チャットボットの仕組みとは?主な種類と会話を成立させる要素を図解で紹介

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長島 茜(ながしま あかね)
長島 茜(ながしま あかね)

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さまざまな問い合わせへの対応を効率化できるチャットボット(Chatbot)は、幅広い業界で活用が進んでいます。これからチャットボットの導入を検討している事業者様も多いのではないでしょうか。

チャットボットの仕組みとは?主な種類と会話を成立させる要素を図解で紹介

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チャットボットの仕組みや特徴、導入手順をわかりやすく解説!選定ポイントや導入事例なども紹介していますので、自社に適したチャットボット選びで迷っている方も、ぜひ参考にしてください。

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今回は、チャットボットの基本的な仕組みや主な種類、会話を成立させる要素を図解でわかりやすく解説します。チャットボットの主な機能についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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チャットボットの選び方から導入手順までわかりやすく解説!

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    チャットボットの仕組み

    チャットボットの「ボット(bot)」とは、さまざまな工程を自動化するプログラムのことです。チャットボットは、アプリケーションとbotをAPIで連携し、問いかけの内容と解釈をbotシステム内で生成した上でアプリケーションに戻す仕組みになっています。

    チャットボットの仕組み

    チャットボットの基本的な仕組み

    基本的にbotはデータベースに蓄積されている情報からロジックに沿って回答を返します。たとえば、「コストを削減したい」という問いに対して「コスト」や「削減」といった関連キーワードを分析し、適切な答えを返すという仕組みです。
     

    チャットボットの種類

    チャットボットには、大きく分けて「シナリオ型(ルールベース型)」と「AI型」の2種類があります。両者の違いを押さえておきましょう。
     

    シナリオ型(ルールベース型)チャットボット

    シナリオ型(ルールベース型)は、事前に用意したデータとアルゴリズムにもとづいて回答を生成するタイプのチャットボットです。ユーザーの質問を予測して「シナリオ」と呼ばれる会話のフローを設定し、質問に自動応答する仕組みを構築します。

    シナリオ型(ルールベース型)チャットボット

    シナリオ型(ルールベース型)チャットボットの仕組み

    ユーザーは提示された選択肢の中から質問したい内容に合うものを選び、回答にたどりつくのが基本的な流れです。シナリオ型チャットボットはルールに沿った回答以外はできないため、商品の使用方法など定型的な質問への回答に適しています
     

    AI型チャットボット

    AI型は、事前に入力したデータや集積されたデータをAIが解析し、統計的に最も適切と予測される回答を表示するタイプのチャットボットです。音声解析やロジックのエンジンにAIを搭載しているため、複雑な質問や曖昧な質問にも対応できるケースが多い傾向があります。活用されている具体的な技術としては、主に自然言語処理(NLP)と機械学習(ML)の2つです。

    AI型チャットボット

    AI型チャットボットの仕組み

    AIがユーザーの質問内容を学習し、パターンが蓄積されていくため、チャットボットを利用するほどに回答精度が高くなっていきます。ただし、回答の精度を維持していくには運用開始後も定期的にチューニングが必要です。

     

    チャットボットの会話を成立させるための要素

    ユーザーとチャットボットとの間で会話が成立する状態にするには、いくつかの要素を必要とします。チャットボットの会話を成立させるための4つの要素を見ていきましょう。
     

    ルールとシナリオ

    チャットボットが適切な回答を提示できるようにするには、事前に「ルール」や「シナリオ」を作成する必要があります。基本的には「Aという質問に対してBという答えを返す」といったシンプルなものですが、パターンを大量に用意しておくことにより幅広い質問に対応可能となります。

    なお、AI型チャットボットの場合は会話ログからルールやシナリオを自動的に学習・追加できます。運用を続けていく中でデータが蓄積されるほど、回答の精度が向上する点が特徴です。
     

    キーワード分析

    質問に含まれるキーワードを分析し、キーワードに対する適切な回答をデータベースから探すには、キーワード分析の機能を備えている必要があります。

    シナリオ型の場合、事前に登録されているキーワードから外れた質問には回答できません。一方、AI型は表現の揺らぎにも対応できるケースが多い点が特徴です。たとえば「家賃」「賃料」「1か月の部屋代」といった言葉は、いずれも同じ意味として認識できます。

    回答精度の高いチャットボットが構築できれば、まるで人間と会話をしているかのようなスムーズな受け答えを実現することも不可能ではありません。とくにAI型は運用を続けるほどキーワードの重要性を正確に判断できるようになりますが、精度は会話APIの種類によって異なるため、ツール選定時には注意が必要です。
     

    データベース拡充

    チャットボットが会話をするには、人間が事前に作成したデータベースが欠かせません。データベースを拡充させるほど回答できる質問の幅が広がります。AI型であっても、事前に「教師データ」と呼ばれる元データを用意した上で運用するのが基本です。

    チャットボット自身には会話の内容を考えたり、会話を構成したりする能力は備わっていません。あくまでも運用側がデータベースを用意し、内容を充実させることによって会話が成立しているのです。
     

    メッセージの作成

    データベースからピックアップした単語を文章化することも、チャットボットが会話を成立させる上で重要な機能の1つです。メッセージの作成方法には「選択型」と「生成型」の2種類があります。

    選択型とは、事前に用意した複数の回答文から適切な返答を選択し、回答を表示するタイプのことです。詳細な回答文を設定することによって、違和感なく会話が成立します。

    生成型とは、ボットがピックアップした単語を組み合わせて文章を生成するタイプのことです。登録されている単語数によっては、まるで人間が記述したかのような自然なメッセージを生成できます。
     

    チャットボットの主な機能

    チャットボットには、自動で返答を表示する以外にもさまざまな機能が備わっています。主な機能は下記のとおりです。

    • 問い合わせに対する自動応答
    • 外部システムとの連携
    • AIによる回答精度の向上
    • 有人連携

    それぞれ詳しく見ていきましょう。
     

    問い合わせに対する自動応答

    ユーザーが入力した質問に対して、自然な文章で自動的に返答するチャットボットの基本的な機能です。文字入力方式のほか、選択肢を複数表示してユーザーに選んでもらう方式にもできます。

    ツールによって表示可能な形式は異なるものの、自動応答機能はすべてのチャットボットに搭載されています。
     

    外部システムとの連携

    外部のシステムとチャットボットを連携させられる機能です。たとえば、在庫管理システムと連携させることによって、チャットボットに商品名を入力すれば現在の在庫数を確認できるようになります。あるいは、人事システムと連携させれば、チャットボットから勤怠入力も可能です。

    近年ではチャットボットとLINEを連携させて、エンタメコンテンツとして提供する企業も増えつつあります。
     

    AIによる回答精度の向上

    AI型チャットボットの場合、学習機能によって回答精度の向上が見込めます。深層学習や強化学習は、会話を繰り返すことで自然な回答や適切な応答をする上で重要な機能です

    基本的には会話数が増えるほど回答精度も高まっていくものの、適切に精度が向上しているか定期的に確認してチューニングする必要があります。AI型チャットボットといっても、人の手で調整する必要がある点に注意してください。
     

    有人連携

    複雑な質問など自動応答による対応が難しい場合には、有人オペレーターに切り替えられる機能を備えたチャットボットもあります。たとえば、ユーザーが求める回答が相談ベースのようなケースでは、自動応答だけでは適切な回答が得られず顧客満足度が低下するおそれがあるからです。

    有人連携機能を備えたチャットボットであれば、一定の条件を満たした質問に関してスムーズに有人対応へと切り替えられるため、ユーザーの満足度を高めつつ機会損失を防げます。また、社内の問い合わせ向けのツールとして活用する際には、Microsoft Teamsとの連携が可能なチャットボットを活用するとよいでしょう。
     

    チャットボットの仕組みを理解して業務に有効活用しよう

    チャットボットを有効活用するには、基本的な仕組みや種類ごとの特性を押さえておくことが大切です。自動応答以外にもさまざまな機能を備えたチャットボットがあるため、選び方次第では業務効率や生産性を大幅に高められるでしょう。

    今後、コスト削減や顧客満足度向上を実現するためにチャットボットを活用する企業は、ますます増えていくことが見込まれます。チャットボットの有用性に期待を寄せている事業者様は、導入に向けて検討を始めてみてはいかがでしょうか。

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