広告運用を始めてはみたものの、何が効果的なのか分からず、とりあえず出稿しているだけになっている方は多いのではないでしょうか。Google 広告の運用を成功させるには、各広告の特徴を把握し、目的にふさわしい測定方法で分析と改善を繰り返すことが大切です。
そこで本記事では、Google 広告の各手法の効果や効果測定方法について解説します。効果測定の見るべき指標やポイントについても紹介するので、本記事を読んだ後すぐに実践できます。
Google 広告を活用して有望なリードを
増やす方法
Google とHubSpotが共同で、リードの創出、購買意欲の醸成、キャンペーンの最適化に役立つガイドとチェックリストを作成しました。
- Google 広告で有望なリードを創出するための4ステップ
- 検索キャンペーンなどを活用して、リードを大規模に増やす方法
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Google 広告における効果測定の重要性
デジタル技術の発達により、広告のデータ自体は取得が容易になっています。しかし、データは正しく活用しないとあまり意味がありません。データの取得そのものが目的となり、活用されないまま放置されてしまうケースもあります。
取得したデータから、ユーザーのアクションに結びつくインサイトを得るためには、目的に合った効果測定の方法を選択することが重要です。広告運用の目標を具体的に定めたうえで使用するツールと手順を決定し、継続的に効果測定を実施しましょう。
また、効果的な広告運用には、クリエイティブやターゲティングの改善が欠かせません。広告の成果を見ながらユーザー目線で細かい調整を行い、経験値を積み上げていきましょう。
効果的な改善につなげるためには、数値によって運用成果を客観的に見ることが大切です。次章で、Google 広告の効果測定に必要な6つの基本指標をご紹介します。
Google 広告の効果測定に必要な6つの基本指標
Google 広告の効果測定を正しく行うためには、重要な指標を把握しておく必要があります。
本章でご紹介する指標をもとに、あらかじめKPIを設定しておくことで、客観的な効果測定が可能になります。ここでは、効果測定に必要な6つの指標を解説します。
1.インプレッション(imp)
インプレッションは「imp(impression)」「imps(impressions)」と表記される指標で、広告の表示回数を表します。広告のコンバージョン率を高めるには、一定数のインプレッション獲得が必要です。
インプレッションは表示された回数ですが、インプレッションシェア率という指標もあります。インプレッションシェア率は、広告の表示が可能な合計回数のうち、実際に広告が表示された回数の割合を指します。インプレッションシェア損失率は、予算不足で表示されていない割合です。広告管理画面の表示項目を指定して確認してみましょう。
2.クリック数・クリック率(CTR)
クリック数は、実際に広告がクリックされた回数です。クリック率は「CTR(Click Through Rate)」とも表記され、広告表示に対するクリックの頻度を表します。
計算式は次のようになります。
クリック率=広告のクリック数÷広告表示回数(インプレッション数)×100
例えば、100回の広告表示に対して10回クリックされればCTRは10%になります。クリック率が低いと、広告としての評価が下がって品質スコアに影響します。品質スコアとは、広告の品質の目安を10段階のスコアで表す診断指標です。
3.クリック単価(CPC)
クリック単価は「CPC(Cost Per Click)」とも表記され、1回のクリックにより発生する費用のことです。クリック単価が低いほど費用対効果が高くなります。「上限クリック単価」は、1回あたりのクリックに対して支払うことができる上限の費用なので、区別して考えましょう。
4.コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率は、ユーザーがどれだけ広告主の目標に達成したのかを表す指標です。「CVR(Conversion Rate)」とも表記されます。クリックされた数のうち、目標達成した数の割合であり、計算式は次の通りです。
コンバージョン率=コンバージョン数÷クリック数×100
ECサイトの運営であれば、商品購入が主な目標となります。商品購入を計測する指標としては、決済ページへの到達(到達ページ)やカートへの商品追加(イベント)などがあげられます。
5.獲得単価(CPA)
獲得単価は「CPA(Cost Per Action)」とも表記され、コンバージョン1件の獲得にどれだけのコストがかかったかを表す指標です。例えば、10万円かけて100件の成約を得たなら獲得単価は1,000円になります。
6.広告費用対効果(ROAS)
広告費用対効果は、かけた広告費用に対する売上を表す指標で「ROAS(Return On Advertising Spend)」ともいわれます。
計算式は次の通りです。
ROAS=広告から発生した売上/広告費×100(%)
Google 広告の基本的な効果測定3ステップ
Google 広告の効果測定方法を3ステップで簡単に解説しますので、ぜひ実践してみてください。
1.コンバージョントラッキングを設定
まずは、Google 広告での流入やアクションなどを計測するために、コンバージョントラッキングタグを発行して設置します。コンバージョントラッキングとは、広告に対するアクション後のユーザー行動(商品購入、問い合わせなど)を把握できる無料のツールです。
2.Google アナリティクスと連携する
Google 広告内にも効果測定ツールはありますが、より高い精度で効果測定を行うならGoogle アナリティクスとの連携は必須です。Google アナリティクスは、無料でありながら、ウェブ解析に必要な基本指標を網羅して分析できるので、自社のニーズに合ったレポートを柔軟に作成できます。
3.数値を確認
設定が完了したら、先述した指標をそれぞれ確認します。コンバージョンの計測がうまくいかない場合は、タグの設定方法に誤りがないか確認しましょう。
Google 広告のタグ設定については、こちらの記事で詳しく解説しています。
あらかじめ設定したKPIと実際の数値を比較し、改善が必要な場合は入札単価やターゲティングの範囲、キーワードなどを都度調整します。
Google 広告の効果測定のポイント
Google 広告の効果測定を正しく行うためのポイントについて解説します。
適切な目標設定とモニタリング
まずは、広告の目的を決定し、具体的な数値目標を設定します。例えば、商品購入が目的なら、クリック数やコンバージョン率の指標を利用します。指標を設定したら、月や週単位でモニタリングを実行します。
目標に合った効果測定の指標を用いるのがポイントです。
他の広告手法の結果と比較する
他媒体での広告や種類の異なる広告を横断的に分析するのもおすすめです。うまくいっているものをチェックしてPDCAを回します。
Google 広告は効果測定を活かして適確に運用しよう
広告の効果測定を正しくできるようになると、広告運用の結果に大きな違いが出てきます。データから有益なインサイトを獲得できれば、次回のキャンペーンに活かすこともできます。
種類の異なる広告を横断的に分析し、うまくいっているものがあれば、その手法を他の広告にも展開してみましょう。
効果測定を活かして、効果的な広告とそうでない広告の違いを理解し、徐々に費用対効果を高めていきましょう。