メールはビジネスシーンのコミュニケーションツールとして多くの企業で使われています。メールにはいくつかの形式がありますが、近年HTML形式のメールを利用する企業が増えています。HTMLメールは画像挿入や色の変更など自由にレイアウトができ、ビジュアル的に情報を伝えられることが特徴のメールサービスです。

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また、計測タグを埋め込むことで開封率やクリック率を測定できるため、効果検証・分析にも役立ちます。

HTMLメールを活用する企業が増えている一方、まだ活用に踏み切れていない企業も少なくありません。HTMLメールを活用しない理由の一つとして、HTMLの知識がなく作成方法がわからないことが挙げられます。

HTMLメールの活用は今後益々求められると予想されるため、HTMLメールの仕組みを理解することは、企業・個人のマーケティング力向上にもつながります。

そこで本記事では、HTMLメールの基本からメリット・デメリット、具体的な配信手順にいたるまで、HTMLメールについて基礎から学びたい方に向けて解説します。

無料で使えるHTMLメール配信ツールも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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HTMLメールとは

HTMLメールとはどういったサービスなのか、よくわからない方も多いでしょう。特に、メールマーケティングをはじめて行う方にとっては、テキストメールとの違いもわかりにくいものです。

ここではHTMLメールの基本から、テキストメールとの違い、メリット・デメリットまで解説します。
 

HTMLメールの基本

HTMLメールとは、HTML言語で作成されたメールサービスのことです。HTML言語とはHyperText Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)の略で、Web上で使われる言語です。HTMLタグと呼ばれる印を文章に付け加えて構成するため、マークアップ言語とも呼ばれます。

HTMLメールの大きな特徴はメールを自由にデザインできることです。HTMLメールでは、HTMLタグによって構成された文章に、CSSという言語で装飾を施すことで、画像・動画の挿入、文字の大きさの変更、色の変更など、メール本文内のレイアウトを自由に変更でき、Webページのようなメールの作成・配信が可能です。

配信されたHTMLメールは、パソコン・スマホ・タブレットなど、あらゆる端末で閲覧でき、企業のキャンペーン案内、メルマガ配信、お知らせ・告知などに活用されています。

調査・コンサルティング会社であるITRが2017年に実施した調査によると、調査対象企業323社のうち、全体の41.8%がHTMLメールを「現在利用している」と回答しています。

2017年に実施した調査

参照:ITR Cross View|マーケティング管理市場の実態と展望2017

さらに、「1年以内に利用予定」「中期的に利用予定」と回答した企業も含めると、半数以上がすでにHTMLメールを活用している、もしくはこれから活用する予定であることがわかります。

今後、HTMLメールは、メールマーケティング手法の中心になっていくでしょう。
 

HTMLメールとテキストメールの形式の違い

HTMLメールと混同されがちなメール手法として「テキストメール」が挙げられます。テキストメールとは、文字(テキスト)のみで構成されたメールのことです。

インターネットが普及し始めた頃から存在する形式で、装飾がない文字だけのシンプルさ故に、特別な専門知識を持たない方でもメールを作成できるため手軽にはじめることができます。

また、文字化けや画像などのレイアウト崩れといった心配が少ないといったメリットがあります。

現在でも利用率が高く、一定の配信効果が見込めるアプローチ手法として広く定着しています。HTMLメールとテキストメールの効果の違いは以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

 

HTMLメールのメリット

  • 画像の挿入、フォントサイズ・色の変更などのアレンジが可能
  • メールの開封率やクリック率などのマーケティング指標の計測が可能

HTMLメールのメリットとして、本文への画像挿入や、フォントのサイズ・色の変更といったアレンジができるため、読者に対して視覚的に訴求できる点が挙げられます。

さらに、メールマーケティングの指標となる開封率やクリック率などを測定することも可能です。HTMLメールでは、本文中の画像や、遷移させたいWebページのURLに計測用のタグ(ソースコード)を埋め込むことで、メールの配信成果を数値化し、検証・改善が可能になります。
 

HTMLメールのデメリット

  • デザインやレイアウト構成などに慣れが必要
  • 受信者の環境によって文字化けやレイアウトが崩れる可能性がある
  • 企業によってHTMLメールの受信を拒否しているケースがある

HTMLメールは、メールエディタを使えばHTMLやCSSの知識を持たない方でも手軽に作成できるようになりました。しかし、ツールの操作やどういったデザインにするかなどはある程度の慣れが必要です。

また配信したHTMLメールは受信先の環境によって正しく表示されない場合があります。挿入画像やレイアウトが正しく表示されるかどうかは、受信者側のメール閲覧環境に依存するため注意が必要です。

さらにHTMLメールは、画像などを挿入するためメールサイズ容量がテキストメールよりも大きくなりやすく、受信に時間がかかるケースがあります。

企業によってはセキュリティ保護の観点でHTMLメールの受信を拒否している場合もあるため、B2Bのメールマーケティングで利用する場合は対策が必要です。
 

HTMLメールの作成方法

以前はHTMLメールを作成するためにはHTMLやCSSといった専門知識が必要でした。しかし現在ではIT技術が進化し、HTMLメール作成を効率化するメールエディタが登場しています。中でもおすすめなのがメール配信ツールです。メール配信ツールには高機能なメールエディタが備わっているため、HTMLの知識経験がない方でも、HTMLメールの作成・配信が可能です。

ここでは、初めてHTMLメールを作成する方に向けて、メール配信ツールを活用したHTMLメールの作成方法を手順に沿って解説します。
 

手順1 HTMLメールのテンプレートを作る

メール配信ツールは初心者でもHTMLメールを作成できますが、メール配信ツールが提供しているテンプレートを活用すれば更にかんたんにHTMLメールを作成できます。

あらかじめいくつかテンプレートを用意しておくことで、目的・用途に応じた使い分けやデザインの工夫を凝らしながら、読者を飽きさせずに継続的な配信を行えます。
 

手順2 メールの配信内容(コンテンツ)を作る

テンプレートの用意が出来たら、次にメールの配信内容を考えます。読者にとって有益なコンテンツを提供し、信頼を得ることを意識しましょう。その上で、読者の興味関心を惹くようなタイトルやデザインを整えていきます。

具体的なポイントとしては次のようなことが挙げられます。

  • タイトル(件名)で中身がわかるようにする
  • 1メール1テーマを徹底し、情報を詰め込み過ぎない
  • リード(導入部分)で読者の興味関心を惹きつける
  • 画像を挿入し読者が内容をイメージできるようにする
  • 申し込みボタンは目立つように色やサイズを変える
     

手順3 メール配信テストを行う

コンテンツが完成した後は、実際に配信する前にメール配信テストを行います。HTMLメールは受信環境によって表示のされ方が変わる場合があります。そのためメールを受け取った相手に正しく表示されることを配信テストによって確認する必要があります。

実際にメールを送信する前にテスト配信を行い、レイアウトが崩れていないか、スマートフォンで見た時に改行位置がおかしくなっていないかなど、一つひとつ確認します。

配信テストは複数名に対して実施し、メールサービスごと(Gmail、Outlook、Thunderbird等)に行うとさらに安心です。
 

HTMLメール配信で気をつけるべきポイント

HTMLメールを配信する際の注意点は、企業によってはHTMLメールの受信を制限しているケースもあるということです。HTMLメールは便利な反面、逆をいえば配信側の意図で色々な仕掛けを組めるため、悪質な嫌がらせや詐欺に利用されるケースも増えています。

どんなにメールの配信数を増やしても到着率や開封率が上がらなければ、期待以上の成果につながりません。ここではHTMLメール配信の際に注意すべきポイントを3つ解説します。
 

マルチパート配信で行う

マルチパート配信とは、HTMLメールとテキストメールの両方を配信する仕組みのことです。

HTMLメールは、相手の受信環境によっては上手く表示されないケースがあります。 特にフィーチャーフォンを使用している場合や、キャリアメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)の場合はHTMLメールを受信出来ない可能性が高くなります。

HTMLメールの利用率が増えているとはいえ、現在ではテキストメールの方が主流です。そのため、HTMLメールを受信できない環境の方への配慮がマナーとなっています。

マルチパート配信を活用することで、配信先がHTMLメールを受信出来ない場合、自動的にテキストメールが配信されます。

マルチパート配信は、メール配信ツールの機能として備わっていることが多いため、メール配信ツールを導入する際は、検討材料の一つにすると良いでしょう
 

スパムメールと間違えられることもある

近年偽サイトやフィッシング詐欺が横行しており、個人情報が盗まれることやパソコンがウイルスに感染するケースもあります。たとえば、画像内にURLが埋め込まれていて、画像をクリックすることで有害なサイトにアクセスするケースもあります。

ほかにも大手ECサイトからのお知らせメールが届いたかのように偽装して、アカウント情報を盗み取るケースもあります。

このようにHTMLメールが悪用されるケースが増えたことで、受け手側はHTMLメールに対して慎重になっています。

こうした悪質なメールとは異なることを理解してもらうために、コンテンツ内容をしっかりと作り込み信頼を得ることが重要です。
 

容量が大きくなりすぎないようにする

HTMLメールを作成する際は、メールサイズをなるべく小さくすると良いでしょう。理想としては、容量が100KB以下に収まるようにします。100KBを超えるとメールの到達率に影響するため、闇雲に配信数を増やすだけでは相手にメールが届きづらくなります。

特に画像や文字装飾が多いとその分容量が大きくなるため、画像を挿入する際はあらかじめ軽量化したり、あまり装飾を増やさないように注意しましょう。

サイズの大きなメールは、受信にも時間がかかる上、受信者側のメールフォルダを圧迫するため嫌がられる可能性もあります。
 

HTMLメールを簡単に制作できる「無料テンプレート」

HTMLメールを作成・配信する際は、メール配信ツールの活用がおすすめです。HubSpotでは無料で使えるEメールマーケティングソフトウェアを提供しており、HTMLメールを使ったメールマーケティングが初めての方でも、高度なHTMLメールの配信が可能です。

HubSpotのアセットマーケットプレイスでは、メールマーケティングに役立つ「メールテンプレート」を無料から提供しており、誰でもかんたんにデザイン性の高いHTMLメールを作成できます。

アセットマーケットプレイス以外にも、HTMLメール作成を効率化するテンプレートは以下の記事にて紹介しており、無料でダウンロード可能ですので、併せてご覧ください。

 

HTMLメールを理解し、読者との関係構築に活用しよう

ビジネスシーンのオンライン化にともない、営業シーンでは訪問・テレアポだけでは、見込み客と接点を持つことが難しくなっています。

Webサイトの資料請求や問い合わせフォームからの見込み客のリードに対し、メールを通じて有益な情報を提供し続けることで、信頼関係が構築されていきます。

特にHTMLメールを活用すれば、画像やデザインに工夫を凝らすことができるため、読み手の興味関心を惹いたり、わかりやすく情報を伝えたりすることが可能です。

さらにHTMLメール配信ツールでは、メール開封率やクリック率の計測もできるため、配信後の検証・改善をスピーディに行えます。

なお、私たちHubSpotのEメール作成・配信機能では、HTMLの知識経験がない方でも簡単にメールを作成できる高性能エディタや、効果測定機能が備わっているため、HTMLメール配信が初めての方にもおすすめです。月間2,000件まで無料でEメールを送付可能なので、HTMLメール配信の導入をご検討中の方はぜひお試しください。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

メルマガ配信ガイド&事例集(2021年最新版)

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元記事発行日: 2022年3月22日、最終更新日: 2024年1月16日

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