Twitter広告の導入を検討している方がまず気になるのが予算感ではないでしょうか。運用型広告自体に馴染みがないと、「予想以上に単価が高くなってしまったら…」と不安に思うかもしれません。
Twitter広告の場合は単価の上限設定が可能なので、想定外の単価が発生することはありません。また、Twitter広告ならではの拡散の仕組みを活用できれば、単価を低く抑えることも可能です。
本記事では、Twitter広告の課金形式や予算感、費用対効果を高めるコツを解説します。
Twitter広告の基礎ガイド
Twitter広告のポイントを押さえて宣伝効果を高めましょう。
- Twitter広告の基礎
- Twitter広告出稿手順
- ターゲティング設定のポイント
- Twitter広告の成功事例
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全てのフィールドが必須です。
Twitter広告の特徴と課金の仕組み
Twitter広告は、ターゲティングと課金方式に大きな特徴があります。これら2つの特徴を理解した上で運用すれば、費用を抑えながら高い効果を得られるでしょう。
ターゲットを絞って配信できる
Twitter広告は細かなターゲティングが可能です。年齢や性別はもちろん、350種類以上ある興味関心トピックや、特定のキーワードに絞ってターゲティングできます。
狙ったターゲット層に絞ってアプローチすることで、Twitter広告の費用対効果を最大化できるでしょう。
Twitter広告の課金方式
Twitter広告は、ユーザーが特定のアクションを起こしたタイミングで課金される仕組みになっています。
具体的に、どのようなアクションを課金ポイントに設定できるのか見ていきましょう。
CPM/インプレッション(表示回数)課金
広告が1,000回表示されるごとに課金されます。
CPF/フォロー課金
広告を通じてフォロワーを獲得できた時点で課金されます。
CPE/エンゲージメント課金
コメントやリツイート・いいね・プロフィールのクリック・写真やリンクのクリックなど、ユーザーからのリアクションが発生した際に課金されます。
CPV/ビュー(再生)課金
広告動画が視聴されると課金されます。課金のタイミングは以下のいずれかから選択可能です。
- 動画が15秒再生された場合か、再生完了された場合
- 動画の50%以上が画面に表示された状態で2秒経過した場合か、動画の拡大表示またはミュート解除が行われた場合
- 動画全体が画面に表示された状態で3秒経過した場合か、動画の拡大表示またはミュート解除が行われた場合
- 動画の50%以上が画面に表示された状態で6秒経過した場合か、動画の拡大表示またはミュート解除が行われた場合
CPC/クリック課金
広告内のリンクがクリックされた時点で課金されます。
CPI/インストール課金
ユーザーが広告経由でアプリをインストールしたタイミングで課金されます。
CPAC/アプリクリック課金
ユーザーが広告経由でインストール済みのアプリを起動したタイミングで課金されます。
Twitter広告の費用の目安は?
Twitter広告の費用の目安を表にまとめるとこのようになります。
課金方式 |
意味 |
費用相場 |
---|---|---|
CPM |
インプレッション(表示回数)課金 |
500~800円/1,000インプレッション |
CPF |
フォロー課金 |
50~200円/1フォロー |
CPE |
エンゲージメント(いいね・RTなど)課金 |
50~200円/1エンゲージメント |
CPV |
ビュー(再生)課金 |
5~100円/1動画再生 |
CPC |
クリック課金 |
50~500円/1クリック |
CPI |
インストール課金 |
100~500円/1アプリインストール |
CPAC |
アプリクリック課金 |
100~500円/1アプリ起動 |
Twitter広告の費用はさまざまな指標を統合して算出されます。出稿するカテゴリやターゲティングの規模、競合数によって単価は大きく変動するため、広告費用は業種や目的によって変わるのが基本です。
事前に広告費を予測することは難しいので、日々運用する中で自社にとって適切な費用感を掴んでいきましょう。
Twitter広告はオークション形式のため、予算を低く設定し過ぎるとユーザーに広告が全く表示されない可能性もあるので注意が必要です。
Twitter広告の8種類のキャンペーン目的
Twtitter広告のキャンペーン目的は、以下の8種類に分けられます。Twtitter広告は、ここで設定した目的に応じて課金される仕組みになっているため、キャンペーンのKPIを念頭に置いて目的を選択しましょう。
- ブランド認知度の向上
- フォロワー数
- エンゲージメント数
- 動画の再生数
- ウェブサイトのクリック数
- アプリのインストール数またはリエンゲージメント
- プレロール再生数
それぞれの目的の特徴や課金方式について詳しく説明します。
ブランド認知度の向上
ブランドの認知度を上げたい場合に利用する目的です。課金方式はCPMが採用されます。
フォロワー数
フォロワーを増やしたい時に利用します。課金方式はCPFで、広告以外からフォローが発生した場合には課金対象外となります。
エンゲージメント数
エンゲージメント数は、いいね数やRT数などを伸ばしたい場合に利用します。課金方式はCPEが採用されます。RT先でのいいねやRTに対しては課金が発生しません。
動画の再生数
広告動画の再生数を増やしたい場合に設定するキャンペーン目的です。課金方式はCPVで、課金が発生するタイミングは自由に選べます。詳しくは「Twitter広告の課金方式 - CPV/ビュー(再生)課金」の章を参考にしてください。
ウェブサイトのクリック数
ウェブサイトへの誘導またはCVを増やしたい場合に利用します。課金方式はCPCが採用されます。
アプリのインストール数またはリエンゲージメント
アプリのインストール数を増やしたい場合や、アクティブユーザーを増やしたい場合に利用します。課金方式は、CPIもしくはCPACから選択できます。
プレロール再生数
動画本編の前に再生される、動画広告の再生数を増やしたい場合に利用します。課金方式はCPVで、課金のタイミングは自由に選択できます。詳細は「Twitter広告の課金方式 - CPV/ビュー(再生)課金」の章を参考にしてください。
また、Twitter広告の種類に関しては、以下の記事をご参照ください。
Twitter広告の費用を決める4つの要素とは?
Twitter広告の費用は、以下の4要素で決まります。
- 広告枠への入札額
- 広告の品質を示すスコア
- ターゲットのボリューム
- 同じユーザー層をターゲティングする競合数
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 広告枠への入札額
Twitter広告はオークション形式となっており、「入札額」とは、広告枠に入札する金額のことです。入札方法は以下の3つの形式から選択できます。
①自動入札
自動入札では、最小限の費用で最大の結果が得られるよう、入札額が自動で最適化されます。
最適な入札額が分からない場合に便利な一方、手動に比べクリック単価が高くなる可能性もあるため、定期的に状況を確認しましょう。
②上限入札単価
上限入札単価は、支払える単価の上限をあらかじめ決めておく形式です。設定した金額を超えて課金されることはありません。
上限単価が低すぎると広告の露出機会がなくなるため、ある程度の予算を用意し、状況に応じて単価を調整する必要があります。
③目標入札単価
目標入札単価を選択すると、目標として設定した広告単価に近づくよう入札額が自動で最適化されます。ただし、実際の結果が目標値とズレることもあるため、定期的な確認は欠かせません。
上記3つ以外にも、Twitter広告の入札には「セカンドプライスオークション」と呼ばれる仕組みが導入されています。広告枠を落札した際、実際に支払う金額は、自分の入札額ではなく、2番目の入札額+1円になります。
セカンドプライスオークションでは、広告主が相場に近い価格で入札を行える点が特徴です。
自分の入札額をそのまま支払うファーストプライスオークションとは違い、相場とかけ離れた金額を提示してしまったとしても損をする可能性が低くなります。
2. 広告の品質を示すスコア
作成したTwitter広告にはそれぞれ「品質スコア」が付けられ、そのスコアが最終的な入札額に影響します。品質スコアを決定する要素は以下の3つです。
- 共感度:ユーザーが広告ツイートに対してRTやいいね、コメントをしているか
- 関連性:広告ツイートの内容がターゲットの興味関心に合っているか
- 鮮度:最新の話題・旬な話題をツイートしているか
「品質スコア×入札額=広告スコア」で、広告枠は広告スコアに基づいて落札されます。品質スコアが上がるほど入札額が下がり、最終的な広告費を抑えられます。
「品質スコアを高める=魅力的な広告に仕上げる」作業を継続的に行い、効果的な運用を目指しましょう。
3. ターゲットのボリューム
たくさんのユーザーに広告を届けるためには、多くの予算が必要になります。そのため、ターゲットとなるユーザーの数が多いほど入札額は高くなります。
4. 同じユーザー層をターゲティングする競合の数
競合の数が多いほど、入札額は高騰します。
Twitter広告の費用は、以上4つの要素によって決まります。特に考慮すべきなのは、広告の品質とターゲティングです。ターゲットユーザーにとって魅力的な広告を作成し、確実にリーチさせる方法を考えましょう。次章でコツを解説します。
Twitter広告の費用対効果を高める方法
Twitter広告の費用対効果を高めるには、以下の5つの施策が有効です。
- 的確なターゲティング設定を行う
- 目的に合ったキャンペーンを選ぶ
- 最適なクリエイティブを作成する
- LPを改善する
- フリークエンシーキャップを設定する
各施策について解説します。
的確なターゲティング設定を行う
ターゲティング設定を的確に行うと、広告の費用対効果を高めることができます。Twitter広告では、以下の項目群を組み合わせた細かいターゲティング設定が可能です。
- テイラードオーディエンスターゲティング
- 言語ターゲティング
- 地域ターゲティング
- 性別と年齢ターゲティング
- テクノロジーターゲティング
- キーワードターゲティング
- 興味関心ターゲティング
- フォロワーターゲティング
- 行動ターゲティング
Twitter広告のターゲティング設定についての詳細は以下の記事で解説しています。
また、的確なターゲティング設定を行うために、自社のターゲットユーザーを明確にしましょう。Twitter広告向けのペルソナを設定するのも一つの手段です。
ペルソナ設計に自信がない場合は、HubSpotが無料で提供しているペルソナ作成テンプレートを利用してみてください。
目的に合ったキャンペーンを選ぶ
新商品の認知度向上を目指したい、アプリのダウンロード数を増やしたいなど、目的によって選ぶべきキャンペーンは変わります。
キャンペーンの種類については「Twitter広告の8種類のキャンペーン目的」の章で紹介していますので、ぜひご確認ください。
最適なクリエイティブを作成する
費用対効果を高めるには、ターゲットユーザーの興味関心に合っており、旬な話題に触れているクリエイティブ(動画・画像・ツイート文)を作成しましょう。
クリエイティブを複数用意し、クリック率やフォロー率などの数値を比較することも大切です。反応が悪かったクリエイティブは配信を停止し、反応が良かったクリエイティブはさらなる改善を加えるなどのA/Bテストを繰り返すことで、最適なクリエイティブに近づけます。
LPを改善する
Twitter広告で「ウェブサイトのクリック数キャンペーン」を選んだ場合は、LPの改善を行い、広告を経由してLPを訪れたユーザーのコンバージョンを高めることが大切です
広告運用を開始する前に、現状のLPの内容が広告ツイートの内容と連携しているか、また、ユーザーにとって使いやすい設計になっているかどうかを確認しておきましょう。
フリークエンシーキャップを設定する
フリークエンシーキャップを設定すると、費用対効果を高められます。フリークエンシーキャップとは、ユーザー1人あたりの上限インプレッション数を定められる機能のことです。
広告ツイートの過度な配信を制限できるため、反応率の低下を防ぐことができ、品質スコアの向上を狙えます。
運用しながら適切な費用感を把握しよう
Twitter広告に限らず、運用型広告の場合は条件によって広告単価が変動するため、予算の目安を把握するには実際に運用してみるのが一番の近道です。
まずはテスト配信を行い、そこで得られた結果が良いのか悪いのか、CAC(顧客獲得費用)やLTV(顧客生涯価値)を考慮して判断し、改善策を練っていきましょう。