ワークフローとは?役割・具体例・導入における注意点を徹底解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

最終更新日:

申請や承認業務がスムーズに進まない、抜け漏れなどのミスが多いといった課題を抱えている場合には、ワークフローの作成が効果的です。しかし、ワークフローの目的や役割、効果などがわかりにくく、使い方がわからない方もいるでしょう。

ワークフローとは?役割・具体例・導入における注意点を徹底解説

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    本記事では、ワークフローの定義や役割などの基礎知識を詳しく解説します。具体例や課題、自動化するシステムについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

    ワークフローとは

    ワークフローとは

    ワークフローとは、業務における一連の手順や処理の流れのことです。また、業務の流れを図やチェックリストなどに可視化したものも同様に「ワークフロー」と呼ぶこともあります。

    製造やサービス提供、情報処理など業種・職種を問わず、あらゆる業務には「誰が、何を、どの順序で行うか」といった明確な流れが存在します。

    例えば、経費精算や稟議の申請などの承認を要する業務では、申請者・承認者・最終決裁者といった役割が定められ、段階的に処理されるのが一般的です。

    特に手順が多く複雑な業務では、ワークフローを適切に設計・管理することで、ミスや手戻りを防ぎ、業務効率化につなげることができます
     

    ワークフローの役割

    ワークフローの主な役割は、業務内容の可視化や明確化、業務の効率化です。
     

    業務内容の可視化

    ワークフローを設定すると、申請・承認・決裁に関わる担当者や組織、情報の流れが可視化され、業務の進捗状況をリアルタイムで把握することが可能です

    例えば、「業務プロセスがどこで停滞しているのか」「誰の承認を待っているのか」などを即座に確認できるため、業務の停滞の解消や、全体管理を容易に行えます。
     

    プロセスの明確化

    ワークフローを採用すると、業務プロセスを明確化して客観的に評価できるため、ボトルネックや重複作業などの問題点を明確にできます

    また、後述するワークフローシステムを導入すれば、「誰が・いつ・何を」承認したかという履歴が自動で記録されるため、監査対応や内部統制の強化にもつながります。
     

    業務の効率化

    業務手順の標準化や、ルールに従った一貫した処理によって業務を効率化させることもワークフローの役割です。属人的な判断や対応のばらつき、ミスや手戻り、無駄な作業の発生を抑えることができます。

    また、各プロセスの見直しにも役立てられ、組織全体の生産性向上を促進します
     

    ワークフロー申請とは

    ワークフロー申請とは、組織内の承認プロセスを明確化し、決裁手続きを一元的に管理する仕組みです。申請から承認・処理までの流れを標準化することで、業務の効率化と手続きの迅速化を図れるのがメリットです。

    ワークフロー申請は、主に次の業務で活用されています。

    • 経費精算:申請者が経費を申請し、上司が承認。その後、経理部門が処理を行う。
    • 休暇申請:社員が休暇を申請し、上司が承認する。
    • 購買申請:社員が備品購入を申請し、決裁権限を持つ担当者が承認する。

    あらかじめ申請書のフォーマットやテンプレートを用意して、申請や承認作業をシステム化することで、手続きを迅速に行えるようになります。
     

    ワークフローの具体例

    ここでは、ワークフローの具体例を3つ紹介します。
     

    経費精算のワークフロー

    経費精算は、正確な処理と迅速な承認が求められる業務の一つです。

    申請書の記入漏れや領収書の不備、申請の遅れにより、承認や払い戻しの遅れが生じます。また、年度をまたいだ経費精算では、手続きが複雑になることでミスが生じる可能性も高まるでしょう。ワークフローを整備すれば、このような問題の発生を抑制できます。

    経費精算のワークフローは、具体的に次の手順で進めます。

    1. 社員が経費精算を申請
    2. 承認者が内容を確認し経理部へ申請
    3. 経理部が承認
    4. 仕訳や払い戻し処理を実施

    各プロセスで発生しやすい課題に対応するためにも、明確なワークフローの整備が重要です
     

    契約書の承認ワークフロー

    契約書の承認には、リスクの確認や法的な適正性の確保が求められます。不備や見落としがあると、トラブルにつながる可能性があるため、各プロセスでの確認と合意が不可欠です

    特に、承認者が多忙な場合や連絡の行き違いによって、承認プロセスが停滞しやすくなるため、次のワークフローを設定すると良いでしょう。

    1. 営業担当者が契約書を作成し、法務部門へ送付
    2. 法務部門が内容をチェックし、必要に応じて修正
    3. 最終決裁者(役員など)が承認
    4. 契約先との契約締結
    5. 契約書の保管
       

    マーケティング業務でのワークフロー

    マーケティング部門でも、コンテンツ制作やキャンペーン実施において効率的なワークフローの構築が重要です。例えば、ブログ記事やメール配信の承認プロセスでは、次のようなワークフローが効果的です。

    • マーケティング担当者がコンテンツを作成
    • マーケティングマネージャーが内容を確認・承認
    • 法務・コンプライアンス部門が最終チェック
    • 配信・公開の実行
    • 効果測定とフィードバック

    このようなワークフローを構築することで、品質を保ちながら迅速なコンテンツ配信が可能になります。

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    ワークフローにおける課題

    ワークフローは業務効率化に有用な手段です。しかし、設計や運用の仕方によっては、かえって混乱や停滞を招く可能性があります。ここでは、よくある4つの課題とその解決策をご紹介します。

    • 内容の不備によって混乱する
    • 部門を越えた連携が求められる
    • 不要な手順があると生産性が低下する
    • ツールの導入が必要になることがある
       

    内容の不備によって現場が混乱する

    ワークフロー内の指示が曖昧であったり、提出先や承認者が明確に記載されていなかったりすると、業務の停滞や混乱を招く原因になります。

    このような事態を防ぐには、明確なガイドラインや標準化された手順書の整備が不可欠です。また、社員向けの業務研修や定期的な情報共有の場を設けるのも効果的です。
     

    部門を越えた連携が求められる

    承認が複数の部門にまたがると、情報の伝達ミスや確認の遅れによって、処理の遅延やエラーが生じる可能性が高まります。

    このような課題に対しては、リアルタイムで情報共有ができるツールの導入が有効です。また、定期的なミーティングを開催し、フィードバックを促進することで部門間の連携を強化できます。
     

    不要な手順があると生産性が低下する

    必要以上に多い承認ステップや、重複した作業が業務に含まれていたり、業務フローが複雑だったりすると、業務にかかる手間や時間が増え、全体の生産性が低下してしまいます。

    ワークフロー作成においては、定期的なプロセスの見直しや自動化ツールの活用によって、不要な手順を削減して効率化を図ることが重要です。

     

    ツールの導入が必要になることがある

    紙での申請や、現状に合っていない古いシステムを使い続けると、業務の最適化が妨げられます。

    このようなトラブルを避けるには、最新のワークフローシステムへの投資や、従業員向けの技術研修の実施をして、システムの定期的なアップグレードを行うことが必要です。また、ミスや遅れが生じた場合の対応や管理方法を事前に整備しておくことも重要です。

    ワークフローに内在する課題を放置すると、業務効率の低下だけでなく、組織全体のパフォーマンスにも影響が及びます。継続的な改善サイクルを導入し、ワークフローを定期的に見直すことが大切です。
     

    ワークフローを自動化するシステム

    業務プロセスの流れをデジタル化し、自動化するためのツールに、ワークフローシステムが挙げられます。

    代表的なワークフローシステムに搭載されている主な機能は次の通りです。

    • 申請書フォームのテンプレート・作成機能:テンプレートを元にした申請書のフォーマット作成
    • 申請・承認の自動化:システム上での申請・承認作業の完結
    • 通知機能:申請や承認のリマインド、進展があった際の通知
    • ログ管理:申請・承認履歴の自動記録

    ツールによっては分析機能や権限管理、外部システムとの連携など、より高度な機能を備えている場合もあります。

    ワークフローシステムを導入することで、日常業務の効率化だけでなく、リモートワークやハイブリッドワークといった多様な働き方にも対応できるようになります

     

    適切なワークフローで業務効率化を目指そう

    ワークフローは、業務内容の可視化やプロセスの明確化、業務効率化を図るための重要な仕組みです。

    ワークフローシステムを導入すると、申請・承認プロセスの自動化や進捗状況の一元管理が可能となり、全体の生産性が大きく向上します

    ワークフローシステムの導入にあたっては、自社の業務フローに適合しているかどうか、現場で無理なく運用できる設計であるかを慎重に検討する必要があります。

    自社に合ったワークフローを適切に構築・運用し、業務効率化と組織全体のパフォーマンス向上を目指しましょう。

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