メールを受け取った際、初めに目に入るのは当然「件名」ですよね。件名が自身の興味を引けば、自然と開封したくなります。
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一方で、件名で営業メールと判断し、開封せずに削除したり、迷惑メールとして配信停止の設定をすることもあります。
つまり、メールの件名次第で相手と良好な関係を築けるかどうかが左右される場合があるということです。
相手に対して「価値を提供します」という姿勢が伝わるような内容を意識すれば、開いてもらえる確率も高まります。本記事では、潜在的な見込み客との重要な接点である営業メールの件名の基本ルールについて触れ、ビジネスに少しでもつながるような効果的な件名をつける方法をお伝えします。
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営業メールにおける「件名」の役割
ここで改めて、件名の重要性を確認しておきましょう。
- 受信者は1日で何百通ものメールが届くため、すべてのメールを読むとは限らない
- 印象に残らなければ、後回しになり、開封もされず削除される可能性がある
- 受信者が最初に目にする営業からの情報であり、件名で読む必要があるか判断される
キャッチーな件名であれば開封されますし、相手の興味を引く内容であれば、ありふれた情報でも開封されるかもしれません。
件名は、メールを開封し、本文を読んでもらい、相手に意図が伝わりアクションを起こしてもらうことを目的につけています。
開封率をあげる件名のコツ
メールの開封率を上げるためには、件名の内容にもひと工夫加えることが重要です。どのような工夫を加えるべきか、ここでは4つのコツをご紹介します。
1. ひと目で意味がわかる内容を心がける
開封率を上げるための件名の工夫について、以下の3点を心がけましょう。
1. 興味を引く内容を盛り込むこと
件名が受信者の興味を引けば、開封率が上がります。簡単なようですが、実践するのはなかなか難しいものです。
相手に興味を持ってもらうために、企業分析やプレスリリース、メディアで発信されるニュース、財務状況などIR情報も踏まえながら、相手が何を望んでいるかアンテナを立て、リサーチを行いましょう。
2. 5W1Hを意識して、CTAを明確にする
2点目はいつ(When)、なに (What)など5W1Hを意識しながら、相手にどうして欲しいのか(Call to Action)を明確化することです。
例えば、無料のキャンペーンを実施する際は、無料であることを訴求するだけでなく、キャンペーンの期限も伝えることで、アクションを促す効果が期待できます。
3. 数字や記号を盛り込む
件名の内容が不明瞭であれば、開封される確率も下がってしまいます。できるだけ具体的に、日付や時間、記号などで強調して視覚的にも受信者が目につく表現を考えてみましょう。
参考:返信率が上がる!件名例つき|営業メールにおける正しい件名のつけ方とは? | トルテオマガジン
2. 相手がメールを開封した後の状況をイメージする
件名で相手を引き付けるためには、相手の立場に立ってメール開封後の行動をイメージすることが重要です。
例えば、「もっと詳細を聞きたいから担当者と打ち合わせをしたい」「一旦資料をもらって社内で検討したい」「他社の導入事例を知りたい」など、営業メールをきっかけに様々なアクションに繋がる可能性があります。メッセージを受け取った方がどのような行動に出るのかを想定したうえで、件名もそのアクションが想定できるような内容(【資料添付】【事例の送付】など)を意識してみましょう。
3. 件名の文字数は適切か
言いたいことがたくさんある場合でも、件名が冗長すぎると受信者へネガティブな印象を与えかねません。盛り込むべき情報は最小限にし、意味が通じる最低ラインを守りましょう。
4. プロフィールに顔写真を設定する
Gmailを使用する場合、アイコンにプロフィール写真が設定できます。もしメールを送る相手もGmailを使っている場合は、メール送信時に送信者のプロフィール写真も見てもらえます。
アイコンに顔写真を設定すると送信者の顔が見えるため、受信者にとって初めて受信するメールでも親しみやすく、印象にも残りやすくなります。
参考:営業メールの開封率を向上させる件名のポイント | セールスハックス
営業メールの件名に入れてはいけない15のフレーズ
それでは以下にて、営業メールの件名に入れてはいけない15のフレーズをご紹介します。件名にこれらのワードやフレーズを使用しないようにすることで、開封率にも返信率にも大きな違いが出てくるはずです。良い件名を生み出すのは簡単なことではありませんが、必ずやるだけの価値があります。
営業メールを作成する際に注意するのはもちろん、作成後に以下のフレーズが入っていないか再度確認しましょう。
1)「⚪︎分だけ時間をください」
私にも「15分だけ時間をください」という件名のコールドメールがたびたび届くことがあります。どうも、これが良いと考えている営業担当者が多いようです。
しかし、自己紹介もままならないまま、相手に時間を割いてもらおうとするのは、浅はかなやり方です。
2)自社名を入れる
メールの相手は、(超有名企業でない限り)こちらの自社名すら知らないのが普通です。そうすると、件名に自社名を入れるのは限られたスペースの無駄遣いです。また、営業メールだと強調しているようなものです。
3)「こんにちは、(プロスペクト名)様」
このカスタムのフレーズは2000年代であれば画期的でしたが、今は2023年。このように件名をカスタマイズしても、形だけのパーソナライズにすぎず、今ではありふれた手法です。
パーソナライズするのであれば、購買担当者の業界や役職に合わせて気の利いた言葉を添えるようにしてください。
4)「お電話してよろしいでしょうか?」
これは1)と同じことです。会ったこともなく、面会を求められたこともない営業担当者から突然このような件名のメールが届いたら、ただの厚かましい営業マンだとひと目で一蹴されるでしょう。
5)誤字
誤字(タイポ)は新米の営業担当者がやりがちなミスで、プロ意識に欠けた未熟な印象を相手に与えてしまいます。
相手の購買担当者は毎日数百件ものEメールを受信し、ほかにもやることが山ほど溜まっています。見知らぬ人から送られてきた誤字のあるメールに目を通すほど彼らは暇ではありません。
6)「Re:」
これは最近よく見かける手法です。初回のメールの件名に「Re:」や「Fwd:」を付け、以前にやり取りをしたことがあると相手に思わせることを狙っています。
仮にこの策がうまくいったとしても、初めてのやり取りだったことはいずれわかるので、悪い印象しか残りません。
7)ブランド用語
企業名と同じように、ブランド用語は相手が既に自社について知っていることを前提とするため、スペースの無駄遣いです。相手に馴染みのあるワードを入れるようにして、関係構築のチャンスを探りましょう。
8)「関係構築」
ただし、「関係構築」というワードは使わないようにしてください。営業分野の専門用語であり、相手にもその意図がダイレクトに伝わってしまいます。
代わりに、なぜ関係を構築したいのかという原点に立ち返って、件名を検討しましょう。
9)「顧客開拓」
「顧客開拓」も専門用語で、封筒でのダイレクトメールや電話でのコールドコールが主流だった時代を連想させます。営業目的で接触を試みようとしている場合、相手にはなるべくそのことを意識させないようにする必要があります。
10)ただの挨拶
ただの挨拶は「関係構築」や「顧客開拓」と同じようにほとんど意味がない言葉で、プロスペクトの興味を引く件名にはなりません。
11)「〜のサービスを提供します」
他社にはないユニークなサービスを提供していても、それを文字にしたとたん、単なる「サービス提供者」からの言葉だと受け止められてしまいます。そうならないよう、助言を行う「コンサルタント」の立場を取るようにしましょう。
12)「お買い得です」
普段からプロスペクトとよく話をしていたり、月末の特別価格を提供できたりといったまれな機会でない限り、このようなフレーズは避けるようにしてください。
商談が始まる前に価格を意識させることは望ましくないだけでなく、「在庫一斉セール」のような安価な印象を与えてしまいます。
13)パーソナライズのミス
形だけのパーソナライズは不十分だと話しましたが、それ以上にやってはいけないのが、パーソナライズする際のミスです。
誤字があったり情報の参照先が間違っていたりすると、機械的なメッセージだと感じさせてしまうだけでなく、自身がいいかげんな人だと思われてしまいます。
14)「無料」
「無料」「ご相談ください」「販促キャンペーン」などのいかにもマーケティングらしいワードが入っていると、一斉メールに見られがちです。
できるだけシンプルで、身近な人に丁寧に話しかけるような言葉を使うよう心がけ、一瞬で削除されてしまう危機から逃れましょう。
15)「至急〜」
本当に急ぎの用件なのでしょうか?急ぎの目的が「ビジネスの話」だとわかったら、相手の怒りを買うだけでなく、本当に緊急の際に信じてもらえなくなってしまいます。
営業メールの件名のつけ方(シチュエーション別の参考)
営業メールの件名の付け方によって、受信者の印象も良くなり、開封率も上がる可能性があります。新規開拓、アポイント、お礼とシチュエーションごとに気をつけるべきポイントをご紹介します。
新規開拓メール
営業メールで新規開拓の一環で初めて連絡をするケースがあります。その際は以下のような件名をつけて、相手とのコミュニケーションを行いましょう。
- ご挨拶訪問のお願いの場合「自社の社名 - XX株式会社 / 自身の名前」
- 共通のビジネス関係者からの紹介の場合「XX様からのご紹介の件 (XX株式会社 / 名前)」
- 新任挨拶の場合は「【新任のご挨拶】XX株式会社:名前」
新規で挨拶をする場合、送信者が何の目的で初めてコンタクトをとろうとしているのか、一目でわかるようなメッセージを添えることで、受信者から興味関心を引く可能性が高まります。
参考:営業メールの例文まとめ。シチュエーション別の例文で正しい営業メールを作成しましょう! | メール配信システム「blastmail」Offical Blog
アポイントの依頼
アポイントを依頼する場合や、決まったケースでメールを送る場面もあります。その際は以下の例文のように、目的や日時、自社名や名前を使って、アポイント内容が把握できるようにしましょう。
- 【ご面談のご依頼】(XX株式会社 /名前)
- XXのご提案 (XX株式会社 / 名前)
- 新商品○○のご案内 (XX株式会社 / 名前)
- 打合せ日程のご相談 (XX株式会社 / 名前)
- 6/XXに関する打合せのご確認 (XX株式会社 / 名前)
参考:返信率が上がる!件名例つき|営業メールにおける正しい件名のつけ方とは? | トルテオマガジン
お礼や顧客からのお問い合わせ対応
打ち合わせや先方から連絡をいただいた際など、相手に感謝の意を伝えることはビジネスで重要です。下記のような件名をつけて謝意の気持ちを伝えましょう。
- 【本日の訪問の御礼】社名・名前
- ○○の打合せのお礼 (XX株式会社 / 名前)
- また 顧客や潜在見込み顧客からいただいた問い合わせに対しては、その内容が一目でわかるような件名をつけましょう。
- XX(商品名)の購入に関するご質問
- XXの不具合に関する対応について
営業メール本文で押さえておくべきこと
これまで件名について気をつけるべきポイントを紹介しました。しかし、メールは開封してもらった後の中身も重要です。参考までに本文で押さえておくべき3つのポイントもご紹介しましょう。
1. 要件を明確に
本文を読んだ後に、結局何を伝えたいのかが不明確なメールは、印象を損ねてしまいかねません。営業メールであれば、シンプルに商品のメリットを伝え、提案を聞くことが会社や相手にとっていかに価値があるかが伝わらなければ、次のステップへは進めないでしょう。
要件を明確にした上で本文を作成し、相手の頭にメールを送った内容が残るよう、要点を強調しましょう。
2. 簡潔に記載する
長文で送られるメッセージと、箇条書きで文体を揃え、コンパクトに伝えられたメッセージはどちらの印象がいいでしょうか。
メールの本文を読む際に、受信者にはそれ相応の労力がかかります。読みにくい文章と読みやすい文章なら、当然読みやすい文章が読まれます。
そして、読みやすい文章とは無駄がなく、コンパクトです。箇条書きでメッセージを伝え、記号などを駆使し、パッと目に入る本文で何が重要か一目でわかるようなシンプルな内容を伝えることを意識しましょう。
3. 返信の要・不要を明記
営業メールに限りませんが、読んだ後、相手に何をして欲しいかを明確にすべきです。返信の要・不要を明記することで、読み手も次のアクションへ移しやすくなります。
興味があれば返信して欲しいのか、返信して欲しい場合は連絡先や方法を明記するなど、相手が行動を取りやすくなる内容にするのが重要です。
またメルマガのように定期的な情報共有を行うコンテンツでも、問い合わせ先を明記したり、配信停止の手続き方法をまとめたガイドラインを設けることで、相手へ安心感を与えられます。
読み手のニーズを汲み取った件名付けを
件名は第一印象のようなもので、相手への印象を良くも悪くもできます。件名を意識しないで適当につけてしまうと、相手はあなたに適当な人という印象を持つかもしれません。逆に、限られた字数でコンパクトに印象的なメッセージが伝わる件名であれば、その思いは相手に伝わるでしょう。
新規の営業メールであれば、最低限相手に失礼があってはいけません。開封率にのみこだわり、小手先のテクニックに走るのではなく、本文を読んでみようと思わせるような件名をつけ、その内容が相手にとってメリットになるかよく考えて送信すべきです。
件名に気をつけることで、結果としてメールの開封率向上や、ビジネスにつながる可能性も十分に期待できます。ビジネスチャンスが創出できるよう、たかがメールの件名と捉えず、相手のことを慮る気持ちを持って向き合うのが良いでしょう。