運用中のランディングページで思うような成果が出ていない場合は、課題を見極めた上での改善が必要です。
【無料】ランディングページ作成ガイド!
ユーザーの興味を引きつけ、コンバージョン率を向上させるために、効果的なランディングページを作成しましょう。本ガイドでは、基礎から効果的な方法、測定手法、ツールまで詳しく解説しています。初めて作成する方もぜひ参考にしてください。
ランディングページは一度作ったらそのままにするのではなく、改善を繰り返すことで本来の役割を果たせるようになります。
ランディングページ改善のための課題を見つけるためには、各分析ツールを用いて検証を行うことが重要です。
今回は、ランディングページ改善についての基礎から、ケースごとの具体的な改善方法について徹底解説するので、コンバージョン率(CVR)向上を目指したいWeb担当者やマーケターの方はぜひ参考にしてください。
ランディングページの改善にはLPO(ランディングページ最適化)、EFO(入力フォーム最適化)、広告の改善(セッション数を増やす)など、さまざまな手法があり、何から着手するかによって成果の現れ方も変わります。
そこで重要なのが、どこを最初に改善すべきなのか、何を改善すれば成果を最大化できるかを知ることです。
まずは本章で、ランディングページ改善の基礎となる考え方を身につけましょう。
ランディングページの成果測定で重要な指標となるのが「コンバージョン」です。
コンバージョン数=セッション数 × コンバージョン率
※セッション数(訪問数):ユーザーがページへ訪れた回数のこと
※コンバージョン率:セッション数のうちコンバージョンした割合
ランディングページ改善におけるもっとも重要なポイントは、コンバージョン数(CV数)を増やすことです。
コンバージョン数を増やすということは、ページ内で成果地点までたどり着く人を増やすことを意味し、ランディングページの成果に直結します。
セッション数を増やすことも大切ですが、セッション数はランディングページの誘導元である広告のターゲット設定やクリエイティブに深く関係しています。そのため、「セッション数の改善」=「広告の改善」になることが多く、必ずしもランディングページの改善につながる訳ではない点に注意が必要です。
ランディングページの運用では、広告を経由してランディングページを訪問したユーザーを、一人でも多く成果地点まで導くこと(コンバージョン)が重要です。その際に重要な指標となるのが「コンバージョン率」であることを覚えておきましょう。
広告が適切に配信できており、セッション数が目標値に到達しているにもかかわらずコンバージョン率が低い場合は、ランディングページの中身の改善が必要です。コンバージョン率(CVR)は、Google アナリティクスで目標のサマリーを設定することで確認できます。
コンバージョン率が目標の数値より低い場合は、ファーストビュー、CTA、入力フォームなど、要素ごとに問題はないか確認することで、課題の可視化につながります。要素ごとの具体的な改善方法は、次章で解説しています。
なお、コンバージョン率の目安は、取り扱う商品や業界によって異なるため、各業界の平均値と比較して適正値を算出することをおすすめします。
業界別・サイト別・ページ別のコンバージョン率については、こちらの記事を参考にしてください。
ランディングページのコンバージョン率を改善するには、ファーストビュー、LPの表示速度などの要素ごとに効果を分析し、対策と検証をくり返すことが大切です。
ここでは、各要素の具体的な改善方法をご紹介します。
セッション数が適正であるにもかかわらず、「直帰率が高い」「CTAクリックまでたどり着かない」といった場合は、まずはページ離脱を防ぐために、ファーストビューの見直しが必要です。
ファーストビューは、ページをこのまま読み進めてもらえるかどうかに直結する重要な要素で、一般的なファーストビューの直帰率は、およそ70%といわれています。それよりも高い数値なら、次のような改善方法を試してみましょう。
ファーストビューのキャッチコピーは、ユーザー目線で「商品やサービスを導入することで得られるベネフィット」や「オファー(提案)」が伝わる内容になっているかを確認しましょう。
コンバージョン率アップにつながるコピーライティングのコツは、こちらで詳しくご紹介しています。
ファーストビューに違和感があると離脱につながってしまうため、ターゲット層やペルソナの分析を行い、ユーザーの心理に沿ったアイキャッチ画像を選定しましょう。
ユーザーの閲覧目的が資料請求やサービスの申込みであれば、ファーストビューにCTAボタンを配置することは必須です。「わかりやすい配置になっているか?」「ボタンのコピーは適切か?」といった点を考慮し、仮説を立てて検証しましょう。
ランディングページを構成する基本の要素については、こちらをご覧ください。
ランディングページの離脱につながる要因として、LPの表示速度も考えられます。表示速度を改善することで、ユーザー体験を向上させ、結果的にコンバージョン率アップにもつながるでしょう。
ランディングページの表示速度を改善するためには、画像や動画などのファイル容量の軽量化や遅延読み込み、CSSのインライン化などの対策をとると良いでしょう。JavaScriptなど動的なプログラミング言語を多用している場合には、ファイルを一つにまとめるなど、記述方法にも注意が必要です。
Webサイトページの表示スピードについては、こちらの記事で解説しています。
セッション数が適正であるにもかかわらず、コンバージョン数が増えない場合は、ランディングページのコンテンツ内容の変更も検討すべきでしょう。
ここでも、ユーザーの閲覧目的に合わせることがポイントとなるため、認識度や購買意欲のレベルに応じてコンテンツを適正化する必要があります。
流入元がリスティング広告なのであれば、関連商品やサービスにすでに興味がある可能性が高いため、特徴や導入方法などを簡潔に伝えることが大切です。
SNS広告からの流入が多い場合は、ブランドストーリーや商品作りの背景などで、まずは関心をもってもらうためのコンテンツ作りを意識しましょう。
ユーザーがページに滞在はするものの、クリック率(CTR)が低い場合は、CTAの見直しも必要です。
CTAを改善をするためには、次のポイントを確認し、分析ツールで効果検証しましょう。
入力フォームまで進んでいるにもかかわらず、離脱が多い場合は、入力フォームの改善を行いましょう。EFO(エントリーフォーム最適化)ともいいます。
入力項目が詳細であるほど顧客情報の把握につながりますが、入力項目が多すぎるとフォームからの離脱につながってしまいます。入力項目の数は、分析ツールでテストをしながら適正値を決めましょう。
また、フォームが小さすぎたり、ランディングページと入力フォームのデザインに違和感があったりすると離脱の恐れがあるため、フォームサイズやデザインにも配慮する必要があります。
入力不備の際にエラー箇所を提示する機能や、残りの入力項目数を表示させるなど、入力時にできる限りストレスを感じさせないような工夫が必要です。
ここまでご紹介した改善方法それぞれにあわせて、最適な分析ツールをご紹介します。
ファーストビューの改善には、ユーザー目線で考えることが欠かせません。カーソルの動きやクリックなどのユーザー行動を可視化できる「ヒートマップツール」は、ユーザーの視点でランディングページを分析するのに役立ちます。
ヒートマップツールでは例えば、ユーザーがランディングページのどこに注目しているのか、どこまでスクロールしてどこで離脱したのか、どこにカーソルを合わせたかなどを分析できます。ヒートマップツールで注目されている箇所がわかればそこにCTAを置く、CTAが注目されていないようなら見直す、などの改善が可能です。
ヒートマップツールは、無料のものから有料のものまで、数多く存在します。おすすめのヒートマップツールに関しては、こちらを参考にしてみてください。
ランディングページの表示速度の改善には、 Google が提供している「PageSpeed Insights」という分析ツールが便利です。ランディングページのURLを入力するだけで、スマートフォンとデスクトップの両方の表示速度が確認できます。
PageSpeed Insightsでは、LCP(ページ内で最も大きいコンテンツの表示速度)、FCP(ページの最初のコンテンツが表示される速度)などの指標を測れます。
PageSpeed Insightsでわかることについては、以下コラムを参考にしてください。
コンテンツの改善の際には、アクセスルートを見直す必要があるため、アクセス解析ツールの「Google アナリティクス」を利用すると良いでしょう。トラフィックチャネル、メディア、サイトなど、ランディングページへの流入経路が確認できます。
Google アナリティクスは、ホームページを作成する際には多くの場合で導入しているかと思いますが、ランディングページの解析でも活用できます。Google アナリティクスは基本的な解析内容に留まるものの、カスタマイズ次第では細かい解析も可能です。
アクセス解析については以下の記事でも詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
ランディングページのCTA改善には、A/Bテストツールが役立ちます。
A/Bテストとは、ランディングページにおいては2つのパターンのページを出し分け、どちらのほうがKPIの達成につながるかを見極めるものです。AとBのパターンにおいて変化を少なくすることで、何が結果に影響したのかを見極めやすくなります。具体的には、CTAのデザインを出し分け、どちらがユーザーの興味を刺激したかを分析します。
A/Bテストの具体的なメリットや手順については、以下コラムを参考にしてください。
入力フォームの改善には、弊社HubSpotが提供している EFOツール「HubSpot Marketing Hub」をお役立てください。トラフィックやコンバージョンの分析など、入力フォーム改善に必要な機能が揃っており、無料で始められます。
その他のEFOツールの詳細や事例については、こちらでご紹介しています。
ランディングページで成果を最大化するためには、継続した改善が大切です。
効率よく、継続して改善を続けるためにも、次の3つのポイントを押さえて取り組むようにしましょう。
ランディングページ改善のゴールはコンバージョン数を増やすことです。セッション数やコンバージョン率(CVR)など、個別の数値目標を追うことも大切ですが、最終的にコンバージョンにつながっているかどうかという点はさらに重要です。
訪問者は、ランディングページで紹介されている商品やサービスに対して、「これなら購入してみよう」「気になるから問い合わせてみよう」と納得しなければコンバージョンしません。
そのため、訪問者が求める情報を1ページにわかりやすくまとめて、満足してもらうことを意識すると良いでしょう。
A/Bテストなどの分析方法は、同時に複数のテストを行うと結果がわかりにくいため、1つずつ検証する必要があります。例えば現状、ページ離脱が大きな課題であるとすれば、まずはファーストビューの改善を徹底的に行い、検証結果が出てから次の施策を打つことで、確実に課題をクリアしながら進められます。
複数のテストを同時に行うと結果も統合されてしまい、改善点が可視化できないため、ノウハウを次に活かせません。優先順位を決めて改善に取り組むことが、結果的に近道になります。
ランディングページを改善するために重要となるのが、LPO(ランディングページ最適化)です。
効果的に改善を行うためには、LPOの基本ステップを押さえましょう。
LPOではまず現状の把握と、何が問題なのかの特定を行います。これには、上記にてご紹介したツール群を活用します。
解決するべき問題点を特定できたら、何が原因でそうなっているのかを分析し、具体的な改善策を立てます。
仮説と改善策の立て方については、上記「ランディングページの要素ごとの改善方法」で解説した内容を参考に、自社のパターンに当てはめてみてください。
なお仮説から改善策を立て、実際に実行するには一定の手間と工数を要します。LPO全体の工数を削減し、効率よく改善を進めていくためにおすすめなのが、HubSpotの「キャンペーンアシスタント」です。
キャンペーンアシスタントは無料で使えるHubSpotの一機能で、生成AIを活用し、ランディングページの作成から広告コピーの作成、メール文の作成までを簡略化できるツールです。もろもろの作成にかかる工数を大幅に削減することで、改善に当てる時間を確保できます。
改善策をKPIに落とし込みます。ランディングページの作成時にKPIを設定している場合は、改善策によって達成できそうであればそのままに、無謀な数値だったと判断するならKPIの修正を行いましょう。
まだKPIを設定していなかった場合は、達成可能かつ数値で追跡できるKPIを設定します。
KPIの設定・見直しができたら、改善策を実行します。実行結果を検証しやすくするには、CTAの改善策として紹介したA/Bテストや、複数パターンのランディングページを用意する多変量テストが役に立ちます。
LPOについては、以下コラムにて詳しくまとめています。
ランディングページの重要な指標であるコンバージョン率を改善するには、各要素で効果分析し、対策と検証をくり返すことが大切です。
分析ツールなどを用いて課題を明確にしたうえで、優先順位をつけて取り組むことが、結果的にランディングページ改善への近道となるでしょう。
ご紹介した分析ツールを活用し、効率よく継続的にランディングページ改善に取り組んでいただければと思います。
基本のランディングページの作り方や構成について興味がある方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
なお、新しいランディングページの作成も予定している場合は、Markething Hubの一機能である「ランディングページ作成ツール」も試してみてください。
専門的な知識がなくてもランディングページを作成できるだけでなく、ユーザーに合わせたコンテンツの出し分けや効果の分析・テスト・最適化もツール内で行えます。