失敗しないドメインの決め方|基本の3ルールと注意点を具体例を交えて解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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ドメインとは、インターネット上の住所のようなものです。ドメインはWebサイトやメールアドレスに用いられますが、決め方がわからなかったり、ベストなドメイン名がなかなか決まらなかったりして、多くの時間を費やしている方も多いのではないでしょうか。

ドメイン名の決め方|企業サイト・個人ブログの例や注意点も解説

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ドメインは、ユーザーがWebサイトに関してはじめに触れる情報です。そのため、短く覚えやすいドメイン名にして、印象を良くすることが重要です。

この記事では、ドメイン名の決め方を解説します。企業サイトや個人ブログのドメイン名の例や決める際の注意点も紹介しているので、ドメイン名に悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。

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    ドメイン名の基本的な決め方

    ドメイン名の基本的な決め方

    ドメイン名は、ユーザーにとってわかりやすく、覚えやすいものにすることが重要です。ここでは、ドメイン名を考える際に押さえておきたい基本的な決め方をご紹介します。
     

    ドメインは覚えやすく親しみやすいものが理想

    ドメイン名は、任意のアルファベットや数字、記号を使って、オリジナルの名前をつけられます。ブランディングを意識して、ユーザーが覚えやすく親しみやすいものが理想です。

    Webサイトの用途や目的と合致していることも重要です。商品やサービスのブランド名や事業コンセプトを盛り込み、自社との関連性をアピールするとユーザーの印象に残りやすいでしょう。
     

    なるべく短くする

    ドメイン名は、なるべく短くするとユーザーに覚えてもらいやすくなります。

    ドメインの文字数は「3文字以上」かつ「63文字以下」と定められています。しかし、仮に63文字のドメインをつけた場合、文字数が多すぎて、ユーザーは読みにくく、また、入力しにくくなってしまいます。自社で運用するときも誤表記などの原因になるため、なるべく短い文字列にするように心がけましょう。
     

    ドメイン名の決め方の例

    ドメイン名の決め方の例を、企業と個人の場合に分けてご紹介します。
     

    企業の場合

    原則として、企業名や商品・サービスのブランド名をドメイン名にします。企業名や商品・サービス名が入ったドメイン名は、ブランド想起につながりますが、企業と関係のないドメイン名は、ユーザーにとって認識しづらく、ブランディング効果も期待できません。検索エンジンにとっても、サイトの内容をドメイン名から評価しづらく、検索順位に悪影響が出る可能性があります。

    検索エンジンにコンテンツの内容を正しく伝えるには、サイトの内容とドメイン名を一致させるのが重要です。「coffee」「cleaning」など、商品やサービスに関連するキーワードを入れるのも良いでしょう。ただし、長くなりすぎないように簡潔にまとめることを忘れないでください。
     

    個人の場合

    個人ブログでは、ドメイン名とブログ名を一致させるのがおすすめです。それにより、指名検索によるアクセス増加が期待できます。

    ジャンルが決まっているのであれば、ジャンル名をドメイン名に入れるとわかりやすくなります。犬の飼い方を紹介したWebサイトやブログであれば、「dog」「pet」「animal」など関連する言葉を入れてください。ドメイン名からサイトの内容を連想しやすくなります。

    インフルエンサーなど、名前を売るためのポートフォリオの作成が目的であれば、ハンドルネームをそのまま用いると良いでしょう。サイト名やブログ名が決まっていない場合でも、簡単にドメイン名を決めることが可能です。

     

    ドメイン名を決めるときの注意点

    ドメイン名を決めるときの注意点

    ドメイン名を決める場合、次の点に注意しましょう。

    • すでに使用されているドメインは使えない
    • ドメイン名は変更できない

    それぞれ詳しく解説します。
     

    すでに使用されているドメインは使えない

    ドメイン名は、他のドメインと重複してつけられず、世界でただひとつ、オリジナルの文字列でなければなりません。例えば、すでに他のホームページで使用されているドメイン名は使えないため、他のドメイン名を考える必要があります。

    また、ドメイン名は、〇〇〇.comや、〇〇〇.jpのような文字列で成り立っていて、末尾につく「.com」「.jp」などをトップレベルドメインと呼びます。人気のトップレベルドメインは空きが少なく、文字列との組み合わせ次第では希望するドメインを取得できないかもしれません。

    希望のドメイン名がすでに他で使用されている場合は、トップレベルドメインを変更してみてください。文字列との組み合わせによって、希望のドメインが登録できる可能性が高まります。

    ホームページアドレスを決定する際のドメインの種類や取得方法について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

     

    ドメイン名は変更できない

    一度取得したドメイン名は、後から変更や修正ができません。また、ユーザー認知の視点でも後日の変更は避けてください。ドメインはホームページだけでなくメールアドレスにも共通して使用します。多くのユーザーに対して認知度が上がった後に変更すると、サイト移転やメールアドレス変更の連絡が必要となるほか、信頼の低下につながりかねません。ドメイン名は後から変更しないことを前提に決めるべきでしょう。

    Google公式では、つづりが間違っていると怪しいサイトに見られ、ユーザーの信頼を低下させる可能性があるとされています。そのため、ドメイン名を決定する前に、正しい意味やつづりを持った文字列かどうか、精査することをおすすめします。

    また、ドメイン名の変更は、SEOの観点からも注意が必要です。ドメイン名を後から変更したい場合は、新たにドメインを取得し、新しいサイトにコンテンツを移行することになります。しかし、ドメインが変わると以前のサイトに蓄積されていた検索エンジンからの評価がリセットされてしまうため、検索順位に影響が出てしまうのです。

    リダイレクト(旧ドメインサイトへのアクセスを新ドメインサイトへ自動移行させること)を行うことで、なるべくサイトの評価を落とさないようにする方法もありますが、正確な手順が求められます。やはりドメイン名は変更できないものとして、慎重に検討することをおすすめします。
     

    ドメイン名のつけ方のルール

    ドメイン名のつけ方のルール

    ドメイン名のつけ方には、大きく分けて3つのルールがあります。

    • 使用できる文字は半角英数字(A~Z、0~9)と半角のハイフン「-」に限られる
    • 登録可能な文字数は3文字以上63文字以下
    • 大文字と小文字は区別されず、すべて小文字で表記される

    ドメインに使用できる文字は、半角英数字(A~Z、0~9)と半角のハイフン「-」に限定されています。ただし、ハイフンで始まったり終わったりするものや、3文字目と4文字目にハイフンが連続するものは使用できません。ドメインが「.jp」の場合は一部使用できる記号がありますが、基本的に「&」「\」「%」「☆」などの記号は使用できないのでご注意ください。

    また、大文字と小文字は区別されず、大文字はすべて小文字に自動変換されます。
     

    トップレベルドメインの決め方

    トップレベルドメインの決め方

    ドメイン名の末尾に表示される「.com」や「.jp」の部分をトップレベルドメインと呼びます。トップレベルドメインは自由に選べますが、それぞれの持つ意味やユーザーに与える印象は異なるので、用途に応じて決めましょう。ここでは、企業や個人など、4つの場合に分けておすすめのトップレベルドメインをご紹介します。
     

    企業サイトにおすすめのトップレベルドメイン

    企業におすすめのトップレベルドメインは、「.com」「.jp」「.co.jp」の3つです。

    「.com」は元々商業用のドメインで、企業が使用しています。世界中で広く利用されており、ユーザーも見慣れているため、安心してアクセスできるのがメリットです。また、「価格コム」のようにドメイン名をサービス名に含めると、ユーザーがドメイン名とサービス名をセットで覚えやすくなる場合もあります。

    ユーザーからの信頼性を考えると、「.co.jp」や「.jp」がベストです。特に「.co.jp」は日本で登記された商業法人のみが登録でき、1企業につきひとつまでしか登録できないため、信頼できる日本企業であることをアピールできます。

    取得・更新にかかるコスト面では、「.com」は「.co.jp」「.jp」に比べて価格が低い傾向にあります。

    例:

    • toyota.jp(トヨタ自動車)
    • amazon.co.jp(Amazon)
    • kakaku.com(価格コム)
       

    商品・サービスサイト、ブランドサイトにおすすめのトップレベルドメイン

    「.jp」や「.com」は、いくつでも取得でき、汎用性も高いため、商品やサービス、ブランドサイトなどにおすすめのトップレベルドメインです。

    日本国外でも展開している企業では、トップレベルドメインを使い分け、国外向けは「.com」、国内向けは「.jp」とする場合もあります。例えば、P&Gのドメインは「jp.pg.com」ですが、P&Gの国内向けブランドであるパンテーンのドメインは「pantene.jp」となっています。

    例:

    • happyturn.com(ハッピーターン)
    • pantene.jp(パンテーン)
       

    インターネット関連の企業やECサイトにおすすめのトップレベルドメイン

    「.net」や「.ne.jp」は「network(ネットワーク)」に由来し、インターネット関連の企業やECサイトでよく使われるトップレベルドメインです。こちらも広く普及しているため、ユーザーは不信感を持つことなくアクセスしてくれるでしょう。

    例:

    • xserver.ne.jp(エックスサーバー)
       

    個人ブログにおすすめのトップレベルドメイン

    個人ブログの場合、覚えやすさやコストで選ぶと良いでしょう。「.com」や「.jp」など、幅広く利用できるドメインが人気です。

    比較的安価に取得できるドメインに、「.info」があります。「information(インフォメーション)」から来ている「.info」は、何かしらの情報を伝えようとしていることがわかるため、キャンペーンやイベント開催などの情報告知にも適しています。

    汎用ドメインの選択肢として新たなトレンドとなっており、「.com」などに比べて空きが多く、希望のドメイン名を取得しやすいでしょう。

    例:

    • ikedahayato.com(イケハヤ大学)
       

    ドメインの名前を決めるときのポイント

    ドメインの名前を決めるときのポイント

    ドメイン名は他と被らなければ自由に取得可能です。ただし、ドメインはユーザーの印象を左右し、ユーザビリティにも影響するため、慎重に決定しましょう。ここでは、ドメイン名を決める際に押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。
     

    日本語のドメイン名は避ける

    ドメインで使用できる文字は、半角英数字と半角のハイフンに限られるとお伝えしましたが、漢字やカタカナ、ひらがなを使った日本語ドメインも取得可能です。英数字に比べると使用頻度が高くないため、希望するドメインを取得しやすいメリットはあります。しかし、日本語ドメインの日本語部分は、本来、ピュニコードと呼ばれる英数字で成り立っています。ピュニコードは長い文字列でできていて、アドレスをコピーするとスパムサイトのように見えることもあるので、ユーザーの印象が悪くなるかもしれません。

    また、日本語ドメインは海外では扱いづらく、日本語を理解できない地域ではサイトが表示できない可能性も考えられます。ユーザーにとってわかりやすいドメインにすると検索順位が上がるといわれていますが、日本語ドメインがSEOに及ぼす効果は確認されていません。

    このような理由から、日本語ドメインは避けるのが賢明です。
     

    ハイフンや数字はなるべく避ける

    短いドメインがすでに取得されている場合、ハイフンや数字を組み合わせて使うと取得できることがあります。しかし、ドメインを口頭で伝える際に誤って伝わる可能性があるため、ハイフンや数字はなるべく使用しない方が良いでしょう。

    また、数字を含むドメインはスパムサイトに使われやすく、ユーザーからの印象も良くありません。Google公式でも、Webサイトの信頼性を低下させる可能性があるとしています。

    希望するドメインが取得できない場合は、英字の変更をおすすめします。どうしてもハイフンを使うなら、ひとつまでにしましょう。
     

    サイトやページの内容が伝わる単語を使う

    ドメイン名が会社名やサービス名と無関係の文字列になっていると、ユーザーにとってサイトの内容がわかりづらくなります。検索エンジンもどんなWebサイトか評価しにくくなり、検索順位に影響する可能性もあります。

    サイト内容やページに関連する単語をドメインに使うと、ユーザーの印象に残りやすくなるでしょう。
     

    できる限り短くまとめる

    長すぎるドメインは覚えにくく、直接入力しづらいデメリットがあります。意味のない数字やハイフンは誤入力の原因にもなるので、できるだけ減らして短くまとめてください。
     

    商標権の侵害に注意する

    商標権とは、商品やサービスの目印である商標を独占できる権利です。他人が商標権を取得している商品名やサービス名をドメイン名に含めると、商標権の侵害にあたる可能性があります。商標権を侵害するつもりがなくても法的責任を追及される可能性があるため、注意が必要です。

    商標権の侵害を避けるためには、登録済み商標を検索できるサービス(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)で確認すると良いでしょう。
     

    アドレスの表記を統一する

    アドレスに「www」があってもなくても、同じサイトにアクセスできることがあります。同じ内容のコンテンツに対してアクセス可能なアドレスが複数あると、検索エンジンに重複コンテンツであるとみなされ、検索順位に影響を与えることがあるので注意が必要です。

    「www」だけでなく、「/index.php」や「/index.html」、「/」(スラッシュ)のありなしなど、アドレスの表記を統一しましょう。どちらにもアクセスできる場合は、SEO上の悪影響を避けるため、.htaccessのリダイレクト設定を必ず行ってください。
     

    完璧なドメイン名を求めない

    ドメインは後から変更ができないため、慎重に選ぶことが重要です。しかし、ドメイン名にこだわりすぎないことも大切です。完璧なドメイン名を選ぶことに多くの時間をかけるよりも、余った時間でブランド構築などに注力する方が、魅力的なサイト作りにつながるかもしれません。
     

    できるだけ格安ドメインは避ける

    ドメインのなかには、一般的な価格よりも安く設定されている格安ドメインと呼ばれるトップレベルドメインがあります。例えば、「.blog」や「.xyz」があり、50円から500円程度で取得できます。

    格安ドメインを利用すると、コストを抑えて独自ドメインを取得できるメリットがあります。しかし、使用者が少ないためユーザーが不審に思い、サイトを見てもらえない可能性があります。

    また、取得価格は安くても更新費用が高くつき、「.com」などのドメインよりも結果的に費用がかかることもあります。長期的にサイトを運用する場合は、できるだけ格安ドメインを避けるようにしましょう。
     

    アイデア出しにツールを活用する

    希望するドメインがすでに取得されていた、ということは多くあります。自社に関連するオリジナルのドメイン名を決めるのは難しく、さまざまな案を考えているうちにアイデアに行き詰まってしまうかもしれません。そんなときは、次に紹介するツールを使うと、アイデアの幅を広げることができます。

    ユーザーの印象に残るキャッチーなドメイン名を考える際に、これらのツールをぜひ活用してみてください。
     

    ドメイン名の決め方はシンプルが鉄則

    ドメイン名の決め方で重要なのは、ユーザー視点で考えることです。シンプルで覚えやすく、親しみやすいドメイン名にすると、ユーザーの印象に残りやすくなります。

    ドメインには、半角英数字と半角ハイフンを使った任意の文字列を設定できます。企業名や商品・サービス、ブランド名を設定し、Webサイトの内容とドメインのイメージを一致させると、ブランディング効果が期待でき、認知度も高まるでしょう。ただし、ドメイン名は一度決めると変更できないので、つづりの間違いなどに気をつけて、慎重に決めましょう。

    本記事でご紹介した決め方や注意点を、オリジナルのドメイン名選択にお役立てください。

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