効率的で効果的な営業活動をサポートするSFA(営業支援システム)。導入することで見込み顧客の状況や案件の進捗、営業員の行動などを可視化し、チームで共有できるようになります。課題の分析・改善やクライアントへの無駄なく適切な提案につながるため、営業利益の向上や事業の発展にも貢献できるでしょう。
SFA (営業支援システム) 導入の基礎ガイドと実践用チェックリスト
SFA導入を成功させるためのポイントを徹底解説!
- SFAの導入を成功させる方法
- スムーズな社内導入5つのチェックポイント
- SFAツールのご紹介
- SFA導入「実践用チェックリスト」
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全てのフィールドが必須です。
ここでは、自社にあったSFAをお探しの方向けに、国内で利用されている主要SFAツール郡をご紹介します。特徴や価格を比較しているので、導入に迷われている方はぜひ参考にしてみてください。
国内の主要SFAツール10選
SFAは各ツールによりさまざまな特色があります。自社の営業スタイルやフロー、予算などを考慮し最適なツールを見極めましょう。
価格 ※1 | 特徴 | 他ツールとの連携 | モバイル対応 | 販売実績 | 無料トライアル | |
---|---|---|---|---|---|---|
Sales Cloud | 3,000円/月~ | カスタマイズ性が高い | ○ | ○ | 150,000社以上 | あり(14日間) |
Sales Hub | 0円/月~ | 同社製品群との連携 | ○ | ○ | 記載なし | 無料版あり |
kintone | 700円/月~ | 業務改善全般に対応 | ○ | ○ | 20,000社 | あり(30日間) |
Sales Force Assistant | 3,500円/月~ | AI秘書機能を搭載 | ○ | ○ | 7,500社以上 | あり(30日間) |
eセールスマネージャー | 1,000円/月~ | 導入サポートが充実 | ○ | ○ | 5,500社以上 | 記載なし |
JUST.SFA | 要問合せ | わかりやすいUI | ○ | ○ | 記載なし | あり |
Oracle Sales Cloud | 要問合せ | 高精度の分析機能 | ○ | 1,000社 | 記載なし | 記載なし |
Senses | 5,000円/月~ | カード形式の案件管理 | ○ | ○ | 1,300社以上 | あり |
Zoho CRM | 1,440円/月~ | 1ユーザーから利用可能 | ○ | ○ | 250,000社以上 | あり(15日間) |
InfAjast ES3.7 | 1,321円/月~※2 | 必要な機能のみ購入可能 | ○ | ○ | 記載なし | あり(30日間) |
※1 クラウド版・1ユーザー当たり
※2 ~10人の利用の場合
1.Sales Cloud
Sales Cloudは、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するCRM・SFAプラットフォーム。世界中で150,000社を超える企業に導入されている汎用性の高さが特徴です。
営業分析や見積もり作成、売上予測をはじめ、CRM(顧客管理)や社内SNSなど、非常に多機能でカスタマイズ性にも優れています。業種や会社の規模を問わず、自社に適した形での導入が叶うでしょう。
価格 | ・Essentials:3,000円/月 ・Professional:9,000円/月 ・Enterprise:18,000円/月 ・Unlimited:36,000円/月 |
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特徴 | ・カスタマイズ性が高く柔軟に使える ・顧客管理領域を含む幅広い機能 ・AIによるサポートも充実 |
他ツールとの連携 | Salesforce PlatformでSAP、Oracle、Microsoft などとのデータ連携が可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 150,000社以上 |
無料トライアル | あり(14日間) |
2.Sales Hub
Sales Hubは当社、HubSpotが提供するSFAです。Eメールテンプレートや見積もり作成、通話内容の自動記録、レポーティングなど幅広い機能に対応しています。
無料で提供しているHubSpotCRM(顧客管理システム)と連携しているため、顧客情報をしっかり把握したうえで営業活動を推進できます。CRMだけでなく、Marketing Hub(MA)、Service Hub(カスタマーサービス支援)などのHubSpot社製品群ともに連携できるため、マーケティング部門やカスタマーサポート部門との協力体制が敷きやすいというメリットもあります。社内の連携を強化し、より高度な接客を目指せます。
また、UIがわかりやすく、直感に操作できるという評価も多数いただいています。
価格 | ・無料版:0円/月 ・Starter:5,400円/月 ・Professional:54,000円/月 ・Enterprise:144,000円/月 |
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特徴 | ・無料の顧客管理システム(HubSpotCRM)が付属 ・HubSpotが提供する他アプリと連携が容易 ・UIに優れ感覚的な操作が可能 |
他ツールとの連携 | HubSpotの製品と連携可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 記載なし |
無料トライアル | 無料版あり |
3.kintone
kintoneは、20,000社以上に選ばれているサイボウズ社の業務改善ツールです。必要な機能(アプリ)を組み合わせることでカスタマイズして運用します。
SFAとして使う場合は、顧客管理や進捗管理などの基本的なアプリがセットになった「営業支援用パック」を追加しましょう。ほかにも人事や総務、在庫管理などの機能にも対応しており、必要に応じてアプリを追加できます。
プラグインや外部サービスとの連携も可能で、カスタマイズ性が高いのもメリットです。
価格 | ・ライトコース:700円/月 ・スタンダードコース:1,500円/月 |
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特徴 |
・業務改善全般に対応 |
他ツールとの連携 | 拡張機能の追加可能、APIで外部サービスとの連携可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 20,000社 |
無料トライアル | あり(30日間) |
4.Sales Force Assistant
Sales Force AssistantはNIコンサルティング社が提供するSFA。案件営業向けの「顧客想像」やルート営業向けの「顧客深耕」など、営業スタイルにあわせた製品を選べるのが特徴です。
また、独自のアシスタント機能「AI秘書」を搭載。見積もり作成やミスチェック、業務の抜け漏れのお知らせなどのサポートが受けられます。
価格 | ・クラウド:3,500円/月~ ・オンプレミス:667円/月 ※5年利用月額換算 |
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特徴 | ・会社のスタイルにあわせた製品群 ・営業活動をサポートするAI秘書機能を搭載 ・全製品で顧客情報・名刺整理機能を利用可能 |
他ツールとの連携 | NIコンサルティング社のNI Collabo 360(グループウェア)と完全連携 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 7,500社以上 |
無料トライアル | あり(30日間) |
5.eセールスマネージャー
eセールスマネージャーはソフトブレーン株式会社が提供しているSFAです。国産のツールということもあり日本の営業スタイルに適した機能性と、システム導入支援プランが充実しているのが特徴。利用継続率は95%を達成しています。
スマホ用のアプリは外回り中の使いやすさを重視して作られており、すきま時間を利用して素早く活動登録やスケジュール管理が可能です。
価格 | ・スタンダード:6,000円/月 ・ナレッジシェア(閲覧のみ):2,000円/月 ・スケジュールシェア(グループウェアのみ):1,000円/月 ※オプションライセンスあり |
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特徴 | ・利用継続率95%の高い信頼性 ・導入サポートが充実 ・ダッシュボードが見やすく直感的に扱える |
他ツールとの連携 | ストレージサービス(box、Dropbox、sansan)、MAほか多数と連携可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 5,500社以上 |
無料トライアル | 記載なし |
6.JUST.SFA
JUST.SFAは40年以上の歴史があるソフトウェア開発会社、株式会社ジャストシステムのSFAです。視認性にこだわったわかりやすいUIと、カスタマイズ性の高さが特徴。必要な情報がリアルタイムで一画面に表示されるため、情報収集の時間を削減できます。
重要項目の強調表示や入力・表示制御機能など、入力の漏れやミスを防ぐ細やかな配慮も魅力です。
価格 | 要問合せ |
---|---|
特徴 |
・わかりやすいUIで視認性に優れ、レイアウトの変更も容易 |
他ツールとの連携 | Googleカレンダー、Office 365などの同期が可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 記載なし |
無料トライアル | あり |
7.Oracle Sales Cloud
Oracle Sales Cloudは、ERP(基幹系情報システム)開発で世界的に知られているオラクル社が提供するSFAです。テリトリー(担当顧客)の分析機能や売上予測機能に優れています。
同社のOracleMarketingCloudと連携すれば、より広い領域の業務にも対応可能です。
価格 | 要問合せ |
---|---|
特徴 |
・精度の高い顧客分析・売上予測機能 |
他ツールとの連携 | Oracle Marketing Cloudと連携可能 |
モバイル対応 | 記載なし |
販売実績 | 1,000社 |
無料トライアル | 記載なし |
8.Senses
Sensesは株式会社マツリカの提供するSFA。1,300社以上で導入され、平均売上成長率39%、利用継続率98%と高い実績を誇っています。
案件はカード形式で表示され、進捗や顧客情報などのデータが一目で把握できます。ステータスの更新もドラッグ&ドロップで操作できるなど、直感的な操作が可能です。
価格 |
・Starter:5,000円/月~ |
---|---|
特徴 |
・カード形式で視認性が高い案件管理 |
他ツールとの連携 | API連携、BIツール連携、CTIツール連携、iPaaS連携が可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 1,300社以上 |
無料トライアル | あり |
9.Zoho CRM
Zoho CRMは全世界25万社以上が導入しているCRM(顧客関係管理)ツール。顧客管理機能はもちろん、レポート作成や売上管理などSFAとしての機能も充実しています。
スタンダードプランは1,440円・1ユーザーから登録可能なので、コストを抑えたい個人事業主や中小企業でも導入しやすいでしょう。レイアウトも自由度が高いため、自社の営業スタイルに合わせてカスタマイズできます。
価格 |
・スタンダード:1,440円/月 |
---|---|
特徴 |
・全世界25万社以上が導入している安心感 |
他ツールとの連携 | Google Workspace の各種アプリケーションと連携可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 250,000社以上 |
無料トライアル | あり(15日間) |
10.InfAjast ES3.7
株式会社エーエスピーコムのInfAjast ES3.7は、グループウェア機能をベースに、オプションとして機能を追加していくタイプのSFA。顧客管理、日報管理、案件管理、レポートなど幅広い機能を必要に応じて付与できます。
機能を一つひとつ選択して追加できる「ECL2.0 Cloud」と、パッケージになった「Cloudest」、オンプレミス型があり、導入方法も環境にあわせて選択可能です。
価格 |
Cloudest ※~10人の利用の場合 |
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特徴 |
・自社にあわせた機能を選択して追加 |
他ツールとの連携 | WingArc1st社のBIツール、帳票ツールなどと連携可能 |
モバイル対応 | ○ |
販売実績 | 記載なし |
無料トライアル | あり(30日間) |
SFAを選ぶ際のポイント
SFAツールは、機能自体が同一でもベンダーによってUIや使い勝手が大きく異なります。コストだけでなく、実際の運用を考慮して比較検討しましょう。
モバイル対応の有無
現在ほとんどのSFAツールが既に対応していますが、モバイル端末でも操作できるかどうかは必ず確認しておきましょう。フィールドセールスを行っている場合、モバイル対応は欠かせません。外出先でも日報や商談データの入力・確認ができるため、商談の準備もスムーズになるでしょう。
報告やデータ入力のためだけにオフィスに戻る必要もなくなるため、営業スタッフの負担軽減にもつながります。
既存ツールとの連携の可否
自社で既にCRM(顧客管理)ツールや会計システムなどを導入している場合は、導入予定のSFAツールと連携できるか確認しましょう。ツール間で情報が共有しやすくなり、さらに業務の効率化が進みます。
例えば、MA(マーケティング・オートメーション)ツールで入力されたリードの情報をSFAツールに連携して営業活動に利用したり、成約に至った顧客情報を受発注システムに反映したりといったことも可能です。データ収集・分析の効率も高まるでしょう。
ベンダーの販売実績
販売実績が多いことも大切です。導入企業が多く幅広い規模・業種で活用されていれば、ベンダー側にもさまざまなケースのノウハウが蓄積されています。トラブルや運用の悩みが生じたときも、迅速かつ的確な対応が期待できるでしょう。同じ理由で、自社の業界での導入実績があるかどうかもチェックしておくと安心です。
導入後のサポート体制
SFAツールは多くが多機能で、一朝一夕に使いこなすことは困難です。運用が軌道に乗るまでに、想定外のトラブルが頻発したり、そもそも想定通りの挙動にならなかったりということも考えられます。困ったときに相談できるサポート体制があるかどうか、下記を目安に確認しておきましょう。
- ヘルプが充実しているか
- 導入サポート(機能の説明や初期設定の支援など)があるか
- 障害やトラブルに24時間対応してもらえるか
- 機能やプランの変更に対応しているか
- 各種サポートに費用がかかるか
SFA選定時の注意点
自社にとって適切なSFAツールを選ぶためには、現状を整理し正確に把握することも大切です。ツールの効果を最大限に発揮するためにも、導入前に次の点を明らかにしておきましょう。
導入の目的を明確にする
なんのためにSFAツールを導入するかを明確にすることで、SFAツールに求める機能も見えてきます。まずは「営業プロセスが見えづらい」「見積もり作成やデータ入力等の雑務に時間をとられる」「営業スタッフ同士でノウハウが共有できていない」など、現状の課題を洗い出しましょう。
洗い出した課題の解消をSFA導入の目的としてチーム内でも共有しておけば、ツール選びにはもちろん、導入後の効果測定や改善にも役立ちます。
事前に、現場の営業フローを整理しておく
営業フローが人によってばらついている場合、SFAツールを使った管理はうまくいきません。あらかじめ実際のフローを整理し、どこでSFAツールを利用するか精査しましょう。なににSFAツールを使うのか明確にしておけば、その機能に特化したツールを選びやすくなります。
導入後は決められたフロー通りに運用し、使い勝手やデータを見ながら改善・調整を進めましょう。
自社の営業課題を解決に導くSFAを見極めよう
SFAには多くのメリットがありますが、ただ導入するだけでは意味がありません。自社の課題を正しく把握したうえで、それを解消できるベンダーを選ぶことが大切です。
SFAの運用が軌道に乗れば、情報収集や報告などの雑務に割いていた時間を、顧客とのコミュニケーションや提案の準備に充てられるようになります。営業員が営業本来の仕事に集中することは、顧客と自社双方に有益です。
国内でもSFAツールの導入が進み、提供するベンダーも増えてきているなかで、自社に適したツールを選ぶのはそう簡単ではありません。本記事の情報を参考にしつつ、複数社と話してみるなどして慎重に検討しましょう。