総務省の「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、調査対象となった13歳から69歳までの全世代のYouTube利用率は85.2%となっており、動画共有・配信サービスのなかで圧倒的なシェアを誇ります。
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幅広い世代にリーチできるYouTubeを企業が活用するメリットは多く、YouTubeのチャンネル運営によってビジネスの認知拡大やブランディングといった効果が期待できます。
本記事では、企業がYouTubeチャンネルを運営するメリットや、企業のYouTube活用事例を詳しくご紹介します。また、YouTubeチャンネル運営を成功させるためのポイントも解説していますので、YouTubeチャンネルの運営を検討中の方だけでなく、すでにYouTubeチャンネルを運営中の方もぜひ参考にしてください。
企業がYouTubeチャンネルを運営するメリット
ここでは、企業がYouTubeアカウントを運営するメリットを解説します。
企業がYouTubeアカウントを開設する際に、YouTube運営のメリットを知っておくことで、社内での提案や目標設定に役立ちます。すでにYouTubeチャンネルを運営している場合は、あらためてメリットを確認しておきましょう。
今までとは違う見込み客へアプローチできる
Google が2022年10月時点で公開しているYouTube国内アクティブユーザー数は7,000万人を超えています。アクティブユーザーは男女問わず10代から60代と、幅広い年齢層に利用されています。こういった幅広い層から人気のプラットフォームを活用することで、これまでリーチできなかった見込み顧客へのアプローチが期待できます。
また、ビジュアルや音楽を利用して言語の異なるユーザーにも商品やサービスをアピールできるため、越境ECなどグローバルビジネスの展開にも有効です。
チャンネルの育成には時間がかかりますが、運用を続けることでこれまでとは違う見込み客への認知拡大につながります。
事業やサービス内容を動画で紹介できる
商品やサービスの使い方など、文章や画像だけでは伝わりにくい内容も、動画ならわかりやすく説明できます。例えば、アパレルであれば商品の素材や質感、楽器であれば実際の音、ツールであれば実際に使用している場面などです。
自社の商品やサービスを深く知ってもらうことは、購入や成約前にユーザーが抱きがちな不安を解消すると共に、「予想していたものと違った」など、購入後のトラブル防止にもなるでしょう。
リードナーチャリングに役立つ
見込み客がチャンネル登録を行うと継続した接点が持てるため、リードナーチャリングにつながります。
自社チャンネルのファンになってもらうことで、認知の拡大だけでなく購入や成約といった成果につながりやすくなります。
ファンの増加につながる
ユーザーに喜んでもらえるような情報を発信することで、企業や商品のファンを増やすことにもつながります。
また、YouTubeには、チャンネル登録以外にもコメント機能や高評価機能が備わっているため、企業とユーザー間でインタラクティブなコミュニケーションも可能です。
特に知名度があまり高くない中小企業にとって、ファンの増加はYouTubeを活用する大きなメリットといえるでしょう。
SNSでの拡散による認知拡大が期待できる
YouTubeの概要欄には、TwitterやInstagramなどのSNSアカウントや、自社サイトなどのリンクを貼ることができます。SNSはボタンひとつで気軽にシェアできるため、拡散による認知拡大も期待できるでしょう。
企業のYouTube活用事例
ここでは、YouTubeの運営に成功している企業を、B2CとB2Bに分けて紹介します。ぜひ、自社のサービスや商品に合った企業事例を参考にしてください。
B2C企業の成功事例
まずは、飲食・アパレル・美容サロンのB2C企業によるYouTubeの活用事例をご紹介します。
【飲食】マクドナルド
マクドナルド公式(McDonald's) - YouTube
マクドナルドの公式チャンネルの登録者数は15.5万人(2022年12月時点)です。
マクドナルドでは、過去に消費者から使用食材の安全性などが疑問視されたことがありました。YouTube動画で生産地の様子などを配信し、食品の安全性を伝えることでブランドへの信頼回復へとつなげています。
また、小さなお子さんがいる家族向けにハッピーセットのおもちゃの種類や使い方を解説する動画を配信することで、購買意欲の向上もはかっています。
飲食店の場合は、マクドナルドのように使用している食材の安全性や、店ならではのこだわりを伝えていくのが有効でしょう。
【アパレル】SLOBE IEN
アパレルブランドのSLOBE IENのチャンネル登録者数は9.56万人(2022年12月時点)です。
モデルを使用せず、社員の私服で1週間コーディネートやカバンの中身を紹介し、一般の消費者が参考にしやすい情報を発信しています。
トレンドのハッシュタグを活用し、運用開始から約2年でチャンネル登録者数を大きく伸ばしているため、アパレル企業のYouTube成功例として参考になるでしょう。
【美容サロン】LIPPS
LIPPS HAIR TV【美容室LIPPS 〈リップス〉】 - YouTube
美容室LIPPS(リップス)のチャンネル登録者数は12万人(2022年12月時点)です。
LIPPSは、YouTubeで視聴者のためになるヘアケアのノウハウを発信しています。髪の毛に関しての疑問や悩みに応えることで、視聴者を増やした例です。
概要欄のURLからサロン予約ができる仕組みになっており、集客の導線もしっかりと設計されています。
B2B企業の成功事例
B2BはB2Cに比べてチャンネル登録者数が伸びにくい傾向がありますが、そのなかでも上手にYouTubeを運営し、登録者数1,000人を超えている企業があります。
【会計ソフト】freee(フリー)
会計ソフトfreeeのチャンネル登録者数は2.2万人(2022年12月時点)です。
配信している主なコンテンツは、個人事業主や中小企業の経営者向けバックオフィスの基礎知識です。freeeの使い方から、確定申告・開業の方法など、スモールビジネスの経営に役立つ情報を解説することで、登録者数を増加させています。
【グループウェア開発】サイボウズ株式会社
サイボウズ Office チャンネル - YouTube.html
サイボウズ株式会社が運営しているサイボウズOfficeのチャンネル登録者数は2,140人(2022年12月時点)です。
チャンネルでは、自社製品である「サイボウズOffice」の製品概要や使い方、導入事例を動画で紹介しています。
導入を検討している企業の検討材料だけでなく、導入後のアフターケアにおいてもユーザーの役に立つ情報を発信しており、企業への信頼度向上につなげています。
【建設】清水建設
清水建設公式チャンネル _ SHIMIZU CORPORATION Official Channel - YouTube.html
清水建設公式チャンネルの登録者数は1,620人(2022年12月時点)です。
これまでの建設事業例や、ソリューションの紹介など、人と技術にスポットを当てた動画を配信し、製品や実績アピールにつなげています。
また、「一つひとつのしごとに情熱を注ぎ、子どもたち、さらにその先の子どもたちの時代に価値ある建造物や事業を築いていく」という企業方針を伝え、見込み客が企業へ理解を深められるようになっています。
企業YouTubeアカウントで成果を出すポイント
ここでは、企業がYouTubeチャンネルを運営するポイントを注意点と共にご説明します。
コンセプトを明確にする
YouTubeチャンネルを運営する際は、誰に向けて、どのような動画を、どのような目的で発信するのかを明確にしておきましょう。ポイントは、企業目線ではなくユーザー目線でコンセプトを考えることです。
YouTubeのユーザーはエンターテイメント性が高い動画や、ノウハウなどの情報を求めています。そのため、自社のサービスや商品の紹介ばかりの広告色が強いコンテンツは、視聴者に見てもらえない可能性があります。
企業が伝えたい内容ではなく、ユーザーが探している情報やメリットを入れ込んだ動画を制作することが大切です。
再生回数にこだわり過ぎない
YouTubeを運営すると、「動画をバズらせないといけない」と考えてしまいがちです。再生数を増やし認知を拡大することも大切ですが、将来の見込み顧客に役立つ情報を配信し、適切なアクションを促すことが最も重要です。
再生回数にこだわり過ぎず、ユーザー目線で運営することを忘れないようにしましょう。
動画制作の体制を整える
YouTubeの運営には、動画の撮影、編集、アップロードなど、多くの工程が必要です。運営業務の負担が大きくなるため、企業アカウントとして運営していくのであれば、まずは専門チームを立ち上げるなど、運営体制を整える必要があります。
社内での運営体制が整っていないと、成果が出る前に挫折してしまうことも考えられます。社内リソースが足りない場合には、動画制作を外部へ委託することも検討すると良いでしょう。
アップロード後に分析をする
成果を出すためには、投稿した動画の視聴回数や視聴維持率といったデータを分析し、改善を行うことが大切です。
YouTubeアナリティクス機能を活用し、視聴維持率やサムネイルクリック率などの数値から、ユーザーがどのようなコンテンツに興味があるのかを分析し、動画コンテンツの改善に活かしていきましょう。
ライバルチャンネルの調査・分析も有効です。
長期でコンスタントに動画を配信
YouTubeは成果を出すまでに時間がかかることが多く、短期間で露出が急激に増えることはあまりありません。YouTubeは長期の運営が必要ということを社内の共通認識として持っておくと良いでしょう。
特に運営開始直後はコンスタントに動画を配信し、チャンネルのコンテンツを充実させることに注力することが大切です。
他のSNSとの連携や代替も考慮する
YouTube単体で考えるよりも、InstagramやTikTok、Twitterなど、他のSNSと連携することを踏まえてYouTubeを運営することも大事です。
また、ターゲットユーザーや商品、目的によっては、そもそもYouTubeではなく他媒体が適切な場合もあります。その他SNSなど代替案も検討しておくと良いでしょう。
ユーザー目線で企業YouTubeチャンネルを運営しよう
今後も利用者数の増加が見込まれるYouTubeは、企業のマーケティング活動において大きな役割を果たすでしょう。
YouTubeで企業チャンネルを運営していく場合には、見込み顧客が求めている情報を理解し、ユーザーの役に立つ情報を発信していくことが大切です。
YouTubeでマーケティング活動の幅を広げたいとお考えの場合には、ぜひ本記事で紹介している成功事例やポイントをアカウント運営にご活用ください。