収益性はその企業が成功しているかどうかを示す重要な指標の1つです。特にスタートアップ企業ではこの指標が非常に重要になってきます。投資家が重視しているのはリターンが得られるかどうかなので、中核事業で利益を生み出せているかという点が大きなポイントになります。

中小企業の約20%は起業後1年以内に倒産すると言われています。確かに1年目から黒字を達成することは容易ではありません。一方で、一定の利益が出ていれば自社は正しい方向に進んでいると前向きに考えることができます。

では、収益性はどのように計算すればよいのでしょうか? ここで関わってくるのが営業利益です。営業利益とは、企業の収益から費用を差し引いた後に残る利益のことです。この金額は区分損益計算書の小計に記載されます。区分損益計算書を見れば、企業の中核事業の業績を見渡すことができます。

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債権者や投資家は、企業の営業利益を細かく見ています。なぜなら、そこに企業の将来性がはっきりと表れるからです。たとえば、営業利益がプラスになっていればその企業は業界内で今後も成長していく余地がありますが、マイナスの場合、これ以上規模を拡大して成長する可能性は低いと考えられます。

営業利益について理解できたところで、次はその計算方法について順番に詳しく見ていきましょう。

営業利益の計算方法

では、この計算式に出てくる重要な項目の定義を確認していきましょう。

1. 売上総利益

売上総利益とは、企業の総利益から税金などの諸経費を差し引く前の金額です。金融機関はこの金額を目安として企業への融資額を決定します。多くの場合、企業は売上総利益を上回る金額を借り入れることはできません。

2. 営業費用

営業費用とは、中核事業の運営に必要な経費の合計金額です。一般的に営業費用には以下の項目が含まれます。

  • 地代家賃
  • 水道光熱費
  • 消耗品費
  • 賃金
  • 販売手数料
  • 保険料
  • 弁護士費用
  • 売上原価(COGS)

このうち、特に重要な項目の1つが売上原価(COGS)です。売上原価は以下の計算式で求められます。

期首棚卸高+当期仕入高-期末棚卸高=売上原価

期首棚卸高は、前年度から繰り越された製品や商品の在庫額です。当期仕入高には、製品の生産費用や商品の購入費用が含まれます。各年度末に、この期首棚卸高と当期仕入高の合計から、その時点で売れ残っている商品(期末棚卸高)を差し引きます。

3. 減価償却費

減価償却費とは、設備などの資産の購入費用をその使用期間にわたって配分した金額です。この金額は損益計算書の営業費用欄に記載され、資産の使用期間を通じて報告されます。

減価償却費と切り離せない概念が「耐用年数」です。耐用年数とは、資産が使用に耐えることができる年数のことです。

減価償却とは、有形資産の購入費用を耐用年数にわたって計上する方法です。有形資産(固定資産)とは、土地、建物、車両・運搬具、機器、事務机やキャビネットなどの形のある資産を指します。減価償却費を算出するには、資産の取得原価から再販価値を差し引き、その金額を資産の推定寿命にわたって配分します。

たとえば、ある企業が10,000ドルの機器を購入し、その機器の寿命(10年間)にわたって費用を計上するとします。10年後の再販価値が2,000ドルの場合、減価償却費の計算式は以下のようになります。

(10,000ドル-2,000ドル)÷10年=800ドル

つまり、10年後に機器が寿命を迎えるまで、各年度に800ドルを計上することになります。

同様に無形資産の費用も償却できます。無形資産の例としては、商標権、特許権、著作権、フランチャイズ契約などが挙げられます。有形資産とは異なり、無形資産は通常、耐用年数を経過した時点で価値がなくなります。

4. 営業利益

Sarah's Bakeryは米国ボストン地区で人気のウェディングケーキ専門店です。店は小規模ながら順調に成長を遂げており、オーナーのSarahさんは現在、新たに広い店舗を購入して店を移転することを考えているそうです。店を移転するには、まず銀行から必要な資金を借り入れなければなりません。

そこでSarah's Bakeryでは、中核事業の業績が好調であることを証明できるように区分損益計算書を作成することにしました。ウェディングケーキの売上高は、この1年で80,000ドルを計上しています。店の経営にかかった費用は以下の通りです。

  • 地代家賃:24,000ドル
  • 水道光熱費:5,000ドル
  • 保険料:1,000ドル
  • 調理器具代:10,000ドル
  • 機器:700ドル
  • 減価償却費:100ドル

この場合の営業利益は、以下の計算式で求められます。

80,000ドル(売上総利益)-40,700ドル(営業費用)-100ドル(減価償却費)=39,200ドル(営業利益)

営業利益が39,200ドルの黒字を達成しているため、Sarah's Bakeryは事業が十分な利益を上げていることを銀行に証明できます。店舗購入に際して融資を受けられる可能性も高いと言えるでしょう。

ここで過去数年分のGoogleの業績(営業利益を含む)を参照して、実際の損益計算書のイメージを確認してみましょう。

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出典:Yahoo!ファイナンス

Googleは過去4年にわたってプラスの営業利益を維持し続けています。トップシェアを誇る検索エンジンを提供しているだけあって、多大な営業利益を叩き出しており、収益性の高さがうかがえます。

営業利益と共に企業のキャッシュフローや財務状況を示す他の指標を併せて利用すれば、自社が利益を生み出す能力をさらに正確に測定できます。営業利益が高ければその企業の中核事業の収益性も高いと考えられるでしょう。

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元記事発行日: 2020年1月17日、最終更新日: 2020年2月05日

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