部下との面談ですぐに使える質問例|本音を引き出すポイント

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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効果的な質問ができず、部下の本音を引き出せないという悩みは、面談でよくあります。事前に質問を準備することで適切な質問が可能になり、部下の意見や悩みを引き出すことができるでしょう。

部下との面談ですぐに使える質問例|本音を引き出すポイント

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    この記事では、部下との面談ですぐに使える質問例を紹介しながら、本音を引き出すためのポイントを解説します。

    部下との面談は質問内容が重要

    部下と面談する際に良い質問ができれば、普段聞けない部下の考えや悩みを引き出すことができます。その結果、適切なサポートや部下とのコミュニケーションの円滑化が期待できるでしょう。また、部下のモチベーションを高めたり、成長を促したりといった良い影響を与えることにもつながります。

    面談のよくある失敗は、単なる雑談になってしまうことです。また、お互いに話すことがなくなり、気まずい雰囲気になってしまうこともあるでしょう。上司ばかりが話してしまう面談も、部下が発言する機会を失ってしまいます。

    このような面談では、たとえ話が盛り上がったとしても、本来の目的は果たせていません。面談を成功させるには適切な質問をすることが重要で、そのための準備も欠かせません。
     

    【カテゴリ別】部下との面談の質問例

    ここでは、部下への質問例をカテゴリ別に紹介します。複数の質問を準備しておくと、面談の流れに応じて使い分けることが可能です。
     

    業務に関する質問例

    業務に関する質問は、部下の課題や悩みなど普段なかなか話せないことに焦点をあてることが重要になります。高圧的にならないよう、部下の目線に立って話を聞きましょう。部下の回答に対しては、ジャッジしたりアドバイスしたりせず、まずは部下の思いを引き出すのがポイントです。

    <業務に関する質問例>

    • 現在担当している業務についてどう感じていますか?
    • 最近の業務でうまくいったことは?
    • 最近の業務でうまくいかなかったことは?
    • 今、業務上課題に思っていることは何ですか?
    • 業務でサポートして欲しいことはありますか?
    • もっとこうしたほうが良いのではと思っていることはありますか?
    • 何かチャレンジしたいことはありますか?
       

    モチベーションに関する質問例

    モチベーションに関する質問をする目的は、部下のモチベーションが上がる要因や下がる要因を把握することです。モチベーションは、部下の作業効率を左右する大切な要素になります。モチベーションが下がる要因は話しにくいこともあるため、部下の反応に注意しながら質問しましょう。

    モチベーションに関する質問例

    • 業務でうまくいったと思える施策やプロジェクトはありますか?
    • 業務でモチベーションが上がるのはどんなときですか?
    • 業務でモチベーションが下がるのはどんなときですか?
    • 自分の自信があるところはどこですか?
    • 自分の自信がないところはどこですか?
    • 仕事で楽しいと感じることは何ですか?
    • 現在の業務では自分の適性や能力が発揮できていますか?
    • 仕事に対するモチベーションを上げるためにどのようなことをしていますか?
       

    目標に関する質問例

    目標に関する質問をする目的は、目標に対する現状や課題を把握しながらも、部下が目標達成の未来に意識を向けられるように促すことです。適切な目標設定は部下を大きく成長させます。チームとしての目標と部下個人の目標をすり合わせ、お互いが納得できる目標を設定しましょう。

    目標に関する質問例

    • 今回の面談までに設定した目標に対してどのような成果を上げられましたか?
    • 今はどのような目標を持っていますか?
    • その目標を設定した理由は何ですか?
    • その目標を達成するためにどんなことに取り組んでいますか?
    • その目標を達成するうえでどのような課題がありますか?
    • その目標を達成することができたらどんな気持ちになりますか?
    • これまで取り組んだ目標のなかで一番誇りに思っているものは何ですか?
    • 今後、取り組んでみたい業務は何ですか?

     

    キャリアに関する質問例

    キャリアに関する質問をする目的は、部下の今後のキャリアを考えるきっかけを作ることです。目標設定よりも長期的な視点に立って、部下の理想の将来像を引き出してあげることが大切です。部下の理想のキャリアが明確になれば、上司としても適切なサポートがしやすくなります。

    <キャリアに関する質問例>

    • 将来的に、どのようなポジションやキャリアを目指していますか?
    • そこに向けてどのようなことが必要だと思いますか?
    • 今の仕事で将来的なキャリア形成につながるポイントは何ですか?
    • 今後、スキルや能力を向上させたい分野は何ですか?
    • 今後、どのような経験を積みたいと思っていますか?
    • 今後のキャリア形成での悩みを相談できる人はいますか?
       

    フィードバックに関する質問例

    フィードバックに関する質問をする目的は、部下に強みや弱み、改善点を伝え、成長を促すことです。適切なフィードバックは部下に気づきを与え、モチベーションを高めます。ただし、主観的な感想を伝えただけでは、部下は抵抗を示すこともあります。具体的な事実に基づいた、公平性のあるフィードバックを意識しましょう。

    <フィードバックに関する質問例>

    • これまでもらったフィードバックで特に印象に残っているものはありますか?
    • フィードバックをもらったら、どのように対応していますか?
    • 上司から適切にサポートされていると感じていますか?
    • 上司からどんなフォローをしてもらえると助かりますか?
       

    人間関係に関する質問例

    人間関係に関する質問は、チーム内での人間関係をより良くしていくことが目的です。部下は上司視点では気づけない、チーム内での人間関係の悩みを抱えていることもあります。また、一対一の面談だからこそ話せることもあるでしょう。人間関係はデリケートな話になる可能性もあるため、より一層話しやすい雰囲気を意識することが大切です。

    <人間関係に関する質問例>

    • チーム内でのコミュニケーションはスムーズにとれていますか?
    • 報告・連絡・相談がしやすい環境だと感じていますか?
    • チーム内で自分の意見を気軽に発言しやすいと感じていますか?
    • チーム内での人間関係について、改善したい点はありますか?
    • チーム内の人間関係をより良くするために、自分からできることは何ですか?
       

    面談で部下から本音を引き出すポイント

    部下が話しやすい面談の場を作ることも、上司としての大切な仕事です。ここでは、部下から本音を引き出すためのポイントを解説します。
     

    面談の目的を意識する

    面談の目的は、部下の状況に合わせてそれぞれ設定しましょう。実際の面談では、話をしているうちにどんどん目的から外れてしまうケースも多く、新入社員か中堅社員かによっても目的が変わってきます。面談の目的を意識すると、本題から外れたとしても軌道修正が可能です。

    ただし、上司側の目的ばかりを押し付けてしまうと本音を引き出せなくなってしまいます。部下が面談で話したいことがあれば、面談の目的から多少外れても耳を傾けましょう。面談の目的を意識しながらも、部下に目的を押し付けず、柔軟に対応していく姿勢を持つことが大切です。
     

    質問項目や話す内容を事前に準備する

    準備不足は部下にも伝わるため、質問や話す内容は事前に準備しましょう。一人ひとりに設定した面談の目的を踏まえて、質問を考えるのがポイントです。

    部下の回答によっては面談の流れが想定と外れることもあるため、いくつかのシナリオを用意しておきましょう。面談の内容をあらかじめ部下に伝えておき、準備の時間をとってもらうと、より面談の時間を効果的に使えます。
     

    話しやすい雰囲気を作る

    部下から本音を引き出すには、話しやすい雰囲気を作ることも大切です。面談は上司と部下という関係がはっきりしているため、上司のほうから意識して話しやすい雰囲気を作ることが重要になります。業務の話だけでなく、プライベートの話題や雑談なども交えて部下をリラックスさせましょう。

    また、話す言葉だけでなく、表情や頷きなどの非言語でも部下に与える印象は大きく変わります。部下の話に大きく頷いたり、目を合わせたりすることで、部下に安心感を持ってもらうことができます。
     

    部下の話を最後まで聞く

    部下の話は途中で遮らずに最後までしっかりと聞きましょう。話を遮ってしまうと、部下は話を聞いてもらえないと判断し、本音を引き出しにくくなってしまいます。気になることがあればメモをしておき、部下の話が終わってから質問するのがポイントです。

    面談の目的は、部下の考えや個性を踏まえたうえで、モチベーションの向上や成長の促進につなげることです。そのためには、部下に本音を話してもらわなければなりません。質問に対して部下がうまく回答できなかったとしても、口をはさまずに最後まで話をさせてあげましょう。面談は上司が話す時間よりも、部下に話してもらう時間が多くなるように意識するのがポイントです。
     

    普段から積極的に部下とコミュニケーションをとる

    部下から本音を引き出すには、信頼関係を築いておくことが何よりも重要です。いくら面談に向けて準備をしても、普段からコミュニケーションをとっていなければ、部下から本音を引き出すことは難しいでしょう。

    信頼関係を築くため、日常の業務のなかで積極的に部下とコミュニケーションをとりましょう。部下と話すのは、業務のことでなくても構いません。自分のことについて話し、部下に自分を知ってもらうことで信頼関係が築けることもあります。人材育成やマネジメントといった業務は、相手との信頼関係があってはじめて成り立つものだということを認識することが大切です。

     

    面談後は質問の回答への対策が重要

    面談が終了したら、部下の回答をもとに目標や課題を整理し、具体的なアクションプランを立てましょう。面談を行って終わりにするのではなく、面談の内容を踏まえて部下の成長をサポートすることが大切です。アクションプランを立てたら、うまく実行できるように見守ります。

    次の面談時には、目標に対する成果を具体的に確認し、記録していきましょう。面談を通して目標の達成度を見ることで、部下の人事評価の向上にもつながります。
     

    事前に質問を準備して部下との面談に備えよう

    部下との面談を実施する際は、質問例を事前に準備しておくことが大切です。それにより、適切な質問をすることが可能になり、部下の意見や悩みといった本音を引き出すことができるでしょう。

    また、日頃からコミュニケーションをとることも欠かせません。信頼関係を構築したうえで面談の質問内容を工夫すると、上司と部下の双方にとって面談の時間が有意義なものになります。

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