会社の営業力を強化するため、多くの企業が営業研修を実施しているでしょう。
これまでは、トークスキルやビジネスマナーなどを向上するための営業研修が中心でした。
デジタル化が進んだ現在、営業支援システム(SFA)や顧客管理システム(CRM)を活用した営業手法に関する研修も増えてきているようです。
本記事では、データに基づいた営業研修の方法やその目的について解説していきます。
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データ活用を促進する営業研修の重要性
新入社員をいち早く戦力にするための、トークスキルやビジネスマナーを身につけるための研修はもちろん重要です。
加えて、デジタル化やテクノロジー活用が叫ばれている今、CRMやSFAなどの営業支援ツールのリテラシーを高める研修も必須といえるでしょう。
営業の生産性の向上や、売上の向上のためにはCRMやSFAなどの営業支援ツールの活用が不可欠です。しかし、現実には88%の企業で使いこなせていません。
(出典: Why Your Sales Reps Hate CRM Software [Infographic])
せっかく予算をかけて導入したツールが使いこなせないという事態を防ぐためにも、営業担当者のツールに対するリテラシーを底上げする研修を実施していく必要があります。
実際にITツールに触れる機会が多い営業担当者はもちろんのこと、マネージャー層の社員も常に最新のテクノロジーについてアンテナを張っておくべきでしょう。
マネージャー層がきちんとITツールの導入の意義や目的について理解している営業組織では、ITツールの定着度が目に見えて変わってきます。
営業研修を行う3つの方法
営業研修を行う方法は、自社内でマネージャーなどが行う研修以外にも外部のプロフェッショナルを活用する方法も存在します。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、目的別に適切な方法を選択できるようにしましょう。
1. 社内メンバーが主催する
営業研修を行う時一番メジャーな方法が、社内メンバーだけで完結する方法ではないでしょうか。金銭的コストをあまりかけず、自社のビジネスモデルや商材を理解しているメンバーが直接研修を行えるという点がメリットです。
一方で、営業成績が高いメンバーが必ずしも研修で教えるのが得意とは限りません。また、研修を主催するメンバーも通常の業務を抱えています。そのため、研修の準備や主催で普段の業務が圧迫されてしまうというデメリットがあります。
メリット
- 自社の商材やビジネスモデルを理解したメンバーによる研修
- 金銭的コストがかからない
デメリット
- トップセールスでも、研修で人に教えるスキルが高いとは限らない
- 研修の準備でメンバーのリソースを圧迫してしまう
2. 社外講師を招く
社外講師を招くというのもメジャーな研修方法です。社外講師は研修のプロである反面、研修参加企業の商材やビジネスモデルについての理解は低い可能性があります。
反面、社外講師は、ビジネスマナーなど普遍的なスキルの研修に関してはプロフェッショナルです。また、CRMやSFAの活用方法を伝える研修であれば、ツールベンダーの担当者を講師として招くのも有効な手段でしょう。
メリット
- プロによる講習を受けられる
- 社内の人的リソースを必要としない
デメリット
- 金銭的コストがかかる
- 自社のビジネスモデルや商材への理解が浅い場合がある
3. オンライン教材を使う
リモートワークや働き方改革が進んでいる今、オンライン教材を活用した研修の需要も高まっています。
社内の人的リソースも圧迫せず、社外講師ほど費用もかからないのがメリットです。しかし、会社別にカスタマイズされた研修を受けるのは難しいといえます。
一般的なビジネスマナーやITリテラシー向上の研修などに向いているでしょう。
メリット
- オンラインで好きな時間に好きな場所から研修を受けられる
- 人的・金銭的コストがあまりかからない
デメリット
- 会社別にカスタマイズされた研修は受けにくい
営業研修を実施するポイント
1. 営業研修に目的意識を持つ
基本的な事ですが、目的意識がないまま研修を行っても、時間の浪費にしかなりません。主催者と参加者の双方が目的意識を持ち、研修を通してどんなスキルを身に付けるべきか、身に付けけさせるのか、ゴールを理解した上で研修を行うことが重要です。
研修前の段階で、主催者参加者には目的とゴールを伝えるようにしましょう。
2. 研修後はフォローアップを継続して行う
営業研修は開催して終わりではありません。実践の中で活用し、適宜振り返りましょう。参加者だけでなく主催者も、営業研修の効果がきちんと出ているのかを継続的に見ていきましょう。人間は、学んだことの80〜90%は1ヶ月で忘れてしまいます。そのため、フォローアップを継続して行わないと、学んでは忘れを繰り返し、研修コストが無駄になってしまいます。
(出典:10 Powerful Statistics on Sales Training)
3. 研修前後の変化を定期的に確認する
研修前後で営業内容にどのような変化が出たのか、データをもとに確認する作業も重要です。商談化率や成約率など客観的に判断できるデータをもとに、研修の効果があったかどうかを見極める必要があります。
CRMやSFAを活用すれば、各営業担当者の進捗状況が可視化され、判断しやすくなります。営業そのものだけでなく、営業研修の内容をブラッシュアップしていくためにも、それらITツールは役立ちます。
まとめ:現場に寄り添い、実りのある営業研修を
営業の基本テクニックやビジネスマナーなどを伝える新人向け研修から、営業マネージャーなど上級者向けの研修など様々あると思いますが、重要なのは成果を計測することです。
簡単なアンケートをとって終了にするのではなく、研修内容が営業現場にどれだけ変化を与えたのか、参加者のフォローアップやデータをもとに確認しましょう。
参加者の営業スキルを底上げし、業績に反映できなければ、営業研修にリソースをかけている意義がなくなってしまいます。
実践的な内容が詰まった営業研修を実施するためには、できる限り現場に寄り添う姿勢が重要です。