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システムの開発を外注するにあたって、RFP（提案依頼書）をどのように作成するべきか、迷っている企業担当者の方は多いのではないでしょうか。適切な提案を受けるには、抜けや漏れのないRFPを作成する必要があります。
提案依頼書（RFP）テンプレート
マーケティングオートメーション用ソフトウェアベンダー選定のために必要な確認事項が整理されたテンプレート
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全てのフィールドが必須です。
この記事では、RFPの基本構成に沿ったテンプレートを提供しています。項目ごとの記載のポイントとあわせて見ていきましょう。
RFPの基本構成
RFPは下記の3項目で構成するのが基本です。
- 概要
- 提案要件
- 選定方法
各項目に記載すべき内容を押さえておきましょう。
概要
概要とは、プロジェクトの全体像を伝えるためのパートを指します。具体的な項目と記載のポイントは下記のとおりです。
|
項目 |
記載のポイント |
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本書（＝RFP）の概要 |
RFPの位置づけと記載内容の要旨をまとめる。 |
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プロジェクトの背景 |
プロジェクトを立ち上げた経緯を簡潔に記載する。 |
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現状の課題 |
現在自社が抱えている課題を具体的に記載する。 |
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システム導入の目的 |
課題に対応する目的を端的に伝える。 |
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ゴールと目標 |
品質・費用・納期に関する具体的な指標を記載する。 |
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スコープ |
提案を依頼する範囲を明確にする。 |
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発注側企業の情報 |
自社の基本情報を記載する。 |
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システム利用者情報 |
システムを使用する部門・人数・運用管理者を記載する。 |
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現状のシステム構成 |
新たに導入するシステムの影響を受ける可能性がある既存システムの構成を記載する。 |
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現状のIT資産 |
現在使用しているハードウェア、ソフトウェアの名称やバージョンを記載する。 |
提案要件
RFPの中でも本題にあたるパートです。提案書に記載してほしい情報について、開発会社へ伝えるための重要なパートといえます。
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項目 |
記載のポイント |
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受注側企業の情報 |
開発会社の基本情報・開発実績・提供可能なサービスなど、記載してほしい事項を明確に示す。 |
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提案方法 |
どのような形式・方法で提案書の提示を依頼するのかを記載する。 |
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機能要件 |
システムに必須の機能を具体的に記載する。 |
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非機能要件 |
機能要件以外の要望事項を記載する。 |
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スケジュール |
システムの本稼働日や提示してほしいスケジュールの単位を記載する。 |
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プロジェクトの体制 |
プロジェクトマネージャーの経歴・実績や、参画するメンバーの人数・役割など、記載してほしい事項を示す。 |
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成果物 |
必要な納品物一覧を提示する。 |
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サポート体制 |
システム導入後の運用やサポートについて、どのように想定しているのかを具体的に記載してもらうよう要望する。 |
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費用 |
初期費用とランニングコストをそれぞれ記載してもらうよう要望する。 |
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制約事項 |
事前に判明しているシステム利用上の制約事項があれば、記載してもらうよう要望する。 |
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契約内容 |
契約に際して提示を求める事項を記載する。 |
選定方法
提案書を受領後、発注先の選定を進める際のスケジュールを提示するためのパートです。事前にスケジュールを共有しておくことにより、期日を明確にするとともに、問い合わせの多発を防止します。
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項目 |
記載のポイント |
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選定スケジュール |
提案書を受領してから選定結果を通知し、プロジェクトが始動するまでの日程を示す。 |
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提出先 |
提案書を誰に提出すればよいのかを具体的に記載する。 |
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評価基準 |
選定に際して重視するポイントを記載する。 |
コピペで使えるRFPのテンプレート
RFPの基本構成に沿ったテンプレートを紹介します。「勤怠管理システム」を開発するケースを想定していますので、自社が開発するシステムに合わせてご活用ください。
概要のテンプレート
■本書の概要
勤怠管理システムの新規導入に向けたプロジェクトに関する提案依頼書です。
■プロジェクトの背景
現状、従業員の勤怠管理はExcelの申請書にもとづいて行われており、申請する側・承認する側の双方にとって負担が大きい状況です。勤怠管理システムの導入により、業務効率化や負担の軽減を実現したいと考えています。
■現状の課題
- 従業員ごとにExcelファイルを提出するため、データの管理が煩雑になっている。
- 給与管理システムと連携されていないことから、手入力によるヒューマンエラーの原因になっている。
■システム導入の目的
勤怠データの自動集計や給与管理システムとの連携による業務効率化。
■ゴールと目標
- 勤怠管理が容易に行えるシステムの導入
- 給与管理システムとの連携による業務効率化
■スコープ
システム開発、ならびに保守運用と導入に際して操作研修の実施を希望します。
■発注側企業の情報
- 会社名：株式会社〇〇
- 代表者：〇〇〇〇
- 所在地：〇〇〇〇
- 設立：〇年〇月
- 資本金：〇〇千万円
- 従業員数：〇〇名
- 事業内容：〇〇の製造、販売
- 組織図：添付資料を参照
■システム利用者情報
全従業員（〇〇名）
■現状のシステム構成
社内サーバー上に勤怠管理用の共有フォルダを作成し、共有フォルダ内にExcelファイルを保存・上書きして運用しています。
■現状のIT資産
- サーバー（〇台）：Windows Server 2016
- クライアントPC（〇〇台）：Windows 10
- ソフトウェア：（全PCにインストール済み）Microsoft Excel 2016
提案要件のテンプレート
■受注側企業の情報
貴社ならびにプロジェクトに携わるすべての企業について、基本情報と組織体制をお知らせください。再委託の予定がある場合には、委託先の情報についても明示をお願いします。
■提案方法
ご提案のシステムについて、機能一覧と機能関連図、主要機能の画面キャプチャをご提出ください。また、システムのハードウェア・ネットワーク構成図、各ハードウェアのスペック一覧についても提出をお願いします。
■機能要件
- 出退勤情報の入力
- 残業、休暇、打刻時間の修正等の申請・承認
- 法定労働時間の超過が危惧される従業員のアラート表示
- 管理者権限の設定
- 給与管理システムとの連携
■非機能要件
- 従業員向けUIは必要最小限の入力項目に絞り、直観的に操作できること
- データ保護のための自動バックアップが行えること
- 当社のセキュリティガイドラインに沿っていること
■スケジュール
システムの本稼働開始は〇年〇月〇日を予定しています。
全体の開発スケジュールと週単位でのスケジュールを提示してください。
■プロジェクトの体制
プロジェクトに参画するメンバーと役割をご提示ください。
プロジェクトマネージャーの方のご経歴・ご実績につきましても、提示をお願いします。
■成果物
下記の成果物の納品を希望します。
- 要件定義書
- 基本設計書
- 詳細設計書
- 作業分解構造図（WBS）
- ソースコード一式
- リリース手順書
- 操作マニュアル
- 社内研修用資料
■サポート体制
システム導入後のサポート体制をご提示ください。
問い合わせ方法、受付時間、緊急連絡先につきましても記載をお願いします。
■費用
システム開発の初期費用、ならびに月額／年額の費用をご提示ください。
システム開発の予算は3,000万円を予定しています（保守管理費用は含みません）。
■制約事項
データベースの登録上限数や同時アクセス数など、現状判明している制約事項があればご記載ください。
■契約内容
契約内容として、下記の事項をご提示ください。
- 知的財産権の取り扱い
- 検収・支払条件、支払方法
- 契約不適合責任
- 再委託
- 機密保持
選定方法のテンプレート
■選定スケジュール
- 〇年〇月〇日：RFP公開
- 〇年〇月〇日：提案書締切
- 〇年〇月〇日〜〇年〇月〇日：提案書の精査と質疑
- 〇年〇月〇日：選定結果のお知らせ
- 〇年〇月〇日：発注手続
- 〇年〇月〇日：プロジェクト始動
■提出先
ご提案書につきましては、下記までご提出ください。
株式会社〇〇 □□部××課 課長 △△△△
メールアドレス：xxx@xxxxxxx.co.jp
■評価基準
ご提案書につきましては、下記の観点にて選定を進める予定です。
- 要件への適合性
- サポート体制の充実度
- ご料金
- ご実績、ご経験
テンプレートを元に不備のないRFPを作成しよう
RFPはシステムに必要とする機能や希望条件を正確に伝え、適切な提案を受ける上で重要な文書です。記載すべき項目に抜けや漏れがないよう、作成後は複数名で内容を確認した上で開発会社へ送付しましょう。今回紹介したテンプレートを元に、不備のないRFPを作成してください。
