メルマガやステップメール、ターゲティングメールなど、目的にあわせてメールマーケティングを実施している企業は多いでしょう。
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しかし、「開封率やクリック率などをチェックしただけで終わっている」場合には、改善の余地があるかもしれません。なぜなら、その他の重要な指標を確認しておらず、正しく効果測定できていない可能性があるからです。
正しく効果測定を行い、PDCAを回していくことで、顧客へより有益な情報を届けられます。その結果、信頼関係を構築でき、新規顧客創出や既存顧客のロイヤルティ向上にもつながるでしょう。
本記事では、メールマーケティングの効果測定の基本から、分析時に確認すべき指標、各指標の改善方法などを具体的にお伝えします。メールマーケティング施策により顧客との友好な関係を築きたいと考えている担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
メールマーケティングの効果測定の必要性
メールマーケティングは販売促進やセミナー開催のお知らせなどざまざまな目的を持って行われます。顧客に有益な情報を提供し、信頼関係を構築するために重要な施策であるため、次の2つの理由から効果測定が必要になります。
効果を数値化して分析することで改善に活かせる
メルマガを配信しても、思ったような成果が得られないという理由からメルマガ配信を止めてしまう企業は少なくありません。
効果測定によってどれくらいの人にメールが開封されていて、本文内のURLを何人がクリックしたかなどのデータを可視化できるため、メルマガの効果を把握でき改善に役立てることができます。
顧客との信頼関係を構築できる
メールマーケティングは、顧客に役立つ情報を提供し続けて信頼関係を構築していく施策です。
顧客との信頼関係を築くには効果測定によって得られたデータを分析して顧客の興味関心を把握し、より顧客の興味関心を引けるような顧客にとって有益な情報を発信することが大切です。
顧客との信頼関係ができていれば、ニーズが顕在化したタイミングで問い合わせが入る可能性が高まるため、その後の商談でも成約につながりやすくなります。
短期的な成果にばかり着目するとメールマーケティングは費用対効果が悪い施策だと感じるでしょう。しかし、そもそもメールマーケティングは中長期的に取り組む施策のため、継続的に配信し効果測定し、関係構築につなげていくことが求められます。
メールマーケティングの効果測定で特に重要な指標
メルマガ配信の効果測定で特に重要なのは次の6つの指標です。
1. 開封率
開封率は、受信者に到達したメール件数に対して、メールを実際に開封した人の割合を示す指標です。
開封率を確認することで、メルマガの件名(タイトル)がどの程度、顧客の関心を引くことができたかがわかります。また、配信した曜日や時間帯が適切だったかどうかも分析が可能です。
開封率は次の計算式で算出します。
- 開封率=メールが開封された数÷メール到達数×100
開封率を計測できるのはHTMLメールのみで、テキストメールでは計測できません。なぜなら、開封率の測定はHTMLメールに画像を貼り付け、開封時にその画像データが読み込まれて初めて開封確認ができるからです。
開封率を高めるためには、メールを配信した後に開封率を記録して開封率が高いメールと低いメールを毎回、比較検証することが大切です。特に、件名は最初に読者が目にし、読むかどうかを決定する要素であるため、いかに興味関心を高めるかが重要となります。
開封率を上げるための施策は次の記事を参照してください。
2. エラー率(バウンス率)
エラーメール率(バウンス率)とは、配信したメルマガが読者に届かず差し戻されたメールの割合のことです。次の計算式で算出します。
- エラーメール率=エラーメール(バウンスメール)の数÷配信数×100
エラーメールが発生する要因は次のようにいくつかあります。
- メールアドレスが間違っている、もしくは無効である
- 受信者のサーバーによりスパムメール扱いになっている
- 受信者側のメールボックスの容量に空きがない
- メールの容量が大きすぎる
エラーをそのままにすると、自社のIPアドレスの評価が下がり、迷惑メール扱いとなる可能性が高まるので注意してください。
エラー率を改善するには、メールのサイズの見直しや、該当アドレスを削除するなどの対策があります。受信者側でスパム扱いされている場合は、メール配信ツールの見直しも有効です。
3. クリック率(CTR)
クリック率とは、メールを受信した読者のうちメール内のURLをクリックしたユーザーの割合です。
本文内にURLを挿入してクリック率を測定することで、読者の興味関心度合いを図ることができます。クリック率は次の計算式で算出します。
- クリック率=URLがクリックされた数÷メール到達数×100
クリック率を高めるためには、「詳しくはこちら」のようなテキストリンクを入れたり、HTMLメールであれば色付きのバナーで目立たせたりするなどの対策が有効です。
4. 反応率
反応率とは、メールを開封した読者で、メール内のURLへアクセスした人数の割合です。次の計算式で算出します。
- 反応率=URLがクリックされた数÷メールが開封された数×100
クリック率との違いは、メールが開封された数が分母である点です。クリック率がメールを俯瞰的に評価するのに対し、反応率はメール本文が読者にとって興味関心を引くものであったかどうかを評価する際に使用する指標です。
5. コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率とは、セミナーの申し込みや商品の購入など、自社が設定した目標を達成した割合のことです。次のいずれかの計算式で算出します。
- コンバージョン率=目標達成数÷メール到達数×100
- コンバージョン率=目標達成数÷URLがクリックされた数×100
前者は、メールマーケティング全体で効果検証を実施する際に活用可能です。後者は、他の施策と併用するなかで施策効果を比較する場合に活用します。
クリックされているのにコンバージョン率が低い場合は、遷移先のWebサイトに問題がある可能性が考えられます。ランディングページのデザインやコンテンツを見直し、表示エラーになっていないかも確認しておきましょう。
6. 全体的なROI(投資対効果)
ROI(Return on Investment)とは投資対効果のことで、全体的な投資に対する収益率を表す指標です。つまり、メールマーケティングへの投資に対する利益率を表し、ROIが高いほど投資対効果は高くなります。
算出方法は次の通りです。
- ROI=利益金額÷投資金額(コスト)×100
例えば、メルマガキャンペーンによって500万円の売り上げがあったとします。キャンペーンに200万円投資をしていた場合、利益は差額の300万円です。そのため、このケースでのROIは、300÷200×100でROIは150となります。
メールマーケティングにおいては、メール配信ツールの利用料金や人件費などもコストに含まれます。
その他に効果測定しておきたい指標
重要な指標以外にも効果計測しておきたい4つの指標をご紹介します。
7. 配信停止率(解約率)
配信停止率(解約率)とは、読者からメルマガ登録を解除された割合です。次の計算式で算出します。
- 配信停止率=配信停止された数÷メール到達数×100
解約率は、適切な配信頻度・タイミングの検証や、コンテンツ内容の検討に役立ちます。また、解約時のフォームに解約理由などのアンケートを入れておくことで読者からの意見や感想をヒアリングでき、改善に活かすことが可能です。
メルマガ配信では、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」により、本文内に配信停止方法の掲示が定められているので、必ず記載しましょう。
8. 直帰率
直帰率とは、本文内のURLをクリックした読者が、リンク先のページ以外に遷移せずに離脱(直帰)した割合です。次の計算式で算出します。
- 直帰率=直帰数÷URLがクリックされた数×100
直帰が起きる要因には、メール本文内での誘導やリンク先コンテンツの矛盾があります。いくらメールで興味関心を高めても、遷移したページのコンテンツの質が低かったり、売り込みと捉えられるような内容であったりすると、読者の興味は一気に下がってしまいます。
また、遷移したページで申し込みフォームが見つけにくい場合も直帰率が高くなります。その場合はサイト設計全体の見直しを行いましょう。
9. メール共有/転送率
メール共有/転送率は、メールに設定している共有ボタン、または転送ボタンをクリックして、メールの内容を他人にシェアした割合です。
メール共有/転送率は次の計算式で算出します。
- メール共有/転送率=共有ボタンまたは転送ボタンのクリック数÷メール到達数×100
一見すると重要には思えない指標ですが、リスト外の新規購読者を増やすことにつながるため確認しておきたい指標のひとつです。また、多くシェアされたコンテンツは、読者に価値のあるコンテンツだと判断できます。
10. リストの増加率
リストの増加率は、読者がどのぐらい増加しているのかの割合です。次の計算式で算出します。
- リストの増加率=(現在の読者数ー従来の読者数)÷従来の読者数×100
メーリングリストは自然に減少し、毎年約22.7%ずつ失効するといわれています。リストの増加率が増えていない場合には、メルマガへの導線や登録方法の簡略化などの見直しを行いましょう。
メールマーケティングの効果測定の方法
メールマーケティングの効果測定に役立つ指標を解説しましたが、実際に効果測定をどのように進めたら良いかわからない方も多いでしょう。
ここでは、メールマーケティングの効果測定方法を2つ解説します。
Google Analyticsを使う
Google Analytics(アナリティクス)とは、Google が提供するアクセス解析ツールです。無料で使えるツールでありながら、Webサイトのあらゆる指標を解析できるため、多くの企業で導入されています。
Google Analytics を活用すれば、メールマーケティングの効果測定も可能です。Google Analytics によるメルマガ効果測定では、主に2つの指標を解析できます。
- メルマガの開封率
- URLのクリック数
メルマガの開封率を測定する際は、HTMLメールに記載した画像タグに、Measurement ProtocolのURLを設置することで計測が可能になります。
URLのクリック数を測定するためには、Google のURL生成ツールを用います。
URL生成ツールを使い、ダミーパラメーターのついたURLを作成してメルマガに貼り付けることで、流入を計測できるようになります。
注意点としては、Google Analytics による効果測定は、HTMLメールに限られているため、テキスト形式で作成されたメルマガでは効果測定を行えません。
メール配信ツールを使う
もう一つは、メルマガ配信などのメールマーケティングに特化したメール配信ツールを活用する方法です。
メール作成から配信リストの管理、効果測定までを一貫して行えます。メールマーケティングの経験が浅い方でも、簡単な操作で効果測定を行える点が大きなメリットです。
例えば、HubSpotのEメールマーケティング機能では、配信したメールごとの開封率やクリック率を瞬時に把握できます。A/Bテストも容易に行えるため、開封率が高い件名やクリック率の高いコンテンツの判定にも役立ちます。
メール配信と効果測定をあわせて行うことで、どういった配信方法やコンテンツが顧客に喜ばれるかを実感値として把握できるようになるでしょう。
メール配信ツールを活用し、メールマーケティングのPDCAサイクルを回すことで、読者に喜ばれるメルマガ配信が実現できます。
効果測定を行い継続的に改善しよう
メールマーケティングのなかでもメルマガ配信は、企業と顧客の関係性を構築する役割を持つ重要な施策です。メルマガ配信後は、クリック率や開封率など各指標に基づいて効果測定を行うことで、数字の裏に潜む課題に気づくことができます。
思うようにメール配信の成果が出ないと感じたときこそ、まずは実態をきちんと確認してください。検証・改善のサイクルを継続的に回し続けることで、徐々に成果につながっていくでしょう。
HubSpotのEメール作成・配信機能では、配信したメールの開封率・クリック率などの詳細を確認できる効果測定機能が備わっています。A/Bテストの実施や、開封率が高い件名の確認などもできるため、どのような件名がユーザーの興味関心を引きやすいかなども実感値としてわかるようになります。
また、AI搭載のコンテンツ生成機能を使えば、メール文面のスピーディーな生成が可能です。
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