営業メールの返信率を上げる方法｜注意点や時間帯もあわせて解説

競争や外部環境の変化が激しい市場では、見込み客の課題を理解したうえで、自社の提供価値を伝えることが求められています。見込み客との接点を創出するうえでも、営業メールの返信率はインサイドセールスの重要な指標になります。

営業メールの返信率を高めるには、相手の状況を理解したうえで、最適な営業メールを作成することが欠かせません。本記事では、営業メール作成の注意点や時間帯、件名や本文について解説していきます。

インサイドセールスにおける営業メールの目的は、見込み客との接点の創出です。

見込み客とのアポイントの機会を得るためには、読み手からの返信が重要な指標になります。
 

返信率の計算方法

営業メールの返信率は、以下の要素で算出することができます。

返信率＝送信数×（開封率×読了率×関心率×アクション率）

返信率を上げるためには、この4つの要素を向上させることがポイントです。
 

返信率を上げるための注意点

4つの要素のうち、メールの開封率を上げるためには、読み手が興味を引く件名をつけ、開封しやすい時間に合わせて送信します。また、専門性の高い商品を提案する際は、業界用語を避け、ポイントを簡潔にまとめた文章に整えます。

多数の競合企業がいる中では、受信者の状況を理解したうえで最適な営業メールを作成することが大切です。受信者のことを考え、どのような差異化ができるのかを次の章で詳しく見てみましょう。
 

本章では、実際に営業メールの返信率を上げるための具体的な方法について解説します。
 

受信者のニーズを踏まえた件名をつける

まずは開封率を高める方法を考えてみましょう。

営業メールの件名は、開封率に大きな影響を与えます。

営業メールの内容が受信者にとって有益な情報であること、または緊急性が高いことが伝わるような件名を設定しましょう。

受信者の都合に合わせた時間帯に送信する

送信する時間帯を受信者に合わせることで、開封率の向上が期待できます。

受信者の業種や特徴によって最適な時間帯は異なります。これまでの送信データからどの時間帯が最も開封率が高かったのかを分析し、最適な送信時間を見つけましょう。

顧客データ数が少なく分析体制が整っていない場合は、次に紹介する調査データが一つの参考になるでしょう。
 

営業メールが読まれやすい時間帯

CRMツールを提供するSuper Office社の調査 (英語)によると、「12時から15時にかけて開封率が大きく上昇し15時以降は徐々に低下していく」といったデータが結果として出ています。
 

営業メールが読まれやすい曜日

同じく、Super Office社による調査 (英語)では、土日の開封率が低く、火曜日が最も高い結果となっています。
 

本文にCTA（Call to Action）を入れる

営業メールの本文は、大きく分けて「目的・提案・行動喚起」の3つで構成されます。メールの読了者に対し、次の行動を喚起するCTAを提示することも重要です。

営業メールでは、簡単に取れる行動を明確に提示することが読み手に手間をかけさせない工夫につながります。

実績ページへ遷移するリンクの設置や見積もり依頼、営業担当者との相談など、メールの内容を読んだ後の行動として想定できるものを列挙し、必要だと思うものをCTAとして設置しましょう。

関心が高まった読み手に対し、本文の最後にCTA（Call to Action）を入れることで、負担をかけないように工夫しましょう。
 

個社ごとのアプローチで返信率を上げる

個社ごとの情報を徹底調査し、それぞれのニーズや課題に合わせて営業メールを送ることが読み手の信頼感を高め、返信率向上へとつながります。

ここからは、個社ごとに最適な営業メールを作成する手順を、大きく2つのステップに分けて解説します。
 

①相手の課題・ニーズを分析する

まずは営業メールを送る相手がそれぞれどのような課題・ニーズを持ち、自社が営業メールを通してどのような価値を提供できるかを分析します。

ここで重要なのが、営業メールの送信先として自社が価値提供できる企業を選定することです。

すべての会社に適切な価値提供を行えるわけではありません。自社が本当にビジネスの成功に貢献できる適切な見込み客を選定しましょう。
 

②個社ごとに最適化した営業メールを作成する

相手のニーズや課題を把握し、それに合わせた価値提供が最適であれば営業メールの返信率も期待できます。

「もっと詳しく話を聞きたい」と思ってもらうことができれば、営業メールから自社との信頼関係の構築にもつながるでしょう。

営業メールの返信率を上げるため、表面的な手法のみで対応するのではなく、読み手の企業に価値提供を積極的に行う姿勢を意識しましょう。
 

本記事では、営業メールの返信率を上げるための具体的な方法について解説しました。

大切なのは「メールの受信者一人ひとりに向き合い、相手の状況を理解したうえで、最適な価値提供を行う」という観点です。営業メールの返信率を上げるためには、「読んでよかった」と喜ばれるような、個社に合わせた営業メールを作成するとよいでしょう。

自社が提供するサービスの見込み客を徹底調査することは、営業メールの返信率を高めるうえで欠かせません。営業メールを個社ごとに最適化して作成する際は、CRMツールを活用して、顧客情報を適切に管理しやすい体制を整えておくとよいでしょう。

CRMツールの活用により、相手の状況を理解したうえで、最適な時間帯やテンプレートで自動送信することも可能です。まずは個社ごとに営業リストを分析するところから始めてみてはいかがでしょうか。