マーケティング施策として運用している企業も多い「メルマガ」。顧客との関係構築に有効な施策で、比較的低コストで始められるのが魅力ですが、期待したような成果が出ていないと悩んでいるマーケティング担当者の方も多いものです。
メルマガ配信ガイド&事例集(2021年最新版)
メルマガ(メールマガジン)運用をゼロから始める方法を詳しく解説します。
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運用であまり成果が出ていない場合は、戦略を見直す必要があるかもしれません。また、メルマガの運用を検討しているなら、メールの種類や配信方法といった基礎知識を押さえておくとスムーズに施策の立案が進められます。
この記事では、メルマガの形式や配信する目的といった基礎知識やメリットを解説します。メルマガ施策を成功に導くためのヒントも掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
メルマガとは
メルマガ(メールマガジン)とは、見込み客や既存顧客に対して情報やコンテンツを継続的にメール配信するマーケティング手法です。ニュースレターと呼ぶこともあります。Webマーケティングが登場した2000年頃から、情報発信ツールとして活用されてきました。
メールマーケティングの一種であるメルマガは、読者にとって役立つコンテンツの発信やクーポンの配布、セールの告知など、さまざまな目的で配信します。
ユーザーが保有する端末や利用環境に関わらず、メールアドレスさえあれば見込み客や既存顧客へ直接情報を発信できるのが、メルマガのメリットです。また、任意の情報を発信できるだけではなく、配信する時間やタイミングを企業側が自由に設定できるのも特徴の一つです。
メールマーケティングの詳しい内容や実施までの流れについては、次の記事で詳しく解説しています。
メルマガの形式の種類
メルマガの形式には、大きく分けて次の2つの種類があります。
- テキストメール
- HTMLメール
それぞれの特徴を押さえておきましょう。
テキストメール
テキストメールは、プレーンテキストのみで構成されるシンプルなメールです。装飾や画像を含まず、テキストのみのため端的で読みやすく、読者に重要な情報を提供する際に有効です。
また、テキストメールはファイルサイズが小さく、ダウンロードや表示に時間がかかりません。HTMLの知識も不要で、誰でも作成が可能なため、導入しやすいでしょう。
HTMLメール
HTMLメールは、テキストに加えて、画像・フォントスタイル・カラーリングなどの装飾的な要素を含むメール形式です。HTMLメールは視覚的な訴求がしやすいのが特徴で、製品の紹介やプロモーション、イベントの案内などに適しています。ただし、HTMLメールでデザインやスタイルのカスタマイズを行うには、HTMLの知識が必要です。
メルマガを配信する目的
メルマガを配信する目的として、主に次の3つがあげられます。
- 売上機会の創出
- 顧客・見込み客との関係構築
- ブランディング
売上機会の創出
情報提供や関係構築による売上機会の創出は、メルマガの重要な目的の一つです。新製品やキャンペーンの告知を通じて、見込み客には購買機会を、既存顧客にはアップセル(上位商品の販売施策)やクロスセル(セット商品の販売施策)の機会を創出します。
見込み客に新しい製品や特別なプロモーションを伝え、既存顧客には関連製品やサービスを提案することで、売上機会を最大限に引き出します。
顧客・見込み客との関係構築
メルマガは顧客や見込み客との信頼関係を築くうえでも効果を発揮します。見込み客や既存顧客に役立つ情報や知識、ノウハウを提供することで、信頼を高め、自社のファンになってもらいましょう。
また、メルマガを通じて読者の課題や悩みの解決をサポートし、価値を提供することで、長期的な顧客関係を築くことも可能です。自社の専門知識やサービスにアクセスすることで、信頼獲得につながり、顧客ロイヤルティも向上します。
ブランディング
メルマガはブランドの強化にも寄与します。例えば、商品購入後もメルマガを通じて役立つ情報を提供し続けられれば、顧客は、「次もこの企業の製品を買いたい」「別の分野でも使ってみたい」という考えを持ってくれます。
また、自社がどのようなブランドなのか認識してもらい、定着させる効果もあります。自社の商品・サービスの独自性や付加価値をアピールして、他社との差異化を図ることも可能です。
「メルマガは時代遅れだ」という意見もありますが、実際には現在も有効なマーケティング手法として、多くの企業が取り入れています。
なぜ「時代遅れ」という声があるのかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
メルマガのメリット
メルマガには次のようなメリットがあります。
- 低コストかつスピード感のある配信が可能
- ユーザーの属性に合わせて配信内容を最適化できる
低コストかつスピード感のある配信が可能
メルマガの施策は、広告費がかからないため低コストで実施できます。チラシやダイレクトメール(DM)のような、印刷や郵送のためのコストも不要です。
また、コンテンツを用意するだけで始められるため、準備にかかる時間も大幅に削減できます。情報を迅速に届けられるので、プロモーションやセール情報など、鮮度が重要な情報を伝達するのに適した方法です。
ユーザーの属性に合わせて配信内容を最適化できる
メルマガは、読者に合わせて内容を最適化できるため、顧客満足度の向上にも寄与します。
例えば、自社サービスに登録しているユーザーや、過去に自社の商品を購入したことのあるユーザーなど、自社に一定の興味がある人に配信することが可能です。そのなかで、ユーザーの属性に合わせた配信もでき、性別、年代、居住地、商品の購入履歴やリピート率など、セグメントに合わせてメールを送り分けることができます。
セグメントを絞って内容を最適化することで、顧客にとってより関心のあるコンテンツを提供でき、高い反応率が期待できる点もメリットです。
メルマガを配信する方法
メルマガを配信する際は、配信ツールを利用することをおすすめします。Outlookなどの一般的なメールソフトを使って一斉送信してしまうと、受信時にスパム判定されることがあり、ユーザーに届きづらくなってしまうためです。
ここでは、メルマガを配信するおすすめの方法を2つ紹介します。
メルマガ配信システム
メルマガ配信システムとは、メールマーケティングを行うためのツールで、配信リストの管理、配信スケジュールの設定など、メルマガ配信を効率的に管理できる機能を有します。メルマガの配信プロセスを自動化でき、開封率やクリック率などのデータ分析にも役立つ便利なシステムです。
メルマガ作成を効率化できるテンプレートなども用意されているので、初めてメルマガを作成する方でも、安心してコンテンツ作成に取りかかることができます。
MAツール
MA(マーケティングオートメーション)ツールは、メルマガ配信やソーシャルメディア投稿、Webサイトのトラッキング、見込み客の創出など、さまざまなマーケティングタスクを管理・自動化するためのものです。
MAツールを使うことで、顧客行動に基づいたパーソナライズ化されたメルマガを送信できるため、効果的なリードナーチャリング(見込み客創出)にも役立ちます。
メルマガだけでなく、SNSや自社のサイト運営など幅広くマーケティング施策を展開したい場合は、メールマーケティングに特化したメルマガ配信システムではなく、MAツールを選ぶと良いでしょう。メルマガ配信システムはシンプルな機能のものを選び、MAと使い分ける方法もあります。
効果が出るメルマガ施策を実施するポイント
メルマガは、配信することがゴールではありません。その先の資料ダウンロードや商品購入などの成果をあげるための手段であることを忘れないようにしましょう。
ここでは、メルマガで成果をあげるためのポイントを4つ解説します。メルマガを成果につなげるには、誰に何を伝えるのかが重要です。読者の必要とする情報を、読みやすい形で届けられるよう、次から解説するポイントを参考にしてください。
実際の作成方法や作り方のコツについては、次の記事をご覧ください。
セグメントごとにメルマガを作成する
顧客・見込み客の興味関心や購買履歴に基づいてセグメントを設定し、メルマガのテーマや提案内容をカスタマイズします。各セグメントに合わせたメルマガを作成することで、読者に対して、より関連性の高い情報を提供できるため、開封率やコンバージョン率向上につなげられます。
メルマガをパーソナライズ化する
メルマガの本文に読者の名前を使用したり、過去の行動に基づいたパーソナライズ化されたメッセージを送信したりして、親近感や好感を持ってもらい、集客につなげます。パーソナライズ化は読者の関心を引きつけ、メルマガを開封し、アクションに移行させるきっかけとなります。
メルマガ内で読者のニーズや問題に焦点を当て、悩みが解決できるコンテンツを作成しましょう。そうすれば、読者にとって価値ある情報を提供することができます。
スマホでもレイアウトを確認する
近年、メルマガはスマートフォンで読む人が多くなりました。そのため、メルマガのレイアウトは、デスクトップだけでなく、スマートフォンやタブレットでも読みやすいように設計する必要があります。
パソコンで表示をチェックした後、必ずスマートフォンでもレイアウトが崩れていないか、読みづらくないかなどを確認しましょう。
効果測定と改善を繰り返す
メルマガは配信するだけでは意味がありません。成果につなげるために、読者のフィードバックやデータを活用し、継続的な改善プロセスを確立することが、施策成功への近道です。
配信後は、開封率・クリック率・コンバージョン率などの指標を分析し、効果を確認しましょう。効果測定を通じて、各メルマガのパフォーマンスを把握し、改善が必要なコンテンツを特定します。この分析と改善を繰り返すことにより、読者のニーズに合ったコンテンツを作成できるようになります。
実際の効果測定の方法や開封率を上げるためのポイントについては、次の記事を参考にしてください。
メルマガ配信の法律上の注意点
メルマガを配信するときは、特に法律的な面に気を付ける必要があります。メルマガ配信に関わる法律は次の3つです。
- オプトイン、オプトアウトの明記(特定電子メール法)
- 個人情報の取り扱い(個人情報保護法)
- 著作権の遵守(著作権法)
オプトイン、オプトアウトの明記(特定電子メール法)
メルマガにおいては、特定電子メール法でオプトインとオプトアウトの明記が義務付けられています。
- オプトイン:メルマガを配信する前に、事前に許可を求めること
- オプトアウト:メルマガの受け取りを拒否すること
メルマガを送る際は、あらかじめユーザーに「メールを送っても良い」という意思表示をしてもらう必要があります。また、購読中のメルマガをいつでも配信解除できるよう、メールの最下部にはオプトアウトを明記しなければなりません。
個人情報の取り扱い(個人情報保護法)
当社HubSpotのメルマガの登録ページには、次のような文面を記載しています。
プライバシーポリシーとは、個人情報をどのように扱うかについて明記した文面です。企業ごとに文面は異なりますが、次の2点は、ほとんどの企業に共通しています。
- メールアドレスの利用目的を伝え、利用目的以外に個人情報を使わないことを明記すること
- 個人情報の管理は万全を期すこと
個人情報の取り扱いについては個人情報保護法で規定されているため、オプトインやオプトアウトの明記とともに、慎重に取り扱わなければなりません。
著作権の遵守(著作権法)
メルマガを作成するうえでは、著作権法についての理解も重要です。メルマガに使用するテキストや画像は、著作権を遵守したものでなくてはなりません。引用する場合は、引用箇所と出典を明示する必要があるため注意しましょう。
メルマガを配信して集客につなげよう
メルマガは顧客を創出するうえで効果的な手段です。読者の関心を引くコンテンツを提供し、特典やプロモーション情報を組み合わせて、見込み客と良好な関係を築きましょう。
コンテンツに読者が価値を見出せば、結果としてコンバージョン率が向上します。さらに、フィードバックを受け入れ、メルマガを改善し続けることで、読者のアクションが期待できるでしょう。
メルマガはビジネスに新たな顧客を導くきっかけになります。今回解説した内容を参考に、ぜひメルマガを配信してみてください。