Twitterのプロフィール画像をデフォルトの卵のままにしているユーザーを見たら、あなたはどう思いますか。きっと、Twitterをほとんど使っていないアカウントか、偽のアカウントに思えて、フォローする気にならないはずです。
一方、企業の公式アカウントとなると、さすがに卵のままではまずいということは、担当者の皆さんもおわかりのようです。でも実は、同じくらい重要なのがヘッダー画像です。無地のヘッダー画像のままでは、卵のプロフィール画像と同じように、ユーザーがフォローに二の足を踏むかもしれません。
たとえば、社員たちが楽しそうに仕事している写真をヘッダー画像にしている会社と、無地の青色のままにしている会社とでは、どちらの方が親近感を覚えるでしょうか。
ヘッダー画像は、とても目立つ場所にあって、かなりのサイズを占めているわけですが、これを自己アピールの場として生かせていない企業はたくさんあります。もったいないことです(関連記事はこちら:The Essential Cheat Sheet of Cover Photo Dimensions for Facebook, Twitter & More [+Pre-Sized Templates])。
この記事では、Twitterのヘッダー画像を活用する方法についてイメージをつかんでいただけるよう、さまざまな企業の実例をご紹介します。
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思わず見とれるTwitterのヘッダー画像の実例
1)Airbnb(空き部屋シェアサービス)
Airbnbのヘッダー画像は、創造性とシンプルさが見事に融合しています。花だけで作った同社のロゴを、玄関ドアのリース(花輪)に見立てた画像です。自宅の部屋を宿泊場所として提供する人のためのサービスだということを、うまく表現しています。
ロゴに加えて、ハッシュタグを明記していることも効果的です。ハッシュタグを使った投稿によるエンゲージメントを促しています。
2)Old Spice(男性向け美容用品)
悪乗り気味のコマーシャルで知られるOld Spiceのヘッダー画像は、風変わりでカリスマ性がある同社のマーケティング手法を見事に視覚化しています。レーザービームを発射するヘリコプターや、炎に包まれたライオンと熊の顔など、独創的でユーモラスな画像は、同社のブランドイメージに合っています。
3)Target(小売りチェーン)
Targetのクリエイティブなヘッダー画像は、思わず見とれてしまう魅力があります。赤丸が並んだデザインと赤いさくらんぼは、同社のロゴと完璧にマッチし、優れた視覚効果を発揮しています。実に見事な配列の妙です。
4)Canva(デザイン作成サービス)
このヘッダー画像を見ると、潮の香りや砂の感触まで感じられる気がしませんか。Canvaは、ブラウザ上で簡単に使えるデザイン作成サービスですから、この印象的な画像はさすがといったところです。また、右下に置かれた言葉も好印象で、Canvaの何たるかをシンプルに表現しています。
5)SlideShare(スライド共有サービス)
SlideShareのヘッダー画像は、同社のサービスで公開されているスライドのコラージュです。コラージュ形式の画像は、雑然とした印象を与えることがありますが、この画像の場合は、配列がよく考えられていて、威圧感がありません。また、実際のスライドをTwitterユーザーに見せることで、同社のサービスの利用者にも喜んでもらうことができ、一石二鳥です。
6)British Airways(航空会社)
British Airwaysのヘッダー画像は直球勝負で、高画質の飛行機の画像がほとんどの面積を占めています。しかし、我々が気に入ったのは、左側のスペースで他のSNSのアカウントを紹介していることです。こうすることで、Twitter以外でも同社のアカウントをフォローしてもらえる可能性が広がります。
7)Taco Bell(ファストフードチェーン)
Taco Bellといえば、Facebook、Twitter、Instagram、Pinterest、果てはSnapchatに至るまで、あらゆるソーシャルメディアでインパクトを与え、マーケターたちの熱い視線を集めている企業です()。
このTwitterのヘッダー画像はとてもシンプルですが、同社の画像は、Instagram風のしゃれたフィルターを常に使い、各種ソーシャルメディア全体でTaco Bellらしさをかもし出しています。ブランドとしての一体感を打ち出すには優れた方法の1つです。
8)Basecamp(プロジェクト管理ツール)
この画像は、プロの写真素材を使えない場合に参考になる例です。Basecampはプロジェクト管理ツールの開発元ですから、製品の写真を見栄え良く撮影してヘッダー画像として仕上げるのは簡単ではありません。そこで同社は、事業内容をアイコンで表現した画像をヘッダーに使っています。チェックマーク、会話の吹き出し、ToDoリストなど、アイコンはどれも、プロジェクト管理やチーム作業に関連しています。
9)RioTinto(鉱業・資源企業)
Rio Tintoのヘッダー画像は、カラフルで精細な写真が目に鮮やかです。巨大な機械も印象的ですが、我々が特に興味を抱いたのは、社員を写していることです。ビジネスは人間同士が行うものですから、事業の舞台裏にいる社員にスポットを当て、人間味を感じさせているのは素晴らしいと思います。
10)Etsy(Eコマースサイト)
Etsyとは、手づくり品を利用者間で販売するためのEコマースサイトです。したがって、芸術の香りがする画像で手づくりの原点を感じさせるのは理にかなっています。ずらりと並んだ絵筆は、彩りにバリエーションを与え、フォロワーの創作意欲を刺激します。
11)Starbucks(コーヒーチェーン)
Starbucksのヘッダー画像は、Instagramで#Starbucksというハッシュタグを検索したときに出てくる画像の高画質版という趣があります。逆に言うと、Starbucksファンがこの画像に共感を覚えるのは間違いありません。コーヒーにクリームと砂糖をたっぷり入れる人も、ブラック派の人も、よく冷えた一杯でひと息入れたくなるのではないでしょうか。
12)TOMS(シューズメーカー)
TOMSのヘッダー画像で特に興味深いのは、商品にスポットを当てていないことです。確かに、写っている人たちはTOMSの靴を手にしていますが、写真の主題はそこではありません。楽しく冒険心に満ちたライフスタイルという同社のテーマを表した画像ですから、フォロワーも好意的に受け止めてくれるはずです。
13)Danone(食品)
Danoneのヘッダー画像は、ほほえましいイラスト調です。「alimenta sonrisas」というタグラインは「笑顔を与える」という意味ですから、この画像はそのビジョンとまさに合致しています。色とりどりの花と可愛らしいヨーグルトたちの他にも、さまざまな要素が描かれていますが、雑然とした感じはありません。
14)Vodafone Group(携帯電話事業)
Twitterのヘッダー画像は、マーケティングキャンペーンのプロモーションにも適している貴重なスペースです。Vodafoneは、シンプルで高画質な画像の中に最新のキャンペーンのリンクを巧みに取り入れることで、フォロワーの関心とエンゲージメントを促しています。
画像の上にテキストを重ねる場合は、相応のネガティブスペース(対象物の間の余白)が必要です。雑然とした写真では、テキストが読みにくくなります。
15)Caterpillar Inc.(建設機械)
Caterpillar Inc.のヘッダー画像が優れている点は2つあります。1つはネガティブスペースの使い方、もう1つはプロフィール画像を引き立たせる色使いです。ここでの主役はトラックではありません。実際、トラックの背後の景色の方が、大きな面積を占めています。このネガティブスペースのおかげで、プロフィール画像全体がすっきり引き立っているのです。
さらに、ヘッダー画像の下部にある黄色の帯は、全体をまとめ上げる役割を果たしています。ヘッダー画像、プロフィール画像、Twitterのリンクというすべてで、同じ黄色が使われているからです。
16)Dior(高級ブランド)
これ以上にエレガントでシンプルな画像はありません。Diorは、きらびやかな商品の数々ではなく、要素を極限までそぎ落としたヘッダー画像を選びました。明快で余分なものがなく、時を超越したDiorならではの気品が表れています。「少ないほど豊か」というのは、本当にあるのですね。
17)LEGO(玩具)
LEGOのブロック玩具は視覚に訴える商品ですから、同社のヘッダー画像というと、ブロックだけで作った手の込んだお城あたりが写っていそうな気がします。しかし実際は、鮮やかな黄色のブロックを接写した画像です。意外性があり、明確な線や角が印象的な、興味深い1枚になっています。この抽象性が我々のお気に入りです。
18)GrubHub(フードデリバリーサービス)
GrubHubのヘッダー画像を見ると、どうにもハンバーガーを食べたくなってきませんか。カラフルにハンバーガーを並べたデザインは、フードデリバリーというサービス内容をよく表しています。それに、デザインの遊び心も、ざっくばらんな同社のイメージとうまく合っています。
19)Netflix(動画配信サービス)
Netflixは、最新の配信作品のプロモーションにヘッダー画像を使っています。この目立つスペースをうまく活用する方法の好例です。レコメンド機能の秀逸さで知られるNetflixのお勧めとあらば、気に入ってもらえるはずです。
20)innocent drinks(飲料メーカー)
innocent drinksは、会社のロゴになぞらえた高画質の写真をうまく使っています。また、横に添えられたキャッチコピーも見事ですが、あえて慈善活動に焦点を当てたことが素晴らしいと思います。少しでも世の中の力になれればと考えている消費者は多いものです。収益の一部を寄付すると明示することは、顧客獲得のうえでも、ブランドイメージを高めるうえでも、プラスに働きます。
今回紹介した以外に、Twitterの企業アカウントでこれはいいと思うヘッダー画像をご存知でしたら、ぜひコメント欄で教えてください。
編集メモ:この記事は、2015年6月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Carly Stecによる元の記事はこちらからご覧いただけます。