カスタマーサポートの将来性とは?AI時代に必要な理由と今後の戦略

HubSpotカスタマーサポート部門から学ぶ企業におけるAI活用3つの鍵
池村真澄
池村真澄

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📋 この記事の要点

  • AI時代でもカスタマーサポートの将来性は失われない。定型対応はAIへ移行し、人の役割は複雑な課題解決・感情対応へと高度化していく
  • 利用者の約9割は問い合わせ前に自己解決を試みており、これからは自己解決手段の充実や、より高度な問い合わせへの対応スキルが重要となる
  • 定型的な対応はAIが担い、人は複雑な課題や感情への対応に集中していく
  • 各チャネルの役割を見直し、AI検索など顧客が使う場所へ情報を届ける設計が求められる
  • 自己解決チャネルと有人対応を組み合わせたハイブリッド戦略が鍵となる

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カスタマーサポートの将来性とは?AI時代に必要な理由と今後の戦略

生成AIの活用があらゆる分野で進み、AIチャットボットの導入などでカスタマーサポートの現場にも浸透し始めているなかで、「サポートの仕事はいずれAIに奪われるのではないか」「カスタマーサポートの将来性はないのではないか」と不安視する声もあります。

HubSpotカスタマーサポート部門のAI導入事例から学ぶ企業におけるAI活用3つの鍵

実践事例で学ぶ、データ統合・段階導入・役割分担によるAI成功の秘訣

  • 日本における AI活用の現状
  • AI導入の課題と解決するための3つの鍵
  • カスタマーサポートチームによる導入事例
  • AI導入プロセスと得られた成果

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    しかし、顧客との重要なコミュニケーションには、人ならではの細やかで温かみのある対応が欠かせません。カスタマーサポートはAIと業務を棲み分け、AIに定型業務を任せながら、人にしかできない対応に集中することで、これまで以上に顧客満足度の向上に貢献できます。

    本記事では、カスタマーサポートに求められる不変の役割と、AI時代に変化していくチャネル戦略を、最新の調査データとともに解説します。

    カスタマーサポートの将来性は?

    カスタマーサポートの将来性は?

     

    「将来性がない」といわれる理由

    時代の変化とともに、「カスタマーサポートに将来性はないのでは」という意見も聞かれます。その背景として大きいのが、AIによる業務の代替です。

    近年、カスタマーサポートでは、業務効率化や生産性向上を目的にさまざまなAI技術が活用されています。例えば、リアルタイムにやり取りできるチャットボットです。

    AI搭載型のチャットボットは、自然言語処理で話し言葉を理解し、機械学習によってデータベースから適切な回答を選び、高精度なやり取りを可能にします。また、音声で自動応対するボイスボットの活用も進んでいます。こうした目覚ましい技術の発展が、「いつかは人によるカスタマーサポートが不要になる」という声が上がる大きな理由です。

     

    今後もカスタマーサポートで「人」が必要な理由

    では、実際にAIによってカスタマーサポートに人がいらなくなるのかというと、そうではありません。現段階のAIは既存のデータを学習して機能するため、前例のない状況にはうまく対応できないことがあります。顧客の言葉の裏に隠れた「本音」を読み取る作業も、AIには不向きです。

    実際、顧客も場面に応じてAIと人を使い分けることを望んでいます。HubSpotのカスタマーサービスに関する意識・実態調査2026で、顧客に「AIではなく人間に対応してほしい」と思う場面をたずねたところ、「自分の状況に合わせた柔軟な対応が必要なとき」が47.1%、「複雑な技術的トラブルを解決したいとき」が45.6%という結果となりました。他にも「自分に合った提案やアドバイスを受けたいとき」「クレームや苦情を伝えたいとき」「契約変更・解約など重要な手続きのとき」は人による対応を望む声が約25~30%ありました。

    今後もカスタマーサポートで「人」が必要な理由01

    柔軟で高度な対応ほど人による対応が求められており、AIと人を場面で使い分けたいという顧客の意向が読み取れます。

    問い合わせの際に重視する点でも、「回答の正確さ」(約65%)や「回答の速さ」(約60%)に続いて、「自分の状況を理解した個別対応」が約52%、「担当者の共感力・丁寧さ」が50%と上位に入りました。

    今後もカスタマーサポートで「人」が必要な理由02

    正確さや速さといったAIが得意な領域だけでなく、状況の理解や共感といった人ならではの対応が重視されているとわかります。

    こうした理由から、機械で対応できる部分と人にしか対応できない部分を見極め、人だけが対応できる業務に集中できる環境を整えることが、これからのカスタマーサポートではますます重要です。

    カスタマーサービスに関する意識・実態調査
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    AIでカスタマーサポートの今後はどう変わるのか

    AIの普及は、カスタマーサポートの役割そのものよりも「誰が何を担うか」を変えていきます。ここでは、自己解決の進展、人が担う領域、情報提供のあり方という3つの変化を見ていきます。

     

    定型的な問い合わせは自己解決へ

    AIが普及した現在、簡単な疑問は顧客自身がAIやFAQで自己解決するのが当たり前になりつつあります。実際にHubSpotの調査では、利用者の88.3%が問い合わせ前に自己解決を試みると回答しました。

    顧客のAI自己解決の浸透と問い合わせの高度化01

    サポート担当者側でも、「よくある質問への定型的な回答」はAIに任せたいと答えた人が64.2%にのぼります。

    定型的な問い合わせは自己解決へ02

    定型的な問い合わせが自己解決に移ることは、FAQの価値が下がることを意味しません。むしろFAQやナレッジベースは、顧客だけでなくAIが参照する情報源としても重要性を増していきます。顧客がすぐに正確な答えへたどり着ける環境を整えることが、カスタマーサポートの成功を支える基盤となります。

    実際に、ナレッジベースの整備とAI活用を組み合わせ、自己解決率90%超・24時間対応を低コストで実現したSaaS企業の事例もあります。

     

    複雑な対応と感情理解は人が担う

    定型対応がAIに移るほど、人には複雑で個別性の高い相談が集まります

    同調査で、人による対応を望む声が最も多かったのは「顧客の感情に寄り添った共感的な対応」(53.2%)でした。単純な問い合わせが自己解決で減っても、人が向き合う一件あたりの難易度はむしろ上がります。

    複雑な対応と感情理解は人が担う

    つまり、AIの普及は人の役割を縮小させるのではなく、高度化させるということです。感情への配慮や前例のない状況での判断といった、人にしかできない対応に集中できるようになることが、カスタマーサポートの価値をさらに高めます。

     

    AI検索を意識した情報提供が必要になる

    顧客は、AIチャットツールに質問して回答の中で自己解決するようになっています。キーワード検索だけでなく、ChatGPTなどのAIチャットツールで疑問を解決する行動が広がっているのが現在です。

    こうした変化のなかでは、AIが「信頼できる情報源」として参照・引用しやすい形で情報を整えておくことも、これからの自己解決チャネルには欠かせません。この考え方は、回答エンジン最適化(AEO:Answer Engine Optimization)と呼ばれます。LLMOやAIOとも呼ばれる、AI検索への最適化を指す言葉です。

    FAQページ・ナレッジベース・サポート記事は、カスタマーサポートにおける主要な自己解決コンテンツ資産です。自社のFAQやサポート記事を、顧客が普段使う多様な場所に合わせて届けることで、顧客はどこにいても必要な答えにたどり着けます。情報提供の範囲を「自社サイトの中」から「顧客とAIがいる場所」へ広げる視点が求められます。

     

    これから必要なのは、AIと人によるハイブリッドなサポート

    これからのサポートは、AIか人かの二択ではありません。両者の強みを組み合わせ、役割を分担しながら顧客体験を高めるハイブリッドな設計が求められます。ここでは具体的な方向性を2つの視点で解説します。

     

    役割分担でリソースを最適化する

    AIに定型対応を任せて生まれた余力を、人が担うべき複雑な対応に振り向けることが、限られた人員で質を保つポイントです

    調査では、業務で生成AIを活用しているサポート担当者は35.0%で、そのうち「1件あたりの対応時間」が改善したと答えた人は55.6%でした。定型業務をAIが引き受けることで、担当者はより複雑で重要な相談に集中できます。

    役割分担でリソースを最適化する

    HubSpotのサポートチームでも、顧客アカウントの増加にともなう問い合わせ量の増加や、ニーズの複雑化という課題がありました。AIを活用して定型的な問い合わせ対応を完結できるようにし、豊富なデータで対応をパーソナライズした結果、AIと人の役割分担が実現し、複雑な問い合わせへの対応力を高めることにも成功しています。

    重要なのは、AIで完結させる範囲と人が引き継ぐ範囲を定義し、AI対応から有人対応へスムーズに切り替えられる導線を設計することです。

     

    顧客データで「自分向け」の体験を実現する

    形式的な対応ではなく「自分向け」と感じられる体験を届けるためには、顧客の状況や履歴をふまえた個別化が欠かせません

    従来のチャットボットは決まったシナリオで応答するため、想定外の質問には対応しにくいものでした。一方、CRMと連携したAIは、顧客情報や会話の文脈をふまえて、その顧客に合った対応を生成できます。同じ問い合わせでも、顧客の利用状況に応じて最適な答えを返せる点が大きな違いです。

    例えばHubSpotのService Hubは、CRMを基盤に構築され、マーケティングや営業とシームレスにデータ連携できるツールです。顧客情報や対応履歴を一元管理できるため、チーム全体で状況を共有しながら、顧客一人ひとりに寄り添った一貫したサポートを実現できます。

     

    カスタマーサポートの将来性は失われず、AIによってさらに進化する

    カスタマーサポートの将来性は、AIの普及によって失われるものではありません。定型的な対応をAIに任せることで、人はむしろ、複雑な課題解決や感情に寄り添った対応という、自社らしい価値提供へと役割を進化させていきます。

    これからのカスタマーサポートに求められるのは、顧客が自分のタイミングで自己解決できるチャネルと、人ならではの共感的な対応を組み合わせたハイブリッドな設計です。顧客がAI検索を含む多様な場所で答えにたどり着けるようにし、複雑な相談には人が深く寄り添う。この役割分担を、顧客データを基盤に一貫してつなぐことが、選ばれ続けるサポートの土台になります。

    HubSpotのService Hubは、CRMを基盤としたAI搭載のカスタマーサービスソフトウェアです。顧客データを一元化しながら、AIと人それぞれの役割を一つの基盤でつなぐ環境を無料プランから始めることができます。

    Service Hubについて
    詳しく見る→

     

    カスタマーサポートの将来性に関するFAQ

    AIの導入でカスタマーサポートの人員は削減できますか?

    AI活用の目的は、人員削減そのものよりも、定型的な対応をAIに任せて生まれた余力を、複雑な相談や共感が求められる対応へ振り向けることにあります。単純な削減は顧客体験の低下を招きやすいため、役割分担を設計しながら品質とのバランスを取ることが大切です。

     

    AI時代のカスタマーサポート担当者にはどのようなスキルが求められますか?

    定型的な対応がAIに移る分、人には複雑な課題を解きほぐす問題解決力や、顧客の状況や感情をくみ取る傾聴・共感力の重要性が高まります。あわせて、CRMやAIツールを使いこなし、AIと連携しながら対応を進めるスキルも求められます。

     

    カスタマーサポートのAI活用は、何から始めればよいですか?

    まずは問い合わせの多い定型的な質問を洗い出し、FAQやチャットボットで自己解決できる範囲を広げるのが始めやすい方法です。効果を確認しながら、AIで完結させる範囲と人が引き継ぐ範囲を段階的に設計していくと、無理なく進められます。

    HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

     

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