クレジットカードや電子マネーによるキャッシュレス決済は、今や一般消費者を対象にしたビジネスでは必要不可欠です。しかし、キャッシュレス決済にはさまざまな種類があり、どれを導入すればよいか分からないという方も多いでしょう。
そこでおすすめなのが、クレジットカード決済システムの導入です。クレジットカード以外にも、電子マネーやQRコード決済など、あらゆる方法の決済が可能で、多様化する顧客のニーズに応えられるようになります。
本記事ではクレジットカード決済システム12選を、導入時の比較ポイントとあわせて紹介します。クレジットカード決済システム導入を検討中の方は参考にしてください。
オンライン決済ガイド & 決済代行17社比較表
オンライン決済サービスの種類と特徴を詳しく解説、また決済代行サービスを一覧表で紹介します。オンライン決済サービスの導入に、ぜひお役立てください。
- オンライン決済の概要
- オンライン決済の種類
- オンライン決済導入時の注意点
- 決済代行17社比較表
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クレジットカード決済を導入する2つの方
クレジットカード決済を自店舗の会計に導入するには主に2つの方法があります。それぞれの方法を詳しく解説します。
決済代行サービスを利用する
決済代行サービスとは、事業者と各クレジットカード会社の間に立ち、売上管理や資金振り込みを包括的に行ってくれるサービスのことです。
クレジットカード会社と個別に契約を結ぶ必要がないため、手続きに関する対応をひとつに集約することが可能です。決済代行会社の管理システムでは複数の決済手段をまとめて管理でき、決済手段ごとに利用状況の検証を行うことも可能です。
複数ブランドの締め日・入金日を統一できるため、経理会計に掛かる負担を減らすことが可能です。
決済代行サービスの仕組み
決済代行サービスは、ユーザー・クレジットカード会社・利用企業の間に決済代行会社が入ることでスムーズな取引を実現する仕組みになっています。
具体的には、ユーザーがECサイトや店舗で買い物する際にクレジットカードを使用すると、利用情報がまず決済代行サービスへ送信されます。利用情報はそのままクレジットカード会社へ送信され、クレジットカード会社が決済代行サービスへ立替払いを行い、決済代行サービスはそこから手数料を抜いた金額を利用企業へ支払います。最後にユーザーがクレジットカード会社へ支払いを行えば、取引が完了となります。
決済代行会社については、以下コラムにてさらに詳しく解説しています。
クレジットカード会社と直接契約する
決済代行会社を通さずに、クレジットカード会社と直接契約を交わす方法もあります。しかし、直接契約は事前の審査や与信チェックが行われるため、個人事業の場合、審査に通らない可能性もあります。
仮に直接契約を結べたとしても、複数のクレジットカード会社と契約すれば、それぞれ締め日や入金日が異なります。それによって売上管理が煩雑になる可能性も想定しておく必要があります。
決済代行サービスを利用するメリット
クレジットカード会社と直接契約を行わず、決済代行サービスを利用するメリットには以下のようなものがあります。
最小限の手間で決済手段を拡充できる
多くの種類がある決済手段を一つひとつ導入しようとすると、かなりの手間がかかります。
決済代行サービスを利用すれば導入の手間を大きく削減することができ、その他の開店準備などに時間を割くことができるでしょう。
事務作業を効率化できる
運用時には、入金管理などを決済代行サービスが行ってくれるため、事務作業が大幅に効率化されます。また、手軽に高度なセキュリティ環境を整えられる点も大きなメリットです。
クレジットカード決済システム比較のポイント
キャッシュレス決済の普及に伴い、多くの企業がクレジットカード決済システムのサービスを展開しています。
数あるシステムの中で、どれを選べば良いかわからないとお悩みを持つ方も多いでしょう。ここではクレジットカード決済システム比較のポイントを4つ紹介します。
対応しているクレジットカードの種類
取り扱っているクレジットカードが、VISA、MasterCard、JCBなど主要ブランドに対応しているか確認しましょう。訪日客が多い店舗の場合は、「銀聯カード」の取り扱いもあるか確認しておくと安心です。
その他、クレジットカード以外の決済方法も確認します。QRコード決済、ポイント決済、電子マネー決済など多種多様ですが、どれを導入すべきか迷う場合には決済手段の多さで選ぶのもおすすめです。
システム利用に必要な費用・手数料
クレジットカード決済システムを導入する際は、初期費用、月額費用、決済手数料などの費用が掛かります。金額は会社によって異なるため、どれくらいの費用が掛かるかあらかじめシミュレーションしておきましょう。
同じシステムであっても、クレジットカードのブランドや決済方法によって手数料が異なります。また、決済端末(スマートフォンやタブレットなど)を自社で用意するのか、提供してもらえるのかなども会社によって異なるため、併せて確認しましょう。
クレジットカード決済導入までに必要な日数
クレジットカード決済システムを導入するまでのリードタイムも、会社によってさまざまです。最短当日で出来るものもあれば、4週間程度掛かるものもあります。
なるべく早いタイミングでの導入を希望する場合は、問い合わせの際に希望を伝えたうえで、導入完了までの日数を確認しましょう。
入金のサイクル
入金のタイミングは、月3回、申請後翌日入金など、会社によって規定があります。
金融機関からの借入や、取引業者へ支払いがある場合は、資金繰りにも影響するため、自社の規定に合わせられるかも含めて確認しましょう。
その他の決済の種類
キャッシュレス決済はクレジットカード以外にもさまざまなタイプがあり、クレジットカード決済にだけ対応するのでは不十分なケースがほとんどでしょう。決済代行サービスではクレジットカード決済以外にも、電子マネー決済やQRコード決済に対応している場合もあるため、その他の決済手段についても確認しましょう。
できるだけ多くの決済手段に対応しているのが望ましいといえますが、自社のターゲットに合わせた決済手段を揃えることも重要です。
決済手段の種類について詳しく知りたい方は、以下コラムもあわせてご覧ください。
クレジットカード決済システムおすすめ12選
クレジットカード決済システムを導入することで会計時間が短縮されるため、顧客の待ち時間を減らせます。さらに、自社の顧客層に合う決済サービスを取り入れることで顧客満足度が向上し、機会損失も防げます。
自社に合ったサービスを導入するためには、まずはいくつかの候補を絞ることが大切です。
ここではサービスごとの特徴、対応している決済サービス、手数料にポイントを絞ったうえでおすすめのサービスを紹介します。
AirPAY
AirPAY(エアペイ)はリクルートが提供する決済サービスです。決済手数料は、業界・業種を問わず業界最安水準。iPadまたはiPhoneと、カードリーダーが1台あれば、クレジットカード決済からQRコード決済にいたるまで36種類の決済方法に対応できます。
飲食店のテーブル会計や小規模店舗の物販会計など、あらゆるビジネスシーンでのクレジットカード決済の導入が可能です。AirレジやAirシフトなど、Airシリーズとの連携により、業務効率化にもつながります。
Square
Square(スクエア)は、キャッシュレス決済の実現にとどまらず、在庫管理・顧客管理・勤怠管理など、あらゆるサービスを1つにまとめるオールインワンサービスです。
事業規模や業界・業種問わず、あらゆるビジネスシーンに対応しており、初期費用・月額利用料は無料です。
専用管理画面で、在庫情報や売上情報をリアルタイムに一元管理できるため、他店舗展開しているビジネスや出品点数が多い物販事業などでも、スピーディな分析・検証が可能です。
STORES決済 (旧:コイニー)
STORES(ストアーズ)決済は、初期費用・月額固定費無料で、最短3営業日で利用を開始できるサービスです。
STORES決済では、電子マネー決済が業界最安水準の決済手数料1.98%で利用可能なので、特に電子マネーの利用率が高い地域や、公共交通機関沿線などで交通系ICのユーザー層が多いビジネスにおすすめのサービスです。
端末が届いたら、店舗で使用しているスマートフォンやタブレットに専用アプリをダウンロードすれば、すぐに使えます。面倒な手続きや設定は必要ないので、キャッシュレス決済の導入が初めての方にも最適なサービスです。
楽天ペイ
楽天ペイは、楽天が提供するオンライン決済サービスです。楽天Payは、顧客が楽天ポイントを利用したり貯めたりできるというメリットがあり、ライバル店との差異化にもつながります。
楽天カード、QRコード以外にも、主要6ブランドを含むクレジットカードや各種電子マネーの利用も可能です。売上金額は365日最短翌日入金が可能で、個人事業オーナーのキャッシュフローにも役立ちます。
Times PAY
Times PAY(タイムズペイ)は駐車場サービス大手のタイムズが提供するクレジットカード決済システムです。
申し込み後、決済に必要な機器3点セット(タブレット・カードリーダー・プリンタ)が届き、事業者は事前準備不要でキャッシュレス決済を開始できます。
システム導入から利用開始後のサポートまで一貫したサポート体制が整っており、365日いつでも相談が可能です。IT機器の操作が苦手な方でも安心してキャッシュレス決済を導入できます。
その他、加盟店特典として、カーシェア・レンタカーが最大35%OFFになるのも、Times PAYならではのメリットです。
JMSおまかせサービス
JMSおまかせサービス おてがるPayは、iPadまたはiPhone(iOSデバイス)と、カードリーダー1台で「おてがる」に決済ができるサービスです。
おてがるPayは同社製品シリーズの中でも、ワイヤレス決済に対応していることが特徴です。iPadまたはiPhone端末があれば、どこでもワイヤレス決済が可能なので、テーブル会計や、訪問サービスでの現地決済が必要なビジネスにおすすめです。
POSレジアプリと連動することで、販売情報・売上情報がリアルタイムに反映されるため、管理者はいつでも分析検証ができます。
stera pack
stera packは、あらゆる決済サービスにワンストップで対応するオールインワン決済サービスです。三井住友カード・GMO・Visaの3社の業務提携により、これまでにない新しい決済プラットフォームとして誕生しました。
デュアルスクリーンを採用した1台の端末で、あらゆる決済手段に対応しており、クレジットカード決済やQRコード決済はもちろん、電子サインにも対応しています。
Visa、Mastercard利用の場合は、手数料が2.7%と業界最安水準で利用できることも大きなメリットです。
サブスクペイ
サブスクペイは、サブスクリプションに特化した決済サービスです。
Webサービス・SaaS利用料、物品リース料、フィットネスやスクールの月謝など、定期的に費用が発生するビジネスの決済を効率化し、利用ユーザーとサービス事業者双方の決済の自動化・効率化を実現します。
サブスクペイを提供するROBOT PAYMENTでは、決済機能だけではなく、サブスクの請求業務を自動化する「請求管理ロボ」や、企業間の請求業務を代行する「請求まるなげロボ」などのサービスも展開しています。
サブスクリプションビジネスの決済から請求・回収にいたる請求業務の自動化を実現。業務効率化によって、自社はサービス拡充や事業拡大に集中できます。
Alpha Note
Alpha Note(アルファノート)は、国内20,000件以上の導入実績を誇るクレジットカード決済サービスで、サービス内容を柔軟にカスタマイズできるのが特徴です。
多彩な決済方法を導入しており、事業者の業界・業種、規模に合わせて、最適な決済サービスの提案・提供が可能です。将来的に決済方法を拡充する際、追加・変更などの申込みも容易に行えます。
各加盟店には専任の営業担当者が付き、導入後のサポートや相談にも柔軟に対応しているため、安心して利用できます。
SB Payment Service
SB Payment Service(SBペイメントサービス)は、グループ企業260社以上を誇るソフトバンクグループ企業の一つです。大手企業ならではの充実したサービスが特徴で、30種類以上にも及ぶあらゆる決済サービスに対応しています。
実店舗の決済、オンラインサービス決済、継続課金など、あらゆるビジネスモデルに対応しているため、目的・用途にあった決済サービスの導入が可能です。
PayPal
ユーザー数が世界で4億人を超えるオンライン決済サービスです。100種類以上の通過に対応しており、越境ECを行いたい場合にはぴったりのサービスだといえるでしょう。
PayPalは法人だけでなく、個人事業主でも加入できます。初期費用や月額費用がかからない点が小規模サービスにとっては大きなメリットとなるでしょう。
ZEUS(ゼウス)
BtoBのビジネスに特化しているオンライン決済サービスです。申し込みから即日で審査が行われるのが特徴で、最短3営業日以内に結果が出ます。サービス会社によっては審査完了まで数週間~1か月ほどかかることもあるため、スピーディに導入できるのはZEUSの大きな強みです。
利用企業には専任の担当者が付き、親身になって相談に応じてくれます。問い合わせ窓口は24時間365日稼働しており、初めてオンライン決済サービスを導入する場合にも安心して相談できるでしょう。
自社の顧客層に合ったクレジットカード決済システムを導入しよう
本記事ではクレジットカード決済システム12選を、導入時のポイントとあわせて紹介しました。
キャッシュレス決済が普及したことで、顧客は現金を持たなくてもクレジットカードやスマートフォン一つで支払いを行えるようになりました。そのため、お店側がキャッシュレス決済に対応していなければ機会損失につながり、リピート率にも影響を与えます。
クレジットカード決済システムでは決済ごとに手数料が発生しますが、顧客ニーズに合わせた決済方法の提供により、販売機会の増加が期待できます。さらに、会計時間の短縮によって顧客満足度の向上も期待できるでしょう。
クレジットカード決済システムの選び方に迷った時は、本記事の内容を参考にしながら近隣の店舗のリサーチも行い、自社に適していると感じた決済システムを提供している会社に問い合わせてみてはいかがでしょうか。