手軽に高品質なデザインが作れると話題のCanvaは、実は日本語フォントが充実しています。ただ、使える日本語フォントが多すぎて、どれを選べば良いか迷う方も多いのではないでしょうか。
読みにくくなってしまったりデザイン全体と噛み合わなかったりと、ユーザー体験を損ねてしまう可能性があります。本記事では、Canvaの無料日本語フォントをまとめてご紹介した上で、フォント選びの基準や、日本語フォントを使えない場合の対処法も解説します。
Canvaとは
無料で使える豊富なテンプレートを活用することで、誰でも魅力的なデザインを作成できるデザインツールが「Canva」です。すべての人がデザインを自由に楽しめるよう支援することを目的に作られたツールで、1人ひとりがデザインの力で輝くことをミッションに開発されています。出典:PR TIMES
2021年時点で、無料で使えるテンプレートは25万点以上にも上り、ロゴやSNS投稿画像、YouTubeサムネイル、プレゼンテーション、チラシなど、さまざまなデザインが作成できます。PC版とスマホ版があり、PC版ではブラウザで利用できる点も特徴です。
Canvaには無料プランの他に有料プランとしてProとEnterpriseがあり、使用できるテンプレート数やチーム向け機能などに差があります。とはいえ、無料プランでも十分な機能性があり、個人や小規模チームを中心に広く利用されています。
Canvaの概要については、以下の記事もあわせてご参照ください。
Canvaがどんなデザインに使えるか詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Canvaの無料日本語フォント
Canvaでは日本ユーザーの声に応え、2021年8月に大量の日本語フォントを追加し、合計で309種類の日本語フォントを利用できるようになっています。一部は有料プランでのみ利用可能ですが、250を超えるほとんどの日本語フォントは無料プランで利用可能です。
使用できる日本語フォントの種類については、以下のページを参考にしてください。出典:PR TIMES
では早速、Canvaで使える無料の日本語フォントの一部を紹介します。気になったものがあれば、デザイン作成時に試してみましょう。
ゴシック体
まずはゴシック体フォント9つです。
UD丸ゴ_ラージ
UD丸ゴ_ラージは、人気の丸ゴシック体の「スーラ」をベースに、モダン性を向上させたフォントです。スーラと比較して字面が大きくし、視認性と判別性が向上しています。
JKゴシック
JKゴシックは、その名の通り女子高生が書きそうな文字を意識した、全体丸みを帯びたフォントです。
さわらびゴシック
さわらびゴシックは、小さめの字であっても可読性が高いことが特徴的です。
せのびゴシックBold
せのびゴシックは、従来の「M+」フォントを全体的に縦に引き延ばしたような形で作られたフォントです。デザイン性を保ちながらも無機質な印象を与えます。
せのびゴシックRegular
やさしさゴシック
やさしさゴシックは、一般的なゴシック体と比べて、その名の通り「やさしさ」をコンセプトにおいたフォントです。漢字の対応も充実しています。
ロゴたいぷゴシック
ロゴたいぷゴシックは、その名の通りロゴや見出しに適したフォントで、角ばった印象と優しい印象が共存しています。
刻ゴシック
刻ゴシックは、ゴシック体の形を保ちながらも、平仮名やカタカナは全体的に直線的な形を取り入れたフォントです。
ぼくたちのゴシック2
ぼくたちのゴシック2は、ぼくたちのゴシックからリニューアルしてできたもので、はねと丸みが印象的です。
明朝体
次は明朝体フォント7つです。
XANO明朝フォント
XANO明朝フォントは、手書き風に近いフォントで、各文字の書き出しなどに筆で書いたような墨溜まりが反映されています。
こころ明朝体
こころ明朝体は、全体的に細めながらも、書き始めと書き終わりが丸くなっている点が印象的なフォントです。
はれのそら明朝
はれのそら明朝は、適度に一画が細く、こころ明朝体同様に墨溜まりが見られるような温かい印象を与えるフォントです。
はんなり明朝
はんなり明朝は、平仮名とカタカナに特化したフォントです。それ以外の、漢字やアルフベットについては、IPA明朝体で表記される仕様になっています。
ほのか明朝
ほのか明朝は、オーソドックスな明朝体をベースに、柔らかい曲線を取り入れたフォントです。
刻明朝
刻明朝は、通常の明朝体がベースとなり、平仮名とカタカナのみを他よりも小さく設定して作られたフォントです。やや固めの印象を与えます。
梅明朝
梅明朝は、梅フォントとも呼ばれ、源ノ角ゴシックと対の関係にあるようなフォントです。
行書体・筆文字系
行書体および筆文字系のフォントは5つあります。
おつとめフォント
ダーツフォント
みかちゃん
花鳥風月
衡山毛筆
手書き風
手書き風フォントは7つあります。
851チカラヅヨク
しねきゃぷしょん
はなぞめ
ふい字
たぬき油性マジック
桜鯰フォント
無心
その他
最後に、様々な独自フォントをご紹介します。全部で38個あります。
M+ 1m Bold
M+ 1m Regular
M+ 1m Thin
M+ Bold
M+ Heavy
M+ Rounded Black
M+ Thin
Rounded M+ 1p Black
Rounded M+ 1p Bold
Rounded M+ 1p Regular
Rounded M+ 1p Thin
Rounded M+ Black
Rounded M+ Bold
Rounded M+ Regular
Rounded M+ Thin
Noto Sans Black
Noto Sans Regular
いろは角クラシック
けいふぉんと
こはるいろサンレイ
しろくまフォント
じゃっきーふぉんと
じゆうちょうフォント
にくまる
はなぞめ
やさしさアンチック
コーポレート・ロゴ
コーポレート・ロゴ丸
スマートフォントUI
タイムマシンわ号
チェックポイント
ニコ角
ラノベPOP
吐き溜
廻想体マキナB
梅フォント
源暎ラテミン
フォント選びのコツ
続いて、フォント選びのコツについて解説します。
まずは定番フォントを使ってみる
最初のうちは、定番フォントを利用することをおすすめします。
デザインに慣れていない場合は、背景とフォントのデザイン的な親和性を考えるのが難しく、作業が止まってしまいがちです。まずは、背景と文字の配置に重点をおいて設計し、感覚を掴んでいきましょう。
先ほどご紹介したものの中だと、「M〜」とつくものは定番フォントであり、使いやすくておすすめです。
高級感を持たせるなら明朝体
全体のイメージに高級感を持たせたい場合は、明朝体を使用すると良いでしょう。スッキリした字体で、画数の多い漢字でも見やすいことが特徴です。紙媒体でよく使われるフォントです。
一方でWebサイトの場合、フォントの装飾として使われている尖った部分が、結果として可読性を損ねてしまう可能性もあるので注意しましょう。デザインのアクセントとして使用するには適しています。
モダンな雰囲気にするならゴシック体
モダンなイメージを持たせるのであればゴシック体を使用すると良いでしょう。
ゴシック体は、他のフォントよりも比較的文字が目立つ書体なので、タイトルや見出しによく使われます。全体の文章量が少ないデザインでの文字や、文字が多いデザインのアクセントとしての利用をしましょう。
Canvaで日本語フォントが使えないときの対処法
Canvaはオーストラリア発のサービスであり、日本語化対応は2017年5月に行われました。そのため、日本語対応前からCanvaを利用している方の場合、改めて使用言語を日本語に切り替えないと日本語フォントが使えない可能性があります。その場合の対処法をご紹介します。
歯車マークを押して設定画面へ
まずはCanvaのホーム画面の右上にある、歯車のマークをクリックして、アカウントや支払いの設定画面にいきます。
アカウント設定で言語を日本語に変更
設定画面を押したら最初に出てくるアカウント設定から、下の方にある言語の設定をクリックします。すると、プルダウンでCanvaが対応する様々な国の名前が出てくるので、そこで「日本語(日本)」を選択します。
変更を保存を押して完了
上記ができたら、ページ下の「変更を保存」を押して設定を完了します。こうすることで、日本語フォントを問題なく利用できるようになります。
使いたいフォントがCanvaで見つからないときの対処法
2021年11月時点で309もの日本語フォントを利用できるCanvaですが、Canvaにはないフォントをアップロードして使うことも可能です。なお、フォントのアップロードは有料プランでのみ行なえます。
アップロード方法は簡単で、まずは追加したいフォントファイルを用意します。これから探す場合は、「フォント フリー」「フォント 商用フリー」などで検索するといいでしょう。なお、デザインを商用利用する場合は商用利用が可能なフォントを使用する必要があります。それぞれのフォントの利用規約を必ず確認しましょう。
次に、Canvaのホームからブランドキットツールを開きます。「フォントをアップロードする」ボタンがあるので、ここからフォントファイルをアップロードすれば完了です。
Canvaで作ったデザイン自体は基本的に商用利用可能ですが、一部注意点がありますので、以下の記事をご確認ください。
ターゲットに合わせてフォントを使い分けよう
前半でご覧いただいた通り、Canvaにはさまざまな日本語フォントがあります。だからこそ、例えばアイキャッチ画像なら目立つフォントといったように、目的や用途に応じて使い分けることが大切です。