ホームページを作成するにあたって、費用がどの程度かかるのか気になっていませんか。おおよその相場を知っておくことは、適切な費用でホームページを作成する上で重要なポイントです。
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今回は、ホームページ作成の費用相場や内訳、料金が決まるポイントをわかりやすく紹介します。ホームページ作成の費用を抑える5つのコツもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
ホームページ作成(Webサイト制作)費用の相場
ホームページには目的別にいくつかの種類があり、それぞれ費用相場が異なります。種類ごとの相場と作成費用の内訳を確認しておきましょう。
サイトの種類 |
費用の相場 |
---|---|
コーポレートサイト |
約30万円~150万円 |
リクルーティングサイト |
約10万円~150万円 |
オウンドメディア |
約30万円~300万円 |
ランディングページ(LP) |
約20万円~100万円 |
ECサイト |
約50万円~300万円 |
表に示したように、サイトの種類によって費用の相場は異なります。サイトの種類が同じでも、料金は業者によって幅があり、ページ数やデザイン、工数による差も生じるのが一般的です。デザインや仕様にこだわると費用はどんどん高くなっていくため、表の金額を参考に、あらかじめ予算を決めておきましょう。
ホームページの中でも、費用相場が安価なのは、1ページのみというシンプルな構造の「ランディングページ(LP)」です。ランディングページ作成に関する費用について、詳細はこちらの記事をご覧ください。
ホームページ作成費用の内訳
ホームページ作成費用は「ページ枚数」と「工数単価」によって算出されます。ページ数が多いほど工数が増えるため費用も比例して高くなるのが一般的です。
しかし、費用を抑えるためにページ数を減らすと、伝えるべきメッセージや情報が掲載できず、ホームページとしての価値を失ってしまいます。自社の目的を満たすホームページを作成するには、費用の内訳を理解し、必要なところに予算を振り分けることが大切です。ここでは、ホームページ作成費用の内訳を項目別に解説します。
ページ枚数・単価
ホームページはトップページ+下層ページによって構成されているため、下層ページが増えるごとに費用も増加します。ページにJavaScriptなど動的なアクションをもたせる場合や、凝ったデザインを取り入れる場合もページ単価が増額されるでしょう。
ページ総数に比例してトータルの費用は増えますが、ページ数が増えるほど1枚あたりの単価は低く設定される傾向にあります。
工数単価
ホームページ作成は完成までに多くの工程があり、それぞれにコストがかかります。コストを抑えるには、「自分たちで対応する部分」と「業者に外注する部分」を切り分けることが大切です。
たとえば、ホームページ内に使用する写真を自社で撮影して準備すれば、業者に画像の準備を依頼せずに済むため、画像挿入にかかる費用を抑えられます。各工程の内容を表にまとめましたので、参考にしてください。
工程 |
内容 |
---|---|
企画・設計 |
全体のディレクション |
Webデザイン |
ロゴ・写真撮影など |
システム開発 |
サーバー構築、機能実装 |
コーディング |
HTML・CSS・JavaScriptなどのコーディング |
テスト・検証 |
バグやエラーがないか確認 |
管理・運用 |
アクセス解析、ドメインの維持など |
ホームページ作成料金の相場が決まるポイント
ホームページ作成料金は、サイトの種類や工数によって変動しますが、ホームページ作成の会社やサイトの規模に応じて費用に大きな違いが見られます。
ホームページ作成料金の相場が決まるポイントは、次の4つに分けられます。
- ホームページ作成の外注先(業者)
- ホームページの役割
- ホームページの仕様(機能・デザイン)
- サイトの規模
外注先(業者)
ホームページ作成を検討する場合、一般的にイメージするのは専門の業者への外部委託でしょう。ホームページ作成を手掛ける作業者は主に3つあります。
- ホームページ作成を専門とする会社
- 広告代理店
- フリーランス
外注先によって作成費用の相場は異なるため、外注先の特徴とあわせて解説します。
ホームページ作成を専門とする会社:20万〜100万円
ホームページ作成を専門とする会社はWeb制作会社とも呼ばれ、ホームページをはじめとするWebページの作成に特化しているのが特徴です。費用相場は、業者の規模や得意とするジャンル、サイト全体のページ数やシステム導入の有無、採用するデザインによって異なります。一般的な費用相場は、20万~100万円です。
発注前に業者の公式サイトで作成事例や実績を確認し、いくつか候補を挙げた上で、自社の希望条件を満たす業者に依頼しましょう。また、ホームページ完成後の更新やメンテナンスが費用に含まれているのか、運用については別途料金が必要になるのかについても、事前に確認しておくことが大切です。
広告代理店・コンサル会社:100万〜500万円
広告代理店は、クライアント(依頼主)に代わり、さまざまな広報・宣伝活動を行います。集客やマーケティング、プロモーションを専門とするコンサル会社へ依頼する方法も有効です。
広告代理店やコンサル会社は、その専門性を活かした集客力・PR力の高いホームページの作成依頼に適しています。ホームページの作成だけでなく、リリース後の運用に関しても全体を通じて戦略的なアドバイスをしてくれるのが特徴です。自社にホームページ作成やマーケティングのノウハウ・知見がなくても、サイト作成の上流工程から下流工程まで一気通貫で任せられるでしょう。
ただし、広告代理店やコンサル会社の場合、ホームページの作成自体は外注しているケースがあります。これらの理由から、作成費用はホームページ作成に特化した業者に比べて割高になる傾向があり、相場も100万~500万円となっています。
クラウドソーシング(フリーランス):10万〜50万円
フリーランスは、特定の企業組織に所属せずに、依頼された業務を納品する個人事業主です。とりわけWeb制作系のフリーランスは、元々企業で評価されていたエース人材が独立して活動しているケースも少なくありません。
フリーランスへの発注は、企業への発注よりも費用が安く抑えられる傾向にあります。ただし、ホームページ作成のスキルは個人によって差があるため、依頼先は慎重に検討しましょう。依頼先によって費用はまちまちですが、おおよそ10万〜50万円ほどで業務を受託しているフリーランスが多く見られます。
近年では、ランサーズやココナラのようなクラウドソーシングサービスを活用する企業が増えています。クラウドソーシングでは、これまでの実績数や、発注者からの評価を確認できるため、参考にした上で依頼するとよいでしょう。
ホームページの役割
ホームページは、「とりあえず必要だと思うから」という理由で作られるケースも少なくありません。
ホームページは単に作ればよいものではなく、自社の目的・役割にあわせて戦略的に活用することで、新たなビジネスチャンスにつながります。
ホームページの主な役割として、次の3つが挙げられます。
- 自社紹介
- 問い合わせ・見込み客の醸成
- 自社商品の販売
それぞれ詳しく解説していきます。
自社紹介:10万〜50万円
ホームページを自社の名刺代わりに作成する企業は少なくありません。名刺代わりのホームページであれば、掲載するコンテンツ量やページ数は限られているでしょう。作成費用の目安としては、10万〜50万円程度です。
多くの人の目に触れるホームページを通じて自社のブランドイメージを高めるためには、とくにデザイン性が重視されます。企業イメージは、ホームページのデザインによって決まるといっても過言ではありません。ひと昔前のデザインや明らかに初心者が作ったようなデザインでは、ユーザーの興味関心を惹くことは難しく、場合によっては信頼を失いかねません。
また、いくらデザインがスタイリッシュであっても、そもそも自社がどのような企業であるのかが伝わらなければ、十分な集客効果を得にくいものです。自社の魅力やサービスの特徴をわかりやすく伝えるためのWebライティングも重要になります。
自社紹介を目的にホームページを作成する場合、デザイン、サイトの構成など全体的に高いクオリティが求められるため、高額になりやすい点に注意してください。
問い合わせ・見込み客の醸成:50万〜300万円
ホームページが果たす役割に、問い合わせや見込み客の醸成があります。サイト内に問い合わせフォームを設定したり、アクセス解析機能を追加したりすれば、自社ホームページの流入状況を可視化できるようになります。商品などの詳細な説明や画像・動画の掲載、ブランディングを踏まえたページ構築が必要になることから、費用相場は50万〜300万円程度です。
ただし、単にホームページを作成しただけでは指名検索(企業名・サービス名など)でしかユーザーは訪れません。
アクセス数を増加させるためには、SEOの視点を取り入れたコンテンツ作成まで実施する必要があります。ホームページ作成とともに記事などのコンテンツ作成も外注する場合は、コンテンツ作成費用が初期費用に上乗せされます。ただし、コンテンツ作成の相場には幅があるため、費用対効果を考えて検討してください。
ホームページの開設後に実施するSEOは、長期的に取り組む必要があります。ホームページ作成だけでなく、継続的に運用を任せられる外注先を選ぶようにしましょう。特定のスキルや工程が求められるため、見積もり時に費用が上乗せになる可能性もあるため、事前に費用を確認しておくことも重要です。
自社商品の販売:300万円〜
メーカーなどの場合は、ホームページ内にECサイト(オンラインストア)を構築することが一般的です。オンラインストアでは、決済機能・カート機能・在庫管理などの実装が必要ですが、規模が大きくなるほど設計が複雑になるため、費用も高くなります。目安としては、300万円以上の費用がかかるケースも少なくありません。
最近では、STORES、BASE、Shopifyなど、クラウドベースで構築できるECサイトサービスも登場しており、そうしたサービスを連携させれば費用を抑えられるでしょう。
ホームページの仕様(機能・デザイン)
ホームページをどのような仕様で作成するかによっても、費用相場は大きく変わります。ホームページの仕様は、「フルスクラッチ」と「CMS」の2つに大別されます。
どちらで作成するかは、デザイン性や機能性をどこまで求めるかによっても異なるため、まずはそれぞれの特性を理解していきましょう。
フルスクラッチ(完全オリジナル)
フルスクラッチは、完全オリジナルで構築する仕様です。フルスクラッチのメリットは自社の世界観を訴求でき、企業ブランディングとしての効果が得られやすい点が挙げられます。
一方、社内でWebに関する知識・経験をもった専任担当者がいない場合は、開設後のサイト運用を含めて委託しなければなりません。ホームページ作成にかかる費用は、リリース後の管理コストも含まれるため割高になる傾向があります。
CMS
CMSは、「Contents Management System」の略で、HTML、CSS、JavaScriptといったコーディングを使わずに、誰でも手軽にホームページの作成・運用ができるシステムです。
代表的なCMSには「WordPress」や「Content Hub」などがあります。ページデザインをはじめ、直感的な操作で手軽に作成できる上、問い合わせフォームや決済機能など、必要な機能の追加も可能です。とくにContent HubはCRMなどのマーケティングツールと簡単に連携できるため、集客や見込み客創出を目指したい事業者様に適しています。
また、CMSによっては無料で使えるデザインテンプレートが備わっているため、サーバー代だけでホームページを作成できます。
一方で、月額利用料を支払って利用するSaaS型のCMSは、使用する機能によってプランのアップグレードが必要です。価格幅は規模によって異なり、長期視点で見た場合は割高になる可能性もあるためご注意ください。
一部のCMSはサイト構造がパターン化されているため、似たようなデザインになりがちという声もあります。オリジナリティの高い仕様を望むのであれば、費用はかかりますがフルスクラッチを検討するとよいでしょう。
サイトの規模
ホームページの作成費用は、「ページ数×ページ単価」をベースとして、工数の多さによって決まります。ホームページの規模が大きくなればなるほど、必然的に金額も高くなります。
コーポレートサイトであれば、企業紹介・代表メッセージ・サービス紹介・採用情報など、さまざまなページが必要です。事前にサイトマップを作成し、全体のページ構造を可視化した上で、どこまで作りこむかを検討することが大切です。
たとえば、採用情報は別のサービス(Airワーク、engageなど)を連携させるといった工夫をすれば、その分費用を抑えられます。
ホームページ作成の費用を抑える5つのコツ
ホームページ作成の費用をできるだけ抑える上で、意識しておきたい点を紹介します。主なコツとして挙げられるのは下記の5点です。
内製の比率を高める
制作工程のうち、自社内で対応可能な部分が多いほど外注費を抑えられます。たとえば、ホームページに掲載する写真やロゴ、動画などの素材をできるだけ自社で用意することによって、それぞれの素材を制作する費用を抑えられるでしょう。写真を自分たちで撮影したり、部分的にフリーランスに依頼したりするのも有効な方法です。
また、ホームページ作成ソフトやCMSを活用して、自社でホームページを構築する方法もあります。ホームページ作成ソフトの中には完全無料で利用できるものや、無料プランから利用を開始して将来的に有料プランへと移行できるものがあるからです。こうしたソフトを利用することで、外注費をほとんどかけることなくホームページを構築できます。
見積もりに不要な工程が含まれていないか確認する
ホームページ作成を依頼する際は、外注先に作成の目的と必要な機能を明確に伝えることが重要です。複数の会社から相見積もりを取得する場合は、合計金額だけで比べるのではなく、どの項目に差があるのか内訳を確認します。
内訳に不要な工程が含まれている場合は、工程の削減を依頼し、その分の費用を下げられないか交渉しましょう。
作成後の運用を自社で行える仕組みにする
ホームページ作成後の運用を自社で実施できる仕組みにすることで、長い目で見た場合に管理費を削減できます。たとえば、コンテンツの更新や追加のほか、ソフトやプラグインなどのアップデートといった日常的なメンテナンスを自社で行えるようにしておくほうが得策です。
ホームページの運用を自社で行える仕組みにすることは、コンテンツの更新やトラブル対応などに素早く対処する意味でも重要なポイントです。外部の事業者に連絡を取り、対応が必要な事項を伝える工程を経ていると、タイムラグが発生することは想像に難くありません。ホームページ作成時には当初の制作費だけで依頼先を決めず、先々の運用も含めて費用対効果を検討することが大切です。
補助金・助成金を活用する
ホームページ作成にかかる費用は、補助金や助成金の対象になる場合があります。具体的には、次のような補助金を申請可能です。
- 小規模事業者持続化補助金
- 事業再構築補助金
- IT導入補助金
補助金・助成金を活用することで、ホームページ作成にかかる費用を軽減できます。ただし、補助金・助成金は該当する事業の開始前に支給されるのではなく、事業実施後に支給される点に注意が必要です。ホームページを作成する場合、かかった費用を完成後に算出した上で、補助金・助成金を申請することになります。
また、補助金・助成金にはそれぞれ申請期限が設けられていることに加え、適用される条件が設けられています。国や自治体のWebサイトをこまめに確認して、期限に間に合うように申請の準備を進めておくことが重要です。
相見積もりを実施する
ホームページ作成を外部の事業者に依頼する際には、相見積もりを実施しましょう。事業者によって費用に幅があり、同じ依頼内容でも料金に大きな差があることは決してめずらしくありません。一社のみに見積もりを依頼した場合、比較対象がないため料金が適正かどうかを判断できない可能性があります。
複数の事業者から見積もりを提示してもらうことにより、合計費用だけでなく内訳や管理費に含まれる事項などを比較検討しやすくなります。
費用対効果を考慮して最適なホームページを作成しよう
ホームページの作成費用は構築するサイトの種類や規模、対応範囲などの条件によって異なります。一般的な費用の相場を把握した上で、依頼内容に対して適正な料金が提示されているか慎重に検討することが大切です。
作成費用は安ければよいというものではありません。金額にとらわれすぎてしまうと、本来実現したい目的に沿わないデザインになったり、必要なサポートを受けられなかったりするおそれがあります。
予算内に収まるよう作成方法を工夫しつつ、必要なところにはしっかりと費用をかけることで、費用対効果の高いホームページを作成できるでしょう。今回紹介したポイントを参考に、自社にとって最適なホームページを作成してください。