ミレニアルやZ世代などのユーザー層に認知を広めたい数多くの企業の間で、InstagramやFacebookの活用が進んでいます。
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このようなプラットフォームを利用したマーケティングの有効性も既に実証されています。Instagramだけでも、10億人を超えるユーザーの90%が何らかのビジネスアカウントをフォローしています。
さらにこの数年の間にFacebook社がFacebookショップ(英語)、Instagramチェックアウト、ライブショッピングの機能をリリースしたことにより、SNS上で紹介された商品の購入にまつわる小さな摩擦の数々が解消されました。
この記事では、企業がInstagramまたはFacebookのプラットフォームから直接販売を行う上で無料で利用できる機能とそのポイントについてご説明します。
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Instagramで利用可能な3つのショッピング機能
Facebookショップ
厳密にはInstagramを傘下に持つFacebook側の機能ですが、Instagramのフォロワーであれば、Facebookアカウントを登録していなくてもこの機能を通して商品を購入できます。
2020年5月にリリース(英語)されたFacebookショップの機能を活用することで、Instagram、WhatsApp、Messenger、Facebookビジネスページと直接リンクするオンラインショップを開設できます。
ショップは無料で開設し、写真、価格、説明を添えた商品リストを一括または個別にアップロード(英語)できます。ショップのボタンの色やテキストを自社のブランディングに準拠させることも可能です。商品はショップ機能で直接購入してもらうことも、訪問者が普段利用している提携eコマース(電子商取引)サイト経由で購入してもらうこともできます。
Facebookショップの開設にはFacebookコマースマネージャを使用します。利用を開始するには、ショップに紐付けるInstagramまたはFacebookのビジネスアカウントの管理者権限と、企業のFacebookカタログの管理者権限が必要です。
ショップを開設すると、Instagramのビジネスプロフィールに直接リンクを設定できます。完了後、[ショップを見る]ボタンがモバイルアプリのプロフィールの下に表示されます。本記事の執筆時点では、FacebookビジネスプロフィールからデスクトップのFacebookショップへのアクセスは可能ですが、InstagramやWhatsAppのデスクトップサイトからはアクセスできません。
Facebookショップを展開する印刷会社、Ink Meets Paper(英語)のアカウントの場合、Instagramアプリにはショップの画面が次のように表示されます。
Facebookショップは、前述したビジネスページの要件を満たす全ての企業が無料で使用できます(英語)。eコマースに関心はあっても、大掛かりなeコマースサイトの構築およびプロモーションに取り組む時間も人材も限られている小規模な企業に最適です。
Facebookショップの機能やリリースの背景について、詳しくはこちらのブログ記事(英語)をご覧ください。
2. Instagramチェックアウト
特定の商品だけをInstagramで販売する場合や、Facebookのビジネスページやカタログを作成してショップを開設する時間がない場合に役立つのが、Instagramショッピング投稿と連携するアプリ内チェックアウト機能です。
以前も、一部の企業がショッピング投稿(英語)を導入していました。商品やその利用体験を表す画像を大きく扱い、ユーザーがコンテンツをタップすると、外部のオンラインカタログで閲覧できる仕組みでした。
しかし2019年3月にチェックアウト機能がリリースされたことで、ショッピング投稿での購入をアプリ内で完結できるようになりました。
Instagramではこのアプリ内決済機能について、購入の際にプラットフォームを切り替える必要がなくなると説明(英語)しています。さらに、Instagramショッピング機能のエコシステムを効果的に活用することで、ブランド認知とスムーズな決済処理の融合が可能とも付け加えています。
現時点でチェックアウト機能は2021年内は無料で利用できますが、2022年以降は販売手数料が設定されるかもしれません。Instagramの記事(英語)では、現在の困難な経済状況における企業のコスト削減を支援する目的で、チェックアウト機能に関する販売手数料を2021年末まで免除することが述べられています。
初めてチェックアウト機能を使用するユーザーがチェックアウトにリンクされたショッピング投稿をクリックすると、氏名、請求情報、配送先住所の入力を求められます。入力が完了すると、Instagram内で購入するボタンをクリックできるようになります。しかも購入時に必要な情報をアプリに保持できるので、注文のたびに繰り返し情報を入力することが不要になります。
ここまでの説明では、Facebookショップとの違いがあまり感じられないかもしれません。
消費者がInstagram上で直接購入できるという点は共通しています。
Facebookショップは、特定のブランドが並べた多数の商品の中から選んで購入できる、小さなオンラインショップです。一方、フィード内や企業のプロフィールページ内にショッピング投稿として表示された特定の商品を購入できるのが、チェックアウト機能です。
チェックアウト機能の利用には、Facebookショップと同じ要件を満たすことに加えて、Instagramショッピング機能の利用に関する承認を受ける必要もあります。
オンラインで販売してみたくても、多くの商品を扱うショップを開設して売れ行きを追跡したりする必要はない場合は、チェックアウト機能が最適だと言えます。チェックアウト機能でも、2〜3件の投稿に1〜2点の商品を掲載し、コンテンツのエンゲージメントや販売指標を追跡することは可能です。
3. Instagram&Facebookライブショッピング機能
既にご紹介したInstagram/Facebookの機能により、投稿や公開済みのストーリーを通じた商品販売が可能になりますが、Facebook/Instagram向けに新たなライブショッピングの機能もリリースされました。
Instagramライブショッピング
チェックアウト機能の追加以外にも、Facebook社によるサービスとしては初めて、アプリでのライブ配信中に同様の購入手続きを実現するInstagramライブショッピングがリリースされました。
Instagramライブショッピングでは、企業やインフルエンサーが、Instagramライブ配信映像の下部に小さなCTA(Call-To-Action)ボタンを表示できます。下の例では、インフルエンサーが商品を紹介するライブ配信画面の下部に、チェックアウト用のCTAが分かりやすく配置されています。
Instagramライブ配信の視聴者がチェックアウト用CTAボタンの[バッグに追加]をクリックすると、ライブ配信を見終わった後に注文するか、チェックアウト機能で即座に商品を購入するかを選択できます。
Instagramのバッグに商品を追加した後は、アプリの[発見]タブに移動し、上部のナビゲーションバーの[ショップ]をタップすると中身を確認できます。ショップページからアクセスするには、画面右上のバッグのアイコンをタップします。
Instagramライブショッピングでの商品購入時にはInstagramチェックアウトで決済が行われるため、ライブショッピングを運用する企業は事前にInstatramチェックアウトへのアクセスを有効にしておく必要があります。
Facebookライブショッピング
オーディエンスが主にFacebookを利用している場合には、2021年春に発表されたFacebookライブショッピング機能を活用してもよいでしょう。
Instagramライブショッピングのように、Facebookライブ配信の視聴者に関連商品がポップアップ表示されます。ユーザーは、ライブ配信を視聴しながらポップアップをクリックして商品を購入することが可能です。
Facebookライブ配信中に商品のプロモーションを行う流れは、Instagrmの場合と同様です。
- Facebookライブでのシームレスな購入体験を実現するには、まずFacebookショップを作成しましょう。
- ショップの設定が全て完了したら、Facebookアカウントでライブ動画の作成ページにアクセスし、[ライブショッピング]タブをクリックして、[ライブショッピングを有効にする]をオンに切り替えます。
- ショッピングを有効にした状態でライブ配信を開始すると、ショップの商品を紹介する手順に従って、配信中に紹介したい商品を指定できます。
FacebookおよびInstagramのライブショッピングの運用をこれから始める場合は、Facebookのウェブサイトにストリーミングに役立つベストプラクティスが紹介されています。限定公開ライブイベントのリハーサルをする、商品に関する重要な情報を繰り返し伝える、ライブフィードをタイムラインに保存する、ライブ配信後にフィードでコメントをシェアしてくれた視聴者をフォローアップするなど、具体的なヒントが満載です。
Instagramでの商品販売に関する注意点
ここまでの説明で、Instagramのアプリ内ショッピング機能を活用した商品販売についてイメージいただけたかもしれません。ただし、マーケティングや販売の新しい手法には留意が必要なポイントが常にあります。
成功の鍵はコンテンツ戦略
商品の写真や宣伝文句を詰め込んだ投稿なら[チェックアウト]ボタンをクリックしてもらえるはず、と期待しがちですが、広告色の強いコンテンツにはあまり反応しないユーザーも少なくありません。
SNSのユーザーは商品の写真やありふれたコピー文の広告を毎日見せられている、という点を心に留めておきましょう。周りのプロモーション投稿よりも引き立つコンテンツでない場合は、好みのブランドでも興味が失われるおそれがあります(英語)。
単なる商品の画像や動画にチェックアウト機能を設定するのではなく、少し工夫してみてください。例えば、実演のライブ配信(英語)でインフルエンサーが商品について解説したり、カスタマーレビューなどのユーザーが作成したコンテンツ(英語)を公開したりする手法が考えられます。平凡な商品写真よりも価値のある情報をユーザーに提供できると同時に、実際の購入者に商品について宣伝してもらうことができます。こうした説得力のあるコンテンツによって、商品購入までの時間が大幅に短縮される可能性があります。
自社にとって適切な機能を選択する
豊富なラインナップの中から複数の商品をまとめて購入してもらえるのがショップ機能なら、コンテンツを駆使して特定の品目やサービスを訴求できるのは、チェックアウト機能やInstagramライブショッピングです。多品種の販売や大きな潜在需要への対応が可能な企業には、Facbookショップ(英語)が適しています。ビジネスの規模がまだ限られていて、毎回1つの商品に焦点を当てる場合は、Instagramチェックアウトやライブショッピングが効果的だと言えます。
また、販売する商品は大量に供給可能でも、コンテンツを制作する余裕はないといった状況にも、Facebookショップが在庫の回転率向上に役立つでしょう。一方、コンテンツの制作体制は万全でも、販売できる主力商品が2~3点しかない場合には、プロダクトマーケティングのコンテンツ(英語)を作成し、Instagramチェックアウト機能と併せて活用しましょう。
収益など指標をモニタリングする
Facebookショップ、Instagramチェックアウト、Instagramライブショッピングの機能はいずれも無料ですが、ショップの構築と維持、またはチェックアウトで販売する商品を引き立てるコンテンツの制作と調整には時間も労力もかかります。そのため、採用する個々の施策での売上やエンゲージメント関連の指標をモニタリングすることをお勧めします。こうした指標は、効果的な(または効果がない)取り組みの特定に役立ち、時間を費やしてまで販売機能を利用する価値があるかどうかを判断する材料にもなります。
InstagramやFacebookのオンラインプラットフォームを利用したeコマース戦略を検討しているものの、どこから計画を立てればよいか分からない場合は、HubSpotのEC基礎ガイドをご覧ください。eコマースサイトの成功事例に関心をお持ちの場合はこちらの記事をご覧ください。