営業文句をすぐに改善できる4つのテクニック

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戸栗 頌平(とぐり しょうへい)
戸栗 頌平(とぐり しょうへい)

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営業担当者なら誰でも、ここぞというときの営業文句を何か用意しているものです。専門用語で言えばトークトラックやエレベーターピッチでしょうか。とにかく何か一つはあると思います。

営業文句をすぐに改善できる4つのテクニック

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ですが、自分たちの会社が何をしていて、それがなぜ重要で、自分がこれほどまで熱く語ってしまうのはなぜなのか、30秒間ほどまくしたてるように話している営業担当者も少なくありません。

その先は、必ずと言ってよいほど話がどこかに逸れていってしまいます。一人で喋っているうちに、結局何の説明だったかわからなくなることもあります。

複雑な説明を長々と続けていても、本人は理解して話しているのでしょうが、見込み客にはわかり難いことが多く、むしろ興味を失ってしまうこともあると思います。

この記事では、見込み客が営業担当と話すことで、企業や製品への関心を失ってしまわないよう、営業文句を効果的に改善するための戦略を4つご紹介します。初対面の見込み客と、次回の面談を必ず約束できるようになってください。

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    営業文句をすぐに改善できる4つのテクニック

    1)専門用語を避ける

    営業文句で専門用語を使うのは避けてください。「専門用語でも理解できる相手にだけ使っている」とか、「知識があるように見せたいから」とか言う人もいますが、たとえそれを理解できる相手でも、鼻につくと感じたり、会話にそぐわないと思われたりするかもしれません。以下の2つのパターンのような専門用語は、使用を控えましょう。

    1. 業界用語: 主に技術系の営業担当が使用し、頭字語(たとえばSERPやCRMなど)が多く含まれます。一般の人は、前後の脈絡がなければ意味を理解できません。たとえば、マーケティング業界でコンサルティングサービスを行っている企業の営業担当であれば、「トラフィック分析」という用語を使用する前に、同居人として一緒に学生生活を送った旧友の顔を思い出してください。
      彼ならおそらく、「トラフィック分析? 道路の通行量調査のこと?」と勘違いするかもしれないと思ったら、その用語ではなく、「ウェブサイトにアクセスする訪問者数の分析」などに変えましょう。
    2. ビジネス用語: 「ダブルダウン」や「シナジー効果」などの用語を誇らしげに使っていませんか。もしそうなら、相手は少し困ったり、白けた気持ちになったりしているかもしれません。わかりやすい用語または表現に変えて話すよう心がけましょう。

    見込み客が話の途中で何かを質問してくるのは、興味があるからではありません。むしろ、話を途中で切り上げるチャンスを伺っているからと考えてください。

    専門用語を使うと、見込み客はその用語に関連して何か話を切り出そうとします。ですから、それが業界でよく使われる用語であっても、会話を中断させるチャンスを与えることになると覚えておいてください。

    2)的を一つに絞って話す

    一度に3つも4つも説明しようとしないでください。何か一つだけ言いたいことを決めて話しましょう。その内容は、必ずしも製品やサービスの説明でなくてもかまいません。

    相手の興味を引くことや、会話を発展させることを重視して話しましょう。まるで映画の予告編のように、相手の心を掴み、その先を知りたいと思わせることが大切です。素晴らしい予告編は、本編の映画のシーンはほとんど流さなくても、音声や映像だけで多くの人の興味をそそることができます。これを目指してください。

    自分たちの会社において最も優位性が高く、人々に誇れることを何か一つ選んでください。私の会社は営業担当向けにトレーニングを提供しています。私のトレーニングには、ユニークな特徴がいくつもありますが、それらを一度に伝えようとは思いません。

    たとえば見込み客と初めて電話で話すとき、私はいつも次のように言います。「一発目の電話で実際にお話しできたのは、とても嬉しいです。実はこれには秘訣があって、私のトレーニングでは、その秘訣を学ぶことができます」

    事実、私のトレーニングでは、単なるロールプレイングではなく、顧客と実際に電話で会話しながら訓練を行っていきます。これが重要な特徴の一つであるため、最初にそれを何気なく伝えておいて、見込み客の記憶に長く留めてもらうことを狙っているのです。

    3)誇張して言う

    先ほどのトレーニングの話ですが、私が実際に一発目の電話で相手に取り次いでもらえたかというと、必ずしもそうではありません。また、見込み客の方も、その前に2度3度と電話していたことをご存知だと思います。

    大袈裟に話すからこうなるわけで、言う方も言われる方も、誇張であることはもちろん理解しています。

    誇張して話すとき、私たちは「業界一優れた」や「世界一素晴らしい」といった表現を使います。私が「一発目の電話で実際にお話しできて嬉しいです」と言ったとき、実際にはそれが3度目の電話でもかまいません。私が自分のトレーニングに対して自信や情熱を持っていることがわかればそれでよいのです。

    このような誇張した表現を避けようとする営業担当が、あまりにも多いと思います。話を大きくしたくないという気持ちから、「私たちには優れたソフトウェア開発者が大勢います」とか、「顧客サービスは私たちにとって最優先事項です」などの穏やかな言い回しを好んで使うようです。

    ですが、中途半端な言い方では見込み客の心を掴めません。「世界最高レベルのソフトウェア開発者」や、「最高に質の高い顧客サービス」などのように、自社の優位性を力強く伝えましょう。

    相手を説得したり納得させたりするために誇張を使うのではありません。自社の製品やサービスを、自分たちが堅く信じていることを表現する手段として、大袈裟な言い方をするのです。

    あまりにも控えめに話すくらいなら、意味もなく大袈裟に話す方がまだマシだと思います。営業担当が遠慮がちに話していても何も良いことはありませんので、言いたいことをはっきりと、力強く相手に伝えましょう。

    4)必ず質問で締めくくる

    営業文句では、見込み客に対して常に何かを投げかけているべきです。話の最後に「ご理解いただけましたか」や「何か興味を惹くものはございましたか」などと質問すると、相手ではなく、自分が相手から何かを得ようとすることになり、望ましくありません。

    ですから、話の終わりに「世界中どこででもソフトウェアを開発できると、ご好評をいただいています。御社にはエンジニアの方が何人いますか」のように質問してください。

    このような質問なら、相手が話の内容を完全に理解していなくても答えられます。あるいは相手が別のことを考えていたとしても、この質問でまた会話に集中してもらえるでしょう。

    この記事では営業文句について、専門用語を避ける、的を一つに絞る、誇張して話すの3点が重要であることを説明しました。これらを理解すれば、見込み客に対し自信を持って話すことができると思います。

    その自信から営業担当の情熱を感じた見込み客は、最後の質問に「開発者は40人いますよ」と答えてくれるでしょう。そこからが本当の対話の始まりであり、有益な情報を得るためのチャンスを掴んだことになります。営業文句では本来これを目指すべきでしょう。

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