名寄せツールは、データの重複や表記ゆれ対策に役に立ちます。しかし、どのツールが自社に最適なのかわからずお悩みの方も多いのではないでしょうか。名寄せツールは、基本機能や選ぶ際のポイントをおさえたうえで、自社の導入目的にあうものを比較検討して導入することが重要です。

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本記事では、名寄せツールの基本的な機能とおすすめの9つの名寄せツールをご紹介します。選ぶポイントもご紹介しますので、名寄せツールの導入にお役立てください。
名寄せツールの基本的な機能
名寄せツールには、主に4つの基本的な機能があります。
- データの取り込み
- データクレンジング
- データマッチング
- データへの属性付与
データの取り込み
名寄せツールは、ExcelやSFA、CRM、MAなど、さまざまな営業ツールから顧客データを一括で取り込むことができます。企業が保有する顧客データは異なる形式で保存されていることが一般的です。名寄せツールでは、これらの顧客データを一括で取り込み一元化し、管理を効率化できます。
データクレンジング
名寄せツールでは、自動でデータクレンジングを行えます。データクレンジングとは、データベース内のデータの誤りや重複、表記ゆれなどを修正、削除し、正規データとして整える作業のことです。
外部から取り込まれたデータには、全角、半角などの表記ゆれや誤字脱字が含まれていることが多いため、データクレンジングによってデータのばらつきを補正します。事前に、全角、半角、ひらがな、アルファベットなどの表記ルールを定めておけば、粒度がそろい、扱いやすいデータに整えられます。
データマッチング
名寄せツールでは、自動でデータマッチングも実行できます。データマッチングとは、あらかじめ設定したルールでデータを整理し、重複しているデータを一つにまとめることです。
例えば、企業名、住所、電話番号が一致していれば、他の項目が異なっていても同一企業とするなどのルールを設定できます。データマッチングが自動で行われることで、社名変更や合併・統廃合などがあっても、メンテナンスによって常に最新情報に保つことが可能です。
データへの属性付与
ツールによっては、マッチングしたデータに属性を付与し、タグ付けやカテゴリ分けをして活用しやすい形にリスト化することが可能です。
特定の属性に絞ったデータ抽出を行えるようになるため、購入履歴や地域などに分けたセグメント分析、購買意欲の高い顧客に絞ったマーケティング、営業活動がしやすくなります。
おすすめの名寄せツール9選
名寄せは、Excelでもフィルタリング機能や置換、関数などを使えば可能です。
ただし、Excelは大規模データの処理には向かず、対応できる内容も限られるため、専用ツールを使うのがおすすめです。
ここからは、おすすめの名寄せツール9選をご紹介しますので、自社に最適なツールを選ぶ際の参考にしてください。なお、料金プランやサービス内容は2025年7月時点の情報です。
- Precisely Trillium
- uSonar
- Sansan Data Hub
- DataStage
- Data-Master ®
- データクレンジングサービス
- Valu∞
- T-Matching
- SalesNow
1. Precisely Trillium
Precisely Trilliumは、株式会社アグレックスが提供している名寄せツールです。20年以上のデータ整備ノウハウがあり、日本国内で約250ユーザーの実績があります。名寄せ条件や精度を自由に調整・設定できるため、業務の内容や目的に沿った名寄せ結果を得られます。
【機能】
- 辞書(姓名、法人キーワード、住所など)を活用した高品質なデータクレンジング、名寄せ機能
【使いやすさ】
- 直観的に操作できるインターフェースとセルフサービス機能
【サポート体制】
- 顧客データ分析、分析結果に基づいた最適なデータクレンジング・名寄せを行う受託サービスの提供
【連携】
- 各種ERP、CRM
- データベースとのAPI連携
【費用】
- 要問い合わせ
2. uSonar
出典:uSonar
uSonarは、ユーソナー株式会社が提供している顧客データ統合ソリューションです。国内拠点99.7%を網羅した1250万件の法人企業データベースLBCを用いて、高精度なクレンジングや名寄せを実現します。
【機能】
- 国内最大規模の法人企業データベースによるデータクレンジングにより、データを補完・更新
- 企業の過去データに基づく取引安全性の確認
【使いやすさ】
- 顧客データの一元化によりマーケットを把握し、優先アプローチ先を判定できる
- 名刺スキャン後、SFA、MAに連携させて相手情報を可視化
【サポート体制】
- FAQサイト・電話・メール
【連携】
- 各種SFAやMA、CRM
【費用】
- 要問い合わせ
3. Sansan Data Hub
Sansan Data Hubは、Sansan株式会社が提供する名寄せツールです。高度な名寄せ技術で、社名の変更や吸収合併といった同一企業とわかりづらいケースでも企業を特定できます。
【機能】
- 独自に発行している企業コードを付与し、重複データの洗い出しや統合などのクレンジング作業を大幅に効率化できる
【使いやすさ】
- 最新で正確な名刺データを基にした効率的なSFAやCRMと連携によりデータ管理の手間を大幅に軽減
【サポート体制】
- Sansanサポートセンター・AIチャット
【連携】
- 各種SFA、CRM、MA、ERP
- Salesforce連携
- 外部システムプラグイン
【費用】
- 要問い合わせ
4. DataStage
出典:DataStage
DataStageは、データの抽出(Extraction)、加工(Transformation)、ロード(Loading)をGUIで開発できる、株式会社日立製作所が提供しているETLツールです。QualityStageによる「データ分析、標準化、関連づけ、最適データの選択」の4つの名寄せ機能を提供します。
【機能】
- ETL(データ抽出・変換・ロード)処理によりデータを必要な形式に変換してデータハウスに効率的に格納可能
- パラレル処理の採用による大量データ処理時間の短縮
【使いやすさ】
- GUIによる直観的な操作でデータ加工・統合の負担を軽減
【サポート体制】
- 導入支援・FAQサイト
【連携】
- 要問い合わせ
【費用】
- 要問い合わせ
5. Data-Master®
出典:Data-Master®
Data-Master®は、株式会社NTTデータ バリュー・エンジニアが提供している顧客リストのツールクレンジングサービスです。顧客データに対し、AI技術と豊富な辞書を活用したクレンジング処理を自動的に行えるのが特徴です。
【機能】
- AIや辞書による自動データクレンジング
- 事業所単位の法人番号付与
- 再処理による処理済みデータの最新化
【使いやすさ】
- データクレンジングの自動化やシステム間での顧客データ・法人情報の統合により業務効率化が可能
【サポート体制】
- コンサル、データ構造の明確化などの導入支援
【連携】
- 要問い合わせ
【費用】
- 要問い合わせ
6. データクレンジングサービス
データクレンジングサービスは、株式会社ダブルスタンダードが提供している名寄せツールです。業界・業種問わず対応可能で、不動産業界、金融業界、官公庁、公益社団法人など幅広い業界への導入実績があります。
【機能】
- 重複削除、誤記修正、表記ゆれの統一などの名寄せ・データクレンジング処理
- タグ付け、カテゴリ分けによる分析や集計
【使いやすさ】
- 欠損データの補完や誤記、重複データの削除などが自動化され、人的エラーの発生を軽減できる
【サポート体制】
- 要問い合せ
【連携】
- BIツールやCRMとのAPI連携
- CSV、データベース連携
【費用】
- 5万円から対応可能。詳細は要問い合わせ
7. Valu∞
出典:Valu∞
Valu∞は、日本ソフト販売株式会社が20年以上のノウハウを活かして開発した名寄せツールです。自社開発の高速データベースによる一括処理で、精度の高いデータ整備を実現できることが特徴です。
【機能】
- 誤表記、表記ゆれ、重複データの検出
- 最新データベースの利用によるデータの最新化、正規化
【使いやすさ】
- 独自システムによる大量の高速データ処理でデータ管理の効率化を推進
【サポート体制】
- 高セキュリティポリシー対応プランの提供
- 熟練のエンジニアによるデータクレンジング・名寄せサポート
【連携】
- 要問い合わせ
【費用】
- 要問い合わせ
8. T-Matching
出典:T-Matching
T-Matchingは株式会社東京商工リサーチが提供しているクラウド型の名寄せツールです。企業情報580万件超、事業所情報380万件超、総件数1,000万件超の企業データベースと連携した、名寄せやデータクレンジングが可能です。
【機能】
- TSRの企業データベースを活用した精度の高い名寄せ
- 独自アルゴリズムによるデータの自動修正
【使いやすさ】
- クラウドに対応し、データファイルをアップロードするだけで簡単に名寄せ・データクレンジングが完了
【サポート体制】
- メール
【連携】
- API連携
【費用】
- 年額132,000円(税込)からの年間契約。詳細は要問い合わせ
9. SalesNow
出典:SalesNow
SalesNowは、株式会社SalesNowが提供しているAI搭載の企業データベースクラウドサービスです。上場企業からスタートアップ企業まで700社以上の導入実績があります。
【機能】
- 企業データ数544万社を完全網羅したデータベース
- 名寄せ後に企業データの属性を自動付与しデータ分析基盤を整備
【使いやすさ】
- 初心者でも使いやすいUIと、最新の企業データで精度の高い検索とスムーズなリスト作成を実現
【サポート体制】
- 専属担当者によるミーティング・チャット
【連携】
- SFA、CRM、MA連携
【費用】
- 要問い合わせ
名寄せツールを選ぶ際のポイント
ここでは、名寄せツールを選ぶ際に留意したい5つのポイントを解説します。
- 導入目的に合っているか
- 費用感は適切か
- 操作しやすいか
- サポート体制はあるか
- SFA、CRM、MAと連携できるか
導入目的に合っているか
名寄せツールを選ぶ際は、導入目的に合った必要な機能が過不足なく搭載されているかを確認しましょう。
例えば、マッチング後のデータに属性を付与したい場合は、属性付与の機能がついているツールが必要です。一方、重複データの検出などシンプルな機能で十分な場合は、安価なツールの方が費用を抑えられます。
自社の導入目的を明確にして、目的に合ったツールを比較検討することが大切です。
費用感は適切か
複数の名寄せツールを比較検討し、自社の予算に見合う適切なツールを選ぶことも大切です。
一般的に名寄せツールは、初期の導入費用と毎月の利用料が発生し、使える機能が多くなるほど費用も高くなります。自社の導入目的を満たすために必要な機能と不要な機能を明確にしておくと、最適なツールを把握でき、導入・運用費用を抑えられるでしょう。
操作しやすいか
名寄せツールの操作性や操作難易度は製品によって異なります。
一部の製品では、操作や運用に関する講習を受けないとうまく操作できないものがあります。また、実際に名寄せツールを使う現場担当者が、ITに詳しくないことも考えられるでしょう。そのため、名寄せツールを導入しても使いこなせないケースが少なくありません。
操作に不安がある場合は、無料トライアル期間を設定しているツールを試してみると良いでしょう。実際に現場担当者が操作性を確認しておけば安心して契約でき、長期的に運用できます。
サポート体制はあるか
名寄せツールの設定には、専門知識が必要になることがあります。社内に、ITに詳しい担当者がいない場合は、専門家によるサポートが得られる体制があるかを確認しましょう。
提供会社によっては、設定だけでなく、課題解決や導入目的に応じた柔軟なサポートを提供してくれるところもあります。名寄せツールの導入に不安がある場合は、チャット、メール、電話対応や、マニュアル、FAQなどのサポート体制が充実しているツールを検討することをおすすめします。
SFA、CRM、MAと連携できるか
自社の導入目的に応じて、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティングオートメーション)などの各種営業ツールとの連携ができるかどうかも、名寄せツールを選ぶ際の大切なポイントです。
名寄せツールによって整備されたデータを営業活動に最大限活用したいと考えているのであれば、SFA、CRM、MAなどの各種営業ツールとの連携に強みを持つ名寄せツールの導入を検討しましょう。
自社に最適な名寄せツールで営業活動を効率化しよう
名寄せツールは、顧客データの重複や表記ゆれ対策に役に立ちます。名寄せツールを導入し、顧客データを整備することで、散在した顧客データを効率よく統合することが可能です。また、SFA、CRM、MAなどの営業ツールと連携させれば、顧客データを営業活動に最大限活用することができ、より質の高いサービスを顧客に提供できるようになります。
必要な機能や選ぶ際のポイントをおさえたうえで、自社に最適な名寄せツールを導入しましょう。
名寄せを行う際は、顧客情報を管理するツールの見直しも同時に行うのがおすすめです。顧客情報の管理に特化したデジタルツールを導入することで、一貫性が保たれた最新の顧客情報を維持できるためです。
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