「301リダイレクト」とは、あるURLを別のURLに永続的にリダイレクトするための設定のことです。
たとえば、既存のWebサイトを別のURLに引っ越すときに、301リダイレクトを設定しておけば、古いURLを開こうとしたユーザーも新しいURLに自動で転送されます。
301リダイレクトは、いわば郵便局に出す転居届のようなものです。住所が変わったことを差出人が知らなくても、転居先に自動で届くようになります。
301リダイレクトを設定することは、ビジネスチャンスの拡大や顧客獲得という面でも効果があります。この記事では、そのヒントをいくつかご紹介します。
テクニカルSEO用語辞典
〜検索順位とコンバージョン率改善のために知っておきたい用語を大公開〜
- 301リダイレクト
- 404エラー
- 504 Gateway Timeout
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1:「http://~」と「http://www.~」を301リダイレクトでつなぐ
意外かもしれませんが、http://awesomewebsite.comというURLと、その先頭にwwwを付けたhttp://www.awesomewebsite.comというURLは、厳密には別のWebサイトです。慣例としてはどちらも同じURLという気がしますが、理論上はそれぞれ別のコンテンツにすることもできるからです。
サイト運営のヒント:「http://~」と「http://www.~」をつなぐ301リダイレクトを設定しておきましょう。そうしないと、それぞれのURLの被リンクが別物として扱われ、オーソリティが引き継がれません。
たとえば、http://www.awesomewebsite.comとhttp://awesomewebsite.comの被リンク数がそれぞれ10件だったとします。301リダイレクトがない場合、検索エンジンの評価としては、2つの別々のURLへのリンクがそれぞれ10件とみなされてしまい、もう少し上位のランキングに食い込むチャンスを失っていることになります。301リダイレクトを設定しておけば、1つのURLに20件の被リンクがあるとみなしてもらえます。
HubSpotでサイトを運営されている方は、設定画面にあるドメイン名のオプションの中で301リダイレクトを設定できます。別のサービスをお使いの方は、ホスティング事業者やWebマスターに問い合わせてみてください。
2:ドメイン名を変えるときは301リダイレクトの設定を忘れずに
企業のイメージチェンジやWebサイトのリニューアルに合わせてドメイン名を変えるときには、きちんと301リダイレクトを設定しておかないと、落とし穴にはまりかねません。
古いURLを今後使うつもりがない場合、301リダイレクトによる永続的な転送なんて不要と思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。
301リダイレクトを設定しておかないと、それまでのドメインで積み重ねてきたオーソリティを捨てることになります。古いドメインの被リンクがリンク切れになるだけでなく、そのリンクがSEOにもたらしていた効果もなくなってしまいます。貴重な被リンクを捨てるなんて、もったいない話です。
Toys"R"Usは、かつてToys.comのドメインを購入したときにその過ちを犯しました(参照記事はこちら:Toys.com Loses Google Ranking)。既にランキングで上位にあった同社ですが、「toys」という検索キーワードでのさらなるランクアップを狙って、このドメインを購入したのです。しかし、古いドメインから新しいToys.comへの301リダイレクトを怠った結果、オーソリティを失い、ランクを下げてしまいました。
サイト運営のヒント:新しいドメインが1からの出直しになるのは残念な話です。古いURLから新しいURLへの301リダイレクトを設定して、従来のドメインの被リンクを新しいドメインのオーソリティにも反映させましょう。
編集メモ:この記事は、2010年12月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Rebecca Corlissによる元の記事はこちらからご覧いただけます。