カスタマージャーニーにSEO的な視点を組み込むメリット&手順を解説

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亀山 將(かめやま まさし)
亀山 將(かめやま まさし)

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カスタマージャーニーマップを作成する際、一番注意したいのは、机上の空論にならないようにすることです。ペルソナに寄り添ったカスタマージャーニーを構築するための1つのコツが「SEO的な視点を入れる」こと。ペルソナはどのようなタイミングで、どのようなキーワードで検索するのかを明確にすると、より具体的で実態に沿った内容にしやすくなるでしょう。

カスタマージャーニーにSEO的な視点を組み込むメリット&手順を解説

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本記事では、カスタマージャーニーにSEOの情報を組み込む方法について、具体例を用いて解説します。

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    「カスタマージャーニー×SEO」マップの完成イメージ

    カスタマージャーニーにSEO的な視点を組み込むのはどうすればいいのか、イメージしやすいように具体例を1つお見せします。

    以下の図をご覧ください。男性向けスキンケア商品を販売する企業を想定したカスタマージャーニーマップの例です。

    カスタマージャーニーマップ

    カスタマージャーニーマップでは、見込み客の行動や思考を軸にして、いつどこでタッチポイントが生まれる余地があるのかを可視化します。そこに、検索意図やキーワードといったSEOの情報を付け足すことで、見込み客のニーズを理解しやすくなり、どのフェーズに向けて、どのようなコンテンツを発信するべきかが見えやすくなります。

    上図の場合を見ていきましょう。「認知」の段階では、見込み客はまだ自社製品の存在を知らないことが多いため、メンズスキンケアの基本的な情報を発信し、ユーザーとの接点を作るところからスタートします。

    情報に触れたユーザーがメンズスキンケアに興味を持ち、具体的な商品やブランドを探す「興味・関心(情報収集)」のフェーズに移行したタイミングで、他社製品も含めた多数の選択肢を提示します。それにより、メンズスキンケアというジャンルそのものへ関心を高めることができるでしょう。

    このように各ステージの検索ニーズにあわせて適切な情報提供を行うことで、オウンドメディア内のすべての記事を通じて見込み客にアプローチできるようになります。オウンドメディアに接する度にユーザーの購買意欲が上昇した結果、スムーズなアクションにつながります。
     

    カスタマージャーニーにSEOを組み込む方法

    カスタマージャーニーにSEOを組み込む具体的な方法は次の通りです。

    1. 軸となるカスタマージャーニーマップを作成
    2. マップに付与するSEOの情報をまとめる
    3. 検索意図を設定する
    4. 検索ニーズを設定する
    5. 検索キーワードとコンテンツの設定
    6. 着地ページの設定
    7. 効果検証と改善策の立案

    それぞれの手順ごとに詳しく解説します。
     

    1.軸となるカスタマージャーニーマップを作成

    まずはカスタマージャーニーマップの土台を作成します。SEOの情報を組み合わせる前に、あらかじめ見込み客の行動や思考、フェーズを設定しておくと、検索ニーズや想定キーワードなどの情報を付け加えやすくなります。
     

    2.マップに付け加えるSEOの情報をまとめる

    SEOの情報

    上図を参考にSEOの情報として付け加える項目を考えます。SEOの情報には、検索意図・検索ニーズ・想定キーワード・用意すべきコンテンツといった項目を設定します。

    ここからは各項目の具体的な記入方法について解説します。
     

    3.検索意図を設定する

    検索意図を設定する際は、Googleが提唱する検索意図の4分類である「Know・Go・Do・Buy」クエリがわかりやすく、定義を決めておくことでチーム内での情報共有もスムーズに行えます。

    • Knowクエリ・・・〇〇を知りたいから検索する
    • Goクエリ・・・〇〇(のサイト)に行きたいから検索する
    • Doクエリ・・・〇〇したいから検索する
    • Buyクエリ・・・〇〇を買いたいから検索する

    こうした検索意図は、カスタマージャーニーマップで設定した各フェーズに沿って設定しますが、フェーズの内容は自由に設定できます。

    例えば今回のサンプルでは、「認知・情報収集・比較検討・購入」という基本的な購買プロセスを用いています。利用シーンによっては、「課題意識・情報収集・比較検討・購入利用・継続利用」のようにステージが増えても良いでしょう。
     

    4.検索ニーズを設定する

    カスタマージャーニーマップに記入したペルソナや行動、思考などに基づいて、各ステージにおける検索ユーザーの悩み・疑問(=検索ニーズ)を可視化しましょう。

    先に紹介したカスタマージャーニー例のように、認知フェーズ「メンズスキンケアの基本的な情報が知りたい」→情報収集フェーズ「それが理解できたから今度は商品やブランドの種類を知りたい」と、各ステージに沿って1人のペルソナの検索ニーズがどのように移り変わるかを考えることが大切です。
     

    5.検索キーワードとコンテンツの設定

    検索ニーズを満たせるよう、ステージごとに検索キーワードを設定しましょう。

    ここでは、検索ニーズと検索キーワードが一致していることが大切です。

    例えば、「メンズスキンケアの基本的な情報が知りたい」と思っているのに、いきなり自社製品をアピールするような情報を提供しても購入してくれる可能性は低くなります。「基本的な情報を知りたい」という検索ニーズがあるなら、「メンズスキンケア」や「カミソリ負け しない」など、基礎知識となるキーワードが適切だと言えるでしょう。

    検索キーワードを設定した後は、制作すべきコンテンツの内容も簡易的に書き込んでおくと、実際にコンテンツ制作を進める際に企画を立てやすくなります。
     

    6.着地ページの設定

    ここでいう着地ページとは、オウンドメディア内における検索ニーズの答えとなる記事を指します。

    「メンズ 化粧水 選び方」という検索キーワードを設定したとすると、あらかじめメンズ化粧水の選び方を解説する記事を用意しておき、着地ページとして設定できます。
     

    7.効果検証と改善策の立案

    カスタマージャーニーマップに沿って計画を立てた後は、そのプランを実行に移します。ただし、どれだけ入念な計画を立てたとしても、想定通りの成果が得られるとは限りません。はじめから100点の結果を得られることはないと考え、実態とズレがないかを観察・検証しましょう。

    PV数やコンバージョン率といったKPIをもとに効果検証を行うことで、目標と実績の差がわかりやすくなり、問題があったときにスムーズな軌道修正が可能です。

    このようにカスタマージャーニーマップを効果検証に取り入れ、改善策を見つけるヒントとして活用しましょう。
     

    「カスタマージャーニー×SEO」でオウンドメディアの成果を最大化しよう

    カスタマージャーニーで見込み客の購買プロセスや行動、タッチポイントなどを可視化すると、適切な施策を考案できるようになります。

    カスタマージャーニーはオウンドメディア施策にも有効ですが、オウンドメディア上で購買プロセスが完結する商品やサービスの場合はアレンジが必要です。カスタマージャーニーマップで設定したステージごとに、適切な検索キーワードやコンテンツ、着地ページといったSEOの情報を付け加えましょう。完成したカスタマージャーニーマップをベースにコンテンツの企画を練ったり、効果検証に活用したりすることで、ユーザーの検索ニーズに合ったオウンドメディアへと生まれ変わります。

    ユーザーのニーズを満たすことを念頭に置き、本記事で紹介した手順でオウンドメディアのカスタマージャーニー設計に取り組んでみてください。

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