インサイドセールスにおいてメールは、見込み客との最初の接点であり、最終的な商談につなげるための営業手段です。メールの送信者は担当者名に設定し、件名にメールを開封するメリットを盛り込むなどの少しの工夫で開封率を上げる効果が期待できます。
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本記事では、インサイドセールスにおけるメールの役割や成果を上げるための作成・配信準備のポイントを解説します。実践的なメールの例文もテンプレートとしてご紹介しますので、ぜひご活用ください。
インサイドセールスにおけるメールの役割
インサイドセールスにおいて、メールは見込み客との関係強化に役立つ重要なコミュニケーション手段です。ここでは、インサイドセールスにおけるメールの役割について解説します。
見込み客の醸成
インサイドセールスにおいて、メールは見込み客との関係を醸成する役割を果たします。
多くの場合、初めて行動を取った段階での見込み客の購買意欲は十分に高くありません。しかし、メールによって業界の最新動向やサービス・商品の特徴の紹介などの有益な情報を定期的に提供すれば見込み客の関心を引き続けられるため、良好な関係構築が期待できます。
確度の高い見込み客の見極め
インサイドセールスのメールには、確度の高い見込み客を見極める役割もあります。送信したメールの開封率や返信率を分析することで、見込み客の興味や購買意欲の高さを見極められるからです。
また、見込み客から返信があった場合、その内容は、成約に近いかどうかの絞り込みに役立ちます。メール段階で適切に見極めることで、最適なタイミングでフィールドセールスなど商談の担当者に引き継ぎ、効果的な営業活動につなげられるでしょう。
インサイドセールスの役割やフィールドセールスとの違いについては、次の記事で詳しく解説しています。
成果を上げるインサイドセールスのメールのポイント
インサイドセールスにおいて、メールは見込み客との関係性を深め、最終的に商談や成約へとつなげる手段です。
ここでは、メールの前準備と作成、配信における3つの観点から成果を上げるポイントを解説します。
メール作成・配信の前準備
ここでは、メール作成前の準備段階で確認しておきたいポイントを2点解説します。
- KPIを設定する
- ニーズを適切にセグメントする
KPIを設定する
インサイドセールスにおけるメール活動では、KPI(重要業績評価指標)の設定が重要です。KPIは、活動の進捗を数値で把握するための指標です。
インサイドセールスのメールで使われるKPIには、主に次の項目があります。
- メールの送信数
- メールの開封率
- リンクのクリック率
- 商談創出率
これらの指標をもとに、どのような内容やタイミングのメールが効果的であるかを分析し、1つずつ改善します。見込み客にとって有益な情報を提供できれば、開封率やクリック率の向上につながるでしょう。適切なKPIを設定し、定期的に見直すことで、効果的なメール戦略の継続的な実行が可能です。
ニーズを適切にセグメントする
見込み客はそれぞれ異なる課題やニーズを抱えているため、メール配信前にセグメントごとの課題やニーズを把握することが大切です。セグメントとは、見込み客を地域や業種、規模、購買フェーズなどで分類したグループを指します。
セグメントごとの課題やニーズを把握できれば、それらに合わせたコンテンツを考えやすくなります。例えば、初期段階の見込み客には導入事例や業界トレンドを提供し、購買意欲の高い見込み客には具体的なソリューションを提示することが可能です。
セグメントごとのニーズを把握してカスタマイズされた内容を提供できれば、見込み客にとって価値ある情報を届けられるでしょう。
メール作成のポイント
成果につながるメールを作成するために、次の6つのポイントを意識しましょう。
- 件名にメールを開封するメリットを書く
- 宛名は担当者の名前にする
- 見込み客の悩みを解消するコンテンツをつくる
- 見込み客にとってもらいたいアクションを明確に書く
- 1通で伝える内容は1つにする
- 視覚的に読みやすくする
件名にメールを開封するメリットを書く
メールの件名には受信者がメールを開封することで得られるメリットを書きましょう。メールの件名は、受信者が開封するかどうかを決める大事な部分だからです。特典や割引、課題の解決策など、受信者の興味を引く内容を簡潔に記載すれば、開封率の向上を期待できます。
【件名にメリットを記載する例】
- 【〇〇の導入をご検討中の方へ】期間限定特典のご案内
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宛名は担当者の名前にする
件名や本文内で記載する宛名には、「ご担当者様」ではなく、メールの受信者となる担当者の氏名を記載しましょう。自分の名前が書かれていると、自分ごととして受け取りやすくなり、関心を引けるからです。
【担当者の名前を記載する例】
- 〇〇様、いつもお世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。
- 〇〇様、ご確認いただきたいご案内がございます。
見込み客の悩みを解消するコンテンツをつくる
メールで配信するコンテンツは、見込み客が抱えている課題や悩みを解消できるものにしましょう。受信者の課題解決につながる内容は関心を持ってもらいやすく、返信や行動につながる可能性が高くなるからです。
受信者が現在抱えているであろう課題に対する具体的なソリューションや成功事例を含めると、有益な情報として読んでもらいやすくなります。ただし、見込み客はそれぞれ課題やニーズ、関心事が異なるため、セグメントごとにパーソナライズ化したコンテンツを考えることが大切です。
見込み客にとってもらいたいアクションを明確に書く
メールでは、見込み客にとってもらいたいアクションを明確に伝えることが重要です。次の行動を具体的かつ簡潔に示して、メールを読んだ後の行動を促しましょう。
【アクションを促す例】
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1通で伝える内容は1つにする
メールの内容は1つに絞り、シンプルにまとめることが大切です。複数のテーマを詰め込むと伝えたい内容が不明確になり、本文も長くなるため、見込み客に行動を起こしてもらいにくくなるからです。
伝えたいことが多い場合であっても、意識的に情報を取捨選択して、テーマを絞って書くようにしましょう。
視覚的に読みやすくする
メールの本文は、可読性を高めることが重要です。メールを読んでもらえるかどうかは、視覚的な読みやすさも影響するからです。
本文の文字が詰まっているメールは読み続けていくうちに疲労を感じてしまい、離脱される可能性が高まります。適度に改行や空白を入れて、視覚的な読みやすさに配慮しましょう。図解や画像を適切に配置することでも、読み手の負担を減らせます。
メール配信のポイント
ここでは、メールの配信時に意識したい次の2つのポイントをご紹介します。
- 個人名のアドレスから送信する
- 開封率が高い曜日や時間に送信する
個人名のアドレスから送信する
メールの送信元には個人名のアドレスを使用すると、開封してもらいやすくなります。個人名のアドレスから送信されたメールは、「自分に関連がある」内容のメールが個別に送られてきたという印象を受信者に与えやすいからです。
一方で、企業名や組織名のメールアドレスから送信されたメールは、一斉送信されたものだと感じやすく、開封されない可能性があります。内容を確認してもらうためにも、インサイドセールスのメールを送る際は、個人名のアドレスから送るようにしましょう。
開封率が高い曜日や時間に送信する
メールを送信するタイミングも、開封率に影響を与えます。特に、見込み客が企業である場合、休日の前後となる週の初めや終わりはメールの数が増えるために、埋もれてしまいがちです。
一般的には、始業前の9時以前や、業務が落ち着く昼休憩などに送信すると、メールが開封されやすいといわれています。業界やターゲット層によっても、反応が良い曜日や時間帯は異なるため、メールを配信しながらデータを蓄積し、メール送信の最適なタイミングを見極めることが重要です。
【例文】インサイドセールスのメールテンプレート
ここからは、3つの状況に応じたインサイドセールスのメールテンプレートをご紹介します。
- 情報提供のメールテンプレート
- 資料請求のお礼メールのテンプレート
- アポイントの申し出のメールテンプレート
メールを作成する際の参考にしてください。
情報提供のメールテンプレート
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アポイントの申し出のメールテンプレート
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インサイドセールスのメール活動のポイントを押さえて見込み客との関係性を構築しよう
インサイドセールスにおけるメール施策は、メールは見込み客との重要なコミュニケーション手段であり、見込み客の醸成や確度の高い見込み客の見極めに役立ちます。結果的に、商談や成約につながりやすくなるでしょう。
メールによる成果を上げるには、件名や宛名の工夫にとどまらず、見込み客の悩みを解消するコンテンツの提供や、次の行動を促す言葉を含めましょう。また、受信者の気持ちを想定し、1通のメールで伝える内容は1つに絞って読みやすいフォーマットで作成することも大切です。開封率や返信率に関するデータを分析して、反応の高い曜日や時間帯を確認しましょう。
本記事でご紹介したインサイドセールスにおけるメールの作成・準備や配信のポイントを押さえて、見込み客との関係構築にお役立てください。