営業のワークフローとは?作成の手順やポイントをわかりやすく解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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営業のワークフローとは、営業担当者が普段行っている営業活動の流れを可視化したものです。ワークフローを作成し、営業活動を可視化することで、営業活動の品質を均一化でき、営業部門全体のボトルネックの解消につなげられます。

営業のワークフローとは?作成の手順やポイントをわかりやすく解説

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    本記事では、営業におけるワークフローとは何か、なぜワークフローが重要なのかという理由から、ワークフローの作成手順、作成時のポイントまでを詳しく解説します。

    営業のワークフローとは

    営業のワークフローとは、営業活動で行うタスクを仕事の流れに沿ってまとめたものです。営業活動には、マーケティング部門から引き継がれた見込み客へのアプローチや提案、商談、契約の他、日報や受注処理、見積書・契約書作成などの事務的な業務も多く含まれます。

    営業活動は属人化しやすく、各担当者が行っている業務内容や進捗が把握しづらい側面があり、業務が滞る原因にもなります。営業活動で行っているすべてのタスクを洗い出し、一連の流れを可視化して最適化を目指すのが、営業のワークフローです。
     

    営業部門でワークフローが重要な理由

    営業部門でワークフローが重要な理由は、主に次の3つです。

    • 属人化を解消して営業担当の業務負荷を軽減できる
    • 営業活動を標準化できる
    • タスクの抜け漏れを防げる
       

    属人化を解消して営業担当の業務負荷を軽減できる

    営業活動が属人化し、個人に依存している状態では、特定の営業担当者に負荷が集中してしまいます。また、営業スキルや顧客対応のノウハウが組織に蓄積されず、チームとしての営業力も上がりません。

    営業部門でワークフローを作成すれば業務を標準化できるため、営業担当者個人の経験やノウハウに頼った属人的な営業活動を解消でき、特定の営業担当者に対する負荷の集中を軽減できます
     

    営業活動を標準化できる

    ワークフローを作成すると、営業活動を標準化でき、個人の経験やスキルに依存せずに、誰でも一定の成果が出せるようになります。

    経験の浅い営業担当者でも、ワークフローに沿って営業活動を進めることで、短期間で一定の成果を出しやすくなり、営業活動の振り返りや改善がしやすくなるでしょう。結果として、優秀な営業担当者の営業活動を基に再現性の高い営業活動を実現でき、チーム全体の営業力の底上げが可能です。
     

    タスクの抜け漏れを防げる

    ワークフローによる営業活動の可視化は、対応などのタスクの抜け漏れ防止にもつながります。

    営業担当者は複数の案件やタスクを同時に進めるケースが多く、効率性の低下や対応漏れによる機会損失につながりかねません。統一されたワークフローで営業活動を行い、蓄積されたデータを分析していくことで、営業活動にともなう改善点を発見しやすくなります
     

    営業のワークフロー作成の手順

    営業のワークフローは、次の手順で作成するのが一般的です。

    1. ワークフローを作成する目的を明確にする
    2. 現在の営業プロセスを整理する
    3. ワークフローの構成を考える
    4. 具体的なタスクを設定する
       

    1. ワークフローを作成する目的を明確にする

    まずはワークフローを作成する目的を明確にします。属人化の解消、営業活動の標準化などワークフロー作成によって達成したい目的を決めましょう。

    現状の営業活動における課題を洗い出したり、営業担当者に感じている課題や困っていることをヒアリングすると、目的を明確化できます。ワークフローの作成でどのようにその課題を解決できるのか、という順番で検討するのがおすすめです。
     

    2. 現在の営業プロセスを整理する

    目的が定まれば、現在の営業活動を整理します。各営業担当者がどのように営業を進めているのかを確認し、実際に行われているアクションをフェーズごとに分解しましょう。

    属人化しやすいプロセスや曖昧な部分を明確にして整理すると、標準化の対象を特定しやすくなります。実際に営業活動をしている担当者からヒアリングを行い、現場の営業プロセスを把握するのも良いでしょう。
     

    3. ワークフローの構成を考える

    続いて、既存の営業プロセスをもとにワークフローの構成を検討します。ワークフローの目的と関係者、作業内容、必要な書類なども明確にしておきます。

    基本的なワークフローは、既存の営業プロセスと同じでかまいません。ただし、問題が生じている場合は構成を見直し、修正を行うことが大切です。
     

    4. 具体的なタスクを設定する

    最後に、それぞれのフェーズで行うタスクを具体的に設定します。誰が見ても迷わず業務を進められるように設定することが大切です。

    担当者と具体的な業務内容に加えて、書類に不備があった場合の対応のフローや、担当者が不在の場合のフローなど、可能な限りイレギュラーな状況も踏まえて設定しましょう。また、何をもってそのフェーズを完了とするのかを明確にすることも重要です。

    HubSpotのSales Hubでは、セールスオートメーションツールを利用でき、ワークフローを活用した取引作成やタスクの自動化が可能です。ワークフローによる業務プロセスの効率化に、ぜひお役立てください。

    ワークフローでリード管理や業務の自動化も簡単|Sales Hub
     

    ワークフロー作成時のポイント

    ワークフロー作成時は、次の5つのポイントを意識しましょう。

    • 顧客視点を意識する
    • 実行可能なワークフローを構築する
    • KPI(重要業績評価指標)と連携させる
    • 定期的に見直しを行う
    • SFA(営業支援システム)などのツールを導入する
       

    顧客視点を意識する

    営業のワークフローを作成する際は、顧客視点を意識することが大切です。企業側の都合だけで、見込み客の創出からアプローチ、提案、クロージングを設計するのではなく、顧客がどのような課題を解決するために情報を収集し、比較検討し、購入するのかを理解することが大切です。

    提案であれば、ただ商品を紹介するのではなく、課題解決にどう役に立つのかを伝えるなど、顧客視点に立ったうえで不安や疑問を解消できるよう取り組みましょう。
     

    実行可能なワークフローを構築する

    営業のワークフローは営業部門内の成功例を参考に構築するのが基本です。ただし、優秀な営業担当者の営業活動は個人のスキルが成果につながっているなど、再現性が低いケースもあります。このような特殊な行動を基にワークフローを構築すると、一部の人しか実行できなくなるでしょう。

    優秀な営業担当者以外の人の行動も参考にして、すべての営業担当者が再現できるワークフローを構築することが大切です。
     

    KPI(重要業績評価指標)と連携させる

    営業のワークフローは、KPI(重要業績評価指標)と連携させることが重要です。フェーズごとにKPIを設定しておくと、成果を可視化でき、ボトルネックの発見や改善がしやすくなります

    例えば、見込み客創出であれば新規見込み客創出数、アプローチであれば商談のアポイントメントの創出数、クロージングであれば成約率などをKPIとして設定すると良いでしょう。
     

    定期的に見直しを行う

    営業のワークフローは作成して終わりではなく、定期的に見直しを行うことが重要です。ワークフローに沿って営業活動を行うと、フェーズごとの成果に関するデータが蓄積されていきます。

    望むような成果が出ていない場合は、原因を特定し改善を行うことで営業活動の質を向上でき、顧客に対してもより高い価値を提供できるようになります。例えば、商談のアポイントメントの創出数が低下している場合にデータを分析すると、アプローチ数の不足、顧客ニーズの変化などの原因を特定でき、改善策を実施できるでしょう。
     

    SFA(営業支援システム)などのツールを導入する

    営業のワークフロー作成には、SFA(Sales Force Automation)などのシステムの導入が効果的です。SFAとは、営業に関するデータを可視化し、共有できる営業支援システムのことです。顧客管理、スケジュール管理、営業活動の記録、見積書作成など営業活動の情報を一元管理できます。

    SFAの他にも、営業のワークフローの作成に役に立つ機能を備えているツールもあります。効果的に活用すれば、顧客への価値提供により注力できるでしょう。

     

    営業におけるワークフロー活用の実践例

    ここではHubSpotのSales Hubを使ったワークフローの活用方法をご紹介します。Sales Hubのセールスオートメーションツールを活用すると、リードの割り当てやタスクの作成が自動化され、見込み客へのフォローを効率化できます。

    顧客とのコミュニケーションを自動化できるシーケンス機能を搭載しており、パーソナライズされたメールを最適なタイミングで自動配信したり、テストを実施してメッセージを最適化したりすることも可能です。また、テンプレートによるワークフロー作成や「Breeze」と呼ばれるAI機能を使用したフォーム送信などのアクションの自動生成も行えます。初心者の方でも簡単にワークフローを営業活動に取り入れられるでしょう。
     

    営業ワークフローを作成して営業部門全体の売上を上げよう

    営業ワークフローを作成すれば、属人化しやすい営業活動を可視化でき、営業担当の負荷軽減や営業活動の品質の標準化、抜け漏れの防止などさまざまなメリットを享受できます。それぞれのフェーズで「誰が」「何を行うか」を明確にして、イレギュラーなケースについてもできる限り網羅しておくことで、ワークフローの滞りが防げます。結果的に提案の機会を逃してしまうなどの機会損失が減り、売上や利益の向上が期待できるでしょう。

    ワークフローの作成には、SFAなどの営業支援システムの活用がおすすめです。営業活動の情報を一元管理でき、効果的な営業活動を行うことができます。営業ワークフローを作成して営業部門全体の売上アップにつなげましょう。

    Sales Hubには、テンプレートなどを利用してワークフローを容易に作成できるセールスオートメーション機能が搭載されています。こちらの記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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