営業効率を高めるリスト作成方法と活用法を解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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自社の顧客を増やすために飛び込み営業を繰り返すなど、データに基づかない営業活動は非効率的です。

営業効率を高めるリスト作成方法と活用術を解説

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効率的に新規顧客を獲得するためには、自社の商品やサービスに関連する見込み顧客をリスト化した営業リストを作成して、営業リストに基づくアプローチを実施します。

また営業リスト作成の際には、自社と顧客の良好な関係構築につながる可能性の高い企業のリストアップが重要 です。営業リストが自社のビジネスにマッチしていないと、営業リストが活用されず、効率的な営業活動が望めません。

本記事では、営業リストの役割や活用のポイント、注意点を中心に解説します。「これから営業リストを作成される方」はもちろん、「営業リストを作成して営業活動を行い、すぐに新たなリストを再作成するサイクルを断ち切りたいとお考えの方」は、ぜひご一読ください。

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営業リストは「継続的な更新」が不可欠

営業リストとは、新規顧客になりうる営業先候補のリストです。BtoBの場合、一般的に会社名、担当者氏名、電話番号、メールアドレスなどがリストアップされています。

よくありがちなケースとして、営業リストを作成して営業活動を行い、また新たに営業リストを作成する事例が散見されます。しかし、これでは営業リストの効果は十分に発揮されないでしょう。

また 営業リストを最大限に活用するには、アプローチした結果の記入、及び新規顧客を追加するなどの「継続的な更新」が欠かせません

営業リストの目的は、新規顧客を増やすために必要な情報を部門内で共有して、 「新規顧客の獲得」と「顧客との良好な関係構築」を実現することです

つまり、営業リストを作ったあとの更新作業により、営業活動に使えるより有益な情報へのブラッシュアップが実現されます。

営業リストの活用にCRMやSFAが必要な理由

当社HubSpotでは、相手についての下調べをせず、自社の商品を売り込むことだけを目的とした営業活動を「アウトバウンド営業」と定義しており、絶対に避けるべきだと考えています 。相手の情報を盛り込んだ営業リストを活用し、見込み顧客の課題や欲しい情報を推測したうえで価値提供を優先して行う「インバウンド」な営業を行うべきだと提唱しています。

また、営業リストに基づく見込み顧客とのアプローチを通じて得た課題やニーズを営業チームで共有すれば、営業担当者の連携による新規顧客の獲得が可能になります。

なお、見込み顧客のアプローチ状況や収集情報は、できる限り一元管理しましょう。 また、それを実現するためには、営業リストと連携したCRMやSFAの活用が有効です。各種ツールとの連携により、営業リストの活用を起点にした営業生産性向上につながります。

リスト作成の第一歩は「顧客情報の収集」

これまで営業リストを作成したことがない場合は、一度無料の方法で営業リストを作成してみましょう。 単なるリストアップ作業でなく、既存顧客のヒアリングなども踏まえて、自社の商品やサービスにフィットする企業の傾向を把握します

営業リストの管理方法は主に下記2点が挙げられます。予算、営業リストの規模などに応じて選定しましょう。

・スプレッドシートで自作する方法

これまで営業リストを作成したことがない場合は、Excelなどのスプレッドシートを利用して自前で作成してみましょう。営業リストのリスト数が多くなければ、実際の営業活動に活用できます。社内のサーバー等へのファイル保存、クラウド上のファイル共有により、担当者間での情報共有も可能です。

・営業リスト作成・管理ツールを利用する方法

営業リストの運用がスプレッドシートで対応しきれない場合、専用の営業リスト作成ツールを検討しましょう。月額料金などのコストが発生しますが、機能面、セキュリティ面でメリットがあります。また、ツールに実装されている機能を活用して、営業活動の生産性向上を実現できます。

 

無料でデータを収集する6つの方法

無料のデータ収集方法は、費用を抑えたい場合だけでなく、「有料のデータ収集方法」を利用する場合でも補完的に活用できます。

検索エンジン

自社のビジネスに関するキーワードを用いて関連する企業を検索し、リスト化します。Google検索やYahoo検索のほか、SNS上の検索でも営業リストを作成可能です。会社名や住所、電話番号などが簡単に収集できるでしょう。

Googleアラート

Googleでは、キーワードに関して新しい検索結果が見つかるとメールが届く機能である Googleアラート を提供しています。Googleアラートを利用すれば、検索エンジンで作成した営業リストの更新が可能です。

ハローワークインターネットサービスなどの求人サイト

ハローワークインターネットサービス などの求人サイトでは、就業場所や職種による企業検索が可能です。検索結果である企業説明や求人内容から営業リストを作成できます。

国税庁法人番号公表サイト

国税庁法人番号公表サイト を利用すれば、所在地、株式会社や有限会社などの法人の種類、登録内容の変更年月日など検索条件に合致したリストを出力できます。

自社Webサイトの閲覧履歴

最近では殆どの企業で、自社のWebサイトを立ち上げています。自社Webサイトの閲覧履歴を把握することにより、見込み顧客の営業リストが作成できます。

社内の営業担当者がもつ名刺のリスト化

社内の営業担当者がもつ名刺をリスト化して共有することにより、営業リストを作成可能です。名刺交換した際の付随情報もデータ化できれば、営業リストとしての価値が高まります。

有料のデータ収集方法を利用するメリットは?

法人企業データLBC

LBCは国内820万拠点、拠点網羅率99.7%の企業データを蓄積しており、多くの業種やニーズに対応した営業リストを作成できます。 また、企業間の資本関係、本社と事業所の関係などグループ情報を保持しており、営業活動の効率化が可能です。

LBCは自社にとって優先度の高い企業を選定し、企業毎に最適な訴求を行うマーケティング手法であるABM(Account Based Marketing)を実現する営業活動に有用なツールです。弊社HubSpotのMarketing Hub、Sales Hubとの連携により、ABMとインバウンド手法を組み合わせた購買体験を提供できます。

FORCAS(フォーカス)

FORCASは独自の企業データと分析により、ビジネス成約率の高い企業を選定を行えるB2B向けクラウドサービスです。企業情報数144万件以上のデータを保有しており、ABMの実現をサポートしてくれます。リスト作成時には「地域」「売上」「従業員数」「拠点数」などの基本項目の他に、アナリストによる「業界区分(560区分)」、企業の状況を表す「シナリオ(230種類以上)」など独自の項目が利用できます。>

またFORCASと当社HubSpotのMarketing Hub、Sales Hubの連携も可能です。連携させることにより、HubSpotに新たなリードが入力された際に「対象企業のリード情報照合」「企業対応の優先順位を付け」などが可能になります。

ソーシャル企業情報

「ソーシャル企業情報」の企業情報は、常にメンテナンスされており、最新情報に基づく営業リストを作成できます。2021年2月11日時点の掲載企業数は約110万件で、都道府県別の企業数もwebサイトに公開されています。

初期費用が不要で月額料金のみで利用でき、コスト面も魅力的です。クレジットカード払いなら最低契約期間1ヵ月から利用できるため、短期間で集中して営業リストを作成する際にも役立つでしょう。

プラン名

ダウンロードできる件数(最大1日100回/日)

月額料金

機能・サービス

スタンダードプラン

1,000件

7,000円

・初回に限りメールアドレス無料ダウンロード権利最大100件

プレミアムプラン

2,000件

9,800円

・メールアドレス無料ダウンロードが毎月1回最大1,000件

・バナー広告非表示

プラチナプラン

3,000件

14,800円

Urizo(ウリゾウ)

iタウンページやハローワークなど30以上のサイトからメールアドレス・電話番号・FAX番号・住所などを収集して営業リストを作成できます。検索対象サイトからデータ収集後、各企業のサイトを再検索し、URL・メールアドレス・FAX番号を自動追加する機能も魅力の一つです。またサイト・業種・地域を選択して事前に収集可能なデータ件数を確認できるため、リスト作成時の検索条件も検証できます。

リスタ(ListA)

ポータルサイト、採用を実施している企業情報、特定商材を取り扱っている企業情報など、Webサイトに掲載されている1,000万件以上の企業情報から抽出します。初期費用が不要で、月額料金のみで利用できます。

別料金になりますが、分散したリストの整理作業をサポートする「Listoo」、既存のリストに情報を追加してターゲットの絞り込み時に役立つ「ListMotto」も提供されています。

Musubu

株式会社soraプロジェクトはテレアポ代行、インサイドセールス代行サービスを主体とした企業です。同社では依頼企業にマッチしたリスト作成実績が多数あります。

リスト作成サービス「Musubu」では、140万件の法人データから自動抽出された企業情報をスタッフが確認して、クオリティの高いリストを作成します。独自の学習機能を活用してリスト化された企業を数値化するなど、営業を行う優先順位も付けられます。

おさえておきたい、営業リスト活用のポイントと注意点

繰り返しになりますが、 営業リストの目的は「新規顧客の獲得」と「顧客との良好な関係構築」です。本章では営業リスト活用の4つのポイント、及び注意点を解説します。

営業リスト活用で気をつけたい4つのポイント

1.営業リスト作成時の検索条件改善

営業リストのクオリティは営業活動の効果に直結します。クオリティの高い営業リストを作成するためには、自社商品やサービス分析、競合や市場などの外部要因の把握が欠かせません。自社にフィットする企業の傾向を掴み、営業リスト作成時の検索条件に反映しましょう。

2.顧客情報の反映

検索から得られた営業リストに、打ち合わせや挨拶などで得られた情報を追記しましょう。 複数チャネルで得られた情報をSFAやCRMで一元化すると、営業リストのクオリティが高められます

3.テレアポにおけるインサイドセールスの実践

テレアポの成果は「とにかくアポイントを取ること」と思われがちです。しかし、 当社HubSpotでは「見込み客から信頼を得て、課題を把握し、自社の商品やサービスがどのように役立つかを理解してもらった上で、アポイントをとること」に重点をおいています

営業リストを作成して優先順位を付ける際は、インサイドセールスの実現に留意しましょう。またテレアポ後の見込み客の反応を営業リストに反映して、成約率の向上を目指します。なお、テレアポ業務におけるインサイドセールスの重要性については、「 テレアポ新時代:見込み客を獲得して営業とつなぐインサイドセールス 」をご一読ください。

4.CRM/SFA導入による営業業務改善

営業リストの作成と活用の次は、CRM/SFAによる営業業務の改善を目指しましょう。

企業が成長して顧客数や案件数が増加すれば、営業業務が複雑化します。複雑化した営業の現場では、「営業担当者が現在担当している顧客」「商談の進捗状況」が見えにくくなります。そこで 自社のビジネスにマッチしたCRM/SFAを導入して、営業プロセスの可視化と管理環境を構築しましょう。

CRMやSFAについては、当社HubSpotの別ページ「 CRM/SFAの導入で実現する、営業プロセスの改善 」でご紹介しています。ぜひご一読ください。

営業リストを「アウトバウンド営業」に使ってはいけない

営業リストは新規顧客のアプローチが完了したら、不要になるような消耗品ではありません。更新を続けて、企業にとって価値ある情報に仕上げる営業担当者全員の意識が大切です

特に、営業リストに基づく営業活動を徹底し、アウトバウンド営業や属人的な営業活動は避けましょう。突発的にアプローチすべき見込み顧客が増えた場合は、営業リストを更新し、情報の共有化に努めます。

また、営業リストを活用した「アプローチの優先度(ランキング付け)」を行うには、優先順位付けにおける基準が必要になります。事前に関係者と検討し、営業担当者間でしっかり共有しましょう。

CRM/SFAとの連携で、営業リストの価値はさらに高まる

冒頭にもお伝えしたとおり、 営業リストを作成して、アプローチが終わったら再度営業リストを新規作成するのは、営業リストが有効に活用できているとは言えません。また営業リストの再作成を繰り返すと、営業担当者が疲弊するのと同時に、モチベーションも下がってしまいます。

営業リストを何度も再作成するのではなく「更新」により営業リストのクオリティを高めるのが成功のカギです。 「新規顧客の獲得」と「顧客との良好な関係構築」を実現する意識をもって、営業リストを活用しましょう

営業リストの運用が定着したら、CRM/SFAとの連携による営業部門全体の業務プロセス改善に着手しましょう。 営業リストとCRM/SFAを連携して活用すれば、営業業務の生産性向上が実現します。当社HubSpotではソリューションの提案から実現まで一貫したサポートを行っております。ぜひご相談ください。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

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トピック: 営業テクニック

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