国内ユーザー4,500万人を誇るTwitterの広告メニューは、認知拡大から売上増加まで幅広い用途に活用できます。メニューが豊富で活用の幅が広いと、自社の場合はどう使えばいいのか迷ってしまうという方も多いはずです。

→ダウンロード: Twitter広告の無料基礎ガイド

今回はTwitterのプロモ広告を活用した国内事例7つと、プロモ広告の運用のコツをご紹介します。

Twitter広告の基礎ガイド

Twitter広告は大きくわけて3種類

Twitter広告にはいくつかの種類があります。プロモ広告の事例をご紹介する前に、各広告の特徴を簡単にご説明します。
 

プロモ広告(プロモツイート)

プロモツイートは、ツイート形式の広告のことです。タイムライン上や検索結果・プロフィール画面に、通常のツイートに混ざって表示されます。
 

フォロワー創出広告(プロモアカウント)

フォロワー創出広告(プロモアカウント)は、Twitterのアカウントをツイート形式で表示できる広告のことです。プロモツイート同様、タイムライン上や検索結果・プロフィール画面に、通常のツイートに混ざって表示されます。
 

テイクオーバー広告(プロモトレンド)

テイクオーバー広告(プロモトレンド)は、Twitter検索画面の「おすすめ」や「トレンド」の上部に表示できる広告のことです。1日1社限定で、広告枠を24時間独占できます。
 

Twitterのプロモ広告の国内事例7選

Twitterのプロモ広告は幅広いカテゴリで活用余地があり、実際あらゆる業種の企業が、様々な目的を持って取り組んでいます。成果が出る広告運用を実現するためにも、まずは他社の成功事例を確認してみましょう。

ここから、プロモ広告の国内事例のなかでも特に目立った成果を挙げている7つのキャンペーンを厳選してご紹介します。
 

事例①タウンワーク

株式会社リクルートジョブズが運営する求人情報サービス「タウンワーク」では、10代~20代を中心とした若年層のエンゲージメントを高めるべく、「激レアバイト」を2015年1月に開始しました。「有名タレントとCMで共演できるバイト」など独自性が際立つアルバイトを日給3万円で募集するといった内容です。

プロモツイートでは3日でクリエイティブパターンを約100種類試し、徹底的に効果検証を実施。また、バイト内容に応じて細かくターゲティングし、効率的なリーチを試みました。

結果として、費用対効果を抑えて新規バイトを集めることに成功した事例です。

企業概要

株式会社リクルートジョブズ(アルバイト、パート、派遣から正社員まで、多種多様な雇用領域における人材採用に関する総合サービスを展開)

運用目的

若年層のエンゲージメントを高める

成果

CPA改善:160%
Twitter経由のバイト応募のうち新規率が70%まで増加 (通常50%程度)
CVR改善:10倍

参考:タウンワークがCPAを抑えつつ新規応募率を増加させた方法
 

事例②カシオ計算機

時計や電子楽器、電卓などを展開するカシオ計算機株式会社では、若い層への認知向上を目的に2013年3月にTwitter公式アカウントを開設。「フォロワーの生活に役立つ情報を発信したい」という思いから、コンシューマー向けの商品情報を中心にツイートしています。

Twitter導入段階では、インプレッション数を増やすことを目的にTwitter広告を開始しました。同社はTwitter広告をインハウスで運用しており、多種多様な製品に合わせてユーザーの趣味・嗜好を細かくターゲティングしたり、広告の期間を製品の発売日に合わせたりと、地道に試行錯誤を続けました。

その結果、インプレッション数の上昇だけでなく若年層のフォロワー獲得にも成功。リプライやリツイート数が増加し、エンゲージメントの高い運用を実現しました。

立ち上げ直後のフォロワー数増加を目的とした広告活用の事例です。

企業概要

カシオ計算機株式会社(電卓、電子辞書、電子楽器、時計などを扱う日本の電機メーカー)

運用目的

若い層への認知向上、フォロワー数やインプレッション数の増加

成果

10代〜20代の若い世代のフォロワー獲得

参考:細やかなターゲティングで幅広いニーズをカバー、エレクトロニクス機器会社でのTwitter活用法
 

事例③ミスタードーナツ

全国展開するドーナツ店「ミスタードーナツ」を運営する株式会社ダスキンは、50周年を記念にTwitterキャンペーンを実施。カンバセーショナルカードを活用し、「#ミスドの思いド」のハッシュタグ投稿を募りました。

カンバセーショナルカードを利用してユーザーが簡単にリツイートできる仕組みを作り、当初の目標の約1.5倍である1万4,367件のハッシュタグ投稿を獲得。新商品の購買数向上にもつながりました。

広告の活用でブランディングに成功した事例です。

企業概要

株式会社ダスキン(ドーナツ店「ミスタードーナツ」を展開)

運用目的

ブランドに温かみを感じてもらう

成果

1万4,367件のハッシュタグ投稿獲得
新商品の売上アップ

参考:思い出を通じて、温かみのあるブランドに。ミスタードーナツ、周年キャンペーンでTwitterを活用
 

事例④マイナビ転職

事例④マイナビ転職

株式会社マイナビが運営する転職サービス「マイナビ転職」は、転職アプリのダウンロード数増加を目的にプロモツイートを実施。ゲーム系やエンタメ系に興味・関心があるユーザーにはマンガや動画・RPG風のクリエイティブを用意するなど、ターゲティングに合わせてクリエイティブを制作することによって高いエンゲージメントを実現しました。

最適なクリエイティブを採用することで広告費用を抑え、アプリのダウンロード数を伸ばした事例です。

企業概要

株式会社マイナビ(労働者派遣事業、有料職業紹介事業を展開)

運用目的

転職アプリのダウンロード数増加

成果

CV(アプリのDL)数:4,000%増加
CPI:大きく削減

参考:マイナビ転職に聞く、潜在層向けTwitter広告で効果を引き出す方法
 

事例⑤イソジンのど飴

うがい薬のブランド「イソジン」を展開するムンディファーマ株式会社は、新商品「イソジンのど飴」の発売にあたり、プロモツイートとスポンサーシップパッケージを活用。「風邪引いた」「具合が悪い」など体調の悪さについての発信が他のSNSより多いことから、Twitterの活用を決めました。狙いは的中し、新商品「イソジンのど飴」の認知拡大・購買数向上に成功。

顕在化したユーザーのニーズに合わせたプロモーションが成功した事例です。

企業概要

ムンディファーマ株式会社(うがい薬のブランド「イソジン」を展開)

運用目的

「イソジンのど飴」の認知拡大・購買数向上

成果

動画の再生率3割超え
「イソジンのど飴を購入した」というツイートを500件以上獲得

参考:「天気情報」を活用し、購買に結びつけたイソジンのど飴のTwitterプロモーションとは
 

事例⑥メルカリ

事例⑥メルカリ

フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリは、プロモツイート実施前からオーガニックの運用で約20万人という多くのフォロワーを抱えていました。そんなメルカリがプロモツイートを利用した目的は、「新規層へのアプローチ」。「#メルカリのモノガタリ」を用いたカンバセーショナルカードと、各作家が手がけたストーリーのプロモツイートを実施しました。

結果としては、Twitterで高エンゲージメントを獲得しただけでなく、メルカリのアプリ内のキャンペーン参加者も増加。「モノ」にまつわる思い出をユーザーに語ってもらうことで話題を集めた事例です。

企業概要

株式会社メルカリ(フリマアプリ「メルカリ」を展開)

運用目的

メルカリを利用していない新規層へのアプローチ

成果

フォロワー:約9万増加
RT:5万
いいね:17万
インプレッション:8,700万
エンゲージメント率:10.4%
1,200件近くのハッシュタグツイートを獲得

参考:約9万のTwitterフォロワー増加と高エンゲージ獲得を実現!メルカリの「モノガタリ」成功の理由
 

事例⑦Spotify Japan

事例⑦Spotify Japan

音楽配信サービスを展開する「Spotify」が日本に上陸したのは2016年9月29日。サービス提供開始直後から、認知拡大を狙うためにファーストビューを用いたプロモツイートを実施しました。

「#絵文字で音楽発見」というハッシュタグと、好きな絵文字を3つ入力してツイートすると、絵文字に合った楽曲がTwitterオーディオカードで自動返信される仕組みを構築。その独自性の高さから、動画再生回数700万・ハッシュタグツイート数8.2万・トレンドインプレッション数7,800万といった驚異の数値を残しました。

ユーザーに「参加したい」と思わせるコンテンツ作りが重要だと分かる事例です。

企業概要

Spotify Japan(音楽配信サービスを展開)

運用目的

サービスの認知拡大

成果

動画再生回数:700万
ハッシュタグツイート数:8.2万
トレンドインプレッション数:7,800万

参考:Spotifyがファーストビューを使った国内初の絵文字キャンペーンで動画再生回数・ハッシュタグツイート数を最大化
 

プロモ広告(旧プロモツイート)の活用事例から見る運用のコツ

プロモ広告(旧プロモツイート)の活用事例から見る運用のコツ

過去の成功事例に共通するポイントを参考にすることは、広告戦略を考える上で必須とも言えるプロセスです。ここからは、事例から見えた、プロモ広告で結果を出すためのポイントを4つ解説します。
 

ターゲットを明確にイメージする

まずは、プロモ広告でアプローチしたいターゲット像を具体的に練りこんでいきましょう。いわゆるペルソナ設定です。具体的なペルソナを据えることで、リーチすべきユーザーの行動特性の仮説を立てることができます。

もしペルソナ設計に自信がない場合は、HubSpotが無料で提供しているテンプレートをぜひ使ってみてください。

 

ターゲットの投稿を観察する

よりターゲット像を明確にするために、ペルソナに近いと思われるユーザーのツイート内容を調査してみましょう。今どのような話題に関心があるのか、どのようなツイートに反応しやすいのかなどを細かく見ていくことで、よりターゲットユーザーへの理解が深められます。

ターゲット像をイメージする上で欠かせないのは、ユーザーの投稿をリサーチに活用することです。
 

Twitter広告のターゲティング設定を理解し活用する

広告のターゲティングは可能な限り細分化しましょう。Twitter広告では地域、性別、年齢に加えツイート内容やフォロワーなどを元に、興味関心に基づいた詳細なターゲティングが可能です。

Twitter広告のターゲティング設定については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

効果検証・改善を繰り返す

Twitter広告は出稿してからが勝負です。タウンワークの事例では、クリエイティブパターンを3日で約100種類試し、効果検証・改善を繰り返していました。

検証と改善を繰り返すことで仮説を都度修正し、より効果的な施策に近づけていきましょう。

 

ターゲットへの価値提供を念頭に置いた広告運用を

今回紹介した7つの成功事例に共通していたのは「ターゲットを明確にする」「地道にPDCAを回す」という基本を守っている点でした。そして何より大事なのは、ターゲットとなる人々に対して、いかに価値提供をできるかを考え、実践することです。広告を通じて価値提供できれば、自社に興味を持ってもらい、ただ認知を広げるだけでなく、その後の関係構築の起点になり得ます。

今回ご紹介した事例も、単にインプレッションを稼ぐだけでなく、ユーザーのアクションを促してコミュニケーションを深めたり、購買につなげたりと、認知の先にある成果を出しています。 これらの事例を参考に、自社の場合はどのようなターゲットに、どのようなコンテンツを提供するべきかを考えてみましょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

Twitter広告の基礎ガイド

 Twitter広告の基礎ガイド

元記事発行日: 2020年5月29日、最終更新日: 2023年8月23日

トピック::

Twitter 広告