ナレッジマネジメントツールは、個人の持つ知識やノウハウである「ナレッジ」を組織内で共有するためのものです。ツールを活用することで、企業の生産性や技術力の向上を目指す経営手法である「ナレッジマネジメント」を効率的に行えます。
本記事では、ナレッジマネジメントツールの概要やメリット、ツール選定の際の比較ポイントについて解説します。さらに、おすすめのツール20選を特徴や機能とあわせて紹介しますので、ぜひご覧ください。
ナレッジマネジメントの概要については、次の記事で詳しく解説しています。
時短実現のためのヒント!業務効率化チェックシートとツール選定のコツ
ナレッジマネジメントツールとは
ナレッジマネジメントツールとは、企業のナレッジマネジメントを支援するための専用ツールのことです。社員一人ひとりが持つ知識や技術、ノウハウなどのナレッジを社内に蓄積・共有するうえで役立ちます。
生産性やイノベーションの促進を図る経営手法「ナレッジマネジメント」を効率化できるツールとして、近年、多くの企業で積極的に活用されています。
ナレッジマネジメントツールは、大きく次の4種類に分けられます。
ヘルプデスク型
ヘルプデスク型は、4種類の中で最も一般的なタイプです。ユーザーサポートやカスタマーサービスの分野で広く使用されています。文書ファイルを中心とした社内ドキュメントをまとめておくことで、情報を知りたいタイミングですぐにアクセスできます。
例えば、質問回数の多いFAQ(よく尋ねられる質問)をデータベース化し、組織内のナレッジを蓄積することで、専門知識を持つ従業員の負担を軽減できます。
ベストプラクティス共有型
社内における優秀な従業員の行動・思考パターンや、成功事例を形式知化したナレッジマネジメントツールの種類です。特定の業務やプロジェクトにおいて成功した手法やアプローチをドキュメント化し、他のメンバーと共有することで、効率性や品質の向上を図ります。
業務プロセス型
業務における知識のみならず、業務プロセスや手順の共有と改善を支援してくれるナレッジマネジメントツールです。重要な業務プロセスをドキュメント化し、ステップやタスクの詳細などを提供します。
コールセンター業務で広く利用されており、顧客からの質問やクレームに対して満足度の高かった回答プロセスを、オペレーター同士で共有できるなどのメリットがあります。これにより、新しいメンバーのオンボーディングや品質管理などを保持できます。
経営資産・戦略策定型
社内の個人や部署が持っているナレッジの分析を行い、経営資産や戦略策定に活かす方法です。成功事例と比較しながら、条件・関係者の判断の違いなどを分析することで、経営戦略の立案や意思決定に役立てられます。
なお、経営資産・戦略策定型は、収集した膨大な量のデータの整理や分析を要するため、DWH(データウェアハウス)などのツールを活用することが一般的といえます。
ナレッジマネジメントツールの主な機能
ナレッジマネジメントツールには、次のような機能があります。
- ヘルプデスク(FAQ)
業務中にあがってきた質問に対して、従業員同士で回答しあえる機能です。 - ファイル共有(ドキュメント管理・文書管理)
社内にある文書を有効的に活用する機能です。従業員同士でファイルの送受信ができるほか、文書へのタグ付けなどが可能で、欲しい情報をすぐに取り出すことができます。 - グループウェア(情報共有)
スケジュール管理やファイル共有、掲示板機能、メッセージ機能などが搭載されたソフトウェアです。テキストベースで気軽にナレッジが共有できます。 - 社内SNS
社内ブログや社内SNSなどの機能を通じて、情報共有やコミュニケーションの活性化が可能です。 - eラーニング
社内に蓄積されたナレッジやノウハウを、eラーニング用の教材コンテンツとして配信します。研修にかかるコスト削減や、従業員間の効率的な情報共有が実現します。 - 情報検索
文書ファイル内の全文章から、求めている情報を検索できる機能です。
ナレッジマネジメントの概要については、次の記事で詳しく解説しています。
ナレッジマネジメントツールが必要とされる背景
2021年にパーソルキャリア株式会社が実施した転職に関する調査で、次のようなことがわかっています。
- 20~30代の約6割の人が転職に対してポジティブなイメージを持っている
- 転職経験者の割合は20代で約7割、30代で約5割である
人材の流動性が高まると、属人的なナレッジも人材と共に流出してしまいます。このような背景から、従業員の知識やノウハウを組織内に蓄積する重要性が高まっているといえるでしょう。
ナレッジマネジメントツールを導入することで、社内の営業データ・ノウハウ・技術などを、必要な人が必要なタイミングで手に入れる環境を整えることができます。このようなツールの導入は、知識の共有と効率的な活用を促進し、組織の競争力の強化にもつながります。
参考:PRTIMES【転職サービス「doda」転職に関する意識調査】
ナレッジマネジメントツールを導入するメリット
企業にナレッジマネジメントツールを導入することで、実際にどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。ここでは、3つのメリットをご紹介します。
スキルの属人化を防ぐことができる
ナレッジマネジメントツールの導入は、スキルの属人化の防止に役立てることができます。ベテランの従業員が持つ知識やノウハウをわかりやすく共有することで、他の従業員のナレッジ獲得やスキルアップが期待できます。
また、従業員の突然の退職が発生した場合でも、ナレッジがツール上で整理されており、ほかの従業員がそれを見つけやすい状態であれば、業務の継続が可能となります。それにより、組織全体の生産性や持続性が向上します。
ノウハウの共有を効率化できる
ナレッジマネジメントツールの導入により、必要な情報を探す手間や時間の削減が期待できます。また、ベテラン従業員のノウハウを共有することで、各種業務の効率化が促進されます。
一部のナレッジマネジメントツールには、システムやサーバーとの連携ができ、データの整理や抽出が容易になるものもあるため、より効率的にナレッジを蓄積できます。
社内部門間における連携をスムーズにできる
企業の規模が大きくなるにつれて、部門間でのリアルタイムな情報共有は困難になります。
ナレッジマネジメントツールを利用すると、情報の共有範囲が拡大し他の部署や拠点でも情報の閲覧が可能です。例えば、顧客から要望があった場合でも、すぐにカスタマーサポート部門から営業や開発部門などへ情報を共有できます。
このようにツールを活用し、社内の部門間での連携がスムーズに行われることで、商品改良や、新サービスの開発にも発展しやすくなります。結果として、競合他社に負けない企業の競争力強化を図ることができるでしょう。
ナレッジマネジメントツールの選び方
ナレッジマネジメントツールを導入する際は、企業の課題や目的に合ったツール選びが大切です。ここでは、ナレッジマネジメントツールの選定ポイントをいくつか紹介します。
初心者でも使いやすく操作性の高いツールであるか
ナレッジマネジメントツールを選ぶ際は、初心者でも使いやすく、操作性が高いことが重要です。ツールが使いづらい仕様であれば、従業員が積極的に活用することは期待できません。
ツールの導入前には、無料トライアルなどを利用して、操作性を確かめましょう。実際にツールを利用する社員に操作してもらい、フィードバックをもらうのがおすすめです。
マニュアルがなくても直感的に使えるかどうかや、登録したナレッジの引き出しやすさ、入力フォームの操作性などに着目し、従業員の目線でツールを選定すると良いでしょう。
導入支援やサポート体制が充実しているか
導入支援やサポート体制が充実しているかを確認することも、重要な選定ポイントです。
適切なサポート体制が整っていると、問題や疑問が発生した際に迅速な対応が受けられ、ツールをより有効活用できるでしょう。
オープンソースのツールや無料ツールにはサポートが付いていないことが多いので注意が必要です。
セキュリティ対策されたツールであるか
ナレッジマネジメントツールには、社内ルールや業務ノウハウなど、機密性の高い情報が蓄積されることになるため、高度なセキュリティ対策が欠かせません。情報漏えいや外部からの不正アクセスなどのリスクに備えられるツールを選びましょう。
セキュリティ強度の高いツールであれば、社外秘の情報も適切に保護されます。
既存システムと連携や拡張性があるか
ナレッジマネジメントツールを選定する際は、既存のITシステムとの連携や拡張性の確認も行いましょう。特に、既存のシステムとのAPI連携が可能かどうかは重要なポイントです。
既存システムとのスムーズな連携ができれば、データの共有やプロセスの自動化などを効率的に行うことができます。既存のシステムと連携できないと、ツールの導入によって業務工数が増える可能性があるので注意が必要です。
ナレッジマネジメントツールに無料プランはある?
ナレッジマネジメントツールは有料のものが中心ですが、一部のツールでは機能や使用期限の制限付きで無料で利用できるプランや、トライアルが提供されていることもあります。
導入前に無料プランやトライアルを活用してツールを試すことで、使い勝手や機能、組織への適用性を評価できます。
ナレッジマネジメントツールおすすめ20選
ここからは、おすすめのナレッジマネジメントツールを20選ピックアップして、それぞれ特徴や機能などについて徹底比較します。
各ツールを比較したい場合は、一目でわかるよう一覧表にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
1. Zendesk for service
株式会社Zendeskが提供する「Zendesk for service」は、クラウド型のカスタマーサービスプラットフォームです。2023年8月時点では、世界で10万社以上の企業で導入されています。
「Zendesk for service」は顧客情報の一元管理だけでなく、ナレッジベースとしての活用も可能です。FAQページは、誰でも簡単に作成できるシンプルな仕様となっており、企業に合わせたデザインにカスタマイズすることもできます。
よくある質問やサービスに関する情報をドキュメント形式でまとめることができるほか、ユーザーのフィードバックや、コメントも受け付けられるヘルプページとして使用できるチャット機能も提供されています。
社内で共有すべきコンテンツを作成しても、欲しい情報がすぐに取り出せず、活用されないなどの悩みがある場合には、Zendeskが有効な手段となるでしょう。
- 主な機能:メッセージング/ヘルプセンター(FAQ)の構築/チケット管理/転送機能・自動機能/プラットフォーム/AIと自動化/エージェントワークスペース/クラウド電話/外部システム連携
- 提供形態:クラウド/SaaS
- 価格(税抜):
- Suite Team 月額$49(エージェント1人あたり/年払い)
- Suite Growth 月額$79(エージェント1人あたり/年払い)
- Suite Professional 月額$99(エージェント1人あたり/年払い)
- Suite Enterprise 要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:無料トライアルあり
- 公式URL:https://www.zendesk.co.jp/
2. HubSpot
出典:HubSpot公式サイト
「HubSpot」は、顧客に寄り添い長期的な関係性を構築していく「インバウンド」の思想をもとに開発されたクラウド型のCRMプラットフォームです。2023年5月時点で、世界120か国以上、16万7,000社以上の導入実績を誇ります。
HubSpotのCRMプラットフォームには、マーケティング・営業・カスタマーサービス・オペレーション・Webサイト管理などのソフトが包括的に含まれており、インバウンド思想の実践をサポートしてくれます。
カスタマーサポート部門が使えるナレッジベースツールでは、ヘルプ記事を作成・分類し、関連検索キーワードでタグ付けすることで、顧客の問題解決に役立つナレッジベースを構築できます。
さらに、顧客が閲覧した記事はCRMに自動的に記録され、重複した対応を回避できるため、問い合わせへの迅速な対応が実現します。
そのほか、組み込まれたレポートダッシュボードを使用して記事の効果を測定し、顧客の要求に合わせてナレッジベースを改善することも可能です。
- 主な機能:ナレッジベース/カスタマーポータル/オムニチャネルカスタマーサービス/Webチャット/インバウンドコール/VoIP通話(英語)
- 提供形態:クラウド/SaaS
- 価格:
- 無料ツール 永年無料
- Starter CRM Suite 月額3,600円~(年払い)
- Starter 月額2,160円~(年払い)
- Professional 月額54,000円~(年払い)
- Enterprise 月額144,000円~(年払い)
- 無料プラン・トライアル:無料ツールあり
- 公式URL:https://www.hubspot.jp/
3. sAI Search
「sAI Search(サイサーチ)」は、「どんな人が使っても知りたい情報が一瞬で見つかる」をコンセプトに、ユーザーの疑問をAIが先回りして予測する新たなFAQ検索システムです。株式会社サイシードが提供しています。
検索時は、質問文の候補がリアルタイムに表示され、1文字入力するごとに候補が変化します。また、検索途中にタグが表示されるため、絞り込みも簡単です。
ホームページの顧客向けページに搭載するほか、社内のヘルプデスク、コールセンターなどのシーンで活用できます。
- 主な機能:テキスト文での質問/サジェスト表示/回答文のシナリオ分岐/よく聞かれる質問一覧/タグサジェスト検索/絞り込み検索/アイコン・画像検索
- 提供形態:クラウド/ SaaS
- 価格:要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:要問い合わせ
- 公式URL:https://saichat.jp/saisearch/
4. PKSHA FAQ
「PKSHA FAQ」は、顧客対応を一元管理し共有するためのFAQシステムです。2023年8月時点において導入企業数は800社以上で、国内シェアNo.1の実績を誇ります。
PKSHA FAQは、顧客対応を効率的に処理し、よくある質問と回答の作成から公開、評価、ナレッジワークまでワンストップでシステム化できます。
これにより、顧客がサイト上のFAQを活用して自己解決につなげます。問い合わせ業務の効率化や対応コストの削減、顧客満足度の向上に役立つツールです。
- 主な機能:日本語に強い検索エンジン/ナビゲーションパーツ/対話形式FAQ/検索エンジン最適化
- 提供形態:クラウド / SaaS
- 価格:要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:要問い合わせ
- 公式URL:https://aisaas.pkshatech.com/faq/
5. ナレッジリング
出典:ナレッジリング
株式会社CBITが提供する「ナレッジリング」は、社内に蓄積されたあらゆるナレッジを一元管理し、有効活用できるクラウドFAQシステムです。直観的な操作で誰でも始められる点に加え、強力な検索機能が搭載されている点が特徴です。
アップロードされた情報だけでなく、ファイルの中身まで検索の対象となり、横断的な検索が可能です。よく検索される内容はランキング形式で表示されるため、欲しい情報にもアクセスしやすくなります。
また、ナレッジリングでは、無料プランも用意されているので、気軽に利用できるのも魅力の一つです。
- 主な機能:キーワード検索/質問を投稿/知識ランキング/キーワード分析/必読設定/ピン止め機能/記事の複製/制限機能各種/統計モニタリング
- 提供形態:クラウド / SaaS
- 価格(税込):
- フリー 無料
- ベーシック 月額10,780円+132円×ユーザー数
- アドバンス 月額22,000円+165円×ユーザー数
- エンタープライズ 月額55,000円~
- 公開FAQ 月額55,000円~
- 無料プラン・トライアル:無料プランあり
- 公式URL:https://faq-system.com/
6. Qiita Team
出典:Qiita Team
Qiita株式会社が提供する「QiitaTeam」は、さまざまなドキュメントの共有をサポートするツールです。日報やマニュアル、目標管理などの情報を効率的に共有できます。システムには高度な検索機能が備わっており、目的の情報を見つけやすいのがメリットです。
さらに、Slackやタスク管理ツールのTrelloとの連携も可能。2023年8月時点では累計5,000以上のチームで導入されており、その実績も魅力の一つです。組織内の情報共有と効率化を実現したい方におすすめです。
- 主な機能:テンプレート/フィード共有/コメント/自己紹介/自己目標管理/日報/議事録/
- 提供形態:SaaS /クラウド
- 価格(税込):
- Personal 月額500円(メンバー上限 1人)
- Micro 月額1,520円 (メンバー上限 3人)
- Small 月額4,900円(メンバー上限 7人)
- Medium 月額7,050円(メンバー上限10 人)
- Large 月額15,300円(メンバー上限 17人)
- Extra 月額15,300円(メンバー17人以上)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアル(30日間)
- 公式URL:https://teams.qiita.com/
7. Helpfeel
株式会社Helpfeelが提供する「Helpfeel」は、98%という圧倒的な検索ヒット率により、社内外のさまざまな問い合わせ対応業務を効率化できるFAQシステムです。
独自技術である「意図予測検索」機能により、曖昧な表現や感覚的な表現であっても、ユーザーが意図する質問を正確に予測・回答します。
また、回答までにかかる時間は0.001秒とされており、圧倒的なスピードを実現しています。
システム導入後は、カスタマーサクセス担当者がFAQの利用状況を分析するなど、運用サポートが充実しているのも魅力の一つです。
- 主な機能:意図予測検索/導入・運用支援
- 提供形態:クラウド /SaaS
- 価格:要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:要問い合わせ
- 公式URL:https://helpfeel.com/
8. NotePM
出典:NotePM公式サイト
株式会社プロジェクト・モードが提供する「NotePM」は、社内ドキュメントや業務ノウハウの情報を一元的に管理する情報共有ツールです。
社内ドキュメントや業務ノウハウのほか、マニュアルや議事録、設計書にいたるまで、幅広くナレッジの蓄積と共有ができる「社内wiki」として利用することが可能です。
そのほか、未読確認機能や画像編集、データの出力などの機能も揃っているため、あらゆる社内情報を格納できます。「情報がどこにあるのかわからない」「探すのにいつも時間がかかる」などの悩みを解決してくれるツールといえるでしょう。
- 主な機能:マニュアル作成/強力な検索機能/動画共有/変更履歴を自動記録/レポート/柔軟なアクセス制限/フォルダとタグで情報整理/コメント・いいね!/外部ページ共有/チャット連携・API対応
- 提供形態:クラウド/SaaS
- 価格(税込):
- プラン8 月額4,800円(8ユーザーまで)
- プラン15 月額9,000円(15ユーザーまで)
- プラン25 月額15,000円(25ユーザーまで)
- プラン50 月額30,000円(50ユーザーまで)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアルあり(30日間)
- 公式URL:https://notepm.jp/
9. Qast
出典:Qast公式サイト
any株式会社の「Qast」は、Q&Aとメモで、社内情報を一か所に集約できるナレッジ共有ツールです。
外部サービスであるSlackやTeamsとの連携により、コミュニケーションの内容も蓄積されていきます。社内での知識の共有や問題解決が円滑化され、効率的なコラボレーションが実現します。
- 主な機能:豊富なテンプレート/画像・動画プレビュー/添付ファイル内検索/権限設定/匿名で質問・回答/スマートフォンアプリ/外部サービス連携
- 提供形態:クラウド / SaaS
- 価格:要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:要問い合わせ
- 公式URL:https://qast.jp/
10. DocBase
出典:DocBase
株式会社クレイの「DocBase」は、ISO 27001を取得しており、情報共有ツールの中でも強固なセキュリティ環境が特徴です。
システム上で行われるやり取り情報はすべて暗号化。さらに、ウイルス対策やシングルサインオン、脆弱性診断、操作ログなどの多様なセキュリティ機能を備えているため、貴重な情報を保護するための対策も万全です。
- 主な機能:同時編集/リアルタイムプレビュー/ファイルアップロード/テンプレート/外部サービスの埋め込み/コメント/メンション/高度な検索機能/シングルサインオン/2段階認証など
- 提供形態:クラウド / SaaS
- 価格:
- スターター 月額990円(3ユーザーまで/ストレージ3GB)
- ベーシック 月額4,950円(10ユーザーまで/ストレージ3GB)
- レギュラー 月額9,900円(30ユーザーまで/ストレージ30GB)
- ビジネス100 月額21,450円(100ユーザーまで/ストレージ100GB)
- ビジネス200 月額43,450円(200ユーザーまで/ストレージ200GB)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアル(30日間)
- 公式URL:https://docbase.io/
11. esa
出典:esa公式サイト
合同会社 esaが提供する「esa」は、社内での状況共有を支援するツールです。ユーザーは気軽にアイデアを投稿し、チームや他のメンバーと共有・編集しながら、アイデアをブラッシュアップできます。不完全でも、まずは情報を共有し、社内メンバーで情報を育てていくことがサービスコンセプトとされています。
esaには、同時編集機能やカテゴリ分けなど、さまざまな機能が搭載されており、チャットワークやSlackなど、各種サービスとも連携可能です。
- 主な機能:マークダウン/同時編集エディタ/WIP/リアルタイムプレビュー/カテゴリ分け/スライドショー/バージョン管理/各種サービス連携
- 提供形態:オンプレミス / SaaS
- 価格:月額500円(1ユーザーあたり)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアル(60日間)
- 公式URL:https://esa.io/pricing
12. flouu
出典:flouu公式サイト
「flouu」は、プライズ株式会社が提供するナレッジマネジメントツールです。わかりやすくシンプルな操作性で、簡単にナレッジ共有が可能です。
高速全文検索の機能や情報シェア・アクセス管理機能などを搭載しており、社内に散在した情報をすばやく集約し、効果的なナレッジマネジメントを実現します。作業を効率化したい方におすすめのツールといえます。
- 主な機能:全文検索/情報シェア・アクセス管理/同時編集・共有/編集履歴管理/ファイル添付機能
- 提供形態:クラウド / SaaS
- 価格(税込):
- 基本料金:660円/30日(1ユーザーあたり)
- セキュリティオプション:550円/30日(1ユーザーあたり)
- OCRオプション:220円/30日(1ユーザーあたり)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアルあり(14日間)
- 公式URL:https://lp.flouu.work/
13. Scrapbox
出典:Scrapbox
「Scrapbox」は、Nota株式会社が提供するドキュメント管理ツールです。オンライン上でメモを保存・整理でき、気軽にドキュメントを作成できます。特徴的なのは、フォーマットがなくシンプルなページ構成で、誰でも使いやすい点です。
また、リアルタイムでの同時編集が可能なので、リモートワーク環境でのディスカッションにも活用できます。
そのほかScrapboxでは、マークダウンとは異なる独自記法の採用や、ハッシュタグや単語のリンク化により、関連するページが自動でつながる機能などがある点も特徴の一つ。IT企業やエンジニア向けの情報管理に向いています。
- 主な機能:ページ間リンク/同時共同編集/お絵かき/プレゼンテーション/画像・動画・地図を添付/検索/更新時期の可視化/CSSカスタマイズ/Slack連携
- 提供形態:クラウド/SaaS/オンプレミス
- 価格:
- PERSONAL /EDUCATION 無料
- BUSINESS 月額1,000円(1ユーザーあたり)
- BUSINESS ENTERPRISE 要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:無料トライアルあり
- 公式URL:https://scrapbox.io/
14. Confluence
「Confluence」は、情報の発信や整理、検索を効率化する企業向けのWikiシステムです。グローバル企業Atlassian社がツール開発・提供を行っています。
Confluenceを利用すると、散在しているファイルサーバーやローカルなどに保存された情報を一元管理し、社内で容易に共有できます。操作性はMicrosoft Wordに似ており、動画や画像などの要素を含む資料も作成できるため、情報発信にも役立つツールです。
- 主な機能:テンプレート/目次/履歴管理/ナレッジ(情報)・文書・ファイル検索/ウォッチ機能/ダッシュボード
- 提供形態:オンプレミス /クラウド
- 価格(税込):
- Free 永年無料(1ユーザーあたり)
- Standard 月額690円(1ユーザーあたり)
- Premium 月額1,310円(1ユーザーあたり)
- 無料プラン・トライアル:無料プランあり/無料トライアルあり(7日間)
- 公式URL:https://www.atlassian.com/ja/software/confluence
15. Freshdesk Support Desk
「Freshdesk Support Desk」は、ナレッジベース機能を搭載したクラウド型の総合ヘルプデスクツールです。世界で5万社以上の導入実績を誇ります。
ヘルプデスクへの問い合わせに対して、適切な回答を提供するためのナレッジを、テキスト・画像・動画でクラウド上に共有できます。SEO機能を備えた検索機能で、クラウド上の情報にスムーズにアクセス可能です。
またFreshdesk Support Deskは、FAQ機能も備えており、ユーザーの自己解決をサポートします。組織内の情報共有を強化し、効率的なカスタマーサポートを実現するためのツールとして活用できるでしょう。
- 主な機能:チケット機能/ナレッジベース/チケットトレンドレポート /チームコラボレーション/ 重複検出/ ヘルプデスクレポート/カスタムメールサーバー
- 提供形態:クラウド/SaaS
- 価格(税抜):
- Free 無料(最大1エージェントあたり)
- Growth 月額$15(最大10エージェントまで)
- Pro 月額$49(最大10エージェントまで)
- Enterprise 月額$79(最大10エージェントまで)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアルあり(21日間)
- 公式URL:https://www.freshworks.com/jp/freshdesk/support-desk/
16. ThinkOwl
「ThinkOwl」は、自動化(RPA)とAI機能が搭載されたクラウド型ヘルプデスクツールです。メールやチャット、SNS、電話からの問い合わせを一元管理できます。
回答のサジェストや対応状況のトラッキングをAIが強力にサポートし、問い合わせの分類や担当者への割り当て、メール本文からのデータ抽出、ナレッジの検索の自動化が可能です。
従来の問い合わせ管理の煩雑さを解消し、革新的なカスタマーサービスを実現できるツールです。
- 主な機能:Eメール処理/チャット&チャットボット/カスタマーポータル/SNS/電話/データを自動抽出/業務プロセス自動化/シナリオ実行/ルーティング/システム連携
- 提供形態:クラウド/SaaS
- 価格:
- Free 無料
- Standard 月額 6,380円(年払い)
- Standard 月額14,850円(年払い)
- Enterprise 月額 21,120円(年払い)
- Enterprise Plus 月額 27,500円(年払い)
- 無料プラン・トライアル:無料プランあり/無料トライアルあり(30日間)
- 公式URL:https://to.cba-japan.com/
17. Knowledge Explorer
株式会社図研プリサイトが提供する「Knowledge Explorer」は、ユーザーが気付いていない貴重な情報を迅速に発見できるナレッジマネジメントツールです。
ユーザーが作成中の社内文書に関連する情報を、企業で管理されている文書群からプッシュ通知で受け取ることができます。ユーザーは、より効果的な文書作成や知識活用が可能となります。
- 主な機能:プッシュ通知/類似テーマ検索/みんなの検索履歴/要約文表示/キーワード検索・抽出/コメント&評価
- 提供形態:オンプレミス
- 価格:要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:要問い合わせ
- 公式URL:https://www.presight.co.jp/product/knowledgeExplorer.php
18. NIKKEI The KNOWLEDGE
「NIKKEI The KNOWLEDGE」は、株式会社日本経済新聞社が提供しています。NIKKEI The KNOWLEDGEでは、日経コンテンツや業界専門紙、ビジネス誌、Webコンテンツなど、有料媒体を含む400以上の情報ソースを提供しています。
AIが必要なデータを抽出し、バインダー機能でまとめてくれます。ニュースや業界専門誌から情報を効率的に集めたい方におすすめのツールです。
- 主な機能:厳選情報のリストアップ/1日2回メールで配信/情報を3種類の「バインダー」へ自動仕分け/集めた情報を管理するワークスペース
- 提供形態:SaaS
- 価格(税込):
- 38,500円(5名まで)
- 最大132,000円(20名まで)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアル(1か月)
- 公式URL:https://nkbb.nikkei.co.jp/km/
19. Talknote
「Talknote」は、Talknote株式会社が提供する国産の情報共有プラットフォームです。
情報をまとめたノートが時系列で「タイムライン」に表示され、リアルタイムでの情報共有が可能になります。メッセージやスタンプ、いいね機能など、社内コミュニケーションを活性化させる機能も充実しています。
Talknoteは、飲食や介護、小売、製造など、さまざまな業界で1,100社以上の導入実績があります。導入から運用まで伴走してくれるのも嬉しいポイントです。
- 主な機能:ノート/タスク/タイムライン/メール連携/スタンプ/サンクス/メッセージ/組織・全体・部署別スコア/アクションリズム解析/絞り込み検索/活用データの共有/ノート・運用ルール作成支援/サポート体制
- 提供形態:クラウド/SaaS
- 価格:要問い合わせ
- 無料プラン・トライアル:無料トライアルあり
- 公式URL:https://talknote.com/
20. WowTalk
出典:WowTalk公式サイト
「WowTalk」は、社内コミュニケーションを活性化するビジネスチャットツールです。幅広い業種で導入されており、導入実績は1万社以上。14か国語の翻訳機能も備えています。
SNSのような親しみやすいデザインと優れた操作性によって、誰でも簡単にツールを使えるようになります。
また、WowTalkは、国際的なセキュリティ規格「ISO27001」の認証を取得し、行政機関で使われるほどのレベルの高いセキュリティ体制を確保しています。
- 主な機能:匿名相談/トーク/音声通話/共有(掲示板)/タスク管理/安否確認/日報/サンクス/各種連携
- 提供形態:クラウド/SaaS
- 価格:
- シンプル 月額300円(1IDあたり)
- スタンダード月額500円(1IDあたり)
- プロフェッショナル月額800円(1IDあたり)
- 無料プラン・トライアル:無料トライアルあり(14日間)
- 公式URL:https://www.wowtalk.jp/
ナレッジマネジメントツール導入時の注意点
ナレッジマネジメントツールを選定したら、導入に向けて準備を進めましょう。次のようなポイントを押さえておくと、スムーズに運用が開始できます。
運用体制を整備してツールを導入する
ナレッジマネジメントツール導入の際には、まず社内の運用体制を整備することが重要です。
ナレッジ業務にインセンティブを設けるなど、定着化に向けた施策を検討すると良いでしょう。これにより、従業員が積極的にナレッジ情報を共有する動機が高まります。適切な運用体制を整えることで、ナレッジの共有化がスムーズに進むことが期待できます。
ツールの有用性を社内に浸透させる
従業員の中には、初めてのツールに抵抗を感じる人もいます。そのため、ツールの活用が従業員にとってメリットになることをしっかりと伝えましょう。
一気に全社で導入するのではなく、一部の部署から徐々に導入を進める方法がおすすめです。従業員の理解を得ながら段階的に導入することで、ツールの効果を実感しやすくなります。コミュニケーションを重視し、従業員の協力を得ながらツール導入を進めることが成功のカギとなります。
目的に合うツールを導入して効果的にナレッジの蓄積・共有を
ナレッジマネジメントツールは、企業経営において重要なナレッジ活用の効率化を支援するツールです。FAQの活用や社内ナレッジの蓄積・共有にも役立てることができます。
ナレッジマネジメントツールには、用途別にさまざまな種類があるため、事前に自社の目的を明確にしてツールを選定することが重要です。
まずは無料トライアルで、操作性や必要な機能が搭載されているかなどを確認してみることをおすすめします。ナレッジマネジメントツールの導入により、情報共有と生産性向上を実現し、組織の競争力強化につなげましょう。