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ホームページ制作でやってはいけない8項目・45のポイントを解説

作成者: 水落 絵理香(みずおち えりか)|Oct 21, 2022 1:23:59 AM

ホームページを制作するにあたって「やってはいけない」とされるNGの進め方が存在します。ユーザーにとってわかりやすく、信頼できるホームページに仕上げるには、こうしたポイントを事前に把握しておくことが重要です。

この記事では、ホームページ制作時に重視すべき8項目・45のポイントをまとめています。やってはいけないことを理解し、ホームページ制作でよくある失敗を避ける上でぜひ役立ててください。

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ホームページ制作で重視すべき8項目

ホームページ制作において重視すべき項目として、下記の8点が挙げられます。

各項目の概要は次のとおりです。

1. 企画・設計でやってはいけないこと

  • ホームページの目的を定めないまま作成し始める
  • ターゲットが決まっていない
  • 目標数値を決めていない

2. 制作会社選びでやってはいけないこと

  • 相見積もりをしない
  • リース契約など途中解約不可の業者と契約する
  • 目的に合った制作会社を選んでいない
  • 費用が安すぎる/高すぎる制作会社を選んでしまう
  • 委託先の運営体制を十分に確認しない

3. 作成ツール選びでやってはいけないこと

  • 選定時に目的を考慮していない
  • 独自ドメインを取得しない
  • 広告を非表示にしない
  • 運用コストを加味して予算を策定していない
  • 更新のしやすさを考慮せずに選ぶ

4. 構築でやってはいけないこと

  • 無料のレンタルサーバーを利用する
  • URLを正規化しない
  • SSL化しない
  • パンくずリストを設置しない
  • ページ表示速度を考慮しない
  • レスポンシブ(モバイル)対応させない
  • セキュリティ対策を講じない
  • 問い合わせフォームを設置しない
  • 複雑でわかりにくい構造にする

5. デザインでやってはいけないこと

  • 見た目重視で制作を進めてしまう
  • 内容とデザインの統一性を考慮していない
  • 誰に向けたホームページかがわからない
  • アニメーションやフラッシュを多用する
  • 重要な要素を見やすく表示しない
  • ページ表示速度を考慮したデザインになっていない

6. コンテンツ制作でやってはいけないこと

  • トンマナを統一していない
  • 他サイトの文章をコピペする
  • 著作権フリーではない画像を掲載する
  • 文章のみで構成する
  • 文字装飾を多用しすぎている
  • ソースや真偽が不明な情報を記載する

7. SEO対策でやってはいけないこと

  • 外部リンクを購入して被リンクを増やす
  • 隠しテキストや隠しリンクを使用する
  • キーワードを不自然に詰め込む
  • 自動生成したコンテンツを掲載する
  • 画像の代替テキストを設定しない
  • コンテンツが重複している
  • オリジナリティのある情報を掲載していない

8. 運用・改善でやってはいけないこと

  • アクセス解析ツールを導入しない
  • コンテンツを継続的に更新しない
  • 運用の手順や方法をマニュアル化しない
  • 運用・改善のための予算や人員を確保していない

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
 

1. 企画・設計でやってはいけないこと

まずは、ホームページの企画や設計について、やってはいけないことを解説します。設計は、ホームページ制作において土台となる重要な部分です。マーケティング視点がないと失敗しやすい部分のため、ぜひ本章でご紹介するポイントを参考にしてください。
 

ホームページの目的を定めないまま作成し始める

何のためにホームページを制作するのか目的が曖昧だと、軸が定まらず、形だけのホームページになりがちです。「見た目をかっこよくしたい」などのデザイン面は、ホームページの目的として適切ではありません。次のような大きな目標をベースに、「誰に」「どのような情報を提供して」「どのような行動を取ってもらいたいか」を考えるとよいでしょう

  • ブランディング
  • 求人
  • 販促
  • カスタマーサポート
     

ターゲットが決まっていない

ターゲットが広すぎることも、ホームページ制作においてよくある失敗です。
たとえば、通勤バッグのECサイトを作成する場合でも、女子大生向けなのか、40代のセールスパーソン向けなのかで、デザインや商品ページのキャッチコピーは大きく異なります。

女子大生向けのページなら、20代が好みそうなトレンドライクなデザインで、ビジネスパーソン向けなら、ビジネスを彷彿とさせる洗練されたデザインなど、訴求の仕方が変わります。
また、ターゲットを設定する時は、「デモグラフィック」や「ペルソナ」を理解しておきましょう。デモグラフィックとは、人口統計学的なデータのことで、性別や年齢、家族構成、職業、年収、ライフステージなどを指します。

一方で、ペルソナは架空のユーザー像、人物モデルのことで、その人物が実在しているかのようにリアリティある詳細な情報を設定します。ターゲットを明確化することで、コンテンツがユーザーの求めている内容とマッチし、満足度が高まります
 

目標数値を決めていない

ホームページは、具体的な数値目標を設定した上で改善を繰り返していくことが大切です。目標値はできる限り週や月ごとに細かく設定しましょう。また、ホームページの種類によって目標値は変わるため、次の表を参考にしてみてください。

ホームページの種類

目的

目標例

コーポレートサイト
  • 企業情報を明確に伝える
  • ブランディング
  • 生産性向上
  • 訪問ユーザー数を10%増やす
  • 問い合わせの数を1日1件にする
サービスサイト
  • 商品やサービスの魅力を伝える
  • 集客
  • 購入(CVR)
  • 資料請求や問い合わせの数を2倍にする
  • 申し込み数を月間10増やす
ECサイト
  • 商品の購入(CVR)
  • 商品の認知
  • 商品の購入率を5%UP
  • プレゼント企画の応募数を1週間に10人に増やす
ブランドサイト
  • 商品のブランド認知向上
  • ブランドの価値を示す
  • ECサイトなどの販売チャネル誘導
  • ECサイトへの流入を20%増やす
  • キャンペーン応募数100人にする
リクルートサイト
  • 採用情報を明確に伝える
  • 人材の募集
  • 応募数を3倍にする
  • 採用率を5%上げる

 

2. 制作会社選びでやってはいけないこと

依頼者に知識がないことを悪用する業者もいるため、ホームページの制作会社に依頼する際は、専門知識をある程度身につけておきましょう。ここでは、ホームページの制作会社を決める際にやってはいけないことを解説します。
 

相見積もりをしない

ホームページの制作会社から見積もりを取る際に、1社しか取らないと、その金額が妥当かどうかがわかりません。また、内容の割に、高額な費用で依頼してしまうことにもなりかねません。少なくとも3~4社の制作会社から見積もりを取り、比較して選定を行いましょう
 

リース契約など途中解約不可の業者と契約する

ホームページは作って終わりではなく、作成後のメンテナンスが必要です。ホームページの制作会社によっては、ホームページが完成した後に企業と保守管理契約を結び、ドメインやサーバーの管理、Webページのメンテナンスなどのサービスを提供しているところもあります。

保守管理契約は、月額もしくは年額で料金を支払うのが一般的です。ホームページのメンテナンスをするリソースがない場合や、ITに詳しい社員がいない企業にとって、保守管理契約は大きなメリットになるでしょう。

一方で、「リース」と呼ばれる契約を持ちかけてくる制作会社には注意が必要です。
リース契約とは、制作会社からホームページをレンタルする契約のことで、中途解約できない契約内容になっている場合もあります。長期契約を結んでしまうと、サービスに不満を感じても解約できず、毎月費用を支払わなければなりません。
リース契約は、保守管理契約とまったく別物なので注意しましょう。
 

目的に合った制作会社を選んでいない

ホームページの目的に合わない制作会社を選ぶと、ミスマッチが起こる場合があります。たとえば、集客目的のサイトにもかかわらず、デザイン重視のサイトになってしまうなどのミスマッチが考えられます。

また、制約の多いCMSを使用する制作会社の場合、デザインやサイトの構造を変更しにくいなど、ホームページの運用が不便に感じることがあります。
 

費用が安すぎる/高すぎる制作会社を選んでしまう

制作会社を選ぶ際は、安すぎるのも高すぎるのもNGです。安すぎる場合は、こちらの望む要望やデザインができないなど、本来の目的が達成できないことがあります。一方で、費用が高い場合は、なぜ相場より高いのかを確認する必要があるでしょう。ホームページ作成の費用に関して詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

あわせて読みたい

ホームページ作成費用の相場とは? 内訳や費用の抑え方を解説

 

委託先の運営体制を十分に確認しない

ホームページの制作を委託する事業者の運営体制を十分に確認しないまま、業務を依頼してしまうことのないよう注意しましょう。Web制作会社と一口にいっても、運営体制や事業規模は非常に幅広いのが実情です。社内リソースを確保できるスタッフ数が確保されているか、現場を束ねるマネジャークラスの担当者に十分な実績があるか、といった点を確認しておく必要があります。

また、事業者によっては制作工程の一部またはすべてを他の制作会社などへ再委託することも想定されます。再委託の有無についても事前に確認し、機密漏えい対策やトラブル発生時の対応などを十分に確認した上で契約を結ぶことが大切です
 

3. 作成ツール選びでやってはいけないこと

最近では、直感的な操作で簡単にホームページを制作できる無料のツールが数多く出回っています。ここでは、無料のツールを使用して自社でホームページを作成する際に、やってはいけないことをご紹介します。
 

選定時に目的を考慮していない

無料ツールには、それぞれ得意分野があります。「無料だからこのツール」と安易に選ぶと無駄な出費につながり、かえって時間がかかる場合もあります。商品販売をするECショップなのか、オウンドメディアで集客するのかなど、目的とするホームページに合ったツールを選びましょう

ホームページ作成ソフトに関して詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。

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【無料・有料】ホームページ作成ソフトおすすめ23選|選ぶポイントも徹底解説

 

独自ドメインを取得しない

ホームページの「〇〇.com」「〇〇.jp」の部分を「ドメイン」といい、インターネット上の住所のような役割をします。ドメインには「共有ドメイン」と「独自ドメイン」があり、独自ドメインは、この「〇〇.com」の部分を契約者が好きなように決められます。

一方で共有ドメインとは、1つのドメインを複数の契約者で利用するドメインです。たとえば、https://www.■■.comというURLであれば、https://www.aa.■■.comやhttps://www.bb.■■.comのように、「■■.com」のドメインを複数のアカウントで共有することになります。

無料のホームページは共有ドメインを使用しているケースが多く、その場合、ドメインを自社で決められません。自社のホームページURLに、共有ドメインのような自社と関係のない文字列が入ると、信頼性に欠け、ユーザーを不安にさせてしまいます。

なお、一度設定したドメインを後から変更すると、検索エンジンの評価に関しても新規ページと同様の扱いに戻ってしまいます。事業内容との関連性が一目で伝わるドメインになるよう、十分に検討した上でドメインを決定することが重要です
 

広告を非表示にしない

無料のホームページ作成ツールは、使用できる機能に制限があるケースが大半です。広告を非表示にできないことも多く、ホームページに広告が表示されると、ユーザーが外部サイトへ離脱する原因になります。

自社ホームページに少しでも長く留まってもらうため、広告は非表示にするのが理想です。数は少ないですが、無料ツールのなかにも広告を非表示にできるものがあります。ただし、使いたい機能が備わっていないことも考えられるため、ホームページの目的によっては有料ツールの使用も検討してみましょう。
 

運用コストを加味して予算を策定していない

無料ホームページの作成ツールは、作成は無料でも、毎月の手数料やオプション料金がかかるケースが多いです。ECサイトを作成できるプラットフォームであれば、決済手数料やシステム手数料など、毎月積み上がると、無視できないコストになることもあります。
ホームページは制作費用だけでなく、運用費用も含め、自社の予算と目的に合わせた判断が必要です。

ホームページの運用コストについては、次の記事もあわせて参考にしてください。

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ホームページ維持費の内訳と相場・費用を抑えるためのポイントを解説

 

更新のしやすさを考慮せずに選ぶ

ホームページは一度作成すれば完了ではなく、効果の検証と改善を繰り返してブラッシュアップしていく必要があります。作成ツールを選ぶ際には、コンテンツの更新や改善のしやすさも考慮しておくことが大切です。

更新のしやすさを重視するなら、CMSを活用してホームページを作成し、コンテンツの追加や更新を自社で実施するのが得策でしょう。更新のたびに外部の委託先へ作業内容を説明し、見積もりや請求を行うには多くの手間と時間を要するからです。できるだけ社内担当者が手軽に更新できるツールを選ぶことで、低コストかつ迅速な更新が可能になります

おすすめの無料ツールについては、次の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

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ホームページを無料で作成できるおすすめツールを目的別に紹介

 

4. 構築でやってはいけないこと

SEO対策に悪影響があることは、ホームページの構築でやってはいけません。検索結果に表示されないのは、ユーザーがホームページを見つけられないということと同じで致命的な問題です。

次で解説することは、専門的な内容となるため、依頼した制作会社からの成果物に対しチェックリストとして参考にしてみてください。
 

無料のレンタルサーバーを利用する

サーバーとは、ホームページに表示するテキストや画像などのデータを保管しておくコンピュータやソフトウェアのことです。ホームページの立ち上げには欠かせないもので、サーバーを貸し出すサービスを「レンタルサーバー」と呼びます。

レンタルサーバーには、無料サーバーと有料サーバーがありますが、無料サーバーには次のようなデメリットがあります。

  • サポートが受けられないことがある
  • 容量が小さい
  • 一部のCMSが使用できない
  • ドメイン数に限りがある

このように、無料サーバーは運用面で推奨できない部分があるため、制作会社が無料サーバーをすすめてきた場合は注意が必要です。実際のところ、有料サーバー自体、そこまで費用がかかるものではないため、できれば有料サーバーの利用がおすすめです。
 

URLを正規化しない

同じホームページでも、次のように複数のURLが存在することがあります。この場合は、URLの正規化が必要です。

  • https://〇〇.com/
  • https://www.〇〇.com/
  • https://〇〇.com/index.htm

URLが正規化されていないと検索エンジンで別のページと判別され、SEOの評価が分散します。その結果、検索結果の表示順位に悪影響を与えます。
 

SSL化しない

SSLとは、データの暗号化によりハッカーや改ざんなどを防ぐ仕組みを指します。非SSLでは、個人情報が漏れてしまうおそれがあり、安全性が確保されません。ユーザーに不信感を抱かせる原因にもなります。

SSL化すると、ホームページのURLが「http」から「https」に変更されます。「s」がついていなければ、対応を急ぎましょう。ホームページのSSL化は、ユーザーの個人情報を守る上で欠かせない項目です。
 

パンくずリストを設置しない

パンくずリストとは、ユーザーがホームページ上のどの位置にいるかを示すリストのことです。パンくずリストを設置すると、位置だけでなく、ユーザーがホームページの構成を理解できるため、SEO対策にも効果があるといわれています。
 

ページ表示速度を考慮しない

ページの表示速度に時間がかかるとユーザーは離脱し、最後までホームページを見てくれません。表示速度を上げるには、画像や動画などのサイズの工夫が必要です。

2020年にはGoogle がコアウェブバイタルを発表し、そのなかには表示速度も含まれており、これからはより一層、表示速度を気にしてホームページ制作を行わなければなりません。なお、コアウェブバイタルとは、検索順位の決定要素に組み込まれた最新のUX指標(サービスを通じてユーザーが得る体験)を指します。
 

レスポンシブ(モバイル)対応させない

レスポンシブ対応とは、ユーザーが使用している端末に合わせて画面のレイアウトが自動調整される仕組みのことです。ホームページにアクセスするユーザーのなかにはスマートフォンやタブレットを使っている人もいるため、レスポンシブ対応は必須といえます。

制作会社にレスポンシブ対応を依頼する際は、別料金がかかる場合があります。ホームページを作成する前に確認しましょう。
 

セキュリティ対策を講じない

対策を講じないとページ改ざんや個人情報の漏えいなどのリスクが高まります。法人であればセキュリティ対策は必須で、セキュリティ対策機能のあるサーバーを利用するのがおすすめです。
 

問い合わせフォームを設置しない

問い合わせ対応の体制が整っていないと機会損失を招く可能性があります。問い合わせするユーザーは、商品やサービスに強い関心をもっている場合が多く、すぐに問い合わせができないと離脱してしまうかもしれません。

問い合わせ対応を簡略化するには問い合わせフォームの設置がおすすめです。代表的なものには、無料で作成可能な「Google フォーム」があります。
 

複雑でわかりにくい構造にする

ホームページを複雑でわかりにくい構造にしてしまうのもNGです。ユーザーにとって必要な情報を探しにくくなるだけでなく、検索エンジンのクローラーがサイトの構造を把握しにくくなるおそれがあります。ユーザーにとって見やすく、求める情報を見つけやすいホームページは、検索エンジンからの評価も結果として高くなることを意識する必要があるでしょう。

サイトの構成はできるだけシンプルにし、階層を深くしすぎないことが大切です。効果的なホームページの構成については、次の記事で詳しく解説していますのでぜひご参照ください。

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効果的なホームページの構成とは? 基本的な考え方を解説

 

5. デザインでやってはいけないこと

ホームページのデザイン面でやってはいけないことを6つのポイントに分けて解説します。
 

見た目重視で制作を進めてしまう

ホームページのデザインでよくある失敗として、「おしゃれな外観にしたい」といったように、見た目重視で制作を進めてしまうケースが挙げられます。見た目がおしゃれであれば、集客効果が高まるとは限らない点に注意が必要です。

実際には、掲載されている情報の視認性やターゲットとの親和性を十分に考慮することのほうが、見た目の印象よりも優先度の高い課題といえます。すっきりと見やすく、情報が生前と表示されているホームページを目指すことが大切です。
 

内容とデザインの統一性を考慮していない

扱っている商品やサービスが一目で伝わるデザインを選定しましょう。かっこよさやビジュアルにこだわり、内容と関係ない画像を選定すると、ユーザーが混乱してしまいます。
誰が見てもわかりやすいホームページのデザインを心がけましょう
 

誰に向けたホームページかがわからない

ターゲットに即したデザインになっていないとユーザーは興味をもってくれません。性別や年齢層、地域などターゲットに寄り添ったデザインが共感を生み、目標達成につながります
 

アニメーションやフラッシュを多用する

アニメーションは目線の誘導には効果的ですが、過度な使用は逆効果です。フラッシュはスマートフォンでは表示できず、セキュリティの脆弱性やSEO対策では不利になります。フラッシュのサポートは2020年末をもって終了しているため、ホームページなどに使用するのは非推奨とされている点に注意してください。
 

重要な要素を見やすく表示しない

デザイン性を重視しすぎて文字が小さく読みにくいと、利便性に欠けます。さまざまなユーザーに配慮し、最低でも大きさは16px、サブ情報も12pxは必要です。
 

ページ表示速度を考慮したデザインになっていない

動画やアニメーションの使用、またはサーバーの環境などが起因で速度が低下することがあります。デザイン性を意識することも大事ですが、ページが重くストレスになってはユーザーにとっても、SEO面でもマイナスになります。
デザインを重視して、不要な動画、アニメーションの設置はできるだけ控えましょう
 

6. コンテンツ制作でやってはいけないこと

コンテンツはホームページの肝であるSEOに大きく影響を及ぼす部分のため、精査が必要です。ここでは、コンテンツの制作でやってはいけないことを解説します。
 

トンマナを統一していない

コンテンツのトンマナが統一されていないホームページは、ユーザーを混乱させやすく、信頼を損なう原因になりがちです。トンマナとは「トーン&マナー」の略で、コンテンツの雰囲気やコンセプトに一貫性をもたせることを指しています。

たとえば、比較的硬い文体で記述されている記事が掲載されている一方で、別の記事はフランクでくだけた文体で書かれていると、同じ企業が発信している情報かどうかが疑わしく感じられることにもなりかねません。コンテンツ制作時にはトンマナを決め、制作関係者に共有しておくことが大切です。
 

他サイトの文章をコピペする

文章、テキストのコピペは、引用元を明記すれば使用可能です。ただし、オリジナルの文章の補強や補完の意味合いで利用するのがポイントで、引用の割合の方が多いコンテンツはNGです。
 

著作権フリーではない画像を掲載する

画像には著作権があるため、権利上問題がないかを確認して使用しましょう。使用したい場合は、個別に許可を取る必要があります。ライセンス表記をすれば掲載が可能になる画像もあります。
 

文章のみで構成する

コンテンツには読んでもらうための工夫が必要です。具体的には、イラストや図解を入れて、文字の羅列を避けることや箇条書きを使用し、テンポ良く読み進めるなどの方法があります。自分本位に書きたいことだけを書くのではなく、常にユーザー目線を心がけたホームページを作成しましょう
 

文字装飾を多用しすぎている

文字色や文字の大きさ・太さなどに変化をつける装飾は、コンテンツ内の重要なポイントやユーザーに注意してほしいポイントを浮き立たせるには有効な手法といえます。一方で、文字装飾を多用しすぎてしまうと、かえって読みにくくなりかねない点に注意が必要です。

ユーザーはコンテンツを閲覧している際に何らかのストレスを感じると、そのページを閉じてしまう傾向があります。文字装飾が多すぎて読みにくいと感じることも、ユーザーにストレスを与える一因です。ユーザーの離脱を防ぐためにも、文字装飾は適度な範囲に留める必要があります。
 

ソースや真偽が不明な情報を記載する

インターネット上には不確かな情報も多いため、発信元の信頼性や正確性を吟味する必要があります。不用意に品質の低い情報サイトにリンクをするとSEO的にも悪影響がでます。
 

7. SEO対策でやってはいけないこと

検索結果で上位表示を狙うためにはSEO対策が必須です。ここでは、ホームページ制作のSEO対策でやってはいけないことを解説します。
 

外部リンクを購入して被リンクを増やす

SEO効果を狙う上で、Google のガイドラインに目を通しておくのは必須です。Google のガイドラインに抵触する施策は、基本的にすべてNGと捉えてください。

外部リンクを購入して被リンクを多く見せかけるといった行為も、Google ガイドラインに抵触する行為の1つです。かつては、被リンクの数がSEOの施策として効果的でしたが、最近では外部リンクを購入して被リンクさせるのは、検索結果の品質を下げる可能性があります。その他、関連性の低いサイトなどの被リンクも効果的ではありません。
 

隠しテキストや隠しリンクを使用する

一昔前に、ユーザーには閲覧されない部分に対策キーワードを入れるSEOテクニックが横行していましたが、基本的にユーザーにとって無意味なことは、ペナルティの対象となるためNGです。
 

キーワードを不自然に詰め込む

不自然に対策キーワードをコンテンツ内に乱用するのはペナルティの対象となります。 よくあるケースですが、地域名で上位表示を狙うために、サイトのフッターに地域名を羅列するのも避けましょう
 

自動生成したコンテンツを掲載する

コンテンツ制作を効率化する目的で、自動生成ツールや生成AIを活用することが想定されます。ただし、ツールやAIによって生成されたコンテンツをそのまま使用するのはNGです。内容が類似しているサイトが存在する可能性があるため、低品質なサイトとして検索エンジンに見なされるおそれがあります。

自動生成ツールや生成AIを使用する際には、生成されたコンテンツを必ず目視でチェックし、人の手による修正を加えた上で公開することが大切です。
 

画像の代替テキストを設定しない

コンテンツ内に画像を掲載する場合、alt属性に画像の代替テキスト(内容説明)を記載しておくことが大切です。代替テキストは何らかの原因で画像が表示されないユーザーにとって役立つだけでなく、検索エンジンのクローラーに画像の内容を伝える役割も果たします

このように画像の代替テキストを記載することは、ユーザー向けの施策であると同時にクローラー対策としても有効です。ユーザーファーストを心がけることによって、結果的に検索エンジンの評価を高めることにもつながる好例といえるでしょう。
 

コンテンツが重複している

複数のページでコンテンツが重複していると、Google がどれを評価すればよいか混乱し、SEOに悪影響です。たとえば、コンテンツが重複していると、どちらか一方のページしか表示されない場合があります。最悪の場合、意図的な重複と判断され、どちらも表示されないという結果になります。

解決策は、noindexでどちらかを非表示にするか、表示しなくてもよいページから301リダイレクトで表示させたいページへ遷移させることです。
 

オリジナリティのある情報を掲載していない

他サイトを引用することはOKですが、その範囲が多すぎるなどで、Google からオリジナリティがないと見なされる可能性があります。模倣のコンテンツは、ユーザーの満足度や信頼を得られず、結果として目標達成につながりにくいです
 

8. 運用・改善でやってはいけないこと

ホームページは公開して終わりではなく、その後の運用が重要です。ここでは、ホームページの運用でやってはいけないことを4つご紹介します。
 

アクセス解析ツールを導入しない

ホームページは、常にユーザー目線、SEO観点で最適化する必要があります。アクセス解析ツールを導入しないと、ホームページの分析ができず、ホームページが抱えている問題を改善できません。

おすすめのアクセス解析ツールは、無料で導入できる「Google アナリティクス」です。
 

コンテンツを継続的に更新しない

ホームページの更新が停止していると企業自体の活動が停止していると思われ、信用問題に影響します。SEO観点でもコンテンツの更新は必須で、常に最新情報にしておくことでGoogle からの評価も上がります

特定の検索意図に応えるものでない企業のトップページは、上位表示しにくいため、集客用の関連コンテンツを用意して集客につなげましょう。
たとえば、家事代行サービスの会社であれば、「家事代行サービス 料金」「家事代行サービス おすすめ」などのワードで定期的にコンテンツを作成すると、そこから集客が見込めます。
 

運用の手順や方法をマニュアル化しない

ホームページを継続的に運用・改善していくには、仕組みを確立しておくことが大切です。複数の担当者間で作業方法を統一し、属人化することのないようマニュアルを作成しておくことをおすすめします。

特定の担当者だけがホームページの更新方法を把握していたり、人によって手順が異なったりするのはホームページを存続させていく上で重大なリスクです。運用開始後も定期的に作業の手順や進め方を確認し合い、属人化を回避する必要があります。
 

運用・改善のための予算や人員を確保していない

ホームページの運用や分析、改善には相応のコストと時間がかかります。必要な費用をあらかじめ試算し、予算に組み込んでおくことが大切です。また、人員に関しても無理のないリソースを確保しておく必要があります。

ホームページ専属の運用担当者を配置するのが理想ですが、現実的には他業務と兼務せざるを得ないことも想定されます。業務量に無理がないか慎重に検討するとともに、できるだけ余裕をもって予算と人員を確保することが重要です。
 

やってはいけないことを理解して、適切なホームページ制作を

今回紹介したとおり、ホームページの制作には、「やってはいけない」といわれていることがあります。

基本的には、ユーザーのためにならないことは「やってはいけない」と考えるとよいでしょう。たとえば、検索エンジンからの評価を上げるために記事の文字数を不必要に増やしたり、検索エンジンから評価されている他サイトのコンテンツをコピーしたりといったことです。ホームページのセキュリティ対策を怠ることも、ユーザーを危険に晒すため「やってはいけない」ことといえます。

ホームページを制作する際は、常にユーザー目線で誠意をもって取り組むことが大切です。誰に何を伝えたいのかを明確にした上で、ユーザーにとってわかりやすく、見やすく、信頼してもらえるホームページが、理想のホームページといえるでしょう。