Stripe(ストライプ)は世界の120か国以上、数百万社に導入されているオンライン決済サービスです。日本国内では2016年10月にリリースされたばかりですが、AmazonやGoogleなどの世界的な大企業から、SmartHR社やMEDLEY社といった急成長中の企業でも導入されています。
Stripeは独自にシステム開発を行う必要がなく、操作性もシンプルなので、プログラムやコードなどの専門知識がない初心者でも扱いやすいツールです。本記事では、Stripeのアカウント登録から決済フォームの作成まで、基本の使い方を画像入りで紹介します。
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Stripeのアカウント登録方法
Stripeは事前審査が必要なく、アカウント登録と有効化のみで利用を開始できる便利さが魅力です。本章では実際の画像付きで利用開始までの流れを紹介します。
1. 事前準備
Stripeは金銭のやり取りが発生するサービスのため、アカウント登録時に与信(相手に信用を与える)に関わる情報が必要です。次の書類を準備しておきましょう。
- 企業の情報(登記番号・法人番号・電話番号)
- 代表の本人確認書類
- 銀行口座の情報
- 携帯電話(2段階認証に必要)
- SSLで保護された自社のWEBサイト
2. アカウント作成・登録
Stripe公式サイトからアカウント作成と登録を行います。手順は次の通りです。
1. Stripeの公式サイトの[今すぐ始める]を選択
Sprite公式サイトにアクセスし左下の[今すぐ始める]を選択します。
2. メール・氏名・国・パスワードを入力後、[アカウント作成]を選択
メールや氏名などの情報を入力してください。[アカウント作成]を選択した時点で仮登録が完了します。
3. Stripeからメールを受信後[メールアドレスの確認]を実行
メールアドレスの確認後、管理画面へ入れるようになります。アカウントの本登録と決済機能を利用するための申請を行いましょう。
3. 本番環境利用の申請(アカウントの有効化)を行う
本番環境で利用できるように、次の手順でアカウントを有効化させます。
- [設定を開始]を選択
- [本番環境利用の申請]で企業情報・代表者情報・銀行口座情報を入力
- 本人確認をする
本番利用申請が完了すると、本番用のAPIキーを取得できます。API(Application Programming Interface)とは、アプリケーションとプログラムを連携する仕組みのことです。本番用のAPIを自社サイト内に埋め込むことで、Stripeのサイトに飛ばなくても決済システムの利用が可能になります。
本人確認完了後に、顧客が支払った金額を自社の銀行口座へ入金できるようになります。
StripeをCMSへ導入する方法
Stripeは「WordPress」や「Wix」などのCMSと連携ができるため、プログラミングの知識がなくても簡単に実装が可能です。本章ではWordPressにStripeを実装する方法を紹介します。
1.WordPressからプラグインを検索
WordPressのダッシュボードからプラグインの新規追加画面を開き、「Stripe」と入力・検索してください。
2. [Stripe Payments]をインストール・有効化
約10種類のプラグインが表示されます。Stripeは決済に関わるサービスのため、できるだけ最新のプラグインを使用しましょう。古いプラグインは決済時のプログラミングのコードなどが異なる場合があるためご注意ください。
ここでは[Stripe Payments]をインストールし、有効化を行います。
3. 管理メニューからStripeアカウントを紐づける
管理メニューから次の手順でStripeアカウントを紐づけます。
1.[Stripe Payments]の項目から[設定]を選択し必要情報を入力する
[チェックアウト結果ページのURL]と[商品一覧ページURL]はプラグインのインストール時に自動生成されるため、入力は必要ありません。[通貨]を日本円にすることで[通貨記号]が自動的に[¥]になります。
[ボタンテキスト]や[お支払いポップアップボタンテキスト]はそのままにしておき、ページをスクロールしてください。
個人情報は収集しないため[Stripeにカード情報を保存しない]["決済情報を保存する"オプションを表示しない]にチェックをつけます。[郵便番号の検証]にはチェックを入れずに進みます。
[Stripe チェックアウト言語]を日本語にしたい場合は[Japanese]を選択してください。[ポップアップウィンドウのデフォルトの国]は[Japan]にします。
[Hide the State Field]と[ログイン済みユーザーの名前とメールアドレスの事前入力]もチェックは必要ありません。
2.[認証情報]の入力
[認証情報]には、Stripeのダッシュボードにある[公開可能キー(APIキー)]と[シークレットキー]などを貼り付けます。
最初は動作確認をするため、[本番環境モード]のチェックをはずし、[テスト環境用のキー]と[テスト環境用のシークレットキー]のみを入力してください。
[デバッグログを有効にする]にはチェックをし、[デバッグログの共有リンク]はそのままにして進んでください。
3.[変更を保存]を選択
入力完了後、左下の[変更を保存]を選択します。
4. [決済ボタン]を設置する
次の手順で[決済ボタン]を設置します。
- 投稿記事の作成画面のメニュー>[S]のアイコンを選択
- [Custom Shortcode]を選択
- [Item Name(商品名)]と[Price(価格)]を入力
- [Insert Shortcode]を選択
記事の投稿を完了し更新をすると、実際の表示が確認できます。
Stripeでの決済フォームの作成(商品登録)方法
決済フォームを作成する方法はいくつかあります。初心者でも簡単に行えるのは、Stripeで商品登録をしてリンクを作成し、自社サイトやメールに貼る方法です。次の手順で進めていきましょう。
1. ダッシュボードで[商品]を選択
Stripeにログイン後、ダッシュボードで[商品]を選択します。
2.[+商品を追加]を選択
右上の[+商品を追加]を選択してください。
3.[商品情報]の登録
名前(商品名)、説明を入力後、画像(商品画像など)をアップロードします。
4.[料金情報]の登録
料金体系モデル・価格・請求期間を入力してください。
[一括]は一時的な支払いのことです。[継続]はサブスクリプションができる機能で、定期購入に活用できます。[請求期間]で週次・月次などの継続期間を選択しましょう。
[その他オプション]では、[価格の説明]や[無料トライアル]の設定をします。
5.[+支払いリンクを作成]を選択
[+支払いリンクを作成]を選択すると、決済画面のリンク(API ID)が作成されます。
[一括]と[継続]どちらのリンクも取得できます。
6.[支払いのリンク]を共有
作成されたリンクをコピーし、WEBサイトやメールに貼ることで、利用者が決済画面へ遷移できるようになります。商品登録のリンクをWordPressなどのCMSに埋め込み、ページの遷移数を最小限に抑えることも可能です。
Stripeでインボイス(請求書)を発行する方法
顧客宛に1回限りの請求をしたい場合は、商品のインボイス(請求書)をオンラインで発行する方法も良いでしょう。コード作成が必要なく、PDFの請求書や請求書ページへのリンクをメールで送信できます。
インボイスを使用すると、請求書をStripeのダッシュボードで管理することが可能です。
- [インボイス]の作成
次の手順で[インボイス]を作成します.- [顧客]>[インボイス]を選択
- [+インボイスを作成]を選択
- [顧客]から請求先を選択
請求をする[顧客]はメールアドレスで追加できます。 - [アイテム]に商品を選択
[アイテム]に自社の商品を追加します。[数量][価格][合計]を設定してください。 - [メモ]を入力
[メモ]に「ご利用ありがとうございます」など、顧客に対するお礼を入力します。 - [支払い]を設定
[支払い]で[支払い期限]や[支払い方法]を設定します。 - [請求書を送付]を選択
[請求書を送付]を選択するとメールで顧客宛に請求書が送られます。[インボイスの設定を表示]からメール内容の確認や、請求書のデザインの変更が可能です。
Stripeの決済システムはスモールスタートに最適
Stripeの使い方はシンプルで、誰でも簡単に利用できます。事前審査がなく、最短1日で導入が可能です。利用者の決済フローが簡潔で、企業と利用者の双方にメリットがあります。
Stripeはテスト利用ができるため、まずは試してみてから導入を検討しましょう。