マルケトからハブスポットに1週間で移行する方法[お客様海外事例]

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戸栗 頌平(とぐり しょうへい)
戸栗 頌平(とぐり しょうへい)

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Homesuiteは小さな企業ですが、急速に成長を続けています。

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私たちは当時、リソースの大半を家具付き賃貸物件に特化したマーケットプレイスのプラットフォーム構築につぎ込んでいました。アウトバウンドマーケティングのプログラムは既にある程度実施したことがありましたが、インバウンドマーケティングの経験はほぼゼロに近い状態でした。

また、マーケティングを自動化しようとマルケトを導入したものの、カスタマイズする余裕がないまま、契約更新の時期を迎えようとしていました。

そうした中、さらなるステップアップを目指して、そろそろマーケティングオートメーションのためのインフラストラクチャを構築し、インバウンドプログラムに着手しなければならないと考えるようになりました。

この記事では、当社がどのようにハブスポットの利用を開始したかについてご紹介します。

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戦略に沿ったソフトウェアソリューション

Homesuite(日本語未対応)はマンスリーの家具付き賃貸物件を紹介するマーケットプレイスであり、特に出張や旅行で利用されるお客様から、たいへんご好評いただいていますが、当社のマーケティングにおける最大の目標は、企業の出張担当者、キャンパスリクルーター、重役秘書、人事担当者といった方々と長期的な関係を結ぶことです。

社員向けにマンスリーの家具付き物件を繰り返し利用している企業はとても多く、そうした企業の皆様にHomesuiteを真っ先に思い浮かべてもらえるようにしたいと考えています。

そのためには、オーディエンスをセグメント化し、セグメントごとに最適なコンテンツを最適なタイミングで配信できるマーケティングオートメーションのソリューションが必要でした。しかも、どのコンテンツにどのようなトラフィックがどのくらい発生しているかを把握できるスマートなソリューションでなければなりませんでした。

他のマーケティング オートメーション プラットフォームを試す機会もありましたが、最終的にハブスポットを選んだ決め手は、ユーザーフレンドリーなデザインでした。

ここからは、私たちがわずか1週間でどのように移行を完了できたかについてご紹介します。

移行による成果

  • コンタクトとサブスクライバーの追加件数が、わずか 2 週間のうちに、旧システムを使用していた前四半期の数字を上回りました。
  • 新しいランディングページの立ち上げにかかる時間が以前の10%に短縮されました。
  • マーケティング オートメーション システムを毛嫌いする従業員がいなくなりました。

当社はまずHubSpot Marketing Enterpriseに移行し、その後すぐにHubSpot Adsのアドオンも導入しました。

1日目:マルケトから必要なデータをすべて抽出する

マルケトからのデータ抽出は、標準的な機能を使用して無料で実行できるプロセスではなかったため、リスト、パフォーマンスデータ、クリエイティブファイルをいくつかに分けて手作業でエクスポートしなければなりませんでした。ただし、マルケトでは独自のクリエイティブをまったく作成していなかったのでエクスポートするものはほとんどなく、実質的にはリストとパフォーマンスデータのみを抽出しました。

2日目:マルケト(とMailChimp)から抽出したすべてのデータとクリエイティブをハブスポットにインポートする

まず、サブスクライブを解除したコンタクトも含めてリストを作成しました。マルケトのコンタクトは既に大半が当社のSalesforceアカウントにもコンタクトとして登録されていたので、マルケトの抽出データからインポートしなければならないコンタクトはそれほど多くありませんでした。SalesforceやZendeskのコンタクトは、各プラットフォームと同期するだけでアップロードを完了できました。Zendeskとの統合はハブスポットではなくZendeskによって管理される「外部」統合ですが、Salesforceとの統合と同じくらい簡単にセットアップできます。

既にサブスクライブを解除したコンタクトに誤ってEメールを送ってしまうことがないように、マルケトとMailChimpのサブスクライブ解除済みリストは慎重にインポートする必要がありました。なお、解除が済んでいるコンタクトは、ハブスポットのコンタクト数にはカウントされません。

また、こちらは海外事例のためインターフェースが英語になっていますが、現在ハブスポットのインターフェースは完全に日本語化されています。

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 先ほど述べたとおり、マルケトのEメールテンプレートの大部分はインポートする必要がないと判断しました。と言うのも、ハブスポットのエディターは仕上がりを確認しながら直接編集でき、テンプレートシステムも非常に使いやすかったためです。結果として、当社のインポート作業は他社のケースに比べてかなりシンプルなものになりました。

リード(見込み客)とコンタクトをハブスポットにインポートする方法についてはこちらで確認できます。

3日目:ワークフローをセットアップする

このステップでは、ハブスポットのメリットを大いに実感できるでしょう。視覚的にわかりやすいワークフロージェネレーターを使用して、複雑なワークフローでも簡単に作成できます。最初にセットアップしたのは、サイト上でリードフォームに個人情報を入力してくれた訪問者にウェルカムEメールを送信するワークフローでした。フォームへの入力を登録基準に設定したかったので、フォーム作成ページに用意されているコードスニペットを組み込んで、既存のサイトにハブスポットのリードフォームを設置することにしました。

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ハブスポットのフォーム作成に関するユーザーガイドはこちらから参照できます。

基本的なEメールワークフローをセットアップした後は、Rob Sobers氏が作成した役立つヒント満載のガイド(英語)を見つけたので、ハブスポットのワークフローを使用してネット プロモーター スコア(NPS)アンケートや紹介プログラムもセットアップしました。Sobers氏のNPSシステムでは、定量的な結果についてのレポートを作成するのがやや難しい面はあるものの、一定の区分(推奨者、中立者、批判者)に基づく定性的な結果のレポートは簡単に作成することができます。

NPSアンケートのEメールテンプレートのパフォーマンスは[クリック済みリンク]セクションで確認できます。

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NPSアンケートの結果を活用する

ハブスポットにNPSアンケートの回答データが集まったら、NPS区分と総収益の相関関係に関するレポートを簡単に作成できます。また、業種別のNPSの状況に関するレポートを作成すると、マーケティングキャンペーンのターゲットを絞り込む際に役立ちます。このレポートはハブスポットから同期したNPS区分フィールドと、セールスチームがお客様とのやり取りの際に入力する業種フィールドを使用して、Salesforceのレポート機能で手軽に作成できます。 

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4~5日目:動作とアーキテクチャを確認する

ワークフローの処理を開始してから数日のうちに、評価対象のデータポイントをいくつか集めました。このとき、以下のような点について確認する必要があります。

まず、ワークフローは適切にセットアップされているでしょうか? 実際のHomesuiteの移行時には、重複するワークフローが多いために同じEメールが一部のコンタクトへ自動的に2回送信されてしまうという問題が発生していました。私たちからのアドバイスは「とにかくテストを繰り返すこと」です。

テストを行うには、ワークフローのセットアップページにあるテスト機能(下図)を使用します。ここで同僚数名分のコンタクトを作成し、そのコンタクトに最も重要なリードの属性を割り当て、同僚をワークフローに登録してみましょう。

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また、データはSalesforceと適切に同期されていますか? 当社では移行を進める途中でSalesforceのアーキテクチャに関連するいくつかの重要な問題が浮かび上がりました。たとえば移行直後に判明したのは、Salesforceでクローズ済みの成約商談がハブスポットではすべて「顧客」に分類されるという問題です。

当社のセールスチームはカスタムの商談フェーズを使用していたため、新しいハブスポットスマートリストを作成し、当社の商談フェーズに合わせて「顧客」の定義を修正する必要がありました。その解決策は、ライフサイクルステージが「顧客」に設定されていること、または取引ステージのプロパティーが「クローズ済み成約」に相当する値のうち特定の1種類に設定されていることを条件としたスマートリストを作成するという、実に簡単なものでした。

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6日目:WordPressからハブスポットに会社のブログを移行する

これは必須項目ではありませんが、当社では簡素化、一元化、データ管理の観点から実施に踏み切りました。

ハブスポットプロジェクトを使用すると簡単にブログをセットアップできるため、移行時にはこちらのページで説明されているステップにそのまま従いました。ブログの移行などのタスクについての情報を探しているときには、ハブスポット内のライブラリを検索するだけで、対応する詳しいステップガイドがきっと見つかるはずです。また、便利なチェックリストも用意されており、それを参考にして必要なステップを順番どおりに進めることができます。

Projects   HubSpot.png

 7日目:レポートをセットアップする

これでハブスポットの基本設定は完了です。自社のKPI(重要業績評価指標)に沿ってレポートをセットアップしましょう。標準ダッシュボードのさまざまな機能を利用すれば、レポートを思う存分カスタマイズできます。

また、この段階で当社における「MQL(マーケティング活動で獲得した見込み客)」の定義や、マーケティングとセールスの理想的な連携体制について話し合ったことで、建設的な意見を交わし、貴重な気付きが得られました。

たとえば、当社のマーケットプレイスはマンスリーの家具付き賃貸物件に特化しているため、ターゲットオーディエンスは「Homesuiteのサービス提供地域に出張で30日以上滞在する」など、限定的なニーズを持ったビジネスマンに絞られます。そこで、新しいランディングページにフォームを追加して、ウェブサイト訪問者が自身のニーズについて追加情報を入力できるようにしました。

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私たちはHomesuiteのMQLを「月2,000ドル以上の予算を持ち、サービス提供地域において今後3か月以内に賃貸物件の利用を予定しているテナントおよび代理店」と定義しました。さらに、新しいMQLが現れた時点でセールスチームに通知し、Salesforce内にタスクを作成するワークフローもセットアップしました。また、過去2週間に現れたMQLのスマートリストとレポートも作成しました。

まとめ

書きたいことはまだまだたくさんありますが、そろそろまとめに入ろうと思います。今回の移行は本当に有意義なプロセスでした。特に小規模な企業では、現行のマーケティングオートメーション、CRM、CMS、その他の複雑なマーケティング&セールス向けソフトウェアツールからの脱却は不可能に思えるかもしれませんが、そのようなことは決してありません。

移行は思っているほど難しい作業ではなく、ビジネスプロセスやデータベースを整理する良い機会にもなります(多くの企業が、いつか整理したいと強く願っているはずです)。

あまりにも短期間で基本的な移行作業を完了できたため、Homesuiteのチームはたいへん驚きました。現在はインバウンド戦略とコンテンツカレンダーの準備を進めており、将来的には企業の重役秘書や出張担当者が従業員の滞在先を探すときに最初に訪問してもらえるようなブランドを構築したいと考えています。

ハブスポットの使いやすさも、大きな魅力です。製品を使いこなすために高額な費用を支払って外部のコンサルタントを雇う必要はありません。当社のマーケティングチームはハブスポットの使い方をどんどんマスターしていて、さらにうまく使いこなそうと意欲的に取り組んでいます。

マーケティングテクノロジーは手間を増やすものではなく、可能性を広げるものであるべきです。そうした持論から私Jon Falkerはハブスポットを活用しています。今回の記事についてさらに詳しい情報を知りたい方は、私までお気軽にご連絡ください。

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