動画プラットフォームとして非常に多くのユーザーを持つYouTubeは、企業としても動画マーケティングとして参入する価値があります。そのための最初のステップとして、企業のチャンネルを作成する必要があります。


ビジネス向けYouTube 活用テンプレート18種
YouTube をビジネスに活用する上で欠かせない要素を簡単に作成するためのテンプレートを幅広くご用意しました。
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本記事では、基本となるYouTubeチャンネルの開設方法やチャンネル設定、チャンネル作成後に再生回数を伸ばすポイントなどについて解説します。これからYouTubeを始められる方はぜひご一読ください。
新規YouTubeチャンネル開設の4つのステップ
YouTubeチャンネルとは、YouTube上で動画を投稿する場所のことです。
ターゲットユーザーに「チャンネル登録」してもらえれば、動画を投稿した際に登録者のYouTube画面に新着動画として表示されます。さらに、視聴者が通知設定をオンにすればプッシュ通知が送信されるため、動画を見てもらえる可能性が高まります。
本章ではYouTubeチャンネルの作成手順を簡単に解説します。
- STEP1:Google アカウントを作成する
- STEP2:PCブラウザからGoogle アカウントでYouTubeにログインする
- STEP3:新しいYouTubeチャンネルを作成する
- STEP4:チャンネル名を決める
STEP1:Google アカウントを作成する
YouTubeでチャンネルを作成し、動画を投稿するにはGoogle アカウントが必要です。
こちらのページからGoogleアカウントを作成しましょう。
STEP2:PCブラウザからGoogle アカウントでYouTubeにログインする
PCブラウザを開き、作成したGoogle アカウントでYouTubeにログインしましょう。
STEP3:新しいYouTubeチャンネルを作成する
STEP3-1. YouTubeチャンネルの種類を選ぶ
YouTubeチャンネルには、「デフォルトアカウント」と「ブランドアカウント」の2種類があります。
デフォルトアカウントは、YouTubeにログインしているGoogle アカウント名で作成されるチャンネルです。対してブランドアカウントは、Google アカウント名とは異なる独自のYouTubeチャンネル名で登録したチャンネルです。
個人でYouTubeチャンネルを運用する場合は、デフォルトアカウントでチャンネルを作成することもできますが、デフォルトアカウントにログインできるのはそのGoogleアカウントを持っている人のみとなります。
企業がYouTubeチャンネルを開設するなら、複数メンバーでの管理もできるブランドアカウントを作成し、これから投稿する動画の内容に合った名前や企業名をアカウント名にするのがいいでしょう。
STEP3-2. ブランドアカウントの作成
ブランドアカウントは個人用のアカウントとは異なり、企業や商品のブランドづくりのために作成するYouTubeアカウントを指します。1つのGoogle アカウントで、複数のブランドアカウントを作成できる点が特徴です。
ブランドアカウントであれば、紹介したい商品やサービスに合わせてチャンネルを使い分けられます。複数人での管理も可能であるため、組織としてYouTubeを運用したい場合におすすめです。
なお、YouTubeアカウントの作成手順はアップデートやアカウントの状態の差により変化することがあります。以下の手順は、2025年5月現在の一例としてご覧ください。
ブランドアカウントを作るには、まずYouTube右上の自分のアイコンをクリックし、[設定]へ進みます。
[チャンネルを追加または管理する]をクリックします。
[新しいチャンネルを作成する]となっていることもありますが、この場合も同様に[新しいチャンネルを作成する]をクリックします。
自身が作ったチャンネル一覧が表示されるので、[チャンネルを作成]をクリックします。まだ作ったことがなければ、この画面はスキップされることがあります。
このようなウィンドウが表示されるので、チャンネル名とハンドルを入力し[チャンネルを作成]をクリックすればブランドアカウントのチャンネル開設が完了します。
ハンドルは任意に設定できる固有のIDのようなもので、チャンネルページのURLの末尾にも使われます。チャンネル名やハンドルは後から変更が可能です。
ブランドアカウントを利用すれば、複数メンバーによるチャンネル管理が可能となり、 各メンバーに個別の権限を設定することも可能です。
ブランドアカウントの詳細については、以下のページを参考にしてください。
STEP4:制限解除を行う
作成したばかりのYouTubeチャンネルには、「15 分を超える動画のアップロードができない」「カスタムサムネイルの追加ができない」「ライブ配信ができない」の3つの制限がかかっています。これらはYouTube側で行っているスパム・不正対策で、簡単に解除できます。
解除するにはYouTube Studioにアクセスし、[設定]→[チャンネル]→[機能の利用資格]と進み、[電話番号を確認]から認証を行えば完了です。
ブランドアカウントは1つのGoogleアカウントからいくつも作成できますが、いくつか作成していると、[チャンネルを作成]をクリックしたときに以下のような画面が出ることがあります。
上記の制限解除では中級者向け機能を開放しましたが、複数チャンネルを作成する場合は上級者向け機能を開放する必要があるようです。
上級者向け機能の制限を解除するには、[6秒の自撮り動画の撮影]、[身分証明書の写真の撮影]、「成長の履歴の構築」のいずれかの方法があります。
例えば、身分証明書の撮影では認証に約24時間かかるため、余裕をもって手続きを進めておくことをおすすめします。
YouTubeチャンネルのカスタマイズ項目を設定する
YouTubeチャンネルを開設したら、多くのユーザーに認知してもらうためにチャンネルのカスタマイズを行いましょう。
- STEP1:プロフィールの設定
- STEP2:[ホーム]タブの設定
STEP1:プロフィールの設定
プロフィールを設定するには、まずYouTube Studioへアクセスします。複数のアクセス方法がありますが、例えばアイコンメニューからアクセス可能です。
YouTube Studioの左カラムメニューから[カスタマイズ]をクリックすると、プロフィール編集画面へ遷移します。
STEP1-1. バナー画像
チャンネルの上部に横長に表示されるバナー画像をアップロードします。アスペクト比が 16:9、2048×1152px以上、6MB以下の画像を用意してください。
STEP1-2. プロフィール写真
「写真」の「アップロード」から、YouTubeチャンネルのアイコン画像となるプロフィール写真をアップロードします。
YouTubeチャンネルのプロフィール写真は、98×98px以上、4MB以下の画像が推奨されています。ファイル形式はJPGかPNG、BMP、もしくはアニメーションなしのGIFにしましょう。
STEP1-3. 名前(チャンネル名)
任意のチャンネル名に変更できます。変更できるのは、14日間で2回までとなっています。
STEP1-4. ハンドル
ハンドルとは、YouTube内で使用できる固有のIDのようなものです。動画のコメント欄にコメントを残すとハンドル名で表示される他、YouTubeのURLの末尾にハンドルを付けると自身のチャンネルのトップページへリンクできます。
STEP1-5. 代名詞
特定の地域において、ジェンダー代名詞を表示することで、自身のアイデンティティを示すことのできる項目です。
STEP1-6. 説明
YouTubeチャンネルの概要欄や検索結果などに表示される「チャンネルの説明」を設定します。
ユーザーにチャンネルについて理解してもらうために、チャンネルの目的や公開している動画コンテンツの説明を追加すると良いでしょう。
「説明」の下の「言語を追加」から、翻訳言語も設定できます。83種類の言語から、元の言語と翻訳言語を選択すると、チャンネル名と説明が自動翻訳されます。
STEP1-7. チャンネルURL
チャンネルの本来のURLであり、ハンドルを末尾につけたものとどちらを使うこともできます。
STEP1-8. リンク
「リンクを追加」から、WebサイトやSNSにユーザーを誘導するためのリンクを追加できます。「リンクのタイトル」「URL」を入力しましょう。
「バナーのリンク」から、チャンネルのホーム画面のバナーに表示するリンクを設定できます。
STEP1-9. 連絡先情報
「連絡先情報」では、ビジネスに関する問い合わせ先のメールアドレスを登録できます。登録したアドレスはYouTubeチャンネルの概要欄に表示されます。
STEP1-10. 動画の透かし
動画の透かしとは、動画の再生中に画面の右隅に表示される画像のことです。150p×150pxの画像サイズで、1MB以下のPNG/JPEG/GIF(アニメーションなし)/BMPファイルを用いるようにしましょう。
STEP2:[ホーム]タブの設定
プロフィール横の[[ホーム]タブ]から、チャンネルのトップに表示されるホームタブをカスタマイズできます。
トグルをオンにすることでホームタブが有効になり、おすすめや動画、ショート動画、作成した再生リストなどを並べることが可能になります。チャンネルの内容が気になったユーザーに、まず見てほしいコンテンツを並べるといいでしょう。
YouTubeでチャンネル作成するときの注意点
YouTubeでチャンネル作成する際の2つの注意点と対処法について解説します。
新規チャンネルが作れないことがある
チャンネルを作成する際に、「新しいチャンネル」のリンクボタンが押せないことがあると報告があがっています。
リンクボタンが押せない場合は、こちらの直リンクからYouTubeサイトへアクセスし、「+チャンネルを作成」ボタンから作成することで対処できます。
参照元:新しいチャンネルを作成できない - YouTube ヘルプ
スマホアプリではブランドアカウントが作れない
YouTubeのスマホアプリでは、ブランドアカウントが作れません。ブランドアカウントの作成は、パソコンかスマートフォンのWeb版からYouTubeへアクセスして行いましょう。
YouTubeチャンネルの収益化基準と広告収入を得るための設定方法
YouTubeで広告収益を得るには、次の2つの条件を満たさなければなりません。
- 直近12か月間の長尺動画の総再生時間が4,000時間以上か、直近90日間のショート動画の視聴回数が1,000万回以上、のどちらか
- チャンネル登録者数が1,000人以上
広告収益化の条件を満たすためには、動画投稿を定期的に続けながら多くのユーザーに関心を抱いてもらう必要があります。ある程度期間を要するため、分析を重ねて総再生時間とチャンネル登録者数アップを目指しましょう。
2つの条件を満たしたとしても、所在地の設定を行わなければ収益は得られません。設定方法も含めて、詳細は以下の記事で詳しく紹介しているため、あわせてご確認ください。
またYouTubeでは、広告収入以外にもさまざまな収益化のプログラムがあります。例えば、以下3つの条件を満たすことで、「チャンネルメンバーシップ」「ショッピング」「スーパーチャット」などの機能が開放されます。
- 直近12か月間の長尺動画の総再生時間が3,000時間以上か、直近90日間のショート動画の視聴回数が300万回以上、のどちらか
- チャンネル登録者数が500人以上
- 直近90日間で公開した動画の数が3本以上
ショッピングでは動画に自社商品の販売ページを関連付けられる他、チャンネルメンバーシップでは任意に設定したサブスクリプション価格でファン向けに特別なコンテンツを提供できます。
収益化にはさまざまな種類があり、それぞれで細かく最小要件が設定されているため、よく確認しつつどのように収益化の戦略を立てていくかを考えるといいでしょう。
動画作成の基本的な流れ
チャンネルの開設が完了したら、いよいよ動画を作成しアップロードしていきます。
YouTube向けの動画を作成する際は、以下の手順に沿って企画から撮影・編集までを行うといいでしょう。
1. 目標を設定
まずは、YouTubeチャンネル運営を通してどのような目標を達成したいのかを決めます。
ブランドの認知度を上げるのか、チャンネル登録者数を増やすのか、目標を定めることでそれに向けたブレないコンテンツを作成できるようになります。
2. 絵コンテ・台本を作成
撮影する動画のトピックが決まったら、絵コンテ・台本を作成します。
絵コンテとは、映像作品の大まかな流れや構図、セリフなどをまとめたもので、絵コンテを作成することで動画としてのクオリティを上げ、何を撮影すればいいのか迷わないようにする目的があります。
ただ最初は無理せず、箇条書きで要点をまとめるだけでも問題ありません。
3. 動画の長さを決定
作成する動画の長さを決めます。
伝えたいことが多いと動画は長尺になりやすいですが、長すぎると見られない可能性が高くなるため、その動画を作成する目的にあわせて端的にまとめられる長さを設定しましょう。
4. 撮影場所を選定
絵コンテ・台本の段階である程度固めておくとスムーズですが、実際に撮影を行う前に撮影場所を決めます。
自社オフィスを撮影場所として使用できれば、今後の撮影においても場所の確保がしやすく、シリーズ動画を作成しやすくなるでしょう。
ロケを行う場合は、原則としてその撮影場所の管理者に許可が必要です。慎重にロケハンを行い、撮影時に迷いが出ないように準備を進めます。
5. 撮影
いよいよ撮影に入ります。動画の作成を制作会社に依頼できればいいですが、その余裕がない場合は、スマートフォンの動画撮影でも問題ありません。
動画のクオリティを上げるためには、「三脚を使う」「長い尺を撮影しておく」「カメラワークを工夫する」などのポイントを押さえておきます。
三脚を使うことで、手ブレの影響がなくなるため、対談動画などでは必須の周辺機材です。
撮影するカットの一つひとつは、少し手前から撮影を開始し、アクションを終えてから少し後ろまで録画を回します。こうすることで、編集時につなげやすくなります。
動画を単調なものにしないためには、カメラワークも重要です。始めは見様見真似でもいいので、ズームイン・ズームアウト、違った角度からの撮影などを試してみましょう。スマートフォンの撮影であれば、ミニ三脚を付けることで手持ち撮影時の手ブレ抑制にもなるためおすすめです。
6. 編集
魅力的な動画に仕上げるためには、編集の過程も非常に重要です。
PCに標準インストールされている動画編集ソフトを使っても、十分以上の編集が可能ですので、いろいろ試してみるといいでしょう。
YouTubeではおすすめ動画や関連動画からの流入がほとんどであることから、魅力的で目を引くサムネイルの作成も重要です。
YouTube動画の作成の具体的なポイントについては、以下コラムをご覧ください。
YouTubeチャンネル作成後に再生回数を伸ばすポイント
YouTubeで再生回数を伸ばすには、SEO(検索エンジン最適化)対策を行い、オーガニック検索による表示順位を高めましょう。YouTubeはGoogle の傘下であり、同様のアルゴリズムを使用しているため、検索結果と関連性の高いキーワードをタイトルや概要欄に記載するなどのSEO対策が有効です。
SEO対策の他にも、視聴者から高い評価を受けることも大切です。既存の人気コンテンツをチェック・分析し、動画内容やサムネイル、タイトルの参考にしましょう。また、動画内では視聴者にチャンネル登録を促すと良いでしょう。
再生回数を上げるには、ユーザーの誘導も重要です。終了画面で他の動画に誘導したり、自社サイトのリンクを貼り付けたりする方法があります。詳細は以下の記事で紹介しているため、動画を投稿する際の参考にしてください。
YouTubeチャンネル作成後のカスタマイズで訴求力を高めよう
YouTubeチャンネルの開設方法やカスタマイズ設定方法と、作成時の注意点・対処法について解説してきました。
世代を問わず人気があるYouTubeは、さまざまな事業において効果が得られるプラットフォームと言えます。作成したチャンネルのカスタマイズ項目を設定することで、さらに訴求力のある動画が配信可能です。
YouTubeは競合他社から抜きん出る上で有効なプロモーションツールですが、継続的な動画制作を行うためには、相応の時間と予算を投資する必要があります。YouTubeマーケティングに強い広告代理店と連携することも検討し、自社独自のノウハウの蓄積に活かしましょう。