ChatGPTの活用は、業務の時間短縮や効率化に役に立ちます。しかし、エラーやトラブルによって「ChatGPTが使えない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
エラーやトラブルはログイン時や利用中など、さまざまな状況で起こりますが、原因がわかれば簡単に解決できることもあります。
今回は、ChatGPTが使えないときの原因と対策を紹介します。トラブルの原因を知って、ChatGPTを快適に利用しましょう。
ChatGPTが使えないときの原因・対策
ChatGPTが使えないときは、問題を切り分けて、丁寧に原因を探ることが大切です。ここでは、ChatGPTが使えない場合の原因と対策を紹介します。
ChatGPTにログインできない
まずは、アカウントを登録したはずなのに、ChatGPTにログインできないというケースです。簡単な入力ミスもあれば、ChatGPT側の原因も考えられます。ここでは、ログインできないときの原因と対策をご紹介します。
メールアドレスまたはパスワードが間違っている
メールアドレスやパスワードの入力ミスが原因で、ログインできないケースです。メールアドレスを複数持っている方もいらっしゃるでしょう。まずは、登録したものと違うメールアドレスを入力していないか確認してください。
パスワードについては、スペルミス、大文字、小文字の入力ミスがないかどうか確認しましょう。入力したパスワードは、セキュリティ強化のため黒丸で表示されますが、パスワード入力欄の右側のアイコンをクリックするとパスワードが確認できます。
アカウントが一時的にロックされている
パスワードの入力ミスなどで連続してログインに失敗していると、アカウントがロックされてしまうことがあります。これは、悪意を持ったユーザーからの不正アクセスを防止するためのセキュリティ上の仕様によるものです。
アカウントロックは一時的なものなので、一定時間経つと解除されます。一定期間待機し、再度ログインを試してみましょう。また、サポートに問い合わせることもできます。
パスワードを忘れた
パスワードを忘れてしまった場合は、パスワードをリセットしましょう。ChatGPTログイン画面の「Forgot password?(パスワードをお忘れですか?)」をクリックすると、パスワードリセットができます。
登録したメールアドレス宛に、パスワード変更メールが届きます。パスワード変更メールが届かない場合は、迷惑メールに入っていないかどうか確認しましょう。
認証方式が誤っている
ChatGPTのアカウントは、メールアドレスによる登録以外に、Google 、Microsoft、Appleによるアカウント登録があります。ログイン時には、アカウントを登録したときと同じ認証方式を選択しないとログインできないため注意が必要です。
誤った認証方式でログインを試みた場合は、次のようなエラーメッセージが表示されます。事前に知っておくと、認証方式が誤った時にすぐに気づくことができます。
ChatGPT側に障害が発生している
ChatGPT側に障害が発生しているために、ログインできない場合もあります。ChatGPT側に障害が発生している場合は、自分だけではなく多くの利用者が使えない状況になっています。
SNS上で「ChatGPTが使えない」「ChatGPTの障害」といった他のユーザーの投稿をチェックし、そのような投稿が複数あればChatGPT側で問題が発生している可能性が高いと考えられます。ChatGPT側に障害が発生している場合は、復旧するまで待つしかありません。英語表記にはなりますが、OpenAI All Systems Operationalで、ChatGPTの稼働状況を確認できます。
2.ChatGPTのアカウントが作れない
ここでは、アカウントが作れない場合に考えられる原因と対処法を解説します。
ChatGPTのアカウントを作成するには、「メールアドレス」「パスワード」「携帯電話番号」の3つが必要です。
通常、アカウント登録時に入力したメールアドレス宛に認証メールが届きます。もし、メールアドレスが届かない場合は、メールアドレスの入力ミス、迷惑メールへの自動振り分けなどが考えられるので確認しましょう。
パスワードは、8文字以上で設定する必要があります。また、携帯電話番号は、日本の国番号「+81」の後に、携帯電話番号を入力します。先頭の「0」は不要なので注意しましょう。電話番号が「090-」から始まる場合は、「+81 90-」となります。
正しく登録されていれば、登録先の電話番号宛にSMSで6桁の認証コードが届きます。認証コードが受信できない場合は、電話番号の入力ミスやSMSが受信拒否になっていないかを確認しましょう。
入力・出力時にエラーメッセージが出る
ChatGPTは世界中のユーザーに利用されているため、時間帯によってはサーバーが混雑する場合があります。そういった場合、回答の速度が遅くなったり、次のようなエラーメッセージが表示されたりします。
対策としては、少し時間を置いてから再度アクセスしてみましょう。サーバーの混雑が解消されていれば、問題なく使えるようになります。
利用制限を超えてしまった
ChatGPTには利用制限が設定されており、利用制限に達すると一時的に利用できなくなります。利用が制限されると、次のようなエラーメッセージが表示されます。対策は、利用制限が解除されるまで待つことです。また、有料版にするとより多くのリソースを利用できるので、頻繁に利用される場合は有料版を検討してみましょう。
なお、OpenAIは米国時間の2023年7月19日に、ChatGPTの有料版「GPT-4」におけるメッセージ送信数の上限を、25回/3時間から50回/3時間に変更しています。
送信した文章が長すぎる
ChatGPTには、1回で送信できる文量に制限があります。制限を超えた文量を入力すると、次のようなエラーが表示されます。具体的な文字数としては、日本語だと2,700文字程度、4,096トークン以上が目安となります。対策は送信する文章を複数に分割したり、文章を短くして送信することです。
回答が英語になってしまう
ChatGPTでは、日本語で質問しても回答が英語になってしまうことがあります。質問文にプログラムコードやアルファベットの専門用語が含まれているために、ChatGPTが言語を混同してしまうことが主な原因です。
突然英語で回答されると驚くかもしれませんが、対策は難しくありません。英語の回答文の後に「日本語で回答してください」と入力すれば、同じ文章を日本語で回答してくれます。
回答が途中で止まってしまう
ChatGPTの回答が、途中で止まってしまうことがあります。これは、ChatGPTへのアクセスが多いときに起こりやすい現象です。
回答が途中で止まってしまったときは、「続きを教えてください」などと入力すれば、続きを回答してくれます。また、質問が不明確なために回答が途中で止まってしまう場合もあります。その場合は、内容を明確にして再度質問をしてみましょう。
その他のエラー
他にもネットワーク接続やブラウザ環境によって、ChatGPTが使えなくなる場合があります。
ネットワーク接続に問題がある
ChatGPTはインターネットに接続しないと使えません。インターネットが使えても、接続が不安定だと、ChatGPTが利用できないことがあります。公共のWi-Fiを利用している場合は、インターネットに問題なく接続できていても接続数が多いと通信速度が遅くなるため、ChatGPTが使えないこともあります。
対策としては、電波状況を確認したうえで、必要に応じてモデムやルーターを再起動したり、スマートフォンの場合はWi-Fi回線をモバイル回線に切り替えてみたりすることで改善されることがあります。
ブラウザ環境に問題がある
ブラウザのキャッシュおよびCookieに問題があると、ChatGPTが使えないことがあります。その場合は、ブラウザのキャッシュやCookieをクリアして再度試してみてください。
また、一般的に使用率が低いブラウザを使っていたり、ブラウザのバージョンが古いと問題が生じることもあります。Google Chrome、Apple Safari、MicrosoftEdge、Mozilla Firefoxなどのブラウザを使ってみたり、ブラウザを最新バージョンに更新したりしましょう。
ブラウザの翻訳機能が影響することもあるので、翻訳機能をOFFにしてみると改善されることもあります。
ChatGPTが使えないケースでよくある疑問
ここでは、ChatGPTが使えなくなった場面で挙がりやすい疑問を紹介します。事前に把握しておくことで、実際にChatGPTが使えなくなったときにも安心して対応できるでしょう。
ヘルプページはあるのか?
ChatGPTを提供しているOpenAIの公式サイトに、ヘルプページが用意されています。よくある質問やトラブル解決の方法などが記載されており、検索窓からキーワード入力して検索することもできます。しばらく時間を置いても不具合が解決しない場合に活用してみてください。
ChatGPTが使えないときのエラーはどこに表示される?
ChatGPTが使えない場合のエラーは、問題が発生している状況によって異なります。エラーが表示される場所を把握しておけば、実際にエラーが起きても落ち着いて対処できます。
ChatGPTのログイン時のエラー
次のようにChatGPTのログイン画面に赤字で表示されます。メールアドレスやパスワードを見直してみましょう。
文章が長すぎるエラーの場合
ChatGPTは入力文字数の制限があるため、既定の文字数をオーバーすると以下のようなエラーメッセージが表示されます。
上記のエラーが表示された場合は、文章を2回に分けるなどして入力し直しましょう。
インターネット接続が問題の場合
インターネット接続が問題の場合は、コンソール画面上にエラーが表示されることもあります。ブラウザの表示画面上で右クリックから「検証」を選択し、コンソール画面を開きます。
コンソール画面の「Network」のタブを選択すると表示されるログの「Status」の3桁の数字を確認しましょう。200番台が表示されている場合はインターネット接続が正常にできていて、400番台はユーザー側のエラー、500番台はサーバー側のエラーとなります。
エラーの原因を切り分けて考えるコツは?
ChatGPTが使えない場合は、使用しているPC・スマホ・タブレットなどの端末、ネットワーク接続、ChatGPT側のうち、どこかに問題があります。エラーの発生状況によって、この3つのどこに原因があるのかを切り分けることが可能です。
ChatGPTに質問してエラーが返ってくる場合は、ChatGPT側に問題があると考えられます。ChatGPTが使えず、Google などの他のWebサイトにも接続できない場合は、ネットワーク接続に問題があると考えられるでしょう。Google などの他のWebサイトは接続できるが、ChatGPTが使えない場合は、使用している端末またはChatGPT側に問題があると考えられます。
ChatGPTが使えないときに代わりになるツールは?
ChatGPTの代わりになるAIツールは続々と登場しています。ChatGPTが使えないときを想定して、あらかじめ代わりになるツールを準備しておくと良いでしょう。ここではChatGPTの代わりになるAIツールを3つご紹介します。
Bing AI
Bing AIはMicrosoftが提供しているAIツールです。AIツールはさまざまな種類があるため、ChatGPT以外は何を使えば良いかわからないという方でも、Microsoftのものであれば安心して利用できるでしょう。Microsoft Edgeをダウンロードし、Microsoftのアカウントを作成すれば無料で利用することができます。
Gemini(旧Bard)
Gemini(旧Bard)はGoogle が提供しているAIツールです。2023年3月にアメリカとイギリスで公開されましたが、その後、2023年5月に日本でも公開されました。Google アカウントがあれば無料で利用することができます。Geminiは現在も開発中であり、利用できる機能やサービスの内容は、今後変更される可能性があります。
Perplexity AI
Perplexity AIは、2022年12月に発表された対話型のAIツールです。アカウントを作成せずに無料で利用できるため利便性が高く、ChatGPTの代替ツールとして気軽に使用できます。AIからの回答文に対するソース情報が明記されるため、回答内容の正確性を確認しやすいのが特徴です。
ChatGPTのエラーを解消し業務効率化に役立てよう
ChatGPTを適切に活用できると、業務の時間短縮や効率化に役立ちます。エラーやトラブルを理由に使わないのは非効率です。そのためには、エラーが発生したときに問題の切り分けと、原因の特定ができるようになることが大切です。
また、ChatGPTが使えない場合を想定して、複数のAIツールを準備しておくのも良いでしょう。エラーが発生した際には本記事を参考にし、ChatGPTを業務の効率化に役立ててください。