ホームページを活用するには?作成から公開後の運用方法まで解説

執筆者 水落 絵理香(みずおち えりか)
CMSを活用したWEBサイト作成ガイド & CMS選定シート

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ホームページを活用するには?作成から公開後の運用方法まで解説

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現在、国内企業の90%以上はホームページを作成しており、企業の紹介・集客・Eコマースなどの目的に活用されています。ホームページは、顧客と企業の接点であると同時に、顧客との良好な関係を構築する役割があります。

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近年ホームページの作成方法が多様化し、仕様や予算などに応じて最適な作成方法を選択できるようになっています。ホームページ制作会社に外注するケースが一般的かと思いますが、専門知識がなくてもツールを駆使すれば自社で内製、運用することも可能です。

外注・内製のいずれの場合でも、作成から運用まで全体像を理解しておくことが重要です。

今回はホームページの作成から運用までの全体像をご紹介します。

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〜理想のホームページを作成するヒントとは?〜

ホームページとは?

ホームページとは?

まず「ホームページ」の定義を確認しておきましょう。現在ホームページというと、以下の3つを指します。

  1. ブラウザ(Internet Explorer、Microsoft Edge、Google Chrome、Safarなど)を起動したときに表示されるページ
  2. 企業サイト、行政サイト、個人ブログなどのトップページ
  3. 企業サイト、行政サイト、個人ブログなどでトップページを含むすべてのページの集まり

上記の1と2だけをホームページと呼び、3をWebサイトと呼んで区別することもあります。英語圏では「ホームページ」と「Webサイト」を区別して使われることが多いようです。国内では「公式ホームページ」という表現が普及しているように3.もホームページと呼ばれています。厳密な意味は違うのですが、一般的には「Webサイト=ホームページ」と認識されているようです。
 

ホームページを作成する目的は?

ホームページを作成する目的は?

企業向けホームページは顧客と企業の接点であり、「ユーザーとの良好な関係を構築する」ための基盤として機能させることができます。「関係構築」というとかなり概念的で意味を捉えにくいかもしれません。もう少し分解して具体的にどのような目的で作られるものなのか、代表的な例を見ていきましょう。
 

ブランドを認知してもらう

自社のブランド認知拡大、またはブランドイメージを発信するための場としてホームページを利用します。ブランディング目的のホームページの場合、商品の機能紹介だけでなく、ブランドとしての理念や目指す姿などを強く打ち出す傾向にあります。
 

資料請求を促す

見込み客の獲得を目的にする場合もあります。広告や検索エンジン経由で訪れた、何かしらの課題を持つユーザーに対して、資料やホワイトペーパーなどの有益な情報を提供。それらの情報を提供する際にコンタクト可能な情報(氏名、メールアドレスなど)を入力してもらい、継続的にコミュニケーションするためのきっかけを得ます。
 

商品販売する

オンライン決済機能を実装すれば、商品を購入してもらうための場として利用できます。ECサイト、ネットショップと呼ばれるホームページが該当します。
 

お問い合わせ窓口を設置する

ホームページ上に問い合わせできる窓口を設置すれば、新規問い合わせを取りこぼす機会損失を防げます。問い合わせをいただいた際には、できるだけ早く対応することにより顧客満足度向上につながります。
 

人材採用の案内を行う

中途採用(キャリア採用)や新卒採用を行う際にもホームページを活用できます。単なる求人情報だけでなく、企業文化や社員インタビュー、オフィス風景などをコンテンツとして発信しておけば、応募者は面談前の段階で企業理解を深められ、ミスマッチを防止しやすくなります。

ホームページを作成する目的は様々ありますが、複数の目的を1つのホームページに詰め込むのはかなり難易度が高いので注意しましょう。ホームページに多くの目的を混在させると、よほどうまく設計しない限りユーザーにとって分かりくいホームページになってしまいます。
 

ホームページを作成するには?

どのような目的でホームページを作成するかが決まれば、次は作成方法を検討しましょう。近年ホームページ作成の際には、外注するにしろ内製するにしろ、CMSと呼ばれる仕組みを利用する企業が増えています。本章では、CMSの概要と代表的なツールをご紹介します。
 

CMS(Contents Management System)とは?

本来、ホームページの作成には複数のプログラム言語による記述が必要です。CMSを利用すればプログラム言語などの専門知識がなくても、ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作だけでホームページを作成できます。ブログと同じ要領で記事を作成、公開、管理できるため、公開後の運用も一般的なホームページに比べると手間がかかりません。
 

代表的なCMS

現在はカスタマイズの幅が広い汎用的なCMSやマーケティング機能が充実したCMS、Eコマース機能を持つCMSなど、様々なタイプのCMSがあります。

今回は、その中でも主要なCMSツールをご紹介します。
 

WordPress(ワードプレス)

WordPress(ワードプレス)

無料で商用利用可能なCMSです。(サーバー代、ドメイン代は別途必要)

→ダウンロード: WordPress活用無料ガイド

世界中の多くの企業が利用しており、ユーザー発のマニュアルが充実しています。拡張機能を実装できるプラグインやデザインテンプレートの量も圧倒的で、どのような目的のホームページでもほぼ対応可能です。
 

EC-CUBE

EC-CUBE

ネットショップの構築を考えているのであれば、Eコマース機能が充実しているCMSを選択するのが合理的です。

例えばEC-CUBEなら、ネットショップに必要な機能(商品管理、受注管理、会員管理など)が標準で提供されています。基本的に無料で利用できるCMSですが、初期設定なしですぐショップを始められる有料プランもあります。
 

Wix(ウィックス)

Wix(ウィックス)

世界190か国で1億6,000万人以上が利用する、無料で使えるホームページ作成ツールです。AIによるホームページ自動作成機能、デザイン編集機能、独自プログラムの追加機能が提供されており、専門知識のレベルに応じたホームページ作成が可能です。

600以上のテンプレートがあり、ホームページの目的にあったデザインを選ぶことができます。また、問い合わせ用フォームの作成、 写真ギャラリー機能、ネット予約機能、SNSボタン追加など欲しい機能を簡単に追加できます。
 

Jimdo(ジンドゥー)

Jimdo(ジンドゥー)

170万人のユーザーが利用している無料のホームページ作成支援サービスです。「アカウント作成」→「好みのスタイル選択と写真・文章の追加」→「ホームページ公開」の3ステップでホームページを作成できます。

AIサポートによるモダンなホームページが作成できるだけでなく、プログラムを記述することにより独自デザインを構築することもできます。
 

CMS Hub

CMS Hub

最後に、当社の製品も紹介させてください。HubSpotが提供する無料のCRMとシームレスに連携可能なのが「CMS Hub」(有料)です。CMSとしてのCRMと連携することで、ユーザーがホームページに初めてアクセスし、資料請求から製品購入に至るまでの過程を時系列で確認できたり、パーソナライズを通じてコンバージョン率を改善させることも可能です。
 

まずは無料で作成したいと考えている方は、以下の記事を参考にしてみてください。

【完全無料】驚くほど簡単にホームページを作成できるツール7選

外注する場合、費用の目安は?

制作会社に依頼する場合の費用は、依頼する作業範囲、利用するCMS、ホームページの仕様などで大きく変わってきます。制作のみ依頼する場合、保守運用まで依頼する場合、コンテンツ作成も依頼する場合など様々な依頼パターンがあり、制作会社ごとで見積もりは大きく変動します。30万円前後で作成可能なタイプから、数百万、数千万円単位の予算が必要なものまで様々です。

まずは目的を明確にして、どのような機能が必要なのか要件定義を行いましょう。その上で複数の制作会社で見積もりを取り、各社の事例を比較しながら最も費用対効果の良さそうな会社を選ぶ、という流れで選定するのが良いでしょう。
 

ホームページのデザインはどう決めればいい?

ホームページのデザインは、見やすさ、使いやすさを左右する重要な要素です。大事なのは、「誰にとって見やすい、使いやすいのか」という点。どのようなデザインにするのかを考える前に。以下の3点を明確にしておきましょう。

  • ホームページを見て欲しい人(ペルソナ)
  • ペルソナがホームページを訪問する目的(どのような課題を抱えているのか)
  • ペルソナに提供できる解決手段(商品購入、問い合わせ、来店など)

上記3点を明確にし、ホームページ作成に携わるメンバーで共通認識を持った上で、具体的なデザイン設計に入ります。
 

デザインを考える際はギャラリーサイトの活用を

デザインを設計していく際は、ユーザー視点を意識しながら、他社のホームページデザインを見てみることをおすすめします。

どのようなデザインがホームページの目的とマッチしているかをゼロから考えるよりも「たたき台」があった方が検討しやすいでしょう。多くのデザインを一気に確認するにはギャラリーサイトが便利です。ギャラリーサイトとは、ホームページデザインの参考事例を集めたサイトです。

以下の記事で、良質なギャラリーサイトをまとめているので、ぜひ参考にしてみて下さい。

ホームページデザインの参考になる、ギャラリーサイト厳選19選

Webデザインの参考になるギャラリーサイト20選&2020年のトレンド解説

ギャラリーサイトから気に入ったデザインをピックアップしたら、デザインの修正や自社コンテンツの作成を行います。行き当たりばったりの作業にならないように、必要な検討項目が一覧になったものがあれば便利です。
 

ホームページの「ファビコン」を設定する方法

ファビコンとは、ブラウザでページを開いた時にタブやブックマークに表示される小さなアイコンの事です。企業サイトの場合は会社のトレードマークやロゴが使われるのが一般的です。

もしホームページがブラウザのブックマークに登録されると、ブックマーク欄にファビコンが常に表示されます。そのため、ファビコンは小さなアイコンでありながら意外と存在感を醸し出します。単純で分かりやすいファビコンを作成しましょう。

【ファビコンの表示例:タブ】

ファビコンの表示例:タブ

【ファビコンの表示例:ブックマーク】

ファビコンの表示例:ブックマーク

ファビコンに設定するためのアイコンは、ツールを使えばデザイナーでなくても簡単に作成できます。アイコン素材サイトを参考に作成するのも良いでしょう。
以下の記事で無料のアイコン素材をまとめたサイトの紹介や、ファビコンの設定方法について解説していますので、ファビコンに迷っているかたはぜひ確認してみてください。

無料でホームページのアイコンを作成できる!素材サイト19選&設定方法を解説
 

ホームページの集客方法は?

ホームページの集客方法は?

ホームページは、作成がゴールではありません。公開後は、少しでも多くのターゲットユーザーに訪れてもらうためにどうすればいいのかを考えなければいけません。ホームページの代表的な集客手段を紹介します。
 

無料の集客手段

  • SEO
  • SNS運用(Twitter・facebook・LINEなど)
  • プレスリリース(無料プラン)etc...

検索されやすいキーワードを選定し、キーワードを含んだコンテンツを追加することにより、検索エンジンで表示されやすくします。また、企業でSNSのアカウントを持っていれば、ホームページを見てもらうための投稿を行います。
 

有料の集客手段

  • リスティング広告
  • SNS広告
  • 純広告 etc...

リスティング広告やSNS広告などのウェブ広告を利用して自社ホームページへの導線を設計します。ほとんどのウェブ広告は精度の高いターゲティング機能を実装しているため、ターゲットユーザーを明確に定義できていれば一定の成果を期待できます。

有料、無料に関わらず集客手段を選定する際にしっかり検証するべきなのは、ターゲットユーザーはどの媒体をよく利用するのか(ターゲットユーザーはどこにいるのか)、彼らは何を求めてその媒体を利用しているのかという点。ターゲットユーザーの多くが利用するプラットフォーム上で、彼らにとって心地よい形でアプローチすれば興味関心を引ける可能性が高く、集客に繋がりやすいでしょう。

例えば、美容用品に関する情報を収集するためにinstagramを利用する女性に対し、彼女の好みに当てはまる美容品の情報を発信すれば興味を持ってもらえる可能性は高くなります。

以下の記事で、ホームページの集客方法についてより詳しく解説しています。

ホームページ集客を成功させるためには何をするべき?無料・有料の手段を解説
 

ホームページの解析・改善に必須な2つのツール

訪れたユーザーが目的を達成できるよう、ホームページはできる限り使いやすく設計されている必要があります。完璧な状態というのはほぼなく、日々ユーザーの動向を分析しながら、地道にホームページを改善していかなければいけません。PDCAサイクルをうまく回すために、定量的な目標を設定します。

例えば「問い合わせ数=100件/月」を決めたとしましょう100件の問い合わせを達成するためには、何をするべきなのか。月間どれだけのユーザーに訪問してもらい(月間ユーザー数)、その中からどれだけのユーザーに問い合わせフォームに記入完了してもらえればいいのか(コンバージョン率)。このように、最終目標を達成するために必要な項目が洗い出されれば、どの部分をどのように改善するべきかが見えてきます。

問い合わせ数が足りない場合、ユーザー数が足りないのか、入力フォームでの離脱率が多いのかなど、どの項目が不足しているのかを明確に認識し、ボトルネックを解消するための施策を考えましょう。

このような分析を実施する際は、ホームページ解析ツールを利用します。自社でツールを活用することも可能ですし、業者に解析を依頼することもできます。いずれにせよ、ホームページを解析する上で確実におさえておくべきツールが2つあります。どちらも無料で利用できる、Googleの公式ツールです。
 

GoogleAnalytics(グーグル アナリティクス)

GoogleAnalytics(グーグル アナリティクス)月間のユーザー数や記事ごとのトラフィック、滞在時間、流入経路などホームページのアクセス状況に関する膨大なデータを確認、分析できるツールです。無料なのに非常に高機能で、慣れないとやや難しいと感じるかもしれませんが、ホームページ運用担当者なら基本的な使い方は知っておきたいところです。
 

Google Search Console(グーグルサーチコンソール)

Google Search Console(グーグルサーチコンソール)

Google Search Consoleは、Google検索エンジンからの流入分析に特化したツールです。自社ホームページがどのようなキーワードで何位に表示できているのか、どれだけクリックされているのかなどを記事ごとに確認できます。またGoogleから何かしらの理由でペナルティを受けた場合は、Google Search Consoleに通知が来ます。SEOに注力しているのであれば必ず登録し、定期的に確認するようにしましょう。
 

ホームページのリニューアルは何をきっかけに行うべき?2つの成功事例を紹介

改善策が頭打ちで思った通りの成果が出ていない、時代に合わないデザインだと感じるようになってきた場合はホームページのリニューアルを検討しましょう。

今回は、HubSpotが過去に実施して成功したリニューアルの事例を2つご紹介します。
 

コンバージョン率向上の事例

  • リニューアルの背景
    ホームページの一部付け足しなどにより、ホームページのデザインに一貫性が失われていました。また、テストに基づくホームページのリニューアルを実施すればコンバージョン率が向上すると考えられていました。これらの課題が判明していたため、新製品のリリースに合わせてリニューアルを実施しました。
     
  • リニューアル中に行ったこと
    ホームページの訪問からコンバージョンへ誘導するステップを少なくする工夫を行いました。また比較テストで「先進的なデザイン」より「すっきりとした控えめなデザイン」が好まれることが分かりました。これらの結果をもとにデザインを見直しました。
     
  • リニューアルの効果
    リニューアルによりコンバージョン率2倍を達成しました。また、電話による問い合わせ数や製品の登録者数も増加しました。

詳しく事例を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。

HubSpotのウェブサイトのコンバージョン率がリニューアルによって倍増した理由とそのプロセス
 

CTAの反応率増加の事例

  • リニューアルの背景
    HubSpot社はホームページこそ経営の要と考えていました。現にこれまでの会社の規模拡大にホームページのリニューアルが大きく寄与しました。この考え方において、新しい製品ラインのリリースまでにリニューアルを完成させる必要がありました。
     
  • リニューアル中に行ったこと
    ユーザーのホームページ閲覧時の動作を分析した結果、ユーザーは商品のメリットより先に価格を確認する傾向があることが分かりました。また、FAQやサイト内検索の利用が多いことから、必要な情報を表示する改善が必要と判断しました。
    さらに、製品をより分かりやすく見せるために、マウスの位置に反応して画像が拡大し、追加の情報が表示されるような工夫も行いました。
     
  • リニューアルの効果
    ユーザーのCTAへの反応率、製品のトライアル版契約数が増加しました。
     

まとめ

ホームページを作成する手段は多様化の一途を辿っています。内製・外注、どちらを選択するにしても様々な選択肢があり、その中で自社に適合する手段を見極めなければいけません。専門知識がなく、見当もつかない場合は、無料CMSで自分で簡易なホームページを作成してみる、複数の制作会社に話を聞いてみるなど、実践とインプットを繰り返していくと良いでしょう。

ただ手段は多様化しても、軸となる部分は変わりません。誰の、どのような課題を、どのように解決するホームページなのかを明確にする作業はどの選択肢を選んだとしてもないがしろにしてはいけません。

作成、集客、改善どのフェーズでも、常に上記内容を意識して取り組みましょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

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