾向によってカスタマイズされ、高いエンゲージメントのコンテンツを多くのユーザーに表示する傾向もあります。結果としてインスタグラム内検索で上位表示される可能性が高くなるでしょう。
ただし、Metaが公式で発信しているように、公式マークを取得したアカウントのコンテンツを優先的に表示するアルゴリズムがあるわけではなく、あくまでも間接的な要素である点には注意が必要です。
簡単に説明すると、認証は信憑性と注目度を示すものです。認証バッジがついているからといって、Facebook社が薦めるアカウントだということではありません。また、認証されたアカウントのコンテンツがシステム上で優遇され、アプリ内で表示される順番などが変わることもありません。当社では信頼できる報道機関などの情報を頼りにアカウント運営者の文化的な影響力を精査し、公平性を確保するよう努めています。たとえば特定のコミュニティで大きな話題になっているかどうか、バイラル化して多くの注目を集めたかどうか、などが挙げられます。
出典:Instagram、認証バッジの申請プロセスのアップデートを発表 | Metaについて
インスタグラムの公式マークを取得するための条件・基準
インスタグラムの公式マークを取得するための要件は、インスタグラムのヘルプセンターで公開されています。わかりやすくまとめると、次のようになります。
- 本物であること:実在する個人や登記されているビジネスや団体であること
- 唯一であること:個人やビジネスごとに認証を受けられるのはひとつのみ
- 完全であること:自己紹介とプロフィール写真があり、公開されていること
- 有名であること:広く知られている個人やブランドであること
参考:Instagramで認証バッジを申請するための要件 _ Instagramヘルプセンタ
インスタグラムの公式マークの申請方法
公式マークの申請は、スマートフォンのインスタグラムアプリから行います。操作方法はAndroid版でもiOS版でも基本的には同じです。
本人確認書類と知名度確認資料を事前に準備する
申請には、次のような本人確認書類が必要です。
<個人の場合>
- 運転免許証
- パスポート
- 国民識別カード
<企業の場合>
- 納税申告書
- 最近の公共料金領収書
- 会社定款
これらは、公式マークを取得するための条件である「本物であること」を証明するために必要になります。
知名度確認資料は、任意で「有名であること」をアピールするためのものです。具体的には、アカウントが公的に認知されていることを証明するための記事のURLや、SNSのアカウントのURLなどになります。
なお、有料コンテンツや宣伝コンテンツは考慮されないため注意しましょう。
アプリで「認証のリクエスト」にアクセスする
公式マークを申請するアカウントのメニューから「設定」をタップします。
「アカウント」を開き、「認証のリクエスト」をタップします。
真正性の確認で本人確認書類を追加する
真正性の確認ではアカウントが本物であることを確認します。
「氏名」には個人の場合は氏名、企業の場合は正式な会社名を入力します。
「書類の種類」では、事前に準備した本人確認書類を選択します。
「ファイルを選択」をタップし、本人確認書類をアップロードします。アップロードは、事前にスマートフォンに保存しておく方法と、その場で写真に撮る方法から選択できます。
アップロードする書類は、情報がきちんと読み取れるものを添付しましょう。情報が読み取りにくいと承認されない原因となる可能性があります。
知名度の確認でカテゴリを選択する
知名度の確認では、アカウントの人物・企業・ブランドが公的に認知されていることを示します。
「カテゴリ」では、以下の10種類から自身のアカウントに一番近いものを選択しましょう。
- ニュース・メディア
- スポーツ
- 政府・政治
- 音楽
- ファッション
- エンターテイメント
- デジタルクリエイター/ブロガー/インフルエンサー
- ゲーマー
- グローバルビジネス/ブランド/団体
- その他
「オーディエンス(任意)」にはアカウントのフォロワーについて記載します。どのような人で、何に興味があるのか、なぜフォローしているのかなどを記入しましょう。
「別名(任意)」にはハンドルネーム、愛称、略称など別に認知されている名称を記載します。
「リンク(任意)」には、事前に準備した知名度確認資料を入力します。
「Type」は次の3つから選択できます。
- ソーシャルメディア
- ニュース記事
- その他
「URL」には知名度確認資料のURLを記入します。なお、リンクはデフォルトで3つ表示されていますが[リンクを追加]を押すことで最大5つまで入力できます。
申請を送信後、30日以内に通知される
必要な情報を入力したら、最初から内容を見直しましょう。最後まで確認できたら画面下部の「送信」をクリックし、公式マークの申請完了です。申請後30日以内に「アクティビティ」にアカウント認証結果の通知が届きます。無事に承認されると、公式マークである青いチェックマークがアカウントの右隣に追加されます。
インスタグラムの公式マークを取得する際の注意点
インスタグラムの公式マークを取得する際は、次のポイントに注意しましょう。
- 公式マーク取得後はユーザーネームを変更できない
- 必ず認証されるわけではない・取り消される可能性がある
- アカウントの乗っ取り対策が必要
公式マーク取得後はユーザーネームを変更できない
公式マークを取得後は、ユーザーネームを変更することはできません。もしユーザーネームの変更を検討している場合は、公式マーク申請前に確定させましょう。なお、ユーザーネームは公式マーク取得後も自由に変更できます。
必ず認証されるわけではない・取り消される可能性がある
公式マークを申請すれば、必ず認証されるわけではありません。公式マークを取得するための要件を満たしていない場合は申請が却下されます。ただし、申請が却下されても30日以上経過すれば再申請できます。却下された原因を分析したうえで、アカウントを改善し再度申請してみましょう。
また、インスタグラム側は公式マークをいつでも取り消すことができるため、取得後に取り消されてしまう可能性もあります。コミュニティガイドラインや利用規約に違反しないよう、適切な運用が求められます。
アカウントの乗っ取り対策が必要
公式マークを取得したアカウントは悪意のあるユーザーから狙われる可能性も高くなります。公式マークを取得したアカウントが乗っ取られてしまうと、ユーザーからの信頼度が一気に低下してしまうこともあります。これまで以上にアカウントのセキュリティ対策が必要になるでしょう。
インスタグラムのアカウントは、二段階認証でセキュリティ対策を強化できます。二段階認証とは、認識されていないデバイスからログインされた場合に、ログインコードの入力を求めることでセキュリティを強化する機能です。ログインコードは、認証アプリやSMSなどで取得します。
万が一、IDとパスワードが漏れてしまっても、ログインコードがわからなければログインできません。
インスタグラムの公式マークについてよくある疑問
インスタの公式マーク取得に関して、よくある疑問点や質問をまとめました。申請前に確認し、不安なところや疑問点は解消しておきましょう。
一般人でも公式マークはつけられる?
公式マークの申請は一般人でも可能です。ただし、取得するための条件が満たされていなければ承認はされません。申請の条件の中に有名であることがあげられていますが、フォロワー数が何名以上であれば有名度の要件を満たせるかという具体的な数値は公開されていません。
公式マークの申請に料金はかかる?
インスタグラムの公式マークの申請は無料でできます。申請が承認された後も費用の支払いを要求されることはありません。
申請しても公式マークがつかない場合はどうする?
公式マークは申請しても却下される場合があります。結果の通知が届くまでには申請後30日以内と定められているので、申請後は結果が通知されるのを待ちましょう。また、結果が届く前に複数回申請した場合は、申請はキャンセルされるため注意が必要です。申請が却下されても30日経過後であれば、新たに申請し直すこともできます。
公式マークを他の人に譲渡したり別のアカウントに移行できる?
公式マークを譲渡または販売することは禁止されています。別のアカウントに移行することもできません。公式マークの宣伝・譲渡・販売などの行為は、公式マークの取り消しやアカウント停止になる可能性があるので、避けた方が無難です。
公式マーク以外で公式アカウントであることを証明する方法はある?
インスタグラムの公式マークは取得するためのハードルが高く、何度申請しても却下されてしまうこともあります。それだけ公式マークに価値があるということですが、一般アカウントでも公式であることを証明する方法はあります。
自社公式サイトにアカウントをリンクさせる
自社が運営している公式サイトに、インスタグラムのアカウントをリンクさせる方法が簡単にできておすすめです。公式サイトからのリンクであれば、ユーザーにも本物のアカウントだと安心させることができるでしょう。
公式マークを取得している他のSNSとリンクさせる
もし、インスタグラム以外のSNSで、認証されているアカウントがある場合は、そのアカウントからインスタグラムのアカウントをリンクさせるのも効果的です。認証済みの他のSNSアカウントが信頼性を担保してくれます。
認証済みのFacebookアカウントがリンクしているインスタグラムのアカウントであれば、たとえそのインスタグラムのアカウントに公式マークがついていなくても、公式アカウントだと認識してもらえるでしょう。
インスタグラムの公式マークを取得してユーザーに安心感を持たせよう
インスタグラムの公式マークを取得するとアカウントの信頼性が向上し、フォロワーが増えやすくなります。なりすまし対策などのメリットもあり、よりユーザーに安心感を与えることができるでしょう。
公式マークの取得は、アカウントの所有者だけではなく、フォローしてくれるユーザー側にもメリットがあります。ユーザーに安心感を持って自社サービスや情報を利用してもらえるよう、公式マークの取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。
最新情報:「Meta認証」が日本でも提供開始
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参考:InstagramとFacebookのサブスクリプション「Meta認証」を日本でも提供開始