ホワイトペーパーを効果的にデザインするための要素理解・コツを解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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読まれるホワイトペーパーを制作するにあたって、重要な要素の1つが「デザイン」です。見やすく美しいデザインにするには、ホワイトペーパーの各要素を知り、それぞれに合わせたデザインのコツを押さえることが重要です。

ホワイトペーパーを効果的にデザインするための要素理解・コツを解説

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    今回は、ホワイトペーパーのデザインが重要視される主な理由や、デザインを決定づける要素、ホワイトペーパーデザインのコツについてわかりやすく解説します。

    ホワイトペーパーのデザインが重要視される3つの理由

    そもそもホワイトペーパーのデザインはなぜ重要視されているのでしょうか。主な3つの理由について解説します。
     

    理由1:資料の見やすさを大きく左右する

    1つ目の理由は、デザインがホワイトペーパーの見やすさを大きく左右するからです。

    すっきりとまとまっているホワイトペーパーは見やすく、読者にとって理解しやすいものとなります。

    デザインに統一性が感じられなかったり、どこに重要な情報が書かれているのかが判別しにくかったりすれば、読者は混乱してしまいます。

    資料としての視認性・可読性を高める上で、デザインは欠かせない要素の1つです。
     

    理由2:提供企業を信頼する要因となる

    2つ目の理由は、ホワイトペーパーのデザインが提供企業のイメージを決定づける要因となり得ることです。

    デザイン性に優れたホワイトペーパーを提供している企業は、相応のノウハウやスキルが備わっている印象を与えやすくなります。洗練されたデザインから、顧客への配慮が十分に行き届いている印象を与える効果も期待できるでしょう。

    ホワイトペーパーは見込み客とのファーストコンタクトを創出するツールのため、信頼性を感じさせるデザインにする必要があります。
     

    理由3:ダウンロード数に影響を及ぼしやすい

    ホワイトペーパーのデザインは、ダウンロード数にも影響を与える可能性があります。ダウンロードページに掲載するサンプルの見栄えが良ければ、内容を確認したいと感じる見込み客が増えることが想定されるからです。

    見込み客はダウンロードページに掲載されている限られた情報を元に、その資料を入手すべきか、ごく短時間のうちに判断します。

    視覚に訴えるデザイン要素がダウンロード数に少なからず影響を与えることは想像に難くありません。
     

    ホワイトペーパーのデザインを決定づける要素

    ホワイトペーパーのデザインは、さまざまな要素から成り立っています。ここでは、その中でも特に意識しておきたい4つの要素をご紹介します。

    なお、各要素をどう見やすく・美しく見せるかについては、後の章にて詳しく解説します。
     

    フォント

    フォント

    フォントはホワイトペーパーのデザインを大きく左右する要素であると同時に、読みやすさに影響を与える要素でもあります。フォントの種類とサイズによって、視認性や可読性が大きく変わるケースは少なくありません。

    ホワイトペーパーは基本的に、短時間で読み終えられるように構成することが重要です。そのためフォントは大きめで見やすく、引っかからずに読み進めやすい「ゴシック体」を中心に構成するのがおすすめです。
     

    カラー

    カラー

    カラーもホワイトペーパーのデザインを決定づける重要な要素の1つです。使用する色が多すぎたり不統一だったりすると、雑然とした読みにくい印象を与えかねません。

    ホワイトペーパー全体で使用する色は3~4種類に抑え、1ページごとではさらに少なくできると理想です。
     

    レイアウト

    レイアウト

    レイアウトは、ホワイトペーパーの印象を決定づけるだけでなく、読みやすさを左右する重要な要素です。

    読者の視線は上から下へ、左から右へ移動するため、各要素も視線の動きに合わせてわかりやすく配置します。

    レイアウトの具体的なコツについては、後ほどご紹介します。
     

    図表・イラスト

    図表・イラスト

    図表やイラストを効果的に配置することは、デザイン性に優れたホワイトペーパーを作成するための重要な要素です。

    文字だけで構成するのではなく、視覚的な要素が随所に配置されていることにより、見やすく理解しやすい資料になります。

    また、適度に視覚的な要素が使われていることにより、構成にメリハリがもたらされる効果も期待できるでしょう。
     

    ホワイトペーパーの各構成におけるデザインのコツ

    ホワイトペーパーの構成は、主に「1. 表紙」、「2. 目次」、「3. 中面ページ」、「4. CTA」で成り立っています。ここでは、各構成におけるデザインのコツについてご紹介します。
     

    1. 表紙

    ホワイトペーパーの表紙は、「どんな内容が書かれているのか」「これを読むことで自分は何を得られるのか」が一目でわかるデザインにする必要があります。ホワイトペーパーはダウンロードして見てみるまで何が書かれているかわからないため、表紙である程度伝え、ユーザーに「このホワイトペーパーは自分にとって価値がある」と思ってもらえるようにします。

    具体的には、以下のようなポイントがあります。

    • タイトルに数字を入れる
    • 関連イラストを入れる
    • 要素の配置を工夫する
    • 読者へのメッセージを入れる
    • 統一感を持たせる

    なお、当社HubSpotが提供しているホワイトペーパーでは、以下のように「シンプルであること」「統一感があり、HubSpotのホワイトペーパーだと一目でわかること」などを意識しています。

    1. 表紙

     

    2. 目次

    目次は、実際にホワイトペーパーをダウンロードしたユーザーがどんな内容なのかを確認するページです。余計な要素は省き、シンプルに目次だけを伝えるようにします。

    また、見た目としては表紙と統一感をもたせ、読み進めながら違和感のないようにします。
     

    3. 中面ページ

    メインコンテンツである中面ページでは、途中で飽きたり詰まったりしないよう、各ページでレイアウトや配色を整えていきます。

    具体的には、以下のようなポイントがあります。

    • 文字数は少なめに、適度に余白を取る
    • デザインの4原則を活用する
    • チープな図形は使わない
    • 図解やイラストを用いて視覚的にわかりやすくする

    3. 中面ページ

    デザインの4原則については、このあと詳しく解説します。
     

    4. CTA

    4. CTA

    最後のオファーページに設置するCTA(Call To Action)では、具体的に読者に起こしてほしいアクションを示します

    例えば、ホワイトペーパーで紹介した製品についての問い合わせがほしい場合は、「詳しくはこちら」よりも「お問い合わせはこちらから」のほうが明確に伝わり、読者も行動を起こしやすいといえます。

    また、CTAのデザインでは目立つ色を使用し、ホワイトペーパーを読み終えた読者の目にしっかり留まるようにします。
     

    ホワイトペーパーを効果的にデザインするコツ4選

    ホワイトペーパーを効果的にデザインするために、押さえておきたいコツを紹介します。デザインを決定づける要素に漏れが生じないよう、次の4点を意識して作成しましょう。
     

    デザイン・レイアウトの基本4原則を押さえる

    ホワイトペーパーを効果的にデザインするには、まずデザイン・レイアウトの4原則について押さえておきましょう。

    デザイン・レイアウトの基本4原則を押さえる

    デザイン・レイアウトの4原則とは、「近接」「整列」「対比」「反復」の4つを指します。

    「近接」は、関連する要素同士は近づけ、情報をまとめて見やすくする手法です。違うカテゴリの情報が近接していると、スムーズな理解に支障が出てしまいます。

    「整列」は、要素同士の頭を揃え、情報をすっきり見せる手法です。特別な意図がない限り、要素の上端と左端は揃えるようにします。

    「対比」は、要素ごとに強弱をつけ、重要度や関連度をわかりやすくする手法です。わかりやすい例では、見出しは太字で大きく、本文は小さめに、という対比をつけます。

    「反復」は、ルール化により情報を整理し、読み進めやすくする手法です。「◯◯の3つのポイント」などのコンテンツでは、反復により情報が伝わりやすくします。
     

    コツ1:フォントの種類・サイズを絞る/使い分ける

    ホワイトペーパーに使用するフォントは、種類とサイズを絞っておくことが大切です。具体的には、下記の要素ごとに使用するフォントの種類とサイズを決めておくことをおすすめします

    • タイトル(表題)
    • 見出し
    • 本文
    • 注釈

    要素ごとにフォントの種類・サイズを絞ったら、それらを使い分けしつつ、他のページでも崩さないようにします。

    文字サイズの使い分けについては、見出しに対する本文の文字サイズの比率を示す「ジャンプ率」を意識してみてください。1〜2ポイントといった微妙な文字サイズの違いでは、見出しと本文の区別がつきにくく見出しが埋もれてしまいかねません。

    一般的に、ジャンプ率が高いほど躍動的な印象を与えやすくなり、反対にジャンプ率を抑えると落ち着いた印象を与えやすくなります。
     

    コツ2:使う色の数を決めておく

    フォントとあわせて、ホワイトペーパー内で使用する色の数も決めておきましょう。なお、色のルールやカラーパレットは社内ルールで定めておき、誰がホワイトペーパーを作成しても統一感が出るようにするのがおすすめです。

    コーポレートカラーなど中心となる色(メインカラー)を1つ定め、メインカラーと相性の良い色を用途別に数種類決めていくのがコツです。使用カラー数を3〜4色程度にとどめると、統一性のある印象を与えやすくなります。

    基本カラー・強調カラー・図版用カラーのように、用途別に色を決めておくと制作を進めやすくなるはずです。
     

    コツ3:デザインの統一感を重視する

    ホワイトペーパー全体を通して、統一感のあるデザインにすることを意識しましょう。

    ページが変わるたびにパターンが異なるデザインが現れると、読者は混乱してしまいます。事前にパーツを数種類作っておき、レイアウトパターンにパーツを当てはめていくのが一貫性のあるデザインに仕上げるコツです。

    デザインパターンを決めておくことは、効率よくホワイトペーパーを制作するためにも重要なポイントといえます。
     

    コツ4:デザインテンプレートを活用する

    ホワイトペーパーのデザインテンプレートを活用する方法もあります。

    用途・目的に合ったテンプレートを活用することにより、優れたデザインのホワイトペーパーを短時間で作成できる点も大きなメリットです。

    他社のホワイトペーパーを参考にしつつデザインをアレンジしたり、PowerPointやCanvaなどのデザインテンプレートをベースにデザインを考えたりしていくとよいでしょう。

    PowerPointのテンプレートを使用してデザインするなら、まずPowerPointを起動し、[その他のテーマ]をクリックします。

    コツ4:デザインテンプレートを活用する

    以下のようにデザインのテンプレートが多く出てくるので、気に入ったものを選べばスライドの作成を開始できます。

    コツ4:デザインテンプレートを活用する_2

    Canvaのテンプレートを使用する場合は、Canvaのトップページから検索にて「ホワイトペーパー」と入れると、さまざまなデザインテンプレートが出てきます。

    コツ4:デザインテンプレートを活用する_3

     

    デザイン性に優れたホワイトペーパーを効率よく作成しましょう

    効果的に見込み客を創出するホワイトペーパーを制作するには、デザイン面も十分に磨き挙げておくことが大切です。

    デザインがもたらす効果を理解した上で、自社の用途・目的に合ったデザインを実現しましょう。

    今回紹介したデザインのコツを参考に、読者をぜひ引きつける魅力的なホワイトペーパーを制作してください。

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