メルマガ配信は販売促進やリピーター醸成、顧客満足度の向上など、いくつものポジティブな効果が期待できるマーケティング施策です。

近年はSNSやメッセージングアプリが台頭していることから、「今からメルマガ配信に取り組んで、期待どおりの効果が出るのか」と不安に思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、メルマガは現在でも多くの方が利用しており、企業のマーケティング活動においては変わらず重要な存在です。
本記事では、メルマガ配信の基礎知識や具体的な役割、効果が期待できる理由やおすすめツール、選定法まで幅広くご紹介します。メルマガ配信の活用を検討している方は、ぜひ当記事を参考にしてメルマガ配信を始めてみましょう。

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メルマガの役割とは?
そもそもメルマガにはどのような役割があるのかを確認しましょう。主な役割として、以下4つが挙げられます。
1. 販売促進
メルマガを通して自社の新商品や注目の商品を紹介することで、販売促進につながりやすくなります。メルマガは自社と顧客の継続的な接点を築く効果があり、商品に関心を寄せてもらえるような内容をブラッシュアップすることで、効果はさらに高まります。
2. 顧客のファン化
メルマガ配信には、顧客のファン化を促す効果が期待できます。メルマガでは、商品の使い方やちょっとしたコラムなど、顧客に役立つ情報や魅力的な商品の紹介が可能です。継続的に配信し続けることによって顧客満足度が高まり、自社と顧客の間に深い信頼関係を構築して ファン化の促進を実現します。
3. ブランディングの確立
メルマガの配信には顧客に商品やサービスの魅力を伝えるだけでなく、顧客との接点をもつことで企業やブランドに対するロイヤルティを感じてもらいやすくする効果があります。
心理学には「ザイオンス効果」と呼ばれる現象があり、「単純接触が増えるほど、人は親しみをもつようになる」といわれています。日本語で「単純接触効果」とも呼ばれており、メルマガはザイオンス効果を引き起こすツールとして有効です。
また、メルマガの配信を通じて自社のミッション・ビジョンを伝えることで、顧客から自社に対して抱いてほしいブランドイメージを能動的に形成できます。
4. リピーターの創出
メルマガを継続的に配信し、顧客との継続的なコミュニケーションを取り続けることは、自社と顧客の関わりを強固なものにして、リピーターの創出に貢献します。
企業の成長には、新規顧客の創出だけでなくリピーターを生み続けることが欠かせません。マーケティングの考え方のひとつとして「1:5の法則」があり、この法則では「1人の新規顧客を創出するコストは、1人の既存顧客を維持するコストの5倍かかる」とされています。新規の顧客を創出し、その顧客をリピーターとして醸成し続けることが、企業の持続的な成長を後押しするのです。
メルマガ配信は今でも効果がある?
スマートフォンの普及やメッセージアプリの台頭により、個人がメールをやり取りする機会は以前に比べて少なくなっています。そのため、メルマガ配信はビジネスの成長に効果があるのか疑問に感じている方もいらっしゃるでしょう。
結論からいえば、メルマガ配信は現在でもビジネスの成長へ十分に寄与すると考えられます。Campaign Monitor社が行った2022年のメルマガ配信レポートによれば、メルマガ配信を行った全事業者・全業種の平均開封率は21.5%となっています。つまり、メルマガを受信した読者の約5人に1人は開封している計算です。
もちろん、開封率やコンバージョン率を高めるためにはコンテンツの内容をブラッシュアップし、読者に興味を持ってもらえるメルマガであり続ける努力も欠かせません。とはいえ、前述のレポートの内容を考慮すると、魅力的な内容を配信できればメルマガはまだまだビジネスに有用なツールであるといえます。
メルマガ配信ツールの主な機能
メルマガ配信業務を効率化するためには、メルマガ配信ツールの利用が必要不可欠です。ここでは、メルマガ配信ツールの主な機能について紹介します。
大量配信/一斉配信
メルマガ配信ツールを活用すると、事前に作成した配信リストをもとに、手動では難しい大量配信や一斉配信が可能です。
メルマガの登録者数が増えてくると、一般的なメールソフトでは対応できません。ToやCcの設定間違いなどによる誤配信のリスクが高まるだけでなく、一斉配信の際にメールサーバーに負荷がかかり、配信遅延が起こったり未達になったりする可能性もあります。このような課題を解決する上で、メルマガ配信ツールの利用が効果的です。
予約配信/定期配信/ステップ配信
メルマガ配信ツールには予約配信や定期配信の機能が備わっており、顧客の状況やターゲットを事前に設定しておくと、 作成したメルマガを設定した日時に自動で配信します。休業日や定時後などの時間帯でも無理なく配信できるので、計画性のある運用が可能です。
また、顧客の特定の行動を検知すると段階的に自動でメールを配信してくれる「ステップ配信機能」を活用することで、マーケティング業務をさらに効率化できます。
リスト管理
メールアドレスをはじめとしたユーザー情報をリストで管理できる機能です。入会・退会があるとリストを自動更新したり、メルマガを配信するときに属性別にメールの内容を出しわける「セグメント指定機能」が利用できます。
メルマガ作成支援機能
メルマガ配信ツールにはメルマガの作成支援機能が備わっており、テキストメール・HTMLメールのどちらでもメルマガ作成が可能です。テンプレート機能を利用して作成時間を短縮するなど、リソースを無駄なく活用した効果的なメルマガ配信を実現します。
効果測定機能
メルマガ配信後には、配信したメルマガの到達率や開封率、クリック率などの各種データを分析して、今後の改善につなげることが大切です。メルマガ配信ツールの効果測定機能を利用することで、各指標の明確な数値を集計でき、改善策を講じることができます。
おすすめのメルマガ配信ツール8選
前述の内容を踏まえて、おすすめのメルマガ配信ツールを8個ご紹介します。
1. blastmail
blastmailは国内で18,000社を超える導入実績を有するメルマガ配信ツールです。業種・業態を選ばずに利用可能で、シンプルな設計なのでこれからメルマガ配信をスタートする方でも直感的に作成できます。
プラン |
機能概要 |
料金 |
Lightプラン |
基本機能(メール作成 / 配信 / 読者管理)のみ |
¥3,000/月~ |
Standardプラン |
基本機能+迷惑メール対策機能 |
¥6,000/月~ |
Proプラン |
5万アドレス以上の大規模配信やリストスクリーニングに対応 |
¥30,000/月~ |
2. Marketo Engage
Marketo EngageはAI技術を活用したセグメンテーションや顧客ステータスベースのパーソナライズが可能なメール配信ツールです。世界的に高いシェアを獲得しており、導入実績は全世界で5,000社を超えています。
プラン |
機能概要 |
料金 |
カスタマイズ |
メール作成・配信・管理・パーソナライズメールの作成・効果測定機能 |
要問合せ |
3. WiLL Mail
WiLL Mailは継続利用率99%と顧客満足度が高く、ドラッグ&ドロップで簡単にHTMLメールを作成できるメルマガ配信ツールです。国内で初めてドラッグ&ドロップによるメルマガ作成を実現したのがWiLL Mailであり、多くの事業者に選ばれています。
プラン |
機能概要 |
料金 |
シンプルプラン |
・一斉配信に対応 |
¥4,000/月~ |
プレミアムプラン |
・一斉配信 ・ターゲットメール ・ステップメール |
¥10,000/月~ |
4. オレンジメール
オレンジメールは導入から最短10分で利用開始できる手軽さが魅力 です。無料試用期間が30日間設定されており、事前検証を十分に行えるでしょう。
プラン |
機能概要 |
料金 |
ビジネス版プラン2000 |
配信件数2,000件まで |
¥2,480/月~ |
ビジネス版プラン5000 |
配信件数5,000件まで |
¥3,980/月~ |
ビジネス版プラン10000 |
配信件数10,000件まで |
¥7,980/月~ |
エンタープライズ版 |
配信件数30万件まで |
¥33,000/月~ |
5. MailPublisher
MailPublisherは4,100万通/時の高い配信性能と、月間60億通の大量配信実績があります。SFTP/APIの連携によってメルマガ配信と他システムを掛け合わせた柔軟性の高いマーケティングが可能です。
プラン |
機能概要 |
料金 |
カスタマイズ |
メール作成・配信・管理・効果測定・A/Bテスト・SMS配信 |
要問合せ |
6. 配配メール
配配メールは2007年のサービス開始以後安定的に稼働している老舗のメルマガ配信ツールのひとつで、9,000社以上の導入実績があります。IP分散によってスパム判定を回避する仕組みを実装しており、配信先でブロックされてしまうリスクが軽減可能です。
プラン |
機能概要 |
料金 |
Light |
・一斉配信に対応 |
要問合せ |
Standard |
・Lightの全機能 ・ステップメール ・コンバージョン計測 |
要問合せ |
Premium |
・Standardの全機能 ・HTMLエディター ・複数アカウント発行に対応 |
要問合せ |
Bridge |
・全ての機能を利用可能 |
要問合せ |
7. MailChimp
MailChimpはアメリカのMailChimp社が提供しているシステムで、全世界1,300万社以上が導入している圧倒的な実績が特徴です。フリープランでも2,000件まで連絡先を登録可能で、レポート機能が充実しているため、効果的なマーケティング戦略に活用できます。
プラン |
機能概要 |
料金 |
Free |
・メルマガ作成ツール ・CRMマーケティング機能 |
無料 |
Essentials |
・Freeプランの全機能 ・テンプレート ・A/Bテスト機能 |
¥1,150/月~ |
Standard |
・Essentialsプランの全機能 ・カスタムテンプレート |
¥1,750/月~ |
Premium |
・Standardプランの全機能 ・高度なセグメンテーション ・キャンペーンの比較テスト ・優先的な電話サポート |
¥34,500/月~ |
8.HubSpot
HubSpotの「Marketing Hub」に実装されているメルマガ配信ツール機能は、パーソナライズされたメルマガを簡単に作成できる点が強みです。目的に応じた多彩なテンプレートが用意されており、初めての方でも簡単に、成果につながりやすいメルマガを構築しやすい設計になっています。
プラン |
機能概要 |
料金 |
Free |
メルマガ配信月2,000通まで |
無料 |
Starter |
マーケティングコンタクト1,000件まで |
¥5,400/月~ |
Professional |
マーケティングコンタクト2,000件まで |
¥96,000/月~ |
EnterPrise |
マーケティングコンタクト10,000件まで |
¥384,000/月~ |
メール配信時はオプトアウトにも注意
メルマガ配信にはメールアドレスなどの個人情報が必要になりますが、ユーザーの許可を得ずに勝手にメルマガを配信すると特定電子メール法の法律違反になり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に加え、法人なら3,000万円以下の罰金の対象となる可能性があります。
メルマガ配信前にオプトイン/オプトアウトについての正しい知識を身につけて、法律に基づいたメルマガ配信を行いましょう。
メルマガ配信でより効果的なマーケティングを実践しよう
今や成長している企業のほとんどは、メルマガ配信に注力しています。近年はSNSや動画を使ったマーケティングが注目されがちですが、メルマガは古くから活用されているマーケティング手法であり、現在でも有効です。
事前にメルマガの目的や活用方法を把握することで、効果が発揮できます。
メルマガ配信で成功するためには、自社が定める目的、ゴールを明確にし、それに適したメルマガ配信ツールを導入する必要があります。
これからメルマガ配信に取り組む方は、本記事の内容をぜひ参考にしてみてください。