LP作成ツールとは、プログラミングなどの専門知識がなくてもランディングページを簡単に作成できるテンプレートです。ツールによっては、A/Bテストやアクセス解析といった運用に役立つ機能も備わっており、リリース後の改善にも役立ちます。
無料でランディングページ(LP)が作成できるツール
HubSpotの無料ランディングページ作成ツールは、豊富なデザインテンプレートが多数あり、見たまま編集できるので、初心者でもLPが簡単に作成できます。
本記事では、LP作成ツールの特徴、選び方、そして無料で使えるLP作成ツール6選を紹介します。どのツールも無料で始められ、初心者の方でも簡単に操作できるので、ぜひ参考にしてください。
ツールの紹介に入る前に、まずランディングページの特徴について押さえておきましょう。
ランディングページというと、マーケティングにおいては「商品・サービスを訴求しユーザーに購入などのアクションを期待するページ」を指します。広告からの流入によってアクセスを集め、課題への解決策として自社商品・サービスを前面にプッシュします。
一方で、ホームページの中でユーザーが初めて訪れたページをランディングページと呼称することもあります。
マーケティングにおけるランディングページは、商品・サービスの購入や利用、資料請求、予約、セミナーへの参加など、コンバージョンの増加を目的として作成されます。
広告感は強くなりますが、ターゲットに「自分にとって今これが必要」と感じてもらえれば、コンバージョン率を上げることができます。
コンバージョンを増やすためにランディングページを用意するメリットとしては、購買意欲をスムーズに刺激できることが挙げられます。ランディングページには効果的とされている構成があり、それに従ってコンテンツを作成することでターゲットに興味を持ってもらいやすくなります。
ランディングページの概要について詳しく知りたい方は、以下コラムをご覧ください。
ランディングページ(LP)作成ツールとは、画像挿入やテキストのライティングをするだけで簡単にランディングページを作れるツールのことです。
Web制作の知識や経験がない方でも、短時間でプロが作ったようなハイクオリティのデザインに仕上げられることから、近年利用者が増加している注目のサービスです。まずは、LP作成ツールを利用するメリットを3つ紹介します。
LP作成ツールを活用すれば、HTMLやCSS、JavaScriptといったWebサイト制作スキルやプログラミングの知識がない方でも、専用エディタ上のドラッグ&ドロップ操作でランディングページを作成できます。
ツールによってはデザインテンプレートが備わっていることもあり、手順に沿って操作を進めるだけで、プロのようなデザイン性の高いランディングページを短時間で作れます。
LP作成ツールは無料のものからリーズナブルな月額料金で利用できるものまで幅広く提供されており、コストを抑えたランディングページ制作が可能です。
たとえばランディングページ制作をWeb制作会社に外注した場合には、制作費・運用管理費など数十万円以上のまとまった費用が掛かります。
LP作成ツールは、単にランディングページの作成ができるだけではなく、アクセス解析機能やCTAボタンなど、ランディングページの運用に役立つ機能が豊富に備わっています。
ランディングページは一度作成して終わりではなく、アクセス解析をしながらコンテンツを編集するなど、継続的な検証と改善が欠かせません。LP作成ツールの編集エディタは、写真の差し替えやキャッチコピーの修正を容易に行えるため、コンテンツの更新もスピーディに対応できます。
LP作成ツールは国内外で数多くのツールが登場しており、特徴もさまざまです。
ここではLP作成ツールの選び方で、特に押さえておくべきポイントを2つ紹介します。
LP作成ツールによって操作性は大きく異なるため、使いやすさは特に重要です。
機能が多くても、管理画面が複雑なツールは使いこなせないでしょう。また、LP作成ツールは海外サービスも多く、メニューが日本語表記に対応していないこともあります。
操作性に関しては実際に触れてみなければわからないことも多いため、興味があるツールのトライアルプランなどを利用すると良いでしょう。
中には期間制限なしに無料で使い続けられるフリーミアムのツールもあります。
LP作成ツールの主な機能には、アクセス解析、事前決済、問い合わせフォームなどがあり、備わっている機能はツールによって大きく異なります。自社のLP運用の目的に合わせて、必要な機能が備わっているツールを選ぶことをおすすめします。
また、LP作成ツールのWebサイトには、制作事例が掲載されています。事例の中にイメージと近いものがあるかどうかも、一つの判断基準になるでしょう。
ツール導入後のサポート体制についても確認しておくと安心です。
今回は、無料で始められるLP作成ツールの中からおすすめ8選をご紹介します。
ランディングページ制作のコストを抑えたい方や、テスト配信用にまずは簡易的にランディングページを作りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
出典:HubSpot
当社HubSpotが提供するLP作成ツールでは、豊富な種類のテンプレートを取り揃えており、コーディングの知識がなくてもプロがデザインしたようなWebページを作成できます。
訪問者の特性やデバイスに合わせてレイアウトが最適化され、効果検証しながら見込み客のリード醸成を促進できるのが特徴です。
また、HubSpot CRMとの連携により、クリックしたユーザーの行動履歴の一元管理も可能です。MA(マーケティングオートメーション)機能の活用によって、サイトに訪れたユーザーと継続的にコミュニケーションを図れることがメリットです。
【特徴】
【料金プラン】無料〜
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:ペライチ
「ペライチ」は、ランディングページ制作に特化したLP作成ツールです。パソコン操作が苦手な方を利用対象にしているため操作が簡単なのが特徴です。
豊富なテンプレートの中から好みのデザインを選ぶだけで作成できるので、ランディングページ制作がはじめての方に最適です。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:Jimdo(ジンドゥー)
「Jimdo(ジンドゥー)」は、作成アシスタント機能が付いたLP作成ツールです。質問に回答すると、独自のAIが業種や目的に合わせて最適なホームページを自動的に生成します。
わずか3分で本格的なWebサイト制作できるだけでなく、iOS用とAndroid用アプリもあるため、スマートフォンから編集や更新が可能です。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:Wix
「Wix(ウィックス)」は、世界で非常に多くのユーザーを抱える人気LP作成ツールです。無料で始められるうえ、動画マニュアルやチュートリアルも豊富なので、はじめての方でも安心して利用できます。
ドラッグ&ドロップで扱える操作性に加え、豊富な機能や自由度の高さが特徴です。作り込むことで、コーディングで作成したWebサイトと遜色ないレベルに仕上げることが可能。Webサイトのデザイン性や機能性を重視したい方に最適なツールです。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:STUDIO
「STUDIO」は、コードやテンプレートに縛られることなく、誰でも自由にデザインできるLP作成ツールです。各コンテンツのサイズや文字幅調整など、デザイン性を重視したい方におすすめです。
アニメーション機能も備わっており、動的なコンテンツを入れることで、よりユーザーの興味や関心を高めることができます。リアルタイム共同編集も可能なので、場所が離れているメンバーと共同してWebサイト制作が可能です。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:strikingly
「strikingly」は、Webサイトを直接クリックして編集するタイプのLP作成ツールです。シンプルでスタイリッシュな優れたUIにより、はじめての方でもどこを触れればよいかわかりやすいのが特徴です。
strikinglyはEコマース用に最適化されており、PayPalやStripeなどの決済システムとの連携も可能。さらに送料・クーポン・会員ログインなどの機能も追加できます。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:フォームメーラー
フォームとLPを同時に作成できるのが、「フォームメーラー」です。ドラッグ&ドロップの簡単な操作で自由度の高いフォーム作成が可能であり、慣れれば5分で入力しやすいフォームが作れるでしょう。
また、用途に合ったテンプレートを選択し、写真・テキストを編集するだけでLPの作成もできます。こちらも約20分での完成が可能で、すばやくページを用意したいときに重宝します。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:MOSH
「MOSH」は、サービスを販売したいクリエイターに向けた小規模なLP作成ツールです。個人で活動しているクリエイターなどがターゲットで、LPを簡単に作れるだけでなく、予約受け付け・事前決済・顧客管理などの機能も携えています。
顧客とのコミュニケーションとして本格的なLPを作るだけでなく、単発のサービス販売に使うことも可能です。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
ここでは、利用料金は発生するものの機能性に優れ、独自の機能に特化したLP作成ツールをご紹介します。
出典:Make LP
「Make LP」は、豊富なテンプレートから直感操作でLPを作成できるツールです。項目を選択していくことで簡単にメールフォームも設置でき、LPに必要な要素がすぐにそろいます。
大きな特徴としては、作成したLPのデータをHTMLで書き出せること。レンタルサーバーやクラウドへアップロードすれば、すぐに運用を開始できます。
【特徴】
【料金プラン】
2,970円/月額(月に30回の書き出しが可能)
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
出典:LP One
「LP One」は、BtoBマーケティングのアプローチでLPを作成できるツールです。リード創出につながるCTAを簡単に設置できる他、テンプレートには効果検証によって導かれた成果の出る構成があらかじめ用意されています。
LPの編集はパワーポイントのように「見たまま」可能で、フォーム作成やセミナー運用など機能も多彩です。
また、MAやSFAとの連携機能、効果検証を行うキャンペーン機能なども備えています。
【特徴】
【料金プラン】
【レスポンシブ】対応
【日本語】対応
ここまで、高品質なランディングページを作成できるツールについてご紹介してきましたが、ランディングページ作成は制作会社へ依頼することも可能です。
制作会社ではLPに関する知見を蓄積しており、デザインのプロの視点からの提案を期待できます。会社によっては、マーケティングの設計から任せられることもあります。
ランディングページ作成を制作会社へ依頼する際には、まず制作実績を確認しましょう。自社と関連のある業界の実績があれば、どの程度のデザインを期待できるかがわかります。
また、自社内でもランディングページの運用に関してしっかりまとめた上で、依頼内容を明確化することが重要です。
ランディングページ作成を制作会社へ依頼する場合、費用の相場は10万~60万円と幅広いですが、価格によってできることが変わります。
10万円前後と安い予算だと、そもそも制作会社への依頼は難しく、フリーランスへの依頼となることが多いでしょう。ターゲットに合わせたデザインの依頼は難しく、制作後のサポートも期待できません。
10万~30万円の予算では、ターゲットに合わせたデザインの依頼も可能になります。30万~60万円では、中規模の制作会社にも依頼できるようになり、写真撮影や公開後の修正なども対応範囲に入ってきます。
ランディングページを制作会社に依頼したい場合は、以下コラムもあわせてご覧ください。
実際のランディングページ作成は、主に以下の流れに沿って進められていきます。
ランディングページ作成ツールを使えば作成作業を効率化できますが、成果につながるランディングページを作るためには適切な進め方を押さえておくと良いでしょう。
ランディングページを作成する際には、ビジネスのゴールであるKGIと、ゴールを達成するためのマイルストーンであるKPIの設定から始めます。そうすることで、目的に沿った意味のあるランディングページ作成につながるでしょう。
例えば、KGIが「申込み10件」だとすれば、KPIは「資料請求30件」「クリック率5%」など達成までに必要な具体的な目標を設定します。
ペルソナとは、商品・サービスのターゲットとなる具体的な人物像を指します。
細かいプロフィールのペルソナを分析・設定することで、どんなLPがコンバージョンにつながるのかを設計できるようになります。
ワイヤーフレームとは、どんな要素をどの順番で、どの位置に配置するかを決める設計図です。これを作成・共有することで、プロジェクトメンバーにLPの意図を伝えます。
ワイヤーフレームをもとに、「ファーストビュー」「ボディ」「クロージング」など各エリアのコンテンツ作成を行います。
ユーザーの心を動かすコピーや、興味を持ったユーザーにベネフィットを伝える説明文をワイヤーフレームに沿ってライティングします。
設定したペルソナはどんな色・デザインを好むのか、視線はどのように移り変わるか、情報量はどのように見せるかなどを考えながら、具体的なデザインを作成していきます。
デザインまで完成したら、コードを書いてサイトへ実装するコーディングを行います。
デザイナーが兼任したり、専任のコーダーが担当したりしますが、LP作成ツールを使う場合は必要ないことがほとんどです。
ランディングページが完成したら公開し、アナリティクスのデータを見て効果検証を行います。目標を達成するにはどう改善すればいいかを検討し、LPO(ランディングページの最適化)を行っていきます。
ランディングページの作成から公開、効果検証までを早いサイクルで実施したい場合は、当社HubSpotが提供するCRMツール「HubSpot」内の「キャンペーンアシスタント」を利用してみてください。
キャンペーンアシスタントは、キャンペーンの目的・重要なポイント・ユーザーに取ってほしいアクションを入力することで、マーケティングアセットをAIが生成してくれるツールです。
マーケティングアセットにはランディングページ、広告コピー、メール文があり、微調整することでLPをすぐにでも公開できます。マーケティングに関連する多くの作業をAIに任せられるため、LPOに当てる時間をしっかり確保できます。
ランディングページの具体的な作り方やコツについては、以下コラムもあわせてご覧ください。
本記事ではランディングページの作成に役立つツールをご紹介しました。無料のツールであっても高品質なランディングページの作成が可能で、専門知識も必要ありません。
これまでランディングページを作ったことがない方や、まずはコストをかけずにスタートしてみたい方は、ぜひ今回ご紹介した無料ツールを試してみてください。
ランディングページは、公開後に検証と改善を繰り返すことが大切です。無料ツールで作成するランディングページは、あくまでもマーケティング施策のテスト用と考え、ある程度成果が見込めるようになったら、より高度な機能を付け加えるなど、段階に応じた使い分けをおすすめします。