ノーコードのワークフローでできること|メリットを解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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ノーコードのワークフローシステムとは、コードを使わずに業務フローを自動化できるシステムを構築することです。ノーコードのワークフローを活用すれば、IT部門に頼らず、自部門だけで申請や承認の流れを整備でき、ミスや属人化の防止も可能です。

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    本記事では、ノーコードのワークフローの概要や導入メリット、おすすめのツールと特徴を解説します。煩雑な業務に悩んでいる現場責任者の方は、ぜひ参考にしてください。

    ノーコードのワークフローとは

    ノーコードのワークフローとは、コードを利用せずに、簡単なマウス操作などで一連の業務の管理や自動化を行えるシステムやアプリケーションを構築することです。

    ノーコードとは、プログラミング言語を用いたコーディングを行わずに、システムやアプリケーションを作ることです。また、ワークフローとは、業務における一連の手順や処理の流れを指し、物品購入や経費申請・承認にともなう手続きの全体を意味します。

    ノーコードツールの利用には、ITやシステム構築の専門知識が不要なため、IT部門に頼らずに、現場の担当者が直接システムやアプリを構築できます。業務の流れを部門内で整えることで、状況の変化に柔軟に対応できることから、注目を集めています。

     

    ノーコードのワークフローでできること

    ワークフローが作成できるノーコードツールを利用すると、シンプルな処理から、条件により分岐する複雑な処理、組織をまたぐ処理などのワークフローも構築可能です。複数の仕組みを連携させて全体の処理を最適化することもできます。

    ノーコードで業務を自動化するワークフローの例は、次の通りです。

    • イベントやキャンペーンの案内文作成とメール送信
    • 社内の問い合わせ対応
    • 週ごとの実績をまとめた報告書の作成
    • 応募情報を基にした採用担当者との面談調整
    • 集計した調査データの分析・整形
       

    ノーコードのワークフローを活用するメリット

    ノーコードのワークフローを構築できるツールを活用するメリットは、次の4つです。

    • 現場主導でスピーディーに構築と改善ができる
    • 開発・運用コストの削減につながる
    • 業務プロセスを可視化できる
    • 社内外のシステムとの連携が容易
       

    現場主導でスピーディーに構築と改善ができる

    従来のワークフローシステムでは、外部ベンダーやIT部門に依頼しながら構築や修正を進める必要がありました。しかし、ノーコードツールであれば、システム構築やプログラミングの専門知識は必要ないため、業務に携わる現場の担当者自身が構築を進められ、修正や新たな業務プロセスへの対応も迅速に行えます。現場の声が反映されたシステムは実態に即したものになりやすく、導入もスムーズに進むでしょう。
     

    開発・運用コストの削減につながる

    ノーコードツールを導入すれば、外部の開発会社へ依頼する必要がなくなり、人件費や開発コストを削減できます。現場の担当者が開発することで、要件定義や仕様調整にかかるコミュニケーションコストも抑えることが可能です。また、ワークフローの構築によって業務効率化が進めば、人材や予算などを従来よりも有効に使えるようになります。
     

    業務プロセスを可視化できる

    ワークフローシステムは、業務の流れを整理し、可視化するものです。そのため、構築にあたっては、現状の業務プロセスを漏れなく洗い出す必要があります。また、統一された業務プロセスを部門内で導入することで、属人化を防ぎ、進捗状況の共有も容易に行えます。
     

    社内外のシステムとの連携が容易

    ノーコードのワークフロー作成ツールの多くには、API連携など、他のシステムと簡単に連携させる機能が搭載されています。連携のためのプログラムを書く必要がないため、初心者でも容易に連携設定が可能です。他システムと連携すれば、複数部門をまたぐ業務を一括管理でき、確認作業もまとめて行えます。結果的に、作業工数が減少し、生産性向上につながるでしょう。
     

    ワークフローを作成できるノーコードツール

    ワークフローを作成するためのノーコードツールは、操作性に優れているものが多いため、操作に慣れていない人でも直感的に扱えます。そのため、現場主導で改善を進めたい際に便利です。ここでは、ワークフローシステムの構築に強みを持つおすすめの5つのツールとその特徴を解説します。
     

    Questetra BPM Suite

    Questetra BPM Suite

    出典:Questetra BPM Suite

    Questetra BPM Suiteは、現場担当者主導でワークフローアプリを容易に作成できる、ビジネスプロセス管理システムです。シンプルなワークフロー、複雑な条件分岐にも対応し、生成AIを組み込んだり外部システムと連携させたりすることもできます。社内での承認手続きや、問い合わせ対応など、多様な業務のワークフローを低価格で作成したい企業におすすめです。

    • 料金 1,056円(税込)/月~(年払いの場合)
    • 60日間の無料トライアルあり
    • 公式サイト https://questetra.com/ja/
       

    X-point Cloud

    X-point Cloud

    出典:X-point Cloud

    X-point Cloudは、紙に書いているかのように直感的な入力フォームの作成が可能で、初めてでも扱いやすいクラウド型のワークフローシステムです。1,000点以上のテンプレートがあり、簡単にシステムを構築できます。また、スマホアプリへの対応、API連携、通知や代理承認など、承認・決済業務を効率化できる機能も搭載しており、書類作成、申請・承認・決済業務のワークフロー化に貢献します。

    • 料金 基本サービス料金20,900円(税込)・サービス利用料 1ユーザー 523円(税込)/月~(年払いの場合)
    • デモサイトの提供・30日間の無料トライアルあり
    • 公式サイト https://www.atled.jp/xpoint_cloud/
       

    楽々WorkflowII

    楽々WorkflowII

    出典:ワークフロー 楽々WorkflowII

    楽々WorkflowIIは、部門でのシンプルな利用から部門を越えた複雑な経路設定まで、迅速に申請・承認フローを作成できる電子承認・電子決裁システムです。日本語に加え、英語・中国語に対応しており、経費処理にともなう、申請・承認から人事業務、書類管理など幅広い業務フローを柔軟に作成できます。こちらのオンプレミス型は主に大企業向けですが、スモールスタートに適したクラウド版の「楽々WorkflowII Cloud」も提供されています。

    • 料金
      • オンプレミス型 基本ライセンス 275万円(税込)~ 
      • クラウド版 初期費用55,000円(税込)・基本料金11,000円(税込)/月・1ユーザ料金 550円(税込)/月~
    • デモサイトの提供あり
    • 公式サイト https://www.sei-info.co.jp/workflow/
       

    Create!Webフロー

    Create!Webフロー

    出典:Create!Webフロー

    Create!Webフローは、ドラッグ&ドロップ操作でレイアウトや入力項目を配置し、紙の申請書をそのままの様式で画面に再現してシステム化できるツールです。既存の申請書をExcelやWord、PDFの形式で取り込むこともでき、迅速なワークフロー構築が可能です。対応漏れを防止するメール通知や事前相談、対応状況の履歴確認、外部システムとの連携機能を搭載し、稟議書作成や経費処理、総務関連の届出、関連部門への申請など、幅広い用途に対応可能です。

    • 料金
      • パッケージ版 基本料金660,000円(税込)/50ユーザー・保守費用99,000円~
      • クラウド版 初期費用0円・1ユーザー利用料504円(税込)/月~(年払いの場合)
    • 1か月間の無料トライアルあり
    • 公式サイト https://www.createwebflow.jp/
       

    kickflow

    kickflow

    出典:kickflow

    kickflowは、操作性や運用・メンテナンスにおける「使いやすさ」と機能性にこだわった、クラウド型のワークフロー構築ツールです。複雑な承認経路・条件分岐も容易に設定でき、Slackなどのチャットツール連携やAPI・Webhookによるシステム連携の他、AIによるサポート機能を活用した業務自動化が可能です。経費処理や稟議承認、人事関連の申請からアカウント発行などのIT申請まで広く対応し、スタートアップから大企業まで活用できます。

    ノーコードワークフローをうまく活用して業務を改善しよう

    ノーコードのワークフローは、システム構築の専門知識がなくても、業務を整理し自動化できる優れた手段です。複雑な手続きを簡素化し、現場主導で改善を進められる点が強みといえるでしょう。

    Marketing HubやSales HubなどのHubSpot製品にもワークフロー機能が搭載されています。条件を満たした見込み客に個別にメールを送信する、Webサイトのコンテンツ公開前に承認フローを追加する、問い合わせ対応の担当者を割り当てるなどの設定が可能です。ノーコードのワークフロー構築・運用に取り組んでみたい方は、ぜひお試しください。

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